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会場:幕張メッセ
入場料:1,200円(前売1,000円) 5月に開催された「E3 2005」で、初お目見えした「ソウルキャリバーIII」ではあるが、日本での公開は今回が初ということもあり、試遊台は常に長蛇の列となっていたのが印象に残る。 1人のプレイ時間は10分という時間制限もあり、全てのキャラクタで遊ぶということは難しい状況ではあったが、時間の許す限りプレイをしてみたので、筆者の目からみた「ソウルキャリバーIII」のファーストインプレションをお届けする。
なお、プレイ時間の少なさと不慣れなパット操作ということもあり、確認したかったができなかったこともあるので、その辺は考慮していただけると幸いだ。 出展されていたバージョンでは、「ストーリー」、「ロストクロニクルズ」、「ワールドコンペティション」、「バトルアリーナ」、「プラクティス」、「ミュージアム」、「オプション」のモードを選択することができた。しかし、選択することはできるが、その先が用意されていないものもあり、実質は「ストーリー」、「ロストクロニクルズ」、「ワールドコンペティション」、「バトルアリーナ」の4モードがプレイできるというものであった。 気になったのは、操作の仕方はモニターの下に書いてあるのだが、技表や「ロストクロニクルズ」の説明などは一切なく、「ロストクロニクルズ」でお好みのキャラクタを作ったが、その後は遊び方がわからず、試行錯誤していると時間切れとなってしまうプレーヤーも多かったように見えた。そして、対戦プレイは不可で1人プレイ専用のモードでしか遊べなかった。 ゲームシステムとしては、基本的に「II」を継承したもので、横斬りを縦斬りで潰すブレイク、自由にフィールドを動き回れる8Way Run、A+B+Kでのソウルチャージ、6G、4Gでの「ジャストインパクト(旧名:ガードインパクト)」など、前作にあったものはほぼ踏襲されている。新たなるシステムとして追加されたのは「スタンコンボ」と「挑発」。 「スタンコンボ」は、「II」にもあった特殊ダウンからの発生技で、初段ヒットからテンポよく攻撃を繰り出すと、連続で攻撃が繋がるように見えた。攻撃を受けた相手はスタン状態から回復してガードできるのか? 空中に持っていかれたときには空中制御できるのか? などなど、詳しく確認したかったのだが時間や試遊台の仕様の都合もあり、できなかった。「挑発」になんらかの効果があるのかは不明であるが、「挑発」モーションはいつでもキャンセルができるので、対戦時でもどんどん使っていけるように感じた。 ステージに関してはリングアウトを狙えるものが多く、一発逆転の要素も前作から引き継がれている。ステージによっては腰の高さぐらいの柵などがあって、簡単にはリングアウトしないようになっていたが、この柵などには強度があり、何度もぶつかると破壊されてしまい、その後はリングアウトになりやすい状態となってしまう。また、上空に大きく弧を描くように吹き飛ぶと、柵を越えてリングアウトとなってしまうことも確認できた。前作にあった壁際で浮かされると「壁」に張り付くというシーンは見ることができず、気になる点ではある。 使用できるキャラクタは、「ザサラメール」、「ティラ」、「雪華」の新キャラはもちろん、「御剣」、「タキ」、「キリク」、「シャンファ」、「マキシ」、「ユンスン」、「ミナ」、「アイヴィー」、「アスタロス」、「ヴォルド」、「カサンドラ」、「ラファエル」、「ナイトメア」、「ジークフリート」、「タリム」の18人。キャラクタ選択画面では、これに自らが作ったキャラクタ用に2つの空きとランダム選択、オリジナルキャラクタのランダムがあり、未使用となっている部分が8つほど確認できた。 「ストーリー」モードでは、使用したキャラクタによって異なるストーリーを楽しむことができる。ひとつのエピソードが終わると次の目的(地)を2択から選択していく。このとき、選択した目的によってプロローグが文章として現れる。このときにローディングが開始されるが、プロローグを読んでいるとロードの時間もさほどきにならないといった具合。また、主要キャラクタとの対戦時は、演出によってプレーヤーを楽しませてくれるのだが、ただボーっとみていてはダメで、トラップや相手の攻撃に合わせて画面右上にコマンドが表示されるので、指示通りに入力することで、その後の対戦時の状況が変わってくる。例えば、敵の初撃をかわさないと、バトル開始時に体力が減っていたり、毒を受けた状態(徐々に体力が減っていく)での戦いとなる。 登場する敵キャラクタはオリジナルのキャラクタも多数登場するが、確認できたキャラクタには「セルバンテス」、「ロック」、「リザードマン」、「ソフィーティア」の姿もあった。彼らは「バトルアリーナ」モードにも登場するので、使用できる可能性も高いといえるだろう。 「バトルアリーナ」には2種類のモードがあり、ひとつは、感覚的にはアーケード用だと思っていいだろう。ストーリー展開はなく、全8ステージでクリアとなる。7ステージ目に選択したキャラクタと深い関わりを持つキャラクタが登場し、ラストステージではボス(?)キャラクタのバトルで終わりとなる。もうひとつのモードは、様々な状況でバトルを楽しむというもの。 さて、18人の登場キャラクタについてだが、新キャラクタをのぞく15人のキャラクタを使ってみた全体の感想を最初に言ってしまうと、「II」で強すぎた(連続)技は、出し方が変化していたり、2発目以降の攻撃が異なったりと、技を弱体化することで全体のバランスを下げた感じがする。しかし、全体のバランスを思いっきり下まで下げたと言うことはなく、用途の不明な技や効果の薄かった技にも変化があり、こちらはバランスをあげることで、平均的なバランスをとったようにみえる。 大雑把ではあるが、目に見える変化として気がついた点をキャラクタごとにまとめると、御剣には「居合い」と「霞」の構え中にかがむことができた。かなりの低姿勢となるので中段攻撃すらもかわす感じだ。同様に構えを持つキャラクタとしてマキシにも大きな変化があった。マキシの構え中は前後に動くのは前作と同様だが上下に動くと前作では構えながらゆっくりと移動したが「III」では、「禄存」と「天枢~玉衝」という大きめのステップを行なってからの構えとなる。相手の攻撃に合わせて上下に移動してみたら、大きくステップをするため、攻撃を回避しつつ相手の背後をとるとこに成功した。しかも、構えを維持したままでだ。この変化はマキシ使いにはうれしいものになるのではないだろうか。 そして、もう1人構えが変わったのがキリク。振り下ろし系のみをインパクトできた「準奉師」の代わりに、少し下がりつつ相手に背を向け、その背に棍を置き、インパクトするという構えが追加されていた。この構えからも派生攻撃があり、非常に効果的に攻撃を振り分けることができた。 これまではカラー違いともいえる存在であった(技は一部違ったが)、ナイトメアとジークフリートにも大きな違いができた。「II」のナイトメアの技を継承したのがジークフリートで、「チーフ・ホールド」、「デキスター・ホールド」、「シニスター・ホールド」の構えを継承している。「ベース・ホールド」は見た目が変化し、派生技も変わっている。一方のナイトメアだが、「デキスター・ホールド」、「シニスター・ホールド」は継承しているが、他の構えは確認できなかった。そして「II」では猛威を振るったスカイスプリッター(3B)がなくなってしまった(ジークフリードにはある)。ゆえにナイトメアは全体的に戦闘スタイルが変化した感じだ。 一撃が大きな戦闘スタイルを持つアスタロスは主力技のひとつ、投げ技「メルファディア」(B+G4)が確認できなかった。パットなので腕なのか、もしくは入力方法が変わったのか、技そのものがなくなったのか、わからないままに終わってしまった。同様にアイヴィーの牽制技として多用された「ノーブル ゴースト」(214B)も確認できなかった。どうやら、アイヴィーブレードが鞭状態のときのみ使えるようで、ブレードの状態によってはっきり技系統が分かれているようだ。 ラファエルは「ダブルフラップ」(B.B)の2発目が突き攻撃となり、どうも弱体化した感じがした。タキの「式妖弾」(4B+K)は、グラフィックの変化と溜めにより3連続で「式妖弾」を撃つことがでた。他のキャラクタは、新技はもちろんあるが、大きな変化は現状感じることはなかった。全般的には打撃投げが増えたようにも思える(ラファエル、御剣、タキには新たなる打撃投げが用意されていることは確認できた)。 肝心な3人の新キャラクタに関して言うと、まだまだ未知数的な部分が多く、自信を持って言うことはできないが、ザサラメールは見た目通りパワー系で動きが遅く感じる。遠距離からの引き付け攻撃もあったが、その後の展開がちょっと不明。ティラはトリッキーな感じで、武器を回し続ける構え(?)のようなものもあり、相手を翻弄しながら戦うというスタイルではないだろうか。そして、雪華。彼女は傘に仕込んだ武器を扱うために武器の攻撃範囲が狭いように感じる。それを補うための飛び込み系の攻撃もあるが、多様は禁物といった感じだ。
最後に、オリジナルキャラクタのランダムセレクトでキャラクタを選択したら、紫色の肌をした尼僧のようなキャラクタが出てきたが、武器を見ると小さな杖と言った感じで、既存のキャラクタからは攻撃が想像できない。実際に動かしてみると、接近戦ではほぼ素手で殴っているようにみえるが、中間距離ではキリクの技が発動し杖が長くなるという現象がおこり、最後には巨大な棍棒になる場面も……。こうなると、ちょっと混乱してしまったが、対戦ではそれも面白いのではないだろうか。
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□ナムコのホームページ (2005年9月16日) [Reported by 志賀康紀]
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