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全国東宝洋画系公開
【SIREN2】
価格:未定
「SIREN」はソニー・コンピュータエンタテインメントから2003年11月に発売されたホラーアドベンチャー。日本のどこかにある寒村を舞台に、生き残りをかけた壮絶な群像劇で、日常との地続きの恐怖を描いている。他人の見ている風景を見ることができる「幻視 (視界ジャック)」といった独特のシステムなどが話題を呼び、日本で20万本、海外も含めれば50万本を記録した。シリーズ第2作目となる「SIREN2」は、2006年2月の発売を予定しており、新アクションの導入などがすでに明らかにされている。 そのゲームの発売に合わせる形で、2月11日の公開を目指して映画の制作が進められている。8月20日にクランクインし八丈島などでロケが行なわれ、10月3日にクランクアップ。現在はポストプロダクション中で12月上旬の完成を目指している。監督は「ケイゾク」や「トリック-劇場版-」等で知られる堤幸彦監督。脚本作りの段階からゲームのスタッフが参加し、「SIREN2」の舞台と同じ“夜見島”を舞台としながらも、パラレルワールドとなる世界を構築。 一夜にして島民全てがいなくなった島、夜見島。その事件も風化しつつある島に、主役の18歳の少女、天本由貴(市川由衣)が家族と引っ越してくる。この島にはいくつかの言い伝えがある。「近所付き合いが大切」、「夜は出歩かないように」、「森の鉄塔には近づかないこと」……そして「サイレンが鳴ったら外に出てはならない」。しかしこの決まりを破り、父の真一 (森本レオ) と弟の英夫はサイレンの鳴ったあとに外出してしまう。そして父と弟は次第に様子がおかしくなっていく……。“土着の宗教”や“廃墟の謎の文字”、“赤い服を着た謎の少女”といった謎をちりばめながら物語は2転3転していく。ゲームのシステムとして重要な役割を持つ「幻視」は映画でも効果的に使用され、恐怖を盛り上げるという。 発表会には監督の堤幸彦監督、キャストの市川由衣さん、森本レオさん、田中直樹さん、そして映画とゲーム両方に出演する唯一のキャラクタ“謎の赤い服の少女”を演じる高橋真唯さんが出席。さらに「SIREN」、「SIREN2」のエグゼクティブプロデューサーを務める藤澤孝史氏と「SIREN」、「SIREN2」のディレクターの外山圭一郎氏も出席した。 堤監督は冒頭の挨拶で「大変素晴らしいゲームを原作として、それとはまた少し違うストーリー展開で『サイレン FORBIDDEN SIREN』を撮影いたしました。素晴らしいキャストと、今、考え得る最高のスタッフで撮ってきました。いま鋭意、編集中で編集作業中も新しいアイディアが湧き出ている毎日です。是非完成を楽しみにしていただければと思います」と語った。 堤氏は今回の映画化にあたってゲームをプレイしたそうだが、すぐにゲームオーバーになってしまったという。しかし、ゲームのうまいプレーヤーがクリアするまで全て見せてもらい、「空気感や動きなど、ゲーム『SIREN』の持つ世界観があまりにも深く、底なし沼だったので、どこまで表現できるかと思った」と監督は振り返った。「ゲームのスタッフともっとじっくりと話をしてからとも思ったが、私は私の道を行くこととした」と考えを切り替え、「あくまでゲームはゲーム。両方楽しめれば」と考えて制作に挑んだという。 藤澤孝史エグゼクティブプロデューサーは、「手塩にかけた『SIREN』が素晴らしいスタッフによって映画化されると言うことで楽しみでもあり、一ファンとして完成を心待ちにしています。脚本から深く関わらせてもらい、これから発売と映画公開で色々と仕掛けていきたい」とコメント。ゲームについては1作目が海外での評価が高かったことから、2作目についても「海外でも狙っていく」という。 一方、外山圭一郎ディレクターは「これまでホラー作品を中心に作ってきたが、『こうやれば恐がってもらえるのでは……』といった風に、作品を客観的に見てきた。今回初めて撮影現場などに参加させてもらって(外から)見たり、予告編を見せてもらい、改めて『SIREN』ってこんなに恐いんだと確信した」とコメント。自信を深めたようだ。外山氏は「『SIREN』はもともと現実を壊して浸食してくる恐怖を描いたもので、映画と共に色々と仕掛けていく」と今後の抱負を語った。
今回、初めての主演映画となる市川由衣さんは「SIREN」をプレイしたと言うことだが、「2~3個クリアして、すごく恐くって。いくつかやった中でも一番恐かった」と感想を述べた。撮影については、16mの鉄塔での長時間に及ぶ撮影など大変だったようだ。一方、“謎の赤い服の少女”を演じた高橋真唯さんは、「本当に謎が多くて多くを語れないのですが、台詞も特になくどうしていいのかわからなかった(笑)。難しい役でしたが、表情などを見てもらえればと思います」とアピール。また、市川さんの父役を務めた森本レオさんは「のどかな島を強引に恐ろしい舞台に変えていく堤監督(の手腕)はすさまじい」と語り、自身が役の中で徐々に人間ではなくなり変貌していくことになると説明した。
(C)2005 Sony Computer Entertainment Inc.
□東宝のホームページ (2005年10月11日) [Reported by 船津稔]
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