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会場:東京フォーラム
ここ数年はタカラトミー、KONAMIなどが中心となり開催されてきたが、今年はKONAMIが出展を見合わせている。しかし最大手のタカラトミーをはじめエポック社、セガトイズ、学研、タイヨー、パイロット、アガツマの7社がブースを構え、昨年と同じ展示面積を保っている。
ここ数年の玩具市場は、ロボット、小型ラジコンをはじめ食育市場やエアギター、アイデア貯金箱など流行はあるものの、大きな潮流となるような“ジャンル”は生まれていない。しかし、アイデアを活かした商品は数多く登場している。今年の「TOYフォーラム 2007」も、アイデアがキラリと光る商品がいくつか出展されていたので、ここに紹介する。 ■ タカラトミー「スペースインベーダー ゲーム筐体型バンク」 昔からアイデア貯金箱はいくつも登場し細々と販売されてきたが、ゲームと一体化した貯金箱「人生銀行」が大ヒットを記録して以来、数多くのアイデア貯金箱が登場している。そんな中でもやはり老舗のタカラトミーの商品はより作り込まれた優秀なものが多い。RPGと貯金箱を合体させた「貯金伝説バンククエスト」など遊べる商品が揃っている。 今回発表されたのが、女性を対象とした「パンダバンク」と、コアなゲームファンや25歳から30歳代をターゲットとした「スペースインベーダー ゲーム筐体型バンク」の2つ。特に弊誌にとっても注目なのが「スペースインベーダー ゲーム筐体型バンク」。 基本的に100円玉の貯金箱で、100円を投入すると「スペースインベーダー」をプレイすることができる。コントロールレバーと発射ボタンが筐体側面に用意されており、きちんと遊ぶことができる。砲台は1プレイ3台で、音声もタイトーの監修の元、忠実に再現されているという。 筐体は1/6サイズで、インストカードやコンパネもオリジナルに忠実なデザインとなっている。さらにゲーム画面には昔懐かしい色分けされたフィルムのシール (付属品として同梱) を貼ることもでき、貼ればカラーとなる (というか色が付いたように見える) など凝った作りとなっている。 100円玉は80枚程度貯めることができ、画面上に投入枚数がカウントされる。ちなみにお金を取り出すとカウンターはリセットされる。3月26日発売予定で、5,775円。 一方、「パンダバンク」はパンダの形をした貯金箱で、中央には大きめの液晶画面が搭載されている。基本的にはパンダとのコミュニケーションを通して育てていくゲーム。お金を投入するとパンダにエサを与えることができるのだが、あげないでいるとお金を要求してくることもあるという。ちなみにそれでもお金を入れないでいるとパンダは逃げてしまいゲームオーバーになってしまう。 貯金していくとパンダとのストーリーが進行。パンダのカワイイリアクションを楽しむことができる。また、落ちてくるリンゴをキャッチしたり、どろぼう猫の手を叩くなどのミニゲームをプレイしクリアするとパンダの満腹度がアップするといった要素もある。
1円玉から500円玉まで全てのサイズのコインに対応しているのはもちろんのこと、世界各国のコインに対応しているという。5月発売予定で、価格は3,150円。低学年児童のお年玉の使い道ナンバーワンが貯金というご時世。不景気な世の中なだけに、まだまだ貯金箱のヒットは続きそうだ。 ■ タカラトミー「ROBO-Q」 「『チョロQ』をコントロールできたら……」と言う夢を実現したのが超小型赤外線コントロールカー「Qステア」だったわけで、発売されるやいなや大ヒットを記録。その後、コインサイズの大きさで度肝を抜いた「ヘリQ」、ホバークラフトの「ホバーQ」、鉄道車両をテーマとした「Qトレイン」、クルクル回りながらUFOのようにフワフワと飛行する「QFO」等どんどんラインナップが強化されている。 その小型赤外線コントロールシリーズの最新作が「人工知能搭載二足歩行ロボ ROBO-Q」だ。コインの上に乗っかることができるほどの小さなボディだが、赤外線コントロールで前進・左右の操作が可能なだけでなく歩行速度も3段階で調節可能。コントローラーにある「AUTO」ボタンを押すと自動モードがスタートし、人工知能のプログラムにしたがって動作する。 人工知能のプログラムは、「ROBO-Q」の前に壁などがある場合に避けるように動くプログラムと、逆に目の前にあるものを追いかけていくようになるプログラムの2種類がセットされ、切り替えて楽しむことができる。人工知能は成長していくタイプではないので、ユーザーがプログラムするなどの複雑な設定はできない。 2月にはフューチャーホワイト、フューチャーブラック、レトロレッド、レトロシルバーの4種類が発売となる。セットには本体、コントローラーのほか専用のボールと障害パネルが付属する。価格は3,675円。
6月にはサッカーのフィールドやまわしパーツ、パイロン、剣パーツ、一本橋フィールドなど充実したパーツがセットになった「チャレンジキット」も4,725円で発売される予定となっている。
■ エポック社「おうちで開通! 鉄道レストラン&ゲーム 新幹線N700系セット」 今回の「TOYフォーラム2009」の会場で大きな注目を集めていた商品の1つがエポック社の「おうちで開通! 鉄道レストラン&ゲーム 新幹線N700系セット」。電車の模型を店内に設置し商品が運ばれてくるカレー屋さんやバーなどが実際に人気を集めているが、それを家庭で楽しむことができる。子供の大好きな回転寿司もこれで実現できる。 セットにはJR西日本の許諾をパスしたN700系の車両とコントローラー、直線レール・曲線レースが各8本ずつ、浅いお皿と深いお皿、お箸が2セット同梱されている。赤外線コントローラーでN700系の車両を前進・停止・後退させることが可能なほか、発車ベル、警笛音、チャイム、ドアの開閉音の4つの音声をコントローラーで鳴らすことができる。 商品名に“&ゲーム”とあるように、ゲームとして楽しむこともできる。セットには「お寿司ブロック」が12カン付属しており、走ってきた新幹線の上のお皿に置かれているお寿司ブロックをお箸ではさみ、他のお皿に上手く乗せることができるかどうかを競う「取り鉄ゲーム」と、お皿の上に綺麗にお寿司ブロックを積み上げることができるかどうかにチャレンジする「積み鉄ゲーム」を楽しむことができる。
ちなみに新幹線の上には350mlの缶を1本まで載せることが可能だという (商品構成では2両連結されているので、2両で350ml缶2缶運ぶことができる)。それに類する重さまでは積載可能というわけで、お寿司はもちろんお菓子や子供のおかず、お父さんの晩酌のビールやおつまみくらいまでは運ぶことができそうだ。6月発売予定で、5,229円。 ■ タカラトミー「1/700 地上航行模型 戦艦大和」 高い年齢層をターゲットとした同社のコンセプトホビー「技MIX (ギミックス)」シリーズの新商品。現在開発中で参考出展となっていたため、発売時期や価格は未定。 最新の考証に基づきリアルに再現された1/700モデルで、彩色済みの半完成モデル。赤外線コントローラーで遠隔操作が可能。机の上などで前進後退、左右旋回を行なうことができるだけでなく、各砲塔旋回、測距儀連動旋回、主砲俯仰角可動、主砲発射サウンド、探照灯など灯火類の点灯など各種ギミックが搭載されている。実際に動く様はまるで海の上を進むようにゆったり滑るように走り、モデルの細部だけでなく動きもリアルに再現されている。ちなみにスケールスピード最大27.46ノットに設定されている。 机の上で楽しむときは水面の上の部分のみだが艦底部は充電器となっており、充電しながら飾っておくこともできる。別売エッチングパーツを組むことでさらにリアルに仕上げることも可能となっている。
同シリーズでは戦艦大和だけでなくその周辺のストラクチャーも用意することで、より広がりのあるストーリー性を持った楽しみ方を提案していくという。当時の工場や起重機などの発売が予定されているが、第1弾は1/700「造機工場セット」となっている。さらにこの“地上航行艦船”は戦艦大和以外にもシリーズ作品として現在開発が進んでいるという。
■ タイヨー「NEWホーネット (仮)」 遂に音声で操作することが可能なラジコンが登場する!! ヘリコプターのラジコンの操作は難しくついついパワーを上げすぎて天井に激突といった事になりがちだが、「NEWホーネット (仮)」では「エンジンスタート」と命令すれば約10%のパワーでローターが回転し、「アップ」と言えば65%迄のパワーで上昇するなど半自動で操作することができる。何より便利なのは「ホールド」と言えばホバリングしてくれるという、細かい操作を伴ったパワーの調節が半自動となっているのは初心者にとってはありがたい。 もちろんコントローラーを使用して自分で操作することも可能。上昇下降、左右旋回が可能で充電時間50分でバッテリーライフは約5分。周波数は27MHz/40MHz。天井感知システム等も搭載されておりそういった意味でも入門用のラジコンとして人気を博しそうだ。
3月下旬発売予定で5,229円。インカムもセットに付属してくる。
■ シーホープ「ART & DESIGN Watch 山手線 電光掲示板ウォッチ」
さらに誰も気付いていないと思うが、電光掲示板の形状が新宿駅だけ古いものが使用されているということで、少し周りが丸みを帯びている。もちろんこういった点もこだわって再現されている。今後、他路線なども商品化していきたい意向だという。
このほかにもギターのネックをデザインした時計や、心臓の鼓動をデザインした「ハートビート」など着けていると自慢できそうな時計が揃っていた。 ■ セガトイズ「おうちでヒトカラ」 「ヒトカラ」は携帯電話コンテンツとしてすでにサービスされているものだが、この「おうちでヒトカラ」はそのサービスに広がりを持たせた商品。携帯電話と接続し、マイクを持てば曲に合わせイルミネーションライトが光り、エコーをかけることができるなどみんなで盛り上がれるギミックが満載となっている。 マイクは1本付属しているが、端子はもうひとつ用意されており、市販のマイクを使えばデュエットも可能。同社では「電池で駆動するので花見などでも楽しめる」としている。
すでに発売されており、価格は7,140円。。 ■ エポック社「緊急出動! 乗って体感!! パトカードライブ」
【2008年1月15日】ホビー、トイ関係の商談会「TOYフォーラム2008」開催 様々な新製品が各社から発表 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080115/toyforum.htm 【2007年1月23日】「TOYフォーラム2007」開催 タカラトミー、新小型サーボ17個搭載した「i-SOBOT」や“ツンデレ”ワンセグTV端末 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070123/toytt.htm (2009年1月14日) [Reported by 船津稔]
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