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セガ、「サクラ大戦・武道館ライブ ~帝都・巴里・紐育~」開催
広井氏「サクラ大戦DS」2008年発売を発表

5月13日 開催

会場:日本武道館

帝国歌劇団花組、巴里歌劇団花組、紐育歌劇団花組と揃うとかなりの迫力
 株式会社セガは13日、帝国歌劇団花組、巴里歌劇団花組、紐育歌劇団星組による「サクラ大戦・武道館ライブ ~帝都・巴里・紐育~」を開催した。会場はもちろん日本武道館。一夜限りの夢の共演に数多くのファンが詰めかけた。

 これまで10年間、帝国歌劇団花組は歌謡ショウやスーパー歌謡ショウ、新春歌謡ショウを行ない、巴里花組もディナーショウを行なってきた。紐育星組も2006年に「サクラ大戦・紐育レビュウショウ~歌う♪大紐育♪~」を行なっている。しかし、それぞれが共演したことはない。そういった意味でも今回の公演はお祭りとして、ファンも開場前から大いに盛り上がっていたようだ。武道館外ではグッズ売り場が設置され、応援グッズが飛ぶように売れていた。

 ライブは開始直前の17時50分頃に広井王子氏が登場し前説を務めた。開口一番「広い!!」を連発。ここで広井氏は舞台上で、様々なキャラクタに着替えながらファンとの会話を楽しんでいった。

 そしてこの場で電撃的に新作の発表が行なわれた。「そうそう、新しいゲームを作っている」と切り出した広井氏は大きな拍手で迎えられ、ニンテンドーDSを取り出し「ほら動いている! ネ、これが来年発売する『サクラ大戦DS』だよ」と話すと会場からは「エー!!」とどよめきが起こった。広井氏はたたみ掛けるよう「移植じゃない! 新作!! もちろん喋る、RPG、素晴らしい!!」と矢継ぎ早に発表。

 広井氏はこのほかにもファンから「キャラが出来てないぞー」という愛の込められた野次に「キャラは7月に完成させます!!」と答えている。内容は明らかにされていないが、7月に何らかのイベントが開催されるようだ。広井氏によればニンテンドーDS用「サクラ大戦DS」についても7月にある程度見せることになるとコメントしており、「サクラ大戦」の春はまだまだ続くようだ。

 新作発表という最も大きな「お土産」に興奮冷めやらない中ライブはスタート。1曲目は帝国歌劇団花組による「ゲキテイ」。そして巴里花組による「御旗のもとに」、紐育星組による「地上の戦士」と続き、早くも会場は沸点に達した。今回のライブは豪華客船上でライブツアーを行なう設定の元、構成されている。

 何より新鮮だったのは、各キャラクタが共演している場面だった。たとえば、4曲目の「ここはパラダイス」では、「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」からサニーサイド (内田直哉) 、プラム・スパニエル (麻生かほ里) 、吉野杏里 (本名陽子) による歌と踊りに途中からダンディ団が加わる構成。これまでのショウではあり得ない、まさにお祭りというか豪華な雰囲気だった。

 また、とにかく舞台が広く、これまでの歌謡ショウなどに比べ倍以上の大きさ。メインステージから中央の通路を通りセンターにミニステージが設置されているほか、舞台左右に側道が設置されており、こちらはファンとの距離がかなり近い。この広い舞台を使った演出も様々見ることができた。

 ライブは続いて、帝国歌劇団花組、巴里花組、紐育星組それぞれのメンバーが順に歌っていくコーナーに。各キャラクタごとにファンがついている「サクラ大戦」シリーズでは、各キャラクタが登場するごとにかけ声がかかる。それぞれの個性を生かした選曲で、レニ・ミルヒシュトラーゼ (伊倉一恵) はしっとりと「素晴らしき舞台」を歌い上げ、李紅蘭 (渕崎ゆり子) は「メトロで行こう」を側道でファンに話しかけながら歌いきった。また、グリシーヌ・ブルーメール (島津冴子) は登場から艶やかで、観客からはため息が漏れる1シーンも。

 ここで桐島カンナ (田中真弓) とダンディ団とのおなじみ身長ネタを盛り込んだMCを挟み、今回のライブの特別企画に突入。エリカ・フォンティーヌ (日高のり子) の「いいこと考えたんです! 今までできなかったことやりませんか?」という問いかけにジェミニ・サンライズ (小林沙苗) 、真宮寺さくら (横山智佐) が応え、全員が勢揃い。初めはジャンケンで組を分けるといった話もあったが、結果的に“似たものキャラ”という組み合わせに。

 最終的な組み合わせは「無口組 (レニ・ミルヒシュトラーゼ、九条昴)」、「子供組 (アイリス、コクリコ、リカリッタ・アリエス)」、「メガネ組 (李紅蘭、ロベリア・カルリーニ、ダイアナ・カプリス)」、「暴力組 (マリア・タチバナ、サジータ・ワインバーグ)」、「いっちゃってる組 (エリカ・フォンテーヌ、ジェミニ・サンライズ)」、「大和撫子組 (真宮寺さくら、藤枝かえで、北大路花火)」、「超お金持ちのお嬢様コンビ (神崎すみれ、グリシーヌ・ブルーメール)」となった。ちなみに中心となって組み分けを行なった桐島カンナは「どの組に入るんだ……?」とつぶやきながら退場。

 こういった企画は大変盛り上がる。無口組による「イカルスの星」、子供組による「お花畑」、メガネ組の「東京的休日」、暴力組の「ビバ! ハーレム」、いっちゃってる組の「悪魔のように」、大和撫子組の「都に花ぞ」と続き、超お金持ちのお嬢様コンビによる「黒猫ルンバ」で桐島カンナが乱入。二人に邪険にされながらも歌いきった。これには観客からも笑いが起こっていた。

 ここで「流木」を歌いながら船に乗り遅れた薔薇組こと清流院琴音 (矢尾一樹) と丘菊之丞 (松野太紀) が再登場。ここからはオールスターでクライマックスへ。「あなたとならば」、「オーバー・ザ・レインボウ・サンシャイン」、「君よ花よ」、「花雪洞 (HANA BON BORI)」でひとまず終了したが、アンコールで「Kiss Me Sweet」、「未来 (ボヤージュ)」、「夢のつづき」と披露され、幕を閉じた。

 「サクラ大戦」は'90年代からひじょうに長く続くコンテンツだ。会場にはどう考えてもシリーズ1作目が発売された当時は生まれていない子供の姿も見られた。つまり、親から子に受け継がれつつある数少ないゲームコンテンツと言うことができ、登場10年以上経ってもこの熱気を生むというのは幸せなことであり、純粋に感動した。最後に真宮寺さくら (横山智佐) は「次はぜひ、大帝国東京ドームでお会いしましょう!」と挨拶し締めくくった。パンフレットによれば今回の武道館ライブもかなりの苦労が伺えるが、東京ドームはもっと大変だろう。すでに企画が進行中であるのかわからないが、ぜひとも見てみたいものだ。

 ちなみに今回、会場にはムービーカメラが多数設置されており、広井氏も前説で「カメラはDVD収録用です。ちょっといい絵が撮りたかったので、カメラが何台も入りました」と説明していた。まだ正式アナウンスはされていないが、ライブの模様はDVDで発売されることと思われる。ぜひとも楽しみにしていただきたい。

 なお、同ライブの「インターネット・ブロードバンド配信」が実施されることが発表されている。配信は5月25日の15時から6月4日の16時までの期間限定配信。配信料は1,000円。時間は約2時間30分。詳細は「サクラ大戦.com」において明らかにされる。

(C)2007 SEGA/RED Character Design (C)RED

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□レッド・エンタテインメントのホームページ
http://www.red-entertainment.co.jp/
□「サクラ大戦」シリーズのページ
http://www.sakura-taisen.com/
□「サクラ大戦 武道館ライブ ~帝都・巴里・紐育~」のページ
http://www.sakura-taisen.com/07_budokan.html
□関連情報
【5月10日】一夜限りの夢の共演「サクラ大戦 武道館ライブ ~帝都・巴里・紐育~」
当日券発売決定。屋外テントでライブ記念グッズも販売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070510/sakura.htm
【2月19日】セガ、「サクラ大戦」第5期OVAシリーズ「ニューヨーク・紐育」完成
発表会では「サクラ大戦」武道館コンサート開催のサプライズ発表も
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070219/sakura.htm
【2006年8月14日】サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演「新・愛ゆえに」開幕
10年目の歌謡ショウはエンターテイメントの集大成
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060814/sakura.htm

(2007年5月14日)

[Reported by 船津稔 / 写真提供:セガ]



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