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サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演「新・愛ゆえに」開幕
10年目の歌謡ショウはエンターテイメントの集大成

8月22日まで 上演

会場:青山劇場

1幕と2幕の幕間に用意されている「3分間ショッピング」。今回は可愛らしい音楽付きで李紅蘭と真宮寺さくらが登場する
 '97年に開幕し、実に10年の時を経て、ついに最後の幕が開いた「サクラ大戦・歌謡ショウ」。8月12日に「サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演『新・愛ゆえに』」が開幕し、8月22日まで青山劇場で開催されている。チケットはすでにほぼ完売の状態だが、今回の公演の様子をDVD-Videoに納めた「サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演『新・愛ゆえに』」が12月に発売される予定。価格は10,500円。

 10年間の月日は長いようで短い。広井王子氏は「稽古場に集まったのが、昨日のことのようです」とコメントしている。その10年の間、歌謡ショウはスーパー歌謡ショウとなり、規模を拡大し、花組メンバーをはじめ全ての人々が成長し、今回のショウでは歌あり激しいアクションあり……そして回転式の巨大なセットありの、エンターテイメントな舞台として集大成的な仕上がりとなっている。

 今回は3部構成で約3時間30分近い長丁場。公開舞台稽古で広井王子氏は、最初の脚本では4時間を超える内容だったことを明らかにしている。もちろん観てもらえれば判ることだが、大きな流れのほか、端々に登場人物のその後を想像させるエピソードや台詞がちりばめられている。

 そして、ついに復活を果たしたのが田中公平氏による生バンドによる演奏だ。やはり音楽の迫力、そして雰囲気が違う。バンドが入ったことで、一種独特の緊張感のようなものも感じた。今回は公演前に音楽CDが発売されておらず、来場者は音楽に聴き入っているようだ。さらに、10周年にしてついに導入されたという「3分間ショッピング」など注目曲も多い。

 舞台はお馴染みの広井氏と親方の前説でスタート。しかし初日は、広井氏が早々に舞台袖にはけ、親方と振付師の畠山龍子さんによる振り付け講座、そして、なんとダンディ団による「前説ソング」が公開となった。「前説ソング」は“携帯を切ってくださいね”といったこれまで広井氏が行なってきた注意事項の読み上げを音楽に合わせ、ダンディ団が行なうというものだ。この曲で一気に会場は沸き立った。

 そして「イッツ・ショウタイム」に合わせて、花組メンバーによるタップダンスからスタート。1部、2部は帝国歌劇団花組を巡るストーリーが展開される。「花組は必要なのか?」と問いかける賢人機関、それにつけ込もうとする元賢人機関の科学者である暗闇博士とモンスター。お話はこのモンスターと花組との戦いを軸に、様々なサブストーリーを挟みながら進行していく。ちなみに個人的にはモンスター役の真矢氏の殺陣がビシッと決まっており、かっこよく感じた。そして第3部は帝国歌劇団による「新・愛ゆえに」の上演となる。

 音楽については前述の通り、事前に音楽CDが発売されていない。このため来場者は真っ白な状態で今回の舞台に挑んでいる。しかし、音楽以外については、帝国歌劇団花組登場時のかけ声、東中軒雲国斎 (国本武春氏) へのかけ声、拍手のタイミング……全て観客と舞台上とのあうんの呼吸でタイミングはばっちり合っている。10年にして築き上げられたこの関係。演出の茅野オサム氏が「勿体ない気がする」と語っていたのも判る。

 各種細かい演出を詳述するのは野暮な話なので、あえてここではふれないが、ラストに向けてこれでもかと「ファイナル」なプレゼントが用意されている。初日にしてすでにキャストの皆さんは涙声だった。ファンの皆さんもぜひとも最後まで見とどけていただきたい。

前説では広井王子氏、親方以外にもダンディ団が登場。「先生に『前説ソング』を作ってもらったんだ!」ということで、大喝采の中「前説ソング」を披露 舞台は「イッツ・ショウタイム」をバックに、花組によるタップダンスが披露された。各メンバーの個人技も披露され、見応え十分だ 賢人機関に「花組がモンスターになりはしないか?」と詰め寄られる米田一基中将と藤枝かえで
第1幕で矢継ぎ早に披露される帝国歌劇団花組の舞台。「朝日のように(卑弥呼)」、「花を抱きよせ(光源氏)(左写真)」、「神の光(天草四郎)」、「浜風ジョニー(中央写真)」、「あしたが楽しければ(右写真)」
賢人機関が疑問を抱いているところにつけ込んだように登場する暗闇博士。不死身の“モンスター”を生み出すのだが…… ベロムーチョ武田は大神一郎を呼び出し、自分の持つ未来への夢と希望を語り始める 最後の見納めとなるのか? カンナの妄想……ならぬ「乙女の夢」も披露される
第1幕の最後を飾るド派手なダンスバトル。縦横無尽に繰り広げられるバトルは必見 2幕の最初を飾る曲は「太正浪漫」。スーパー歌謡ショウへと成長し、大人数による歌と迫力ある踊りが楽しめたのもこの舞台の魅力のひとつだった 歌謡ショウ最大の危機! さくらの絶体絶命のピンチに桐島カンナが駆けつけた
さくらの、いや、花組の危機にみんなが集まり、力を集める 第1幕以上の見せ場が用意されている第2幕のラストの立ち回り。回転する舞台上で繰り広げられる殺陣のシーンは他の舞台ではそうそう観られないだろう
不死身のモンスターに復活したさくらが挑む。果たしてその結末は? 「新・愛ゆえに」。舞台の中の舞台という設定だが、いつにも増して立派なセットで愛のドラマが演じられる。最後はマリア・タチバナとさくらによる「新・愛ゆえに」で締めくくられる


(C)SEGA (C)RED

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□レッド・エンタテインメントのホームページ
http://www.red-entertainment.co.jp/
□「サクラ大戦」シリーズのページ
http://www.sakura-taisen.com/
□「サクラ大戦 歌謡ショウ ファイナル公演『新・愛ゆえに』」のページ
http://www.sakura-taisen.com/06_showfinal.html
□関連情報
【7月18日】サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演「新・愛ゆえに」舞台稽古公開
最後の講演は昨年を上回るエンタテインメントな展開に
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060718/sakura.htm
【6月12日】「サクラ大戦・歌謡ショウ」……この10年を振り返って
サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演「新・愛ゆえに」記者会見
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060612/sakura.htm
【5月15日】「サクラ大戦・歌謡ショウ」10年を節目に
ついにファイナル公演「新・愛ゆえに」8月12日から上演
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060515/sakura.htm

(2006年8月14日)

[Reported by 船津稔 / 提供写真:セガ]



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