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10月25日 開催
場所:Differ 有明
このイベントでは、先日行なわれた「ラグナロクオンライン」の世界大会「RWC2008」の報告会や、12月18日にガンホー・ワークスより発売となる「ラグナロクオンラインDS」のプレゼンテーション、スペシャルコスプレステージなど、様々なイベントが開催された。
イベントと共に会場では会場限定の「ラグくじ」や、正式サービス6周年を記念したパッケージが発売され人気を集めた。5,000人ものユーザーが集まる大きなイベントとなった。本稿ではイベント全体の模様をお伝えしたい。なお、「ラグナロクオンラインDS」に関してはインタビューを交えた形で、別稿で紹介する。
■ 「RWC2008」ではタイチームが優勝。開場と同時に物販へユーザーが多くの列を作る
まずはグッズの購入、という来場者がほとんどのようで、開場時は会場の8割以上が物販を待つ列で埋められ、来場者の多くは物販の列を進みながらイベントを見る、という状況になった。 開会式に登壇したガンホー代表取締役社長森下一喜氏は「毎年毎年、たくさんの人に来ていただいて本当に感謝しています。今回は、『ラグナロクオンラインDS』や、『ラグナロクオンライン GAMES』さらに韓国のGravity訪問レポートなど、盛りだくさんで情報を提供していきます、お楽しみ下さい」と挨拶した。 最初のステージイベントだったのは「RWC2008」の報告会だった。RWC2008はフィリピン・マニラ「国際貿易センター」で10月18日、19日に開催された世界最強ギルド決定戦で12チームが参加した。チームは1国でチームを組むものと、複数の国で1チームを作る場合があり、韓国、日本、タイ、ブラジル、インドネシア、フィリピン、ロシア、中国は国としてチームを組んで参加、台湾と香港、フランスとベルギー、北米とオセアニア(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)、ドイツ・ヨーロッパ4カ国(イタリア、スイス、トルコ、オーストリア)と、計32カ国が参加した。 報告会は制作担当の廣瀬高志氏と、イベント担当の千葉亮一氏が司会となって行なわれた。日本はオンラインで行なわれた日本国内最強ギルド決定戦「RJC2008」で勝ち進んだギルド「Chop」が出場した。前日のくじ引きではシード権を獲得、フィリピンvsドイツ・ヨーロッパ4カ国チームの勝者と2回戦を戦うこととなった。フィリピンが勝てば開催国チームとの対決となり、もしフィリピンチームに勝つことができても、隣のブロックには昨年優勝のタイチームがいるという、シード権を得たとしても厳しい戦いが待つところとなった。 会場の模様を伝えた後、両氏は日本代表の戦いを紹介した。日本チームは勝ち進んだフィリピンチームと対決することとなった。両チームともランドプロテクターを設置しながらストームガストで攻め込むという定番の戦いが展開したが、日本はぶつかってすぐにメンバーが凍らされ、そのまま攻め込まれ引いたところを一気に追いつめられ倒されるという結果になってしまった。 廣瀬氏は千葉氏から「日本が勝つためにはどうすればいいのか」と質問され、「マップにもっと慣れること、出遅れたこと、あらゆる状況に対応するための“パターン練習”が必要だと思います。優勝してからもっと密に練習しなくてはいけないと感じました」と答えた。 続いてはタイと韓国チームによる決勝戦の模様が紹介された。これまでの試合は3ラウンドだったが、決勝戦は5ラウンドで行なわれた。最初の戦いはタイチームが速攻でものにするが韓国チームが反撃、2戦目、3戦目を勝利した。「凍らされたときの復活など連携が見事だった。持ち前の強さを発揮したという感じだった」と廣瀬氏は解説した。 しかしここからタイチームが盛り返す。メンバーの一人をジプシーに変え、歌声で相手をスタンさせる「スクリーム」を使う戦術に出たのだ。この作戦が見事に当たり、4戦目、5戦目を勝利、昨年に引き続きタイチームが優勝した。「ジプシーを入れたチームは他にもあったが、負けてしまっていた。正直勝てるのかと思いました。韓国チームの特性を見切ったタイチームの戦術が勝った。本当に見てて感心しました」と廣瀬氏は語った。 試合のレポートの後、廣瀬氏は日本チームが英語で必死にコミュニケーションをしてタイの選手に、自分達の戦いやステータスを尋ね、勝つためにはどうすればいいかを相談している場面を紹介した。今回の報告会では、試合のVTRを使って廣瀬氏が解説するという形だったが、現地のアナウンスが大音量で廣瀬氏の声が聞き取りにくかった。次回では改善して欲しいところだ。
今回残念に思うのは、負けたことそのものではなく、戦後の感想が毎年ほとんど変わらないところだ。敗因がわかっているのなら対策を練ればいいはずだが、そこのスキームがうまく働いていない印象を受ける。本大会は、対戦大会で日本が勝つにはどうすればいいかを改めて問われた大会だったと思う。世界大会は、選手だけでなく、運営会社の“本気”も試されているのではないだろうか。
■ コスプレ、クイズ大会などユーザー参加のイベントも。開発スタッフも登場3次職の情報も
大きなウリとしては、全50階のダンジョン「蜃気楼の塔」を、最大3名によるマルチプレイが可能なところだ。このDS版オリジナルコンテンツは、Wi-Fiか赤外線通信を使って3人パーティーで塔に挑戦できる。今回明らかになったゲームの詳細、触った感触、さらにインタビューなどは別稿で紹介したい。 プレゼンテーションでは、ゲームメディアから代表選手が1名ずつ出場し、「蜃気楼の塔」を攻略するというタイムアタック大会が行なわれた。9誌で3チームを組み、弊誌も参戦。「蜃気楼の塔」はランダムでフロアのクリア条件が確定する。タイムアタックではこの条件が非常に重要になる。 大会は、完全に運の勝負となってしまったが、筆者が参加するチームは「ゴールに移動する」という条件が続けて提示され、最短時間で到達することができた。他チームはクリアするのにもたいへんな状況だったが、筆者達はゴール前で各キャラクタのスキルを使う、というパフォーマンスも可能で、各キャラクタのスキルを会場にアピールできた。優秀賞は読者プレゼント用として「ラグナロクオンラインDS」10本をいただいた。こちらの応募申し込みは、12月18日の発売日前後になる予定なので、楽しみにしておいてほしい。 この他、ジー・モード国内事業本部サービス営業部コンテンツ統括グループの原慈氏による「ラグナロクオンライン」のモバイルコンテンツ「ラグナロクオンライン GAMES」の新コンテンツの紹介、コスプレイベント、マニアックなゲーム知識を競うラグナロクオンライン検定等が行なわれた。 イベントの最後はイベント担当千葉亮一氏による「グラヴィティ社突撃取材 ラグナロクオンライン開発現場に潜入!」。千葉氏が韓国ソウルにあるラグナロクオンライン 開発チームを訪問したドキュメンタリーで、開発室の風景だけでなく、開発中の機材から画像を直取りして、現在開発中のコンテンツの一部が明らかにされた。 今回スペシャルゲストとして、ラグナロクオンライン開発チームから、Gravityラグナロクオンライン開発本部本部長のホン・サンギル氏と、「ラグナロクオンライン」原作者のイ・ミョンジン氏が登場し、映された映像のコメントを語った。 開発中として紹介されたのは緑色の竜のような騎乗動物と、ゴーレムのようなロボット、さらに空中に浮かんでいるような新マップ。ホン氏はゴーレムのようなロボットはメカニック(ブラックスミスの3次職)が乗ることができるロボットで、ブラックスミスの特徴であるカートと同時使用はできないものの、使うことで強力な戦闘力を獲得するという。緑色の騎乗動物はドラゴンで、ナイトの3次職ルーンナイトが乗る動物だという。こちらも乗ることで専用スキルを使用できるとのことだ。 このコーナーではさらに制作担当の廣瀬高志氏によって今後の展開が語られた。10月28日~11月11日までハロウィンイベントを開催、新しい攻城戦は11月実装に向けて開発を進めていること、詳細は語られなかったが、2009年に向けて「6th Anniversary Event」や新しい「アカデミーシークレットストーリー」、「メモリアルダンジョン」など次々とコンテンツが追加されることが紹介された。
公称5,000人もの来場者、コスプレの衣装の凝り具合や、新要素に対しての興味など今回のイベントでも「ラグナロクオンライン」のユーザーの人気の高さ、そして熱意は充分に伝わってきて、衰えることのない人気の高さを感じた。一方で、終盤近くまで会場の半分が物販の列となっているという会場の配置や、イベントの構成は少し疑問を感じたのも確かである。今回のイベントでは、これから「ラグナロクオンライン」にはどのような新しい楽しさが待っているのかというところが、正直物足りない印象を受けた。
「ラグナロクオンライン」の今後の情報に関してはガンホーは7月19日にユーザーシンポジウムを開催している、今回ゲーム情報のウェイトが比較的少なかったのはそのためかもしれない。また、イベントでの長蛇の列、賑わいは、他メーカーと違い実際の商品としてくじを販売している「ラグナロクオンライン」だからこそ生まれる賑わいでもあるし、購入の列を待つだけの時間をイベントも見ることができるのも利点だ。しかし、やはり個人的には今回のイベントは特に「販売会」の印象が強く、改めて販売会とユーザーイベントのバランスに関して考えさせられた。
□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2008年10月27日) [Reported by 勝田哲也]
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