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★ピックアップ アーケード★

「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー Ver.2.02」
連載【第4回(最終回)】

  • ジャンル:タクティカルカードバトル
  • 発売元:バンプレスト
  • 操作デバイス:カード移動、トラックボール、決定ボタン、戦術変更ボタン×3、攻撃実行ボタン
  • 構成:サテライト席8席+メインモニター
  • 料金:1プレイ300円、2プレイ500円
  • 稼動日:稼動中

【ゲームの内容】

 「機動戦士ガンダム」の1年戦争を舞台に、カードを使って敵部隊と戦うゲーム。プレーヤーは“地球連邦軍”と“ジオン公国軍”のいずれかに所属し、リアルタイムで対戦をおこなう。パイロット、メカニック、ウェポン、カスタムなど複数のカードを組みあわせた“ユニット”を作って部隊編成するのが特徴。対戦を続けると部隊、パイロットに経験値が溜まり、徐々に成長していく。対戦後にはカードが1枚排出される。



 ここまでの連載では、Ver2.01で追加された新カードを中心に紹介を続けてきた。だがいわゆる旧カードのメカニックやシステム面についても、Ver2.02においては変更が行われている。そこで最終回となる今回は、以前から排出されていたカード全般と、システム関連の変更について紹介していこう。

※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。


■ システム関連についての変更点

 おもなシステムでの変更点は、MS搭乗時の支援機の移動速度アップ、艦長効果、育成パラメータの変化というところだ。プレーヤーによっては戦術の方向性を左右する、重要なポイントになるかもしれない。

MS搭乗時の支援機の移動速度アップについて

 Gスカイ・イージーやドダイIIにMSを乗せて戦う戦法は、Ver1.0の時代には非常に強力な戦法であった。このいわゆる"下駄"といわれる戦法は、Ver2.0になってからさまざまな調整が加えられ、弱体化していった経緯がある。

 しかし今回のバージョンアップにより、少し下駄の移動速度がアップしている。これはわずかとはいえ大きな違いだ。特にジム(バズーカ装備仕様)に180mmキャノンを装備させたり、ジム(ホワイト・デインゴ仕様)にロングレンジ・ビーム・ライフル(狙撃用ライフル)を装備させる場合には、下駄は十分選択肢に入るだろう。

 すぐに接近戦に持ち込まれやすい現バージョンだが、3機の中に1機強力な遠距離戦用のユニットを入れていくという部隊構成なら、接近戦の弱さもある程度克服できる。

艦長効果の変更について

 艦長に乗せたときに、部隊全体に影響を及ぼすのが艦長効果だ。これまで新規追加カードについては紹介してきたが、旧カードのパイロットに関しても一部変更されているものがある。

 なかでも目立つのはマチルダ・アジャン、パオロ・カシアスのふたり。マチルダ・アジャンの艦長能力は、これまではMAXテンション持続時間↑↑、武器補給・回復速度↑だった。現バージョンではそこに武器補給・回復速度が↑↑加えられ、補給のスペシャリストととなっている。特殊能力がテンションMAX時に部隊のHPが回復するという強力なものなので、粘り強く戦うプレーヤーには向いている。

 いっぽうパオロ・カシアスは、これまでは命中率↑、回避率↑↑、MAXテンション持続時間↑だった。これがなんと命中率↑↑↑、MAXテンション持続時間↑、武器補給・回復速度↑と変化している。命中率↑↑↑が大きく、そのほかにも2項目効果が増えるのは破格といえる。もともと艦長としての能力は高かったので、艦長効果の変更により、コスト115を払っても十分に乗せる価値のある艦長になったといえる。

育成パラメータの変化について

 育成パラメータとは、メカニックにパイロットを乗せてレベルアップしたときに、どの能力のパラメータが上がるかということである。この上昇するパラメータの種類は、搭乗するメカニックの種類によって決まっているのだ。これを知っていれば、射撃、格闘など、伸ばしたいパラメータを自在に操ることができる。

 だがここでは、育成パラメータの変更について細部まで紹介することは控える。量の多い情報でもあるし、一種のネタバレ的な要素も含むからだ。ひとつ言えるのは、新カードだけでなく旧カードにおいても、育成パラメータが変更されているものがあるということ。お気に入りのメカニックが変更されているかどうかは、プレーヤー自身の手で確かめてみてほしい。

やや改善された下駄の機動力。初期バージョンのように単体で大立ち回りはできないが支援に徹するなら優れたユニットとして再び役立てられるはず 艦長効果が改善された旧カードのパイロットもいる。パオロ・カシアスはコストが高いため敬遠されがちだったが、今の艦長効果なら十分使う価値がある パイロットの成長は、レベルが上がったときに乗っているメカニックに依存する。多数のメカニックが修正されているので、ぜひチェックしていただきたい



■ メカニック全般に対する変更点

 ここでは、メカニック全般についての変更点を紹介しよう。サイコミュ・システムのロックオン速度アップ、支援機の強化など、重要と思われる情報も含まれている。

サイコミュ・システムのロックオン速度アップ

 ニュータイプ専用に作られたサイコミュ・システムは、赤い円の攻撃エリアが敵を追尾してロックし、メガ粒子砲を浴びせるという武装だ。ブラウブロ、エルメス、ジオングなどがこのシステムを搭載している。Ver1.0の時代には猛威を振るったサイコミュ・システムだが、Ver2.0になってからはさまざまな理由が重なり、使いにくくなっていた。

 それを受けて、Ver2.02ではサイコミュ・システムのロック速度がやや速くなっている。赤い円で敵を捉えてから、ロックを完了するまでの時間が短くなったのだ。これによって、接近してサイコミュ・システムの死角に潜り込み、ロックを振りきろうとしても、中に入る寸前にロックされやすくなっている。死角そのものが狭くなったわけではないが、簡単に追いつかれなくなったといえるだろう。

 筆者の感覚では、この変更によりサイコミュ・システム搭載機は、実戦で十分戦えるレベルになったと思われる。ただし移動速度が上がったわけではないので、スピードで振りきるだけの戦術は通用しない。防御重視の攻撃を多用して先手を取りつつ、連携の中でサイコミュ・システムを繰り出していけば、活路が見いだせるはずだ。まずはプレーヤー自身の手で、どこまでやれるようになったか試してみてほしい。

支援機の攻撃力、命中率アップ

 本作にはMS、MAなどのメカニックのほかに、空中、宇宙空間を飛び回るさまざまな戦闘機、支援機が存在する。コア・ブースターなど、これまでにも強力な支援機が存在していた。だが現バージョンではさほど強くなかった一部の支援機が大幅に強化され、コストに見合った能力に格上げされている。その結果、多くの支援機の能力がほぼ横並びの状態にまで押し上げられたといえるだろう。

 以前と比べるとロック速度の全般的な向上により、逃げるのが難しくなった支援機。しかし攻撃力・命中率の底上げにより、安定したダメージが奪えるようになったのは大きい。ユニット数の多い部隊に加え、一撃離脱戦法でうまく使っていきたいところだ。

 ジオン公国軍では、Ver2.00で強化されたドダイYSの命中率、攻撃力に手が加えられた。さらに安定した高火力で、機動低下を狙っていくことができる。宇宙では、ガトルの攻撃重視の大型ミサイルの攻撃力、ジッコの攻撃重視のミサイルの攻撃力などがアップ。とくにジッコのミサイルは強力で、すべての支援機のなかでも屈指の威力となっている。

 地球連邦軍は、フライ・マンタ、デブ・ロッグの攻撃力・命中率がアップ。とくにフライ・マンタはコスト35としては破格の攻撃力となった。伏兵を入れても1ユニットあたりコスト100以内におさめることが可能で、そのコストパフォーマンスは支援機のなかでもトップクラスといえる。

 宇宙では、コスト60のパブリクの攻撃力が光る。ジオン公国軍のジッコ同様、攻撃重視での攻撃力が半端ではない。この支援機もぜひ使ってみてほしいメカニックのひとつだ。

ホバー・トラック(降下パック仕様)の移動速度アップ

 ホバートラック(降下パック仕様)といえば、MSなどのメカニックと比べると移動速度、攻撃力ともにかなり劣り、戦力とするには非常に厳しいものがあった。しかし現バージョンでは、以前と比べて機動力が大幅に上がり、機関砲の命中率などが向上している。とはいえ、まだまだホバートラックで戦うのは圧倒的に不利なのも事実。しかし以前の使い勝手の悪さを体験したプレーヤーには、驚くほどの能力向上を実感できるだろう。

ガンキャノン系メカニック、ザクキャノン系メカニック、ガンダム(背部シールド仕様)の強化

 ガンキャノン系、ザクキャノン系、ガンダム(背部シールド仕様)の変更で共通する部分は、回頭速度がアップしたこと。これらのメカニックは接近戦に弱かったが、以前に比べればだいぶ立ち回れるようになっている。

 なかでもガンキャノン(スプレーミサイルランチャー仕様)に関しては、ガンキャノン系では突出した機動力となった。また、ガンキャノンはビーム・ライフル(ガンキャノン仕様)も強化されている。Ver2.0で旋風を巻き起こしたガンキャノンだが、さらに使い勝手はよくなっているのである。

Gアーマーの強化と、ザク・バズーカ(核弾頭装備仕様)のカウント修正

 Ver2.0になり、攻撃力アップの恩恵が受けられたGアーマー。今回のバージョンアップによって、機動力がアップしている。脱出後のガンダム(背部シールド仕様)の回頭速度アップと合わせ、着実にパワーアップの道を進んでいるといえる。

 また、鹵獲してザク・バズーカ(核弾頭装備仕様)を搭載したときに、Ver2.0では脱出して背部シールド仕様になってからタイムカウントが始まっていた。しかし今回は開始直後からカウントされているので、うまいタイミングで脱出すればすぐに核を撃つことができる。

サイコミュ・システムのロックオン速度が向上。まっすぐ突っ切ってロックを切ろうとしてくる相手にも対処しやすくなった 脆さゆえに大半のプレーヤーから敬遠されていた支援機が軒並みパワーアップ。フライ・マンタなどは特に目覚しい活躍をしてくれるはず Ver.1.00の頃に使った経験がある人は、その変貌振りに驚愕すること間違いなし。だが過剰な期待は禁物。使いこなすにはセンスが必要だ
回頭性能が低くあまり使われなかったザクキャノンだが、今の性能なら地上戦で相当役に立つはずだ Gアーマー自体の性能アップもあり、鹵獲と核バズーカを組み合わせる戦法がさらに使いやすくなった



■ ウェポン系の変更

 旧カードのウェポンについても、命中率や攻撃エリアなどについて細かい調整が加えられているようだ。ここではそのなかでいちばん目立つ、ビーム・ライフル(ガンキャノン仕様)の変更について紹介していこう。

根元にも攻撃判定があるため接近戦でも十分役立つ
ビーム・ライフル(ガンキャノン仕様)の強化

 長方形で幅が広がらないため、狙いにくかったビーム・ライフル(ガンキャノン仕様)。今回のバージョン変更で、攻撃範囲が根本(搭載メカニックのすぐ近く)まで伸びることになった。

 これによって、密着に近い接近戦で使った場合、通常の攻撃エリアを持つビーム・ライフルよりも有利になっている。特にワイドレンジスコープをつけると近接エリアが大幅に広がるので、格闘を仕掛けてくる相手にも対応しやすい。一度ワイドレンジと併用して試してみることをお薦めする。


■ カスタム系の変更

 カスタムにおいては、能力の上昇具合などの細かい調整がいくつか加えられているようだ。ここでは目立つところとして、マグネット・コーティングと、教育型コンピューターについて紹介していこう。

マグネット・コーティングのテンション下降の低減

 マグネット・コーティングは、クリティカル値が大幅に上昇するかわりに、テンションが落ちるという効果を持っている。これまではテンションがかなり下がるために、アムロなど自力でテンションを上げられるキャラクタ以外では、なかなか使いにくかった。

 今回の変更でクリティカルの発生率は微妙に下がったものの、テンションはわずかしか下がらなくなった。そのため、パイロットを選ばず使いやすい能力になったといえるだろう。

 またこの能力は、カスタムカード以外でもガンダム(マグネット・コーティング仕様)、ガンダム(最終局面仕様)、アクトザクなどのメカニックにも組み込まれている。これらのメカニックも同様に恩恵を受けており、パイロット選択に幅が出てきたといえる。

教育型コンピューターの上昇値アップ

 教育型コンピューターは、自軍ユニットが攻撃するごとに命中率、回避率がアップするという能力となっている。バージョンアップするごとに弱体化してきたカスタムだが、Ver2.02になってその効果が再びアップすることとなった。教育型コンピューターのカウントを回していくには、少ないユニットで攻撃回数を増やしていくことが必要。それを考えると、数の少ないユニットの部隊に対して、選択肢が広がったといえるかもしれない。


■ 最後に ~観察眼を鍛えよう

 バージョン変更のたびに、メカニックは強くなったり弱くなったりを繰り返し、強力な戦法も変わっていく。今回のバージョン変更は地味に思えるが、ちょっとした変化で大きく変わってしまうものだ。それが本作の特徴であり、おもしろいところでもある。

 情報を集めて模倣するのも悪くないが、まずは自分で気づいた違和感を大事にしてほしい。そこから、ほかのプレーヤーとは違った、有効な戦術が生まれてくる可能性が高いからだ。紹介しきれていない変更点は多々あると思われるので、注意深くいろいろと試し、オリジナルの戦術を組み立てていこう。


(C) 創通エージェンシー・サンライズ

□バンプレストのホームページ
http://www.banpresto.co.jp/
□「機動戦士ガンダム0079カードビルダー」のページ
http://gundam-cardbuilder.com/
□関連情報
【12月8日】★ピックアップ アーケード★「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー Ver.2.02」第3回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061208/gcb.htm
【12月1日】★ピックアップ アーケード★「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー Ver.2.02」第2回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061201/gcb.htm
【11月24日】★ピックアップ アーケード★「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー Ver.2.02」第1回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061124/gcb.htm
【11月2日】バンプレスト、AC「GCB」の新作「機動戦士ガンダム 0083 カードビルダー」を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061102/gcb.htm
【9月27日】バンプレスト、AC「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」
バージョンアップ実施。「0080」などから新カードが登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060927/gcb.htm

(2006年12月15日)

[Reported by 石井ぜんじ]



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