ガンホー、「Ragnarok Conference 2002 Summer」を開催
孫社長「コミュニティを最重視していく」

8月14日 サービス開始



ガンホー・オンライン・エンターテインメント代表取締役社長孫泰蔵氏
GravityのKim Hak-Gyu氏。国内外のあらゆるイベントに顔を見せる精力的なCTOだ
原作者のLee Myoungjin氏。綺麗な日本語で挨拶を行なった
大いに盛り上がった質疑応答。時間が短すぎてあまり質問が聴けなかったのが残念だ
 ガンホー・オンライン・エンターテインメント株式会社は、8月14日よりβ2サービスを開始した「ラグナロクオンライン」初の公式イベント「Ragnarok Conference 2002 Summer」を開催した。来場者は同作のファンサイト運営者のみに限定したクローズドなイベントで、会場には50人以上のファンが集まった。

 「Ragnarok Conference 2002 Summer」は、日本国内で「ラグナロクオンライン」β1が開始した直後からファンサイトを運営してきたような、いわゆるコアなユーザーを集めたファンイベント。性格としてはElectronic Artsが毎年行なっている「Online Worlds FanFest」に近いが、未発表タイトルに触れられたり、開発者と雑談したりといったレベルではなく、同社初参入第1作としての足がかりを掴むための交流会といったイベントだ。

 特に今回は、β2クライアントのダウンロードサーバーのダウンと、ゲームサーバーのダウンが重なったこともあり、そのお詫びも兼ねてということで、会場にはガンホー・オンライン・エンターテインメントの代表取締役社長孫泰蔵氏が出席。韓国からは開発元GravityのCTO Kim Hak-Gyu氏と原作者のLee Myoungjin氏も来日し、ユーザーイベントとしては実に豪華な顔ぶれが揃った。

 最初に挨拶を行なった孫氏は、サーバーダウンやパフォーマンス遅延の問題について、 もともとの5,000人のキャパシティを想定していた3つのサーバーにそれぞれ最大時で10,000人のアクセスがあったことが原因と説明した。また、ユーザーとのコミュニティを重視していきたいので「どしどしご意見を頂きたい」と、コンテンツプロバイダーとしての基本方針を明らかにした。

 続いて壇上に上がったGravityのKim氏は、日本でのβ1末期に発生した個人情報流出問題について触れ、「あくまでGravityの責任で、ガンホーは何の関係もありません。大変申し訳ありませんでした」と釈明した。リアルユーザーの前でこうしたコメントを発するケースは珍しいが、Kim氏は世界中からファンドを集めてGravityを立ち上げたときから大のイベント好きで、こうしたパフォーマンスのうまいCTOとして知られている。

 挨拶のあとは、ガンホー森下氏によるβ2についての案内(内容の詳細についてはニュースを参照のこと)が行なわれ、続いて孫氏とKim氏の両名による対談「今後のラグナロクの未来を語る」が始まった。孫氏の質問に対してKim氏が答えるというもので、携帯ゲーム、ラグナロクの遊び方といった話が飛び出した。

 携帯ゲームは現在3本開発しており、うち2本は単純なもので、3本目は比較的大きなプロジェクトでタイトルは「カプラの大冒険」。ゲーム内容はチュンソフトの「トルネコの冒険」に似たRPGになるという。いまのところ韓国の携帯向けに発売することが決まっており、日本での展開は未定ということだ。

 ラグナロクの遊び方については、正式サービスがスタートした韓国事情について触れ、地域によっていろいろ遊び方は異なるが、総じてユーザーはレベル上げに熱中しているという。また、日本に関してはコミケや同人誌などに興味があり、同作もまたゲームコンテンツそのものより、そうした社会的なものに近い存在だと考えているとコメントした。最後に孫氏が今後、攻略本や公式グッズの販売予定もあることにも触れ、商品化について良いアイデアがあればどんどんお寄せくださいと締めくくった。

 最後に質疑応答が行なわれた。短時間だったがそのざっくばらんな質問内容と受け答えに場が大いに盛り上がった。驚いたのはKim氏の懇切丁寧な受け答えぶりで、さすがはMMORPG大国韓国で幾度も修羅場をくぐりぬけてきただけのことはあるといった印象だった。たとえば「β2で赤ポーションが高くなって困る」という質問というか要望に対しては、「β1は経済面でのバランスが取れてなかったので、消費アイテムの値段を上げて、その代わりに敵が落とすお金の量を増やした」と明快に説明。

 話題はPKやギルドウォー、ひな祭りやお正月のイベントなどにもおよび、後半は質疑応答というより、ガンホーとGravityの将来への抱負を語る形になってしまった。PKについては、これはあくまで検討中ですがと前置きした上で、ギルドウォーによる対人戦や、アリーナを始め特定の地域(エリア)のみでPK可能なシステムを検討しているということだ。

□「ラグナロクオンライン」の公式ページ
http://www.ragnarokonline.jp/
□関連情報
【8月15日】ガンホー、「ラグナロクオンライン」β2を本格始動
GMイベントには2万人以上が参加
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020815/ragna.htm
【1月9日】西尾ゆきの海外ゲームレポート
日本語版ベータテストも順調! 人気沸騰のMMORPG「Ragnarok Online」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020109/yuki09.htm
【6月30日】International Game Contents Expo 2002レポート
「Ragnarok Online」、「d.o」など韓国産オンラインゲームの出展が中心
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020630/igce.htm

(2002年8月19日)

[Reported by 中村聖司]

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