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奥成プロデューサーインタビューには続きがあった!
「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.31 電脳戦機バーチャロン」

10月25日 発売予定

価格:2,625円(税込)

 プレイステーション 2上で株式会社セガが過去にリリースしてきた名作タイトルを再現する「SEGA AGES 2500シリーズ」のインタビュー記事を昨日お届けしたわけだが、「ギャラクシーフォースII」だけでは取材は終わらなかった。ファンなら告知からはや1年あまり、気になっているであろう10月25日発売予定のシリーズタイトル「電脳戦機バーチャロン」についてもセガの奥成洋輔氏にお話をうかがうことができたのだ。

 発売日を考えるとややフライング気味ではあるが、すでに昨年の東京ゲームショウ2006において1人プレイバージョンは公開されているゆえに、首を長くして待っている「OMG(Operation Moon Gate=『電脳戦機バーチャロン』作中の作戦名で、ファンからはOMGと呼ばれている)」フリークに期待値を高めていただければと思い、インタビューとあいなった。




■ LAN経由での複数接続による対戦だけでなく、ライブモニターまでも再現したSEGA AGES版

―― 「ギャラクシーフォースII」は「ネオクラシック」というリメイク手法を用いたわけですが、こちらの「バーチャロン」は“ネオクラシック”的なアプローチではないようですね?

タイトル画面からスタートボタンを押すとこのようなメニューが表示される(左)。「SEGA AGES」版はグラフィックの移植度はもはやビデオチップによる発色の違い以外はないかもしれない(右)
LANによる対戦をサポート。あれをゴニョゴニョするとネット経由でも遊べるかも(左)。さらにエクストラオプションの存在も(右)

アーケード版にあったライブモニターの映像もLANリンクによって実現。アーケード版ではライブモニター用にさらにModel2基板が1枚収納されており、背後視点の同ゲームのプレイの模様をさまざまなカメラを用いて同時中継するという画期的な仕組みだった
奥成 Model2タイトルは再現するのがせいいっぱいで、グラフィック的なリメイクまではできないので……そこは「すいません」という感じです。代わりにモードをたくさん作ってみました。アーケードの完全移植、画面分割対戦、インターネット経由での対戦には対応しておりませんが、HUBを介してPS2本体を複数つないだ対戦ができます。

 最大4台まで接続可能で、4台つなぐと2台がライブモニターになる。1人でそんなにPS2を持っている人が、どれだけいるかわかりませんが……たとえば、古いPS2、薄型PS2、PS3とか。それに、TVが3台と、HUBやブロードバンドルータなどを用意してもらえば、アーケードと同じ環境が実現できますよ。ソフトも3枚買っていただいて(笑)。難易度が高いかもしれないけど、できたら嬉しいという(笑)。

プレイ内容に応じてスコアが計算されるランキングモード
―― 最近のTVはサブ画面を同時に表示できますから、それを使うというのは?

奥成 それだったら最初から画面分割で遊べばいいんじゃないかと(一同笑)。あと、ランキングモード。これはサターン版にあったやつで、クリアしたときに評価点がもらえる。アサルトモードは、常にダブルロックオン状態……近接戦。チビキャラモードは、名前のとおり。頭デッカチなバーチャロイドで遊べます。

―― 画面分割は、縦と横、両方選べるんですね。

奥成 あと、オマケで“クロス”というモードがあります。これは画面4分割で、右上がライブモニター、もう1つがインフォメーションになる。「PS2が1台しかないけどライブモニターが見てみたい」という人向けのモード。ただしさすがに、これを選ぶと30フレームになっちゃうんですけど。あとはエクストラセッティング。これはアーケードにない要素を色々つけてみました。色、視点の追加、“ダッシュキャンセル”を簡単にできるようにしたりとか。あと、爆風のメッシュを半透明にしてみたらどうか、ということで「ギャラクシーフォースII」同様のアルファチャンネルのオプションも入れました。

画面分割対戦。右上が縦分割、左下が横分割。さらにクロス(右下)で4分割

セガサターンのX-BAND版にあったカラー変更。今回はいくつかのバリエーションがあらかじめ用意されている
―― ……おー、X-BAND版を思い出しますね。かなりのバリエーションがありますが、最終的に何色くらいになるんでしょうか?

奥成 まだ収拾がついていないので、わかりません(笑)。あと、細かいところなんですが、以前発売されていたPS2用セガサターンコントロールパッドを使うと、サターンと同じ操作でプレイできるように作りました。サターンでこのゲームに初めて触れた人は、あれが結構プレイしやすかったんですよ。サターンパッドを持っている人は、それで遊びたいだろうな、と思って。標準操作と“シフトキー”という特殊操作があって、両方作りました。PS2「バーチャロン マーズ」で使われていた“TYPE-A”もアンケートで好評だったので、それも使えるようにしてあります。

実際に遊んでみた限り、これからの部分はあるが、確実に移植版として最高のできばえになるだろう
―― 現時点で、完成度はいかほど?

奥成 かなりまとまってきたんですが、オリジナル版開発チームや当時の上級プレーヤーによる監修もあってさらに再現度を上げているところですので、70%くらいでしょうか?

―― これ、また「セガダイレクトでPS2用ツインスティックを出してくれ!」という話になるんでしょうねぇ……。

奥成 作って欲しいという声もずっと聞いていますし、実際ぼくも作りたかったので算盤だけは弾いたんですよ。このソフトが売れるであろう本数を想定して割り出して担当者に計算してもらったところ「1個●●●円くらいだったら出せるよ?」と次世代機の本体みたいな金額を言われて。あきらめました(一同笑)。

「チビキャラ」モードではバーチャロイドの頭が大きくなる
―― それくらいだったら、平然と払う人も居そうなんですけど。絶対数が……。今、チビキャラモードになってますが、これ違和感ないですねぇ。かわいい。

奥成 「頭でっかいだけじゃん」って言われれば、そのとおりなんですけど(笑)。こういうのは「第3次スーパーロボット大戦α」に出ていたので、わりと抵抗なく。

―― そういえば、ジグラットも“チビキャラ”になるんですか?

奥成 ちびキャラにしてみたんですけど「よくわからない」というところがあって(一同爆笑)。やめました。ライデンとかベルグドルあたりはコロコロしていてかわいいですね。ドルカスの場合、あまり変わらないっていう(笑)。

「アサルト」モードでは、近接縛りといえる状況に。通常、ダッシュ中の攻撃が近接攻撃になっていた
―― アサルトモードは……なんか(操作感が)気持ち悪い! すっげぇ違和感あります(笑)

奥成 最初は戸惑いますね(笑)。まったく弾が出ないわけではなく、センターウェポンに近接武器の設定ががない奴は、弾が出せるようになっています。


■ Model2を2枚分エミュレーションし、テクスチャも完全再現!?

―― エミュレーション的には、いかがでしょうか? 色々と再現までに逸話があったModel2タイトルですが。

奥成 ぼくはプログラマではないのでアレですけど、相当苦労してます。PS2のModel2エミュレーションのアプローチは、「バーチャファイター2」が最初で、その後「ソニック・ザ・ファイターズ」、「ファイティングバイパーズ」を引き続きAM2研で開発し、それと並行してM2さんが「セガラリー」の同梱ディスクをやっていたんですけど、その流れで「テクスチャをどれだけメモリのなかに収められるか」という効率化の部分は「ラストブロンクス」でほぼできたんです。でも「ラストブロンクス」は諸般の事情で看板を差し替えなきゃいけないという問題があった。「バーチャロン」に関しては、Model2のテクスチャデータがそのまま入っています。

―― そのまま入っているということは、グラフィック的には完全再現と言い切れる?

奥成 そういってもらえるように現在頑張っています。現在の画面でもかなり良いところまで来たと思っていたんですが、オリジナル版のスタッフに見せると「まだ違う」ということで、さらに改良を重ねているところです。あと、今回の移植に際しては、「バーチャロン」には「2人でやらなきゃいけない」という、もう1つの問題があった。結果的に、Model2を2枚エミュレーションしなきゃいけない。

―― PS2の演算能力で、それは可能なのでしょうか?

奥成 「たぶんできるだろう」という憶測のもとで始まったのが「バーチャロン」なんですね。去年の東京ゲームショウに出展した時点で、1人用は割とスムーズに動きました。1人用の部分を作り込みつつ、それ以外の部分「2人用ができるか?」、「HUBを介した通信対戦」を進めていて、ふと気づいたら1年経っていたという(苦笑)。

―― 通信まわりを単純にエミュレーションするだけでも、結構手間がかかる気がするのですが。

奥成 元々、アーケード版が通信をやっているので、ある意味スムーズなんですけど。PS2というフォーマットにあわせた作りにしなければならないので、慎重にやっています。

―― 遅延などは? PS2ではつらそうですが。

奥成 先日アーケード版の全国一位をとったプレーヤーたちにプレイしてもらいましたが、違和感なく対戦できているようです。

―― アーケード版が、だいたい3フレームくらい遅れていました。それくらいでいけそう?

奥成 「かな?」っていう。アーケード版に近い部分まで、いってるんではないかなぁと思いますが、それは環境にもよりますので。

―― 「バーチャロン」も「ギャラクシーフォースII」同様に16:9対応なんですね。

奥成 左右両脇のぶん、表示が増えています。「ギャラクシーフォースII」ほど大きな影響はないんですが、画面分割対戦のとき、1人あたりの表示面積が広くなるのでプレイしやすい。これなら、普通の人がソフト1本買って対戦するにも十分イケるんじゃないかな、と。

16:9に対応。これにより、画面分割(縦)での対戦時も横の表示幅が広がり、完全とはいえないが、確実に遊びやすくなっている

モデルがリファインされているパッケージイラスト。左がSEGA AGES版、右がアーケード版
 それから話題は変わりますが、パッケージイラストを「SEGA AGES」用に描き下ろしました。これはバーチャロンの全作を担当しているデザイナー、有井のアイデアなんですが。右が当時のアーケード、左が新作です。違いがわかりますか?

―― 一緒に見え……あ、首の角度とか、なんか違う!?

奥成 5月のマスコミ向けカンファレンスに出展したときにこっそりパネル展示していたんですけど、誰も気がつきませんでした。キャラクタモデルが最新版に差し替わっている。「違ってるんですよ」って言われないと、誰もわからない(一同爆笑)。

―― またそういうマニア向けなことを……。

奥成 こういう“わかりづらい努力”が「SEGA AGES」ぽいっていう(笑)。それはともかく、ゲーム本編は「PS2でできるところまでやりました」という。まだまだ作らなきゃいけないところもあるんですけど、がんばります!!

「ギャラクシーフォースII」同様にアルファチャンネルをONにすることで、メッシュ表現から半透明のエフェクトに変わる(左がOFF、右がON)
スタートボタンを押すと視点が変わるところはアーケード版を踏襲しているが、さらにオプションにより主観視点まで選択できる



(C)SEGA
CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□SEGA AGES 2500シリーズ 公式サイト
http://ages.sega.jp/
□関連情報
【5月24日】「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.30 ギャラクシーフォースII スペシャル エクステンデッド エディション」
〜奥成プロデューサーに恒例(?)インタビュー!〜
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070801/ages.htm
【5月15日】セガ、「コンシューマ新作発表会2007 SUMMER」開催
今半期はPS3用サウンドノベル「忌火起草」、DS「なるほ堂」シリーズを主軸に展開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070515/sega1.htm
【2006年9月23日】「東京ゲームショウ2006」セガブースレポート
〜ラインナップの豊富さは全ブース屈指〜
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060923/sega.htm
【2006年3月14日】「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.25 ガンスターヒーローズ 〜トレジャーボックス〜」
〜奥成プロデューサーに再びインタビュー!〜
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060314/ages.htm
【2005年10月31日】変わりつつある「SEGA AGES 2500シリーズ」
〜奥成プロデューサーに直撃インタビュー〜
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051031/ages.htm

(2007年8月2日)

[Reported by 佐伯憲司/石井ぜんじ/豊臣和孝]



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