★PS2ゲームレビュー★
待望の難易度選択が実装されたサバイバルホラー 「SIREN2」 |
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動く死体の屍人は攻撃力も機動力も高く、殺せない |
ダークサイドホラーアドベンチャー「SIREN」から3年、満を持して続編の「SIREN2」がリリースされた。「SIREN」は同年、CESAが開催した「GAME AWARDS FUTURE」の優秀賞を受賞し、ジャパニーズホラー然とした世界観や映像のクオリティに高い評価を得た作品だ。だが、動く死体への恐怖の叫びとともに、難易度の高さに悲鳴を上げていたユーザーも多かったことだろう。
前作の中でプレーヤーキャラクタはホラーゲームという立場を考慮しても圧倒的に弱すぎる立場にあり、何度でも復活する屍人(とりわけ銃撃)に瞬殺されてしまっていた。シナリオを進めるためのフラグを立てる作業も難解で、シビアすぎる難易度と言っても過言ではないほどだった。そんな難易度の問題に対処し、「SIREN2」では思い切り良くハードルを下げている。
今作では“Easy”、“Normal”からセレクトできる難易度選択が実装された。筆者は見栄を張ってNormalでプレイしたのだが、それでも前作と比較して難易度の緩和が体感できた。難易度の緩和について2つほど具体例な理由を挙げてみよう。1つはプレーヤーキャラクタの体力の高さ。前作では男性キャラクタでも短銃の銃撃を2~3発被弾すると問答無用でゲームオーバーになってしまったが、今作では4~5発程度耐えられるようになり(Easyに設定するとさらに体力が増える)、多少は余裕を持って探索ができるように改善されている。
難易度緩和のもう1つの理由は、シナリオクリアを手助けする要素が増えたことだ。とりわけ「ヒント」と「小目的の明確化」、「マップの現在地表示」が実装されたことが大きい。今作ではシナリオ開始時にヒント画面が表示され、シナリオ進行中は次に為すべき行動が小目的として示される。この小目的の達成を繰り返すことで、終了条件達成までプレーヤーを導いてくれるようになった。加えて、マップに現在地表示があることで「~へ向かえ」という小目的に迷うことも極端に減った。これらの改善点のおかげで「SIREN2」は前作から敷居が低くなり遊びやすくなった続編、という第一印象を強く受けた。
操作方法やリンクナビゲーターのインターフェイスや基本ルールは前作とほぼ同じだが、詳細な点で改良や追加要素の多い今作。そこで今回は追加要素や前作との違いを中心に「SIREN2」のレビューをお届けしたいと思う。
【SIREN2 STORY】 |
日本近海の離島「夜見島」。 一夜にして無人島となった。廃墟の島。 29年前。深夜0:00。海底給電ケーブルが原因不明の断線。 大停電の漆黒が島を支配し、すべての島民が姿を消した。 島民たちは、なぜ、どこへ。 謎は解かれぬまま、月日だけが流れる。
そして、現代。 若き雑誌編集者、盲目の作家、指名手配犯、占い師。 何かに導かれるように、島を目指す人々。
鳴り響く、<サイレン>。 襲い来る<赤い津波>。
深夜0:00。サイレンが島を覆い、惨劇の夜が甦る。
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■ 主要登場人物紹介
「SIREN2」では前作同様に複数のプレーヤーキャラクタのストーリーを攻略。物語を進めていくことで夜見島の過去や人物間のつながりが見えてくる。下記で紹介する6名のほかにも、中盤以降に登場するプレーヤーキャラクタも多数存在する。
【一樹守】 | 【岸田百合】 | 【三上脩】 |
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ミステリー科学雑誌「アトランティス」の見習い編集者。単独取材で夜見島を訪れ、混沌の闇の中枢へと巻き込まれていく |
一樹が夜見島での怪異の最中に出会い、屍人の襲撃から救出した謎の少女。謎に覆われた言動で一樹を導いていく |
新進気鋭の作家。幼い頃に遭遇した事件により、視力と事件に関しての記憶を失っている。愛犬ツカサと共に島を訪れる |
【三沢岳明】 | 【永井頼人】 | 【喜代田章子】 |
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陸上自衛官(三等陸佐)。物資輸送ヘリのトラブルにより、夜見島へ不時着した。モデルとなっている人物はピエール瀧氏 |
上官の三沢とともに夜見島へ不時着した陸上自衛官(士長)。経験は乏しいが、訓練成績は優秀。性格は至って現代の若者 |
人間や物体の記憶を読む“過去視”の能力を持つ占い師。友人が殺害された事件の鍵が夜見島にあると感じ、怪異に身を投じる |
前作同様にダメージを受けることで減少する体力(ゼロになるとゲームオーバー)、走り続けることでたまる疲労の数値は画面に表示されない。疲労が溜まり過ぎると、呼気が荒くなり移動スピードが著しく低下してしまう。一定時間じっとしていれば疲労は回復する。
登場するキャラクタは体力や疲労の溜まりやすさなどに個人差があり、総じて女性は体力が低く疲労が溜まりやすい。また、武器の得手不得手もキャラクタによって違いが生じる。例えば、自衛官で重火器の扱いに長ける三沢や永井は狙撃モード時に狙いが定まるが、一般人の一樹は照準がブレるといった具合だ。
一部のシナリオはプレーヤーキャラクタに同行者が随伴する。同行者が屍人の攻撃で倒れるとシナリオ達成未遂(ゲームオーバー)となるため、物陰に隠れる指示を出すなどして守らなければならない。難易度をEasyに設定してプレーヤーキャラクタの体力を増やしたとしても、幼い子供などひ弱な同行者が狙われるシナリオでは意味がない。同行者のいるシナリオの難度は一気に跳ね上がるといえる。
また、今作では同行者がいる状態で戦闘になった場合、同行者が積極的に戦闘に参加するようになった。落ちている武器の上を同行者が通ると自動的に拾い、こちらが攻撃を開始すると屍人を攻撃してくれる。戦闘には向かない同行者もいるが、武器を携行する同行者がいるときはプレーヤーキャラクタが囮となって挟み討ちにするなどの戦術も有効だ。
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武器を持った同行者は頼れる存在。1人で探索する場合は、「待て」と指示を出して待たせることも必要だ |
ゲームの主役は人間ばかりではない。島内のいたる所でプレーヤーキャラクタを探し回り行く手を阻む「屍人」も、絶対的な強者として君臨している。ダメージを与えることで一時的に行動不能にはできるが、一定時間で屍人は何度でも復活する。視界、聴覚が鋭く機敏な動きで距離を詰めてくる屍人もいる。彼らに発見された時、アラート音とともに頭をよぎる絶望感は前作以上の重みが感じられるだろう。
人が屍人に目覚める(作品中の表現)ことで引き起こす混乱や悲しみを巧みに描いているのも本作の特徴だ。つい数刻前まで人間であった屍人と残された者の運命をまざまざと見せ付けられるシーンの数々は切なく、胸を締め付けられる。怪異に翻弄されていく様をリアルに描くことで生まれる無常感、それは作品の世界観を支える大きなバックボーンとなっているといえるだろう。
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地上最強の死体、屍人。血涙を流し、嬉々として生きている人間に襲いかかる変わり果てた姿はショッキングな光景 |
今作で初登場となる「闇人」は何らかの原因で人間が変異した存在。人間に対し「こいつらすぐ壊れるからな」と嘲ることができるほど高い知性と、倒しても一定時間で立ち上がってくる再生能力がある。ライトなどの光を浴びせると数秒間動きが止まるため、「実はこいつら屍人より弱いのでは?」とツッコミたくなるときはあるが……。屍人以上にミステリアスな存在の闇人だが、物語を進めていく内に彼らはどこから来たのか、なぜ屍人と共闘する存在でないのか、という謎が次第に明らかになっていく。
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project SIRENのロゴにも採用されている黒いフードで全身を覆う闇人。芋虫のような闇霊という生物もいる |
■ 屍人との戦闘――倍増した銃撃戦
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武器の上を通ると「拾う」のアクションコマンドが自動的に表示されるようになった |
敵を完全に殺せないため戦闘は回避するのが基本だが、先に進むためにやむなく攻撃を仕掛ける場合も少なからず存在する。何といっても今作の戦闘は、敵の落とした武器を奪えるようになったという変更点がありがたい。これにより屍人と人間が完全に対等な立場になったわけではないが、前作より攻めのシチュエーションが増えたことは大いに歓迎したい。
敵が近くに近付いた場合、待ち伏せしている敵の警戒エリアに進入するとアラート状態となりアナログコントローラが振動を始める。アラート状態は、懐中電灯を消して距離を取ることが基本だ。
R1ボタンを押している間は構えのポーズをとり戦闘態勢になる。戦闘態勢中に一定範囲内に敵がいると、自動的にターゲットをロックオンしてくれる。○ボタンを押すと通常攻撃、銃器所持状態では×ボタンを押すと銃器による打撃攻撃を繰り出せる。
今作では素手で攻撃ができるようになったが、素手での接近戦は攻撃力も低くモーションも大振り。当然、敵を倒すまでに時間がかかり反撃も受けやすく自殺行為に近い。素手時はひたすら逃げ回るのが得策だろう。シナリオによって開始時に武器を持っていることもあるが、マップに落ちている打撃武器や銃器を拾うことで初めて戦闘準備が整う。
デッキブラシやモンキーレンチなどの打撃武器は、目の前の敵を殴りつけることで攻撃する。攻撃時に○ボタンを長く押すと、強攻撃が発生。○ボタンを連打すると、弱攻撃から強攻撃を連続で繰り出すコンビネーション攻撃に変化する。打撃武器は銃のように弾切れもなく、柄の長い打撃武器であれば屍人が近寄る前に攻撃を当て続けることができるので、安定感のある武器といえる。
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目抜き大切という鋸状の武器で屍人を殴りつける。コントローラーの振動と音響が肉を打ち据える感覚を伝える |
そして、今作でも猛威を振るうのが銃器。プレーヤーキャラクタに自衛官が存在するという設定のため、短銃、狙撃銃に加えて前作には登場しなかった自動小銃や発炎筒、機関銃などが使用できる。銃の場合も打撃と同じくR1を押して構え、○ボタンで発砲する。対象との距離やロックオンした時間、周囲の明るさで命中率が変化するので懐中電灯を所持している場合は必ずライトをオンにしておこう。
狙撃が可能な銃の場合は、遠方から主観視点で敵を狙う狙撃モードに切り替えることが可能。前作では狙撃銃を構えた時点で狙撃モードに切り替わり、使い勝手が悪かったが、今作では構え状態で方向キーの上を押すことで任意に切り替えるスタイルに変更された。
決して今作は敵を次々と撃ち倒していくゲームではないが、打撃武器の攻撃判定が強化されているので、機関銃のフルオート射撃は屍人を沈黙させるのに十分な破壊力を持つ。武器携行時という限定された状況だが、戦闘の爽快感は前作から格段に増しているといえるだろう。
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自衛隊に採用された89式小銃が永井の初期装備だ。小銃、狙撃銃は照準を動かし敵に狙いをつける。敵の頭部を狙撃することで早く倒すことが可能 |
■ 過去と現在が錯綜する物語
ゲーム全体は、操作する登場人物や時刻が限定された「シナリオ」と呼ばれる小さな単位が集まって構成されている。プレーヤーはシナリオの集合を表として現わす「リンクナビゲーター」画面から1つのシナリオを選択。シナリオの中には尺の長いものもあるが、基本的にはクリアタイムが短くて済むものが多い。中にはデモ映像を見るだけのシナリオも存在する。
同時刻の別のシナリオを選ぶことで事象を複数の登場人物の視点から確認できる場合もあるが、必ずしも一定時刻において全登場人物のシナリオが用意されているとは限らない。
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タイムテーブルが表示される「リンクナビゲーター」。選択したシナリオの冒頭では終了条件とヒントが提示され、以後は小目的を達成しつつシナリオクリアを目指す |
シナリオのクリアには、「~地点へ到達する」、「~を入手する」などの終了条件1と2が設定されている。基本的に終了条件1と2を同時に攻略することはできず、終了条件1を達成した後で再度同じシナリオを選択して終了条件2を達成することで完全なシナリオクリアとなる。こうしてシナリオを消化していくことで、新しくプレイできるシナリオが出現していく。
ロックされている終了条件はプレイすることができず、他のシナリオで「終了条件を始めるために必要行動」を達成する必要がある。必要行動の内容は「(他の登場人物が通れるように)鍵を開けておく」などで、必要行動を含むシナリオでマップ画面を表示すると確認できる。
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必要行動を達成した場合、そのシナリオを最後までクリアする必要はない |
1人の人物のシナリオを時間の流れ通りに進めるのではなく、複数の人物の未来と過去のシナリオを交互にプレイさせる手法が「SIREN」シリーズの物語の面白さ。時系列を錯綜させることでシナリオ間に出来た空白の数々には、筆者は何度も想像力を刺激された。アドベンチャーゲームは謎を解き明かしながらストーリーの結末に向かって話を盛り上げていく作品が多いが、欠落した時間を複線として張り巡らせた物語の独特のリズムは「SIREN」シリーズの専売特許と言えるだろう。
■ バリエーションの増えた視界ジャック
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敵の視点を乗っ取る視界ジャック。使用中は移動も攻撃もできない |
周囲の人間や屍人や闇人の視覚や嗅覚を自分のもののように感じることのできるのが視界ジャックというシステム。視界ジャックに成功すると、使用キャラの後方追尾の客観視点から他人の主観視点にカメラが移動。この視点ジャックを使うことで敵の数や位置、敵が合わせた番号錠の鍵を盗み見ることができる。特に敵がプレーヤーキャラクタのいる方向を向いていない時に後ろを駆け抜けるために使うことが多く、クリアには必修のシステムだ。
前作ではいわば守備的なシステムだったが、今作では数名の登場人物に特殊なタイプの新しい視界ジャックが追加された。同行している犬の視界をジャックして移動に利用するもの(通常の視界ジャック中は移動ができない)と、視界ジャック対象の肉体を自由に操るというものだ。特殊タイプの使用できるシナリオは限定されるが、攻撃や移動に活用できる種類が実装されたことで視界ジャックを使用する面白みと重要性が増したといえるだろう。
通常の視界ジャックは前作と同じ感覚で使用できる。L2ボタンを押すと、ホワイトノイズの走るに視界ジャックモードに入る。左スティックを回し誰かの視界が見えてくるまでサーチを続け、倒した方向にいる相手の視界をジャックする。今作では、L1ボタンを押すことで一番近くにいる敵の感覚をジャックできるという便利機能が実装された。ジャック中に、○、×、△、□ボタンのいずれかを押すと、対応したボタンにジャック対象を登録。1度登録したジャック対象は、L2ボタンを押したあとに対応するボタンを押すことで呼び出せる。
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敵の待ち伏せを察知するのが主な使い道となる |
青十字は操作中のキャラ、緑十字は同行者を示す |
同行者を視界ジャックして見えない物を探す場面も |
犬の視界を利用して移動する視界ジャックは、視力の弱い三上脩のための能力だ。L2ボタンを押して視界ジャックモードに入るまでは通常の物と同じ。ここでR3ボタンを押すことで、対象の視界をカメラにして移動することができる。アイディアとしては新鮮だが、視界の持ち主が移動するためにカメラが定まらず、思うように移動できないことに若干のストレスを感じてしまった。
感応視は対象の行動を乗っ取るタイプの視界ジャック。L2ボタンで視界ジャックモードに入り、対象をサーチする。操りたい対象が決定した時点でR3ボタンを押すことで、肉体のジャックが完成する。一定の時間が経過すると感応視は解けてしまうので、対象に何をさせたいのかを決定してから使う必要がある。
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視界ジャック中に移動できる三上脩の特殊な能力 |
屍人や闇人の体を乗っ取ることが可能な感応視 |
感応視は攻撃操作も可能で、同士討ちを狙える |
視界ジャックは前作同様に重要なテクニックの1つではあるが、Easyモードに関しては必ずしもそうとはいえない。本来なら視界ジャックで安全を確認してから進む場面でも、有り余る体力に物を言わせて突破することのできる場面もあるからだ。同行者のいる場面ではそうもいくまいが、視界ジャックが苦手だというファンはEasyモードという救済措置があることを忘れないで欲しい。
クリアタイムというか、ひとまずスタッフロールが流れるまでに要した時間は17時間41分53秒。この時間は実に64シナリオという短いパーツに分かれていたため、プレイ時間の長さに飽きが来るということはなかった。ボリューム的には大満足で、戦闘に不自由も感じない。スリラーサスペンス小説顔負けの緊迫感で盛り上がるシナリオを進めていくのが楽しく、十分満足できるゲーム内容だったと断言できる。
ただ、「このゲームで背筋が凍りつくような恐い思いをしたか?」と問われた場合、「それほど恐くなかったよ」と答えてしまうかもしれない。不気味な敵のデザインや演出シーンはホラー映画やゲームを見慣れた物なら予想の付く範囲のものであり、追い詰められた人間の心理が伝わってくるもののそれは驚愕や混乱であって、恐怖ではなかった気がする。不気味さ、混沌とした感覚には何度も何度もしてやられたが、純粋な恐怖を感じたかについては少々疑問が残るというのが個人的な感想だ。
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一部のシナリオで車に乗車できる。屍人を追突で撃退することも可能だ |
なにはともあれ、前作より遥かにユーザビリティの高まった「SIREN2」はやり応えのあるアドベンチャーゲームに進化した名作に仕上がったと思う。前作は知人に勧めたとき「恐いゲームはキライだよ!」と一蹴されたのだが、ジャンルの食わず嫌いで今作をやらないのはあまりにもったいない。ぜひ、万人に体験してほしい作品だ。
ちなみに、前作「SIREN」とは直接のストーリーのつながりは無いので、初心者が「SIREN2」から始めても別段影響はない。むしろ、「2」で操作や戦闘に慣れ、スタートからハードモード状態の「1」にチャレンジするくらいでもいいくらいだ。ただ、前作を知るユーザーにとって驚くべき仕掛けが用意されている可能性は高い。前作はPS2BEST版で発売されているので、未プレイの人はぜひ遊んでみてほしい。
2月11日から全国東宝系映画「サイレン FORBIDDEN SIREN」が封切られ、11月から週刊ヤングサンデー誌上でコミック連載がスタートするという「SIREN」のメディアミックスも展開された。時期的にはホラー物の季節ではないが、基幹となる「SIREN2」がヒットすることで「SIREN」シリーズも含めたホラーゲームジャンル全体のムーブメントがさらに加速することを期待したい。
(C)2006 Sony Computer Entertainment Inc.
□プレイステーションのページ
http://www.playstation.jp/
□製品情報
http://www.playstation.jp/scej/title/siren2/
□映画「サイレン FORBIDDEN SIREN」公式ページ
http://www.siren-movie.com/index.html
□関連情報
【2月9日】SCEJ、PS2「SIREN2」発売記念で闇人現わる!! 外山ディレクタ「色々な人にプレイして欲しくて徹底的に作った」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060209/siren.htm
【2月9日】SCEJ、iモード/EZwebの公式サイトにて PS2「SIREN2」TVCM映像を無料配信
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060209/sirenm.htm
【1月25日】SCE WWS、PS2「SIREN」が米国で映画化! 米GHOST HOUSE PICTURESに映画化権を許諾
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060125/siren.htm
【1月19日】SCEJ、PS2「SIREN2」携帯公式サイトを開設。ゲーム内容や映画「SIREN」の情報を掲載
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060119/siren.htm
【2005年10月11日】東宝、PS2「SIREN」をベースに映画を制作 堤幸彦監督が独自解釈で恐怖を演出「サイレン FORBIDDEN SIREN」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051011/siren.htm
【2005年9月16日】東京ゲームショウ2005、ソニー・コンピュータエンタテインメントブースレポート
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050916/scej.htm
(2006年3月2日)
[Reported by 福田柵太郎]
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