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韓国NEOPLE理事兼「アラド戦記」ディレクターKim Yun Jong氏インタビュー
日韓戦の手応えと2008年のアップデート計画を聞く。日本未発表SSも掲載!!

2月3日収録

会場:I'PARK mall

 韓国代表の5戦全勝という結果で幕を下ろした「アラド戦記 2007-2008 日韓決闘大会 KOREA Round」。それは日本代表の敗北というより、韓国での「アラド戦記(韓国名『Dungeon & Fighter』)」の人気と、ユーザー層の厚さをまざまざと見せつけられる結果となった。

 本大会では、日韓のパブリッシャーであるNHN Japanと韓国サムスン電子に加え、デベロッパーのNEOPLEも主催に名乗りを上げている。それだけ決闘大会に力を入れている証拠と言えそうだが、主催に名を連ねる意味は、単にそれだけでなくユーザーの反応を見届け、直に意見を吸い上げたいからだという。

 NEOPLEのこの態度は終始一貫しており、決闘大会の主催のみならず、純粋なデベロッパーの地位に甘えることなく、自ら運営の一端を買って出るほど対ユーザーとの接触を望んでいる。この態度は日本に対しても同様で、日本運営の一部はNEOPLEが直接担当している。韓国のデベロッパーでは極めて珍しい態度といえる。

 今回はNEOPLEの理事(取締役に相当)で、「アラド戦記」のディレクターを務めるKim Yun Jong氏に、日韓戦の感想と今後のアップデート計画を聞いた。中でも「日本のユーザーの意見がわからない」という趣旨の発言を繰り返していたのが印象的だった。要望があるユーザーはNEOPLEに要望書を出してみてはいかがだろうか。

 また、今回NEOPLEの厚誼により、今後のアップデート計画に関して日本未発表の素材を頂くことができた。なお、実装時期については、日本の運営を行なっているNHN Japanの正式発表を待つ必要があるが、NEOPLEは韓国と日本のアップデート時期のずれの短縮を明言しており、韓国での実装後の数カ月後には日本で実装されると期待していいだろう。


■ 日本のベルトスクロールアクションと対戦格闘ゲームをミックスさせた「アラド戦記」

右がNEOPLE理事兼「アラド戦記」ディレクターKim Yun Jong氏。左がNEOPLE日本事業チーム長のKim Changlim氏
Kim Yun Jong氏は実は日本のアーケードゲームファンだった。日本のアーケードゲームのタイトルがどんどん出てくるのには驚かされた
今後実装されるバーサーカーの覚醒技「エクストリームオーバーキル」。「サムライスピリッツ」シリーズの覇王丸の天覇凄煌斬を彷彿とさせる
同じく今後実装予定のストライカーの覚醒技「ライジングナックル」。こちらはやはり「ストリートファイター」シリーズの昇龍拳だろうか
こちらはオリジナリティが感じられるソウルブリンガーの覚醒技「凶暴のブラーシュ」。凶暴なブラーシュを召喚し、ステージに沼を発生させるという大技である
編: 「アラド戦記 2007-2008 日韓決闘大会 KOREA Round」を開催した感想を聞かせてください。

Kim Yung Joug氏: 日韓戦を行なうまでにはさまざまな障壁がありました。日韓の間でのバージョンの違いであったり、どういった形でキャラクタを大会用サーバーにデータ移行するかといった大きな問題がありました。また、韓国から日本のサーバーに接続するということで、ネットワーク環境についてもなんとかやってこられました。両国の選手が一緒にプレイできることについて大変嬉しく思います。

編: 韓国では「アラド戦記(韓国名『Dungeon & Fighter』)」が大ヒットしていますが、その要因を何だと分析していますか?

Kim Yung Joug氏: もともと韓国では2Dのアクションゲームは多くのユーザーが支持していますし、似たようなタイトルが無い中で早期にサービスを開始できたことが現在の人気の大きな要因だと思います。

編: どのような企画コンセプトからプロジェクトがスタートしたのですか?

Kim Yung Joug氏: 初期コンセプトは「ストリートファイター」シリーズのような2D対戦格闘ゲームのオンライン版でした。しかし、対戦格闘ゲームとなると、敗者の方への救いが無いのではないかと憂慮しました。そこで負けてあげる相手を作ろうということでモンスターを盛り込みました。そこから横スクロール型のアクションゲームへと繋がったわけです。

 日本には横スクロール型のアクションゲームはかなり豊富にあり、アーケードゲームの「ダブルドラゴン」や「天地を喰らう」などを参考にしました。「アラド戦記」の打撃感は、「天地を喰らう」に近いものがあると思います。移動の仕方やモーションはAC「キャディラックス 恐竜新世紀」をモチーフにしています。

編: 私は「アラド戦記」は、単なるベルトスクロールアクションのオンライン版ではなく、「韓国生まれの対戦格闘ゲーム」ではないかという見方をしています。

Kim Yung Joug氏: 対戦ゲームという観点ですとそういった見方で合っていると思いますし、ダンジョンでのレベル上げに限って言えば現在の韓国市場におけるもっともオーソドックスな方式ではないでしょうか。

編: 韓国ではすでに数多くの大会が開催されていると伺っていますが、「アラド戦記」の対戦大会が盛り上がっていることに関してどのように感じていますか。

Kim Yung Joug氏: 対戦格闘ゲームは私も大好きで、「バーチャファイター」や、「鉄拳」、「サムライスピリッツ」の各シリーズをかなり遊んでいます。韓国でもアーケードで対戦が盛り上がっていて、対戦をオンライン化することでさらなる盛り上がりが期待できると思いました。コンソールでの格闘ゲームにおいても日韓戦のような大会が行なわれているのですが、ややユーザーがコア層に固まっているきらいがあります。ですから多様な層のユーザーが多数参加できるようなタイトルに発展させていきたいです。

編: これはヒットするだろうと手ごたえを感じながら開発したわけですか?

Kim Yung Joug氏: 当初は食いつなぐために開発してきたところもあります(笑)。しかし、ユーザーが増えてきたことで、その時々に応じた目標を見据えて開発を進められるようになりました。

編: ここまでの大ヒットは予測できなかったわけですね。

Kim Yung Joug氏: はい。

編: 日本での人気についてどのように感じていますか。

Kim Yung Joug氏: 対戦格闘ゲームについては国別にどういった特性があるかというよりも、すべての人間が好きなものだという考え方をしています。日本で多様な対戦格闘ゲームがありますが、韓国でも非常に人気があります。ですから韓国で開発したものであっても日本で人気が出るのではないかと思います。また、今までは韓国のアップデートをそのまま移植して日本でサービスを行なっていますが、もう少し日本のユーザーにあったアップデートを行なっていきたいと今年は思います。

編: 日本のユーザーに合ったアップデートとはどのようなものですか?

Kim Yung Joug氏: 大きくわけて2つあります。ゲームをプレイする環境が日本と韓国では異なります。それは先日のユーザー懇談会でもお尋ねしたのですが、日本のユーザーは多くのユーザーがゲームパッドを用いてプレイしています。そろそろ公式的なものを作るべきではないかと考えています。

編: それはつまり自社でゲームパッドを作るわけですか。

Kim Yung Joug氏: どこかの会社と作るか、すでにある製品の中から公式認定モデルを設定します。また、今回で選手たちからの声として、武器の名前やアバターの名前が長いものが多くて、自然ではない日本語も多いという指摘を受けました。1番の問題として長い英語の名称を日本の方が覚えられないことがありました。親しみやすいゲーム内テキストに変える努力も必要ではないかと思います。

編: そのほかに、たとえばマップやアバターなどに日本オリジナルの要素を盛り込む予定は無いのでしょうか?

Kim Yung Joug氏: マップやダンジョンなどのオリジナルの大きな内容については今年中にできるかどうかはわかりません。しかし少しずつ小さい規模から入れていこうと考えています。

【覚醒技】
そのほかの職業の覚醒技も派手だ。左上から順に毒王の「毒舞」。ウェポンマスターの「極 鬼剣術 烈風式」。グラップラーの「ワイルドキャノンスパイク」。ネンマスターの「念火」。いずれもスキル名は直訳したもので、実装時のスキル名とは異なる可能性があるので注意してもらいたい


■ 日本のユーザーの意見が伝わりにくい!? 日韓ユーザーの違いについて

昨年11月17日に実施された「アラド戦記」初のユーザー参加型オフラインイベントではNEOPLEの開発スタッフが来日した
アイスゴーレムの「リク」が潜む新ダンジョン「リクの天上」
こちらは「幻想の塔」。塔を1階ずつ戻っていくたびにHPとMPが回復する仕様となっている。激しい戦いが展開されそうだ
編: 昨年11月のオフラインイベントで、日本のユーザーと直に触れ合ってどのような印象を持ちましたか?

Kim Yung Joug氏: 日本のユーザーと韓国のユーザーとの気質の違いが印象的でした。韓国のユーザーは暴言も吐きますし、ストレートに問題を指摘します(笑)。一方で日本のユーザーとの交流ではそれがすごく穏やかで、問題があるのか満足しているのか察知できないところがありました。これは我々の目から把握できるポイントではないと思いますので、NHN Japanさんに分析をお願いしています。ユーザーさんからのストレートな声をアップデートに結び付けたいと思います。

編: ゲームの遊び方について日韓の間で違いはありましたか。

Kim Yung Joug氏: ゲームのプレイ時間が圧倒的に日本の方が長いです。推測ですが、韓国ではユーザー数が多いことと、多様なユーザーがプレイしていることが挙げられます。学生達のようにアクティブでもプレイ時間の短い人も多いのですが、統計を見る限り日本の場合はどういう環境であれマニアックにプレイするユーザーが多い印象を受けます。

編: プレイ時間はどの程度違いましたか?

Kim Yung Joug氏: 日本のユーザーの1日あたりの平均プレイ時間は韓国の2倍強です。韓国では1時間ほどで、日本では2時間以上です。

編: 客単価ではいかがでしたか。

Kim Yung Joug氏: 客単価ははるかに日本の方が高いですね。韓国の主要ユーザーは中学生が多いのですが、日本の場合はそれよりも年齢層の高い方がプレイされているからだと思います。

編: そうなると日本市場に対する重要度はきわめて高いといいわけですか?

Kim Yung Joug氏: 日本に対する見方は会社としても私としても、元になったものが日本からのコンテンツが多いので、成功させたいという気持ちは強いです。「アラド戦記」の海外進出の最初の国となったのも日本ですので、いろいろな意味合いがあるのです。途中で投げ出したいと思った時もありましたし、初期の頃はサービスのロードマップも良くないこともありました。我慢できた理由としてはビジネス上の理由よりも日本で成功させたいというプライドや気持ちの問題が大きかったように思います。

編: 日本のサービスは、韓国サービスと比べて、アップデートの実装タイミングが4カ月ほど遅れています。この遅れの理由と今後の方針を教えてください。

Kim Yung Joug氏: 最終目標は「World of Warcraft」のような全世界同時アップデートです。昨年、アップデートスケジュールの短縮に昨年は腐心しました。おかげで韓国と日本の差は大分縮まったと思います。大きく短縮できた例では1年ほど取り返したところもありました。今年はさらなる短縮を目指したいです。

編: 日本ではAct.4まで実装されていて、韓国は現在Act.10ということですが、この差は今後縮まっていくと考えていいのですか?

Kim Yung Joug氏: 日本と韓国ではACTの数え方が異なります。韓国版のアップデート状況に直しますと日本はAct.7まできています。お客様もご存知かもしれませんが、「鬼剣士」のアップデートがあります。近日中にお知らせすることができると思います。

編: 全体として抱えている課題があれば教えてください。

Kim Yung Joug氏: 日本のユーザーからのフィードバックをいただくことにかなり困難を感じています。韓国の場合ですと、ホームページにある掲示板や、ファンサイトのフォーラムを見るだけでも現状について素早く察知できるのですが、日本の場合は弊社で運営している「アラド戦記」のホームページや、「2ちゃんねる」の2つくらいしか意見を聞く場所がない状況です。

 日本人は、あまり所感を主張しないところがあります。日本のゲームの現状がどうなっているのかを把握するのに距離感を覚えています。今年はNHNジャパンさんにお願いするなり、違った形でユーザーさんからフィードバックを貰えるツールを開発するなど対策を考えています。サービスについても、現在はハッキングなどが横行しており、対応策を講じるつもりです。


■ 天界、異性キャラクタ、新スキルなど新情報続々

次々にアップデート構想を披露してくれたKim Yung Joug氏。まだまだやりたいことは無数にあるようだ
女性ガンナーのイメージイラスト。男性のガンナーとはまったく異なるイメージだ。銃器以外のスキルも備えていそうな雰囲気だ
男性格闘家のイメージイラスト。こちらは比較的わかりやすい雰囲気だ。さらに物理攻撃力が高まるのだろうか
編: 今後のゲーム世界の拡張計画を教えて下さい。

Kim Yung Joug氏: ゲーム内に実装されているコンテンツに対して、我々が企画としてもっている世界観は膨大です。現在ユーザーさんは企画全体の3つの世界の中の1つ「アラド大陸」の中だけで遊んでいる状態です。この他に「天界」と「魔界」があります。「天界」は韓国国内では今年上半期に遊べるようなシステムを導入するつもりです。「天界」へは、現在実装されているダンジョン「天上」の最上階から行くことができます。

 しかし天界にすぐに移行していくわけではなく、まずは現在の「アラド大陸」の世界観についてもう少しディテールを掘り下げていくアップデートを予定しています。クエストや物語の進行を中心にもう少し詳しくしていきます。大枠は実装されているものの、物語のディテールに隙間ができているものを埋めていきます。

編: その隙間を埋めるアップデートはいつ頃実装するのですか?

Kim Yung Joug氏: 設定上の企画は今年1月までに完了しており、今後それらをマップやダンジョンやクエストに盛り込んでいきます。「天界」へ行くアップデートと兼ねて上半期を目標に実装する予定です。

編: 日本ではいつぐらいの実装を考えていますか。

Kim Yung Joug氏: 現在の「アラド戦記」は昨年7月頃のバージョンでやっているのですが、今回のAct.5の実装については韓国の1月のバージョンを採用します。今後上半期のアップデートが終わった時点から1カ月から3カ月後の実装を予定しています。今回のアップデートで1カ月程度のディレイで実装されることになりますが、今後のAct.のアップデートについては1カ月から3カ月の間におさまるのではないかと思います。

編: 「天界」ではどういった冒険が楽しめるのでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 「天界」は大きく2つの世界観で構成されています。1つは東洋のイメージをもったもので、日本、中国、韓国をモチーフにしており、昔ながらの建物や服飾や装身具など伝統的な東洋文化を感じられる世界になっています。もう1つは西洋の世界観で、ガンナーの出身地である「無法地帯」という砂漠があり、西部開拓時代の銃弾が飛び交うような世界観を持っています。

編: 世界の広さは現在の「アラド大陸」と同じぐらいですか?

Kim Yung Joug氏: アラド大陸の3分の2くらいの大きさになると思います。すべての作りこみを終えれば同じくらいの規模にはなるかもしれません。

編: キャラクタについてですが、今後新しい職業や新しいスキルを実装する予定はありますか?

Kim Yung Joug氏: 新しい職業については年内に計画しているものはありません。その代わりに異性のキャラクタを作ろうとしています。例えば女性鬼剣士です。ただ外見だけが異なるのではなくプレイ感も少しずつ変えていきたいと思います。同じスキルを使うにしても体型も異なりますし、男女間でのバランスも異なってくると思います。

 また、各職業別に4種類の転職先があるのですが、「メイジ」と「プリースト」については3つしか実装されておりません。この抜けている職業の穴埋めも今年中に行なっていく予定です。メイジは「魔道学者」で、国内で5月の実装を予定しています。「プリースト」は「アベンジャー」で、下半期の実装を予定しています。

 スキルに関して、「ガンナー」では他職で実装されている45レベルでのスキルが未実装です。それを実装する必要があります。また、「鬼剣士」が日本ではアップデートされていないのでそのスキルの数もまだ少ないのではないかと思います。それが済みますと45レベルでのスキルのバランスが全職で整います。45レベル以降についてはアップデートでレベルが上がるたびに1つずつ追加していくつもりです。

編: 異性のキャラクタは日本でも嬉しいと思うユーザーは多いと思います。日本での実装時期はいつごろになるでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 時期は未定です。理由としてそのコンテンツを戦略的に使いたいと考えています。対戦格闘タイトルは他社からもたくさん出ていますので、他社のコンテンツを意識した上で実装時期を決めていきたいです。日本の場合、そうした戦略上の配慮が必要ないのであれば、韓国より先に実装されることも考えられると思います。

編: それは2008年中を考えているのでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 年内に異性のキャラクタは1つは出ると思います。

【ユーザーインターフェイスの改良】
現在インターフェイスの改良の準備が進められている。韓国では第1四半期に実装予定で、アイテム/スキルショートカットにページ機能が追加され、メニューが統一化されるなど、より使いやすくなる見込みだ


■ 「決闘」システムの今後の展開。最大勢力の格闘家はバランス調整必至か?

今回通訳を務めていただいたKim Changlim氏は日本事業チーム長を担当している。極めて流ちょうな日本語を操る
「カード」は「エンチャンター」のみが扱えるアイテム。「ラグナロクオンライン」のカードシステムと似ており、モンスターからのドロップで入手し、装備品にカードの追加効果を埋め込むことができる
こちらはエンチャンター専用のアイテム合成画面。自分だけではなく、他人のアイテムも強化できる。元の装備とカードや結晶、そして手数料を置くと合成が可能になる
編: 今大会で使用された「決闘」システムですが、今後拡張される予定はありますか?

Kim Yung Joug氏: 決闘システムの拡張計画は3つあります。まず、今日の大会を見てもおわかりになると思いますが、「格闘家」が多いのです。キャラクタのバランス調整を「格闘家」から行なっていきます。次に決闘する付加価値がないことが大きな問題となっています。勝ち点のシステムがあり、勝ち点で何かを買ったりすることができるのですが、そこで貰えるアイテムに価値がなく、実質的に名誉だけになってしまっているのを改善したいと思います。3つ目に現在コアユーザーとライトユーザーとの間の戦いが隔絶しており、その間に中間段階としていろいろなモードを作っていこうと考えています。例えばアイテムモードです。アイテムモードではアイテムを使用できます。また、操作がうまくない人でもカジュアルに参加できるようなモード作りを考えています。

編: 日本の場合、初級、下級、自由といったルーム分けがなされていますが、そこに新たに加わるのでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 現在のルーム分けは、同じようなクラスの人が集まってプレイしてくださいという意味合いです。カジュアルなモードの具体例としてはAPCシステムがあります。韓国では導入されています。APCとはコンピュータ操作のキャラクタなのですが、そうしたAPCをつれて戦うようなモードです。そうすれば自分の操作の負担も今よりは軽減できると思います。そうした企画もしていこうと考えています。

編: 「格闘家」が多く、バランス調整が必要だとのことですが、「格闘家」は今後どのようになるのでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 全体的に1つのキャラクタだけが使われる傾向は、1つのキャラクタがユーザーに対して長持ちしないことを意味していると考えています。1つ1つのスキルのバランスについては調整をするのですが、決闘においてスキルの組み合わせで強くなってしまうキャラクタがあるので、それがどのキャラクタになるかは時期よって変わってきてしまいます。そうしたときにスキルの調整を少しずつやっていきます。

編: ジョブバランスについてどのような状態が安定していると考えていますか。

Kim Yung Joug氏: このキャラクタはかっこいい、かわいいという動機を除外しますと、理想としては5つのキャラクタが20%ずつ使われることだと考えています。除外された部分を無視できないところもあるので一概には言えないとは思いますが。決闘のバランスをいえば、どのキャラクタでも同じように楽しめて勝てる可能性があることが理想だと思います。

編: 日本と韓国でアイテム課金を行なっていますが、それぞれのアイテムの売れ行きに特徴はありますか。

Kim Changlim氏: アイテムを購入する方法は異なるのですが、同じような結果になるように有料課金の企画はしました。そうした理由で「アラガチャ」というものも導入されました。結果としてはほぼ類似しています。

編: 日本と韓国での人気アイテムは同じなのでしょうか。

Chang lim氏: アバターの志向に関しましては違ったものもあります。レアアバターなど、韓国では人気があったものが日本では不評だったといったものもあります。これは売れるだろう、これは売れないだろうと判断して導入していますが、韓国で実装されている課金アイテムのすべてを日本でも売っているわけではないので、今のところどこが特別に異なるといった部分はないです。

編: 「アラド戦記」の武器や防具などのレアアイテムについてどのような方法で手に入れるのが理想だと考えていますか。

Kim Yung Joug氏: 課金によってレアアイテムを取得するのは好ましくないと思います。やり込みであったり、運であったりそうした要素でユーザーさんに提供できるのが理想だと思います。また、現状では掲示板を使っての取引や個人商店を1つ1つ回るなど、レアアイテムを取得する方法は少し大変だと思います。下半期に競売場を街の中に設けますので、レアアイテムをお互いの利益にあった形で取得できると思います。

編: 有料アイテムを扱っているアイテムモール「マジカルポット」がありますが、今後「マジカルポット」の拡張はあるのでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 自動販売機「マジカルポット」で販売されているアイテムは5ページほどあるのです。当初の企画では1ページのみの自動販売機を複数設置することが考えられていました。もう少し違ったカラーでわかりやすくしたいですね。その場所に溜まってしまいますので今後違った形でやっていきたいなと思います。

編: 品揃えについては今後変わることはあるのでしょうか。

Kim Yung Joug氏: 品揃えについては1つずつ入れていこうと思うのですが、有料課金アイテムを韓国と同様にするという考え方ではなくて、ニーズがあれば実装するつもりです。

編: 最後に日本のユーザーさんにメッセージをお願いします。

Kim Yung Joug氏: サービス開始当初から問題も多く、韓国に比べてアップデートも遅くなってしまったのですが、今までそれにも負けずプレイしていただいたユーザーさんには申し訳ない気持ちとありがたい気持ちでいます。今後は迅速なアップデートとサービスのクオリティであったりしたものについて日々努力を重ねていきたいです。最後に「暴言でもいいですのでフィードバックをください(笑)」。

Kim Changlim氏: 現状が良くなっていることについて、ユーザーさんからもお声もいただくのですが、今後もずっと良くなっていくというアクションを行なっていくつもりです。たとえば、アップデート内容を具体的に皆さんに告知したり、実装時期は未定だけど新しい要素に関して開発の進捗状況なども提供できたらと思っています。問題が起きたときに何をしているのだという苛立ちがユーザーさんにはあると思うのです。その問題について対処をしていますというユーザーさんに対してフィードバックできる機能を追加していきたいです。

編: ありがとうございました。

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Published by NHN Japan Corporation
Copyright(C)2005. Neople,Inc.All rights reserved

□NEOPLEのホームページ(韓国語)
http://www.neople.co.kr/
□NHN Japanのホームページ
http://www.nhncorp.jp/
□「アラド戦記」のページ
http://www.arad.jp/
□「2007-2008 日韓決闘大会」のページ
http://arad.jp/?GO=news|notice&TO=&mode=view&no=428
□関連情報
【2月4日】韓国ソウルにて「アラド戦記 2007-2008 日韓決闘大会 KOREA Round」が開催
日本代表は全敗。「Dungeon & Fighter」ブームを見せつけられる結果に
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080204/arad_01.htm
【2月4日】「アラド戦記」日韓決闘大会レポート
驚くべき気合いで戦いに挑む韓国選手、日本選手はいかに立ち向かったか
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080204/arad_02.htm
【1月21日】NHN Japan、「アラド戦記 2007-2008 日韓決闘大会」“JAPAN Round”を開催
両国トッププレーヤーが激突、実力伯仲のまま決戦の地、韓国へ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080121/ard.htm
【1月11日】NHN Japan、WIN「アラド戦記」
「2007-2008 日韓決闘大会」決勝戦を日韓両国で開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080111/arad.htm
【2007年12月11日】NHN Japan、WIN「アラド戦記」
「2007-2008 日韓決闘場大会」出場選手募集開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071211/arad.htm

(2008年2月5日)

[Reported by 中村聖司]



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