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【連載第38回】大人による大人のための洋ゲー連載

Game Dudeの「大人のための海外ゲームレポート」

2009年もFPS、サードパーソンアクションが優勢か
激戦が続くサードーパーティタイトルをピックアップ

「海外ゲーム'09」特集 (後編)


 2009年発売の注目海外ゲーム紹介企画の後編では、厳しい不況の中、昨年以上の激戦が繰り広げられことが予想されるサードパーティーの注目作を取り上げる。年が明けて早くも2月に突入しているが、この時期はタイトルが多数発売される最初の商戦期にあたる。前回紹介した「Killzone 2」(SCEA)をはじめ「The Godfather II」(Electronic Arts)など大作のリリースが近づいている。

 今回はTake-Two(2K Games)、Activision、EA、Midway Games、Ubisoftなど欧米を代表するパブリッシャーから発表されているもので、これはと思うタイトルを集めてみた。どれもネームバリュー・ゲーム内容共に期待度大の大作タイトルぞろいで、今から発売が楽しみなものばかりだ。

【お断り】
 当連載でご紹介したゲームは日本国内で流通しているハードウェアでは動作を保証するものではありません。編集部では海外版ハードウェア・ソフトウェアを輸入して紹介しています
 この記事を読んで行なった行為によって、生じた損害はGAME Watch編集部および、メーカー、購入したショップもその責を負いません
 GAME Watch編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません



■ マルチプラットフォーム展開が嬉しいサードパーティータイトルたち

北米で2009年4月の発売が予定されている「The Godfather II」。今年もクライムアクションゲームが盛況な年となりそうだ
 前回はPS3を中心に、各社プラットフォーム独占タイトルの紹介と傾向を紹介したが、今回のお題目はサードパーティーのゲーム。サードパーティーの多くは、特定のハードウェアに寄らないマルチプラットフォーム展開を行なっているため、大体の場合PS3かXbox 360、もしくはPCを持っていればプレイ可能なのが嬉しいところ。

 従来のマルチプラットフォームといえば、据え置き機から携帯機、そしてPCまでをフォローしていたが、昨年あたりからハイデフ機(PS3とXbox 360)とPCというハイスペックマシンのみに展開するタイトルが多くなってきた。特に各社の技術とノウハウの結晶である看板タイトルは顕著で、WiiやPS2とはわけてリリースされている。これは機種間の性能差があまりに顕著なので、さすがに同じタイトル名で売るのは難しい、ということだろう。

 Xbox 360は4年目、PS3は3年目を迎え、欧米では依然として市場は拡大傾向にある。1年遅れ、価格が高いといった理由で、Xbox 360に後れを取るPS3も各地域の市場を合わせればすでに1,000万台に到達しており、サードパーティーは名実共に収穫の時期を迎えつつある。

 今回のサードパーティー編では、欧米の有力メーカー各社が仕込み中の期待作の中から8タイトルをピックアップしたが、結果としてPS3/Xbox 360/PC用のタイトルばかりとなった。バランスの悪さは筆者自身自覚しているところだが、Wiiのサードパーティータイトルは非常に苦しい状況で、任天堂が開拓したカジュアルゲームブームに乗っかる形で各社が投入したオリジナルタイトルは、どれも成功しているとは言えないのが現状である。

 PS2に関しては米国市場においては昨年も引き続き好調で、依然としてXbox 360以上の勢力を持っている。タイトルもEAのスポーツものや「Rock Band」、アクティビジョンの「Guitar Hero」シリーズなど主要なタイトルは全てPS2でリリースされており、ハイデフ機を購入していない層にはいまだに根強い支持がある。

 Wiiは今年も任天堂が我が道を行くことが予想されるが、個人的に注目したいのはPS2の行方。海外では、なかなかヒット作が出せないPS3やPSP、それから売上の読めないダウンロード専売タイトルに手をだせないでいる中小規模のスタジオが、小粒のオリジナルタイトルをPS2で展開してくるのではないかという期待を持っている。隠れた名作はどこから現われるかわからない。海外ゲームファンであれば全方位でアンテナを張っていきたいところだ。

 タイトル的には、2009年も引き続きメジャータイトルは「GTA」系のオープンワールドゲームや、FPS、サードパーソンアクションがメインとなり、ジャンル的には代わり映えしない状況が続きそうだ。2009年の大本命「Mafia II」やMidway渾身の1作「This is Vegas」等が控えており、質の高そうなタイトルが目白押しだ。また、「GTA IV」もDLCによるゲームの広がりで、引き続き人気タイトルの地位を今年も走り続けるだろう。

 FPSゲームに関しては、今年いよいよInfinity Wardが手がける本家「Call of Duty」最新作の発売が予定されている。同時期に「BIOSHOCK II」の投入も見込まれているため、今年は間違いなくFPSゲームは大豊作。これ以外にも「Quake 4」を手がけたRaven Softwareもid Softwareの古典FPS「Wolfenstein」のリメイク版を準備中。本作は過去に1度、「Return to Castle Wolfenstein」という名前でリメイクされているが、今作もナチス+オカルトというベタベタなテイストのゲーム展開で往年のファンを喜ばせてくれそうだ。

 一方、サードパーソンアクションは、近年ではサードパーティよりはファーストパーティーの方が得意としている領域で、前回紹介した「アンチャーテッド 2」や「God of War III」、昨年で挙げると「Gears of War II」など、どのタイトルも超強力だ。サードパーティーからは映画版権ものなどを中心に多数のタイトルが発売されるとは思うが、太刀打ちできるものは少ないかもしれない。

 そんな中で期待したいのは、THQから発売予定の「Dark Siders: Warth of War」だろう。「Ultima」シリーズなどを手がけた元Origin Systemsのメンバーが集まってできたスタジオVigil Gamesが手がけたサードパーソンアクションで、カプコンの「デビルメイクライ」シリーズなど、日本の秀作アクションに惚れ込んだ開発陣が手がけるだけでに、手軽にカッコよく・ド派手なアクションを魅せてくれるゲームとして期待できそうだ。

 なお、今回あえて紹介していないが、「Guitar Hero」と「Rock Band」の音楽ゲーム対決は、「Rock Band 2」の勝利に終わっている。「Guitar Hero」はフランチャイズの拡大と「Rock Band」追従路線により、一時的に迷走している状態になっているといっても過言ではない。今年は「DJ Hero」など別路線への展開も告知され、Activisionにとっては、なかなか難しい舵取りを迫られている感がある。

 「Guitar Hero」を射程に捕らえたMTV Games側は、アーティストを使ったゲームの究極版とも言える「The Beatles」を起用したゲームソフトを今年投入し、「Rock Band 3」は根本的に内容を見直すため今年は続編を出さないという、手堅い戦略を展開していく。この安定感は現在の「Guitar Hero」にはないもので、新作に対してシンプルに期待ができてしまう。引き続き高いクォリティのゲーム内容を維持できれば、音楽ゲーム界の勢力図は大きく塗り替えられることになりそうだ。

 さて、海外ゲームレポート注目の8タイトルは以下の通り。具体的な発売時期は不明のものが多いが、ほぼ全て2009年中に発売が見込まれるものばかりだ。これらタイトルは実際に発売されれば、この連載でも取り上げる予定だが、読者の方々も頭の片隅に置いておいて発売時期の決定を待っていて欲しい。



  • 「Mafia II」
  • ジャンル:サードパーソン アクション
  • デベロッパー:2K Czech
  • パブリッシャー:2K Games
  • 価格:未定
  • 発売日:未定
 今年の「Grand Theft Auto(GTA)」系のオープンワールドゲームは、EAの「The Godfather II」をはじめ、今年も激戦区となりそうだが、大本命は何と言っても「Mafia II」だろう。前作は2002年に発売され、実に約7年ぶりの続編となるが、生々しい暴力表現とキャラクター描写は、流行の音楽とカッコいいワルの世界を描いた「GTA」とは一線を画す新鮮さをプレーヤーに与えてくれる。

 前作では第2次大戦前の1930年代だったが、今作では1940年後半~50年代を焦点に当て、戦後の繁栄を謳歌するアメリカの架空の街(ニューヨークとサンフランシスコを合体させたようなイメージらしい)で暗躍するマフィア組織の抗争を舞台にしている。

 ゲーム中に登場する車や銃火器なども時代に合わせて描かれており、前作で話題になった強い警察(車のスピードを出しすぎたり、武器を携帯していると捕まる)は多少規制が弱くなり、定評のある重厚なストーリーとより洗練されたゲーム性で、ギャング映画ばりの成り上がりストーリーを楽しむことが期待できそうだ。

 開発は前作から引き続き2K Czechの手により行なわれている。名前の通りチェコに本拠を置き「ヒドゥン&デンジャラス」や「ベトコン」などコアなPCゲーマーから評価の高いタイトルを過去送り出したスタジオだ。ゲームマニアであれば強制的に楽しみにしなければならない1本。

発売が近づいてきた「Maifa II」。「GTA」とはまた違ったシリアス路線と、暴力で力を拡大させたマフィア達の生活をどのようにゲームに落とし込んでいるのか興味深い一作



  • 「BIOSHOCK II: Sea of Dreams」
  • ジャンル:FPS
  • デベロッパー:2K Marin
  • パブリッシャー:2K Games
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年
 2007年のゲームアワードを席巻した「BIOSHOCK」もいよいよ今年続編が登場する予定だ。公式サイトもまだこれからで、全貌が明らかになるのはE3以降とは思われるが、既に昨年の3月に2009年ホリデーシーズン発売に向けて開発中とパブリッシャ側のTake-Two Interactiveが表明しているだけにファンならば楽しみで仕方ないことだろう。

 開発は前作の2K Boston / 2K Australiaから、PS3版「BIOSHOCK」の開発を手がけた2K Marinに移行している。ゲーム世界観は「前作の一部でもあり、直接の続編でもある」という表明がされていることから、海底に築かれた都市・ラプチャーを再び舞台に、前作とは異なる人物の視点から描かれるのかもしれない。

 ゲームは引き続き、PS3/Xbox 360/PCの3プラットフォームで発売される。前作ではPS3版だけ大幅に発売時期が遅れる結果となったが、今回はPS3版「BIOSHOCK」を手がけたスタジオが担当ということもあり、どちらかというとPS3寄りのゲームになってきた印象を受ける。前作ではPS3独占配信だったダウンロードコンテンツは今回どうなるのか。こうした動きにMicrosoftはどう対処するのか。今年楽しみなメジャータイトルだ。

前作のスクリーンショット。「BIOSHOCK II」のスクリーンショットはまだ公開されていない。再びラプチャーでの戦いになるようだが、ストーリーはどのようなものになるのだろうか……



  • 「Call of Duty: Modern Warfare 2」
  • ジャンル:FPS
  • デベロッパー:Infinity Ward
  • パブリッシャー:Activision Blizzard
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年第4四半期
 全世界のFPSゲームファンが渇望していると言っても過言ではない、Inifinity Ward謹製のシリーズ正統続編が今年のホリデーシーズンに投入される。昨年12月に今年の第四四半期(10月~12月)に発売される、ということだけが明かされている。タイトル名から引き続き現代戦が題材になることが伺える。

 「Call of Duty」シリーズは1年交代でInfinity wardとTreyarch、2つのスタジオが交互に開発しているが、オリジナル版の開発を手がけたInfinity Wardが手がけるタイトルがシリーズの「本命」としてファンからは認識されている。前作「Call of Duty: Modern Warfare」の発売時の興奮が2年ぶりに再燃するかと思うと、今年のホリデーシーズンは昨年にも増して激アツになることは必至というもの。

 何より本シリーズは、日本で最も売れたFPSゲームであるという点にも注目したい。「Call of Duty: Modern Warfare」はPS3/Xbox360/PCの3プラットフォームで国内20万本以上を売っており、EAの「メダルオブオナー」シリーズをしのぐセールスを記録している。本作をきっかけに停滞気味の海外ゲーム人気をもう1度底上げできるかもしれない。

全世界FPSゲームファン待望の新作登場まであとほんの9カ月くらい。スクリーンショットは前作のものだが、引き続き現代戦のようなので、見た目はそれほど大きく変わらないだろう。前作は中東が舞台になっていたが、今回はどうなるのか。敵は誰なのか。今から楽しみで仕方が無い



  • 「Borderlands」
  • ジャンル:サードパーソンアクション
  • デベロッパー:Gearbox Software
  • パブリッシャー:2K Games
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年
 一般的なゲーマーの知名度は今ひとつかもしれないが、通な人ならば誰でも期待作の1本に挙げるのが、本作「Borderlands」だ。タイトルからすると、中世ヨーロッパあたりを扱うシミュレーションに見えそうだが、どっこい本作の舞台は荒廃した未来世界。「Fallout」のようなというよりは、映画「マッドマックス」を地で行くような内容になっている。

 遠い未来、地球外の植民惑星にゴールドラッシュが発生。「あの星は資源がたくさんあって一山当てられるぞ!」と話題になり、移民が多数おしかけたものの実際の資源は少なく、人生をすべて賭けて移民してきた帰る宛のない移民達で溢れたカオスと無法があふれる世界で、どこかにあると噂される大金脈を探し求めてサバイバル生活を送るという、独特の世界観が特徴だ。

 ゲームシステムに関しては、E3 2008以来あまり目立った情報公開は行なわれていない。シングルプレイに加え、CO-OPモードが実装されることが判明している。わかっているのは敵を倒すことでレベルアップするというRPG要素と、銃器に複雑多様なパラメータが設定されており、無限のバリエーションが用意されているところだ。

 開発はUbisoftの「Brothers in Arms」シリーズで知られるGearbox Softwareが手がけている。ゲームエンジンはUnreal Engine 3。実は今回紹介しているタイトルのうち本作を含めた4本が同じゲームエンジンを使用しており、すっかりと3Dゲームのメインストリームと化してしまった。PS3/Xbox 360/PCの3プラットフォームで、今年の第2四半期発売を見込んでいることから、そろそろ何かしらの進展があっても良さそうである。

独立系デベロッパーとしては老舗のGearboxが手がける最新作。現実世界をモチーフにしたアクションゲームが多い中で、オリジナルのSF設定を採用している点がユニーク



  • 「OPERATION FLASHPOINT: DRAGON RISING」
  • ジャンル:FPS
  • デベロッパー:Codemasters
  • パブリッシャー:Codemasters
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年
 PCゲーム界では伝説的な存在となっているリアル志向FPS「OPERATION FLASHPOINT」シリーズの最新作がいよいよ登場する。2009年発売予定の「OPERATION FLASHPOINT: DRAGON RISING」は、今まで開発を手がけてきたBohemia Interactiveから、Codemastersの社内スタジオに移り、ゲームエンジンも「Race Driver: Grid」で威力を発揮したEGOエンジンを採用して、21世紀のFPSに相応しいクオリティに仕上がる見込みだ。

 舞台は現代。中国が大きく成長して覇権主義が肥大化し、ロシアのサハリンに埋蔵されている天然資源に目をつけ、軍事的な行動を開始。経済が大きく落ち込んでいたロシアは米国に介入を求め、米中両軍が対峙する……というシナリオで、ゲームの舞台は、サハリンを含むクリル諸島(千島列島)にある「スキラ島」という架空の島となる。

 既に日本国内でもPS3/Xbox 360/PCの3プラットフォーム展開が告知されており、日本語版発売も確実な本作だが、ゲームの細部はいまだに明かされていないため、数枚のスクリーンショットとイメージイラスト、そして簡単な概要だけが全ての情報にとどまっている。公開されている情報によると、他のFPSゲームには見られないリアル志向がウリになっており、登場する兵器や戦闘シーンには期待をしたい。

日本での取り扱いは発表されたものの、謎のベールに包まれたままの本作。前作はゲームよりシミュレータと呼びたくなるような取っつきにくいゲーム性だったが、本作はコンシューマゲームとして、よりカジュアルなFPSになることが予想されるが果たしてどうなるだろうか



  • 「BattileField 1943」
  • ジャンル:MMORPG
  • デベロッパー:EA DICE
  • パブリッシャー:Electronic Arts
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年
 先日開催されたニューヨーク・コミックコンで発表されたばかりの「BattileField 1943」は、初代「BattleField 1942」の系譜を受け継ぐシリーズ最新作だ。プラットフォームもPCだけでなく、PS3とXbox 360が追加され、「PCゲーマーだけが楽しめるタイトル」から完全脱却を果たしている。

 今度の世界設定はズバリ、太平洋戦争で南方の島々で連合軍と大日本帝国軍の死闘がオンラインで展開される。家庭用ゲーム機でのデザインを考慮したのか、最大プレーヤー人数が従来の32人から24人に変更され、ゲームの提供形態もパッケージ販売からダウンロードによるオンライン販売に変更されており、EAが本作を同社におけるオンラインゲームの柱として育てようとしている意気込みを感じる。

 収録予定のマップは、ウェーク島、ガダルカナル島、硫黄島の3本でボリューム的にはやや物足りない。本編リリース後にマップなどの追加要素がDLCという形で販売されるのではないだろうか。上記に挙げたマップは既に初代「BattleField 1942」で収録済だけに、DLCで他のシリーズとの差別化を図っていくかが注目される。

 また、発表された場がコミック・コンというアニメやコミックなどをメインとするイベントという点にも注目したい。同社が開発を進めているオンラインタイトル「BattleField Heroes」などもコミックテイストであり、初代「BattleField 1942」から踏襲している“バカゲー”チックなゲームデザインを併せ持った、お手軽さと奥深さを兼ね備えた対戦FPSとして、より多くのゲームファンにアピールできる内容が期待できる。公式サイトも既にできており、リリースは比較的早そうだ。

シリーズのファンとしては、ウェーク島の戦いなどは散々遊び尽くしたマップであり、果たして5年近い年月を経てどのような進化を遂げたのか楽しみだ。日本軍の表現も、別の意味で楽しみなところではある



  • 「This is Vegas」
  • ジャンル:サードパーソン アクション
  • デベロッパー:Surreal Software
  • パブリッシャー:Midway Games
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年
 苦境が伝えられているMidwayの最新作はいくつか控えているが、今回は「This is Vegas」をプッシュしたい。開発を行なっているSurreal Softwareは、あまり知られていないが同じMidwayが発売したホラーアクション「The Suffering」や、古典3DRPG「ドラッケン」の世界観を引き継ぐアクション「Drakan: The Ancients' Gates」といったヒット作を手がけてきた通好みのデベロッパーだ。

 ゲーム内容は、ラスベガスを舞台にしたいわゆる「GTA」系のアクションゲーム。ゲームの設定は、大資本の参入により観光地として定着してしまったラスベガスに、古き良きアダルトの遊び場を復活させるのがプレーヤーの目的だ。クラブに通いつめてVIPとのコネクションを作り、カジノで大金を掛けて勝負をし、セレブのボディーガードで腕っぷしをあげることで、自分の評判を高めていく。

 基本的なゲームデザインは数あるオープンワールドゲームの路線を踏襲すると思われるが、ラスベガスでのし上がる、という悪のサクセスストーリーがプレーヤーにもわかりやすく、「GTA」や「Maifa」のような陰惨な暴力よりも、自分をいかにアピールして知名度を上げていくかという点にゲームの焦点があてられており、完成が楽しみな1本と言える。願わくば会社都合で遅れたりせず無事に発売されることを祈るばかりだ。

ラスベガスを遊び尽くしながら当地の顔役になっていく。実は相当期待している1本なのだが、Midway Gamesという会社自体の屋台骨がピンチ状態に陥っている今、発売時期云々より、きちんと発売まで漕ぎ着けて欲しいというのが正直なところだ



  • 「I am Alive」
  • ジャンル:サードパーソン アクション
  • パブリッシャー:Ubisoft
  • 価格:未定
  • 発売日:2009年
 「I am Alive」は、E3 2008で行なわれたUbisoftのプレスカンファレンスにて発表されたサプライズタイトル。本作は、わずか6日前に地表が陥没して壊滅状態に陥った大都市を舞台としたサバイバルアクションゲームだ。生き残った人達がペットボトルの水を巡って争い、自分以外は誰一人として信用できない危険な状況をいかに生き残ることができるか……という緊迫感あふれるゲーム性が期待される。

 似たような世界設定の映画「I am Legend」があるが、あれはウイルスによってクリーチャー化した人類から逃げる話なので、「I am Alive」はおそらくアイレムから発売されている「絶対絶命都市」をもっと世知辛くしたようなゲーム展開になるのではないかと思われる。余談だが陥没した地表から地底人が現れたら、それはまんま「Gears of War」なので、その線は多分無い……はず。

 極限状況に置かれた人間同士の危なさ、脆さを描いたゲームになれば、他のサバイバルゲームにはない迫力と緊迫感が期待できそうだ。今年のE3 2009までにはディティールが明らかになるだろう。

全貌がまったく明かされていないが、もしかすると、今年の台風の目となる存在になるかもしれない。今までの売れ筋ゲームとは一線を画した舞台設定に大きなチャレンジ精神を感じる

(2009年2月25日)

[Reported by Game Dude]



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