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サイバーステップ、「ゲットアンプド2」オフラインイベントを開催
会場とオンライン75人が戦うトーナメント、座談会で大きく盛り上がる

9月27日 開催

会場:サイバーステップ本社

 サイバーステップ株式会社は9月28日、東京・笹塚にある本社にて、Windows用オンラインアクションゲーム「ゲットアンプド2」のオフラインイベントを開催した。

 イベントはゲーム内のSNSサービスで参加者を募る形で行なわれ、抽選により選ばれた15人のユーザーが会場に訪れた。会場ではオンラインとオフラインを交えた形でのトーナメントや、運営に向けて意見を伝える座談会などが行なわれた。


■ 従来のアイテムを利用しつつ、よりカスタマイズ性の高い装備を作れる生産システム

司会を務めたサイバーステップ「ゲットアンプド2」運営グループの吉田光氏と、サイバーステップのオフラインイベントではおなじみのメイドの恵美オミさん
75人という非常に多数の参加者で行なわれたトーナメント。スケジュールの都合から敗者復活戦などは行なわれなかった
ルイスというキャラクタで参戦したサイバーステップ代表取締役社長の佐藤類氏。プレイする時は一転して張りつめた表情に変わった。スタッフからも「あんなに真剣な顔見たことない」との声も
決勝戦はオンラインの参加者のみとなってしまった。優勝は的確に敵にダメージを与え続けたクイーン選手
 サイバーステップは本社内に対戦用PCと観戦席を設け、積極的にオフラインイベントを開催しているメーカーである。自社でサービスしているオンラインアクションゲーム「ゲットアンプドR」や、MMORPG「C21」のイベントも度々開催し、実際に顔を合わせているユーザーも多い。

 積極的なイベント開催は、サイバーステップが「いつかは自社タイトルで世界大会を」と考えており、そのためのスタッフの経験の蓄積もかねて、という目的もあるという。8月にシンガポールで行なわれた「ゲットアンプドR」の世界大会では、サイバーステップ代表取締役社長の佐藤類氏が「次は日本で!」と語っており、今後の情報が楽しみなところだ。

 「ゲットアンプド2」は9月9日から10月13日までユーザーを5,000名までに限定したβテスト(10月3日より制限解除のオープンβテストに以降)を行なっている。正式サービスの告知は今後だが、今回のテストの結果を踏まえてのものになるという。今回のオフラインイベントは9月10日にオープンしたゲーム内のSNSサービスで募集が行なわれ、抽選により選ばれた。テストの参加も良好で、イベント参加希望にも多くのユーザーが申し込んだという。

 「ゲットアンプド2」は、前作に当たる「ゲットアンプドR」をより発展させたゲームといえる。ビジュアル面を強化して技を派手にするとともに、様々な要素がプラスされた。最大8人のチームバトル、バトルロイヤルの他、最大20人が常に戦っているというストリートファイトモードや、MMOロビー、エモーションを使ったコミュニケーション機能など多彩な要素が盛り込まれている。

 一方で「ゲットアンプドR」ファンからはキャラクタの距離や当たり判定が多少大味で、またスキルの未実装な部分などでも意見があるようだ。サイバーステップ自身、「ゲットアンプドR」はシビアな上級者向けのところがあり、「ゲットアンプド2」は初心者でも親しみやすいバランスにしたいと考えているという。今回のテストやイベントを通じて、どんな方向に本作が進化していくかは注目したいところだ。

 今回のイベントで行なわれたトーナメントは、オンラインを合わせると75名という多数の参加者によって争われた。佐藤社長自身「ルイス」というキャラクタでトーナメントに参加、他プレーヤーと激しい戦いを繰り広げた。ゲームのルールは4人が1つの闘技場で戦い、3ラウンド行なわれ、総合得点で勝ったプレーヤーが勝ち抜けるというもので、1回戦では上位2名、2回戦では上位1名が勝ち抜け、最後に残った4人で優勝を争った。

 今回対戦で使われたフィールドは前作のようにマップの切り替えがなく、広いフィールドで争われた。4人で戦うため、逃げに徹して他のプレーヤー達が自滅するのを狙う、という方法もある。1対1で戦っていると、思わぬ方向から攻撃を食らうこともあり、常に緊張感のある戦いを強いられる。「ゲットアンプドR」はフィールドに落ちてくるアイテムをどう利用するかも重要だったが、今作は必殺技をいつ決めるか、といったキャラクタの能力を活かす方向のバランスとなっている。

 オンラインとオフラインの合同大会は、非常に独特な雰囲気となった。オンラインプレーヤーが3人で、会場のプレーヤーは1人、という状況も多く見られ、会場からは出場選手に盛んに声援がかけられた。「頑張れ」、「逃げろ」、「○○を狙え」などなど、選手が攻撃を決めれば拍手が上がり、ピンチには声をかけ、時には笑う。会場のみだったらもっと緊張感があっただろうし、自宅でやっていたら、声をかけられるという環境とは無縁だ。どこかのどかで、それでいてテンションの高い応援風景は今回のイベントならではといえるだろう。

 会場には「ゲットアンプドR」の世界大会に出場した「ターグ」選手や、お台場で行なわれたサイバーステップのオンラインシューティングの「コズミックブレイク」のゲーム大会の優勝チームの「白いアロエ」選手、「Arcane」選手なども訪れていた。全体的には「ゲットアンプドR」プレーヤーが多かったが、「ゲットアンプド2」から始めた、という選手もいた。

 「ゲットアンプド2」は、スキンを自由に作れるところでもユーザーから注目されている。盛り上がったのは「ナッパn」選手の登場で、コミックスのキャラクタそのままの再現度の高いスキンを使っていて、会場から喝采を浴びていた。今後、権利問題などがどうなっていくかはまだ見えないが、現在ユーザー達はパロディも含めて様々な自作スキンを制作しているし、もちろんオリジナルなものまで様々なものがある。

 トーナメントは、会場のプレーヤーも善戦するものの、あと少しで勝てないで脱落してしまうプレーヤーも多かった。「ゲットアンプド2」はあまりプレイしていないが、イベントに参加したい、という人も多かったようだ。「ゲットアンプドR」のプレーヤーの何人かは、「ギリギリの距離感や、自分の技の当たり判定などで『ゲットアンプド2』の方向性はちょっと違う気がする」という意見を持っているプレーヤーもいた。

 佐藤社長のルイスは1回戦は突破したものの、2回戦で敗れてしまった。この大会のために必死に練習したという佐藤社長は試合後、「いままでこんなに真剣になったことはなかったかもしれない」と語った。「白いアロエ」選手、「ミルフィーユ」選手が参加した戦いは、誰が生き残るかわからない緊迫した試合展開になった。「ツナマヨ」選手は会場で大人気で、一番声援が多かった。ギリギリのところで2回戦に進出したが、敗れてしまった。

 結果、決勝戦に勝ち残ることができたのは「TM@」選手、「ダンテ」選手、「クイーン」選手、「ハネモノ」選手と、全員オンラインの選手となった。「TM@」選手は「ゲットアンプドR」の有名プレーヤーということで、会場では優勝を期待する声が大きかった。目まぐるしく場所を変えつつ、時には画面の上の柱のところで様子をうかがったりと、激しくぶつかり合った。

 第1戦は生き残った「クイーン」選手と「TM@」選手の一騎打ちとなり、「クイーン」選手が勝ちを収めた。2回戦はギリギリまで体力を減らす戦いの中で、「ハネモノ」選手を「クイーン」選手が倒した。3回戦はいきなり「クイーン」選手が体力を大きく減らすものの、うまく逃げ、「ダンテ」選手が倒れ、次いで「ハネモノ」選手、そして2人が生き残ったままタイムアウトとなった。

 優勝は「クイーン」選手、2位が「TM@」選手、3位が「ハネモノ」選手、4位が「ダンテ」選手という結果となった。会場の選手は全員敗退してしまっていたため、表彰式などは行なわれなかったが、選手達は試合を楽しんでいて、各選手の戦いぶりに様々な意見を出し合っていた。

 トーナメント終了後は「ゲットアンプドR」の運営チームをつとめる池田浩秋氏による世界大会の報告が行なわれた。しかし、会場の選手達は「世界大会の各選手の戦いぶり」を見たがっており、今回用意できていなかったため、失望した人が多かったようだ。改めて選手達のゲームへの熱意を感じさせられた。

 トーナメントで時間がかかりすぎてしまったため、座談会もかなり駆け足になってしまった。「スキンの自由度をもっと上げて欲しい」、「スキルやアクセサリーのバランスを」、「スタイルに固定されている声を選択できるようにして欲しい」、「アイテムを置けるマイルームをもっと充実させて欲しい」、「IDを『ゲットアンプドR』と共有させて欲しい」など様々な意見が出た。

 一方、今後の「ゲットアンプドR」を心配する声も出た。ファンは「ゲットアンプド2」のロビー機能を高く評価していて、「ロビーが欲しい」、「公式大会をまたやって欲しい」、「『ゲットアンプドR』もプレーヤーが来るように誘導して欲しい」といった意見が出た。また、今回のイベントに関しては、「トーナメントはオフラインのみでして欲しかった、1回負けてしまうと何もすることがなかった。会場に来たのだから、もっとゲームを楽しみたかった」、「1対1の試合もしたい」という意見も出た。

 このイベントの後、サイバーステップのスタッフは希望する来場者と会食した。そこでは、より腹を割った形での意見の交換ができたようである。来場した選手達は何よりも「自分達の意見を聞いて欲しい」という熱意が見られた。今回のイベントは、日々ゲーム内容が変化し、ユーザーと共に成長するオンラインゲーム、そして自社でゲームを作るデベロッパーならではの交流であると感じた。

 今回のイベントは、規模としては決して大きなものでなく、参加者が限られる点では賛否どちらの評価もできるとは思う。しかし、ユーザーとのユニークな交流を積極的に行なうサイバーステップの姿勢と熱意はやはり好意的に評価したい。今後の活動も注目していきたいところだ。

「ゲットアンプドR」の運営チームをつとめる池田浩秋氏 世界大会のレポートをする池田氏。来場者は実際の試合を見たかったと話していた 座談会は時間の都合で、1人1人が意見を言うのみ、という形になってしまった
会場には対戦用のPCが設置され、大人数でもプレイができるようにしていたが、ラグが発生してしまった場面もあった ロビー画面が「ゲットアンプド2」の大きな特徴である。様々なキャラクタがいるのが面白い 遠距離攻撃をする「ナッパn」選手のキャラクタ。スキンが作れるため、プレーヤーは様々な工夫をしている
攻撃は非常に派手で、やられた表情なども面白い。必殺技の判定が大きいのも特徴だ 3人で戦う場面も。どの選手を攻撃し、加えられる攻撃をどう警戒するか、読みあいが重要となる 金色のリングは、今回最も多用された「フラフープ」だ。当たり判定の大きい有用な武器である
爆弾を抱えて走る。フィールド上の武器は「ゲットアンプドR」に比べ少なくなったものの、どう使うかは大事だ 赤毛のキャラクタが佐藤社長の「ルイス」だ。スピードを活かし積極的に攻撃していた 屋根の上での乱戦。フィールドの地形を活かした戦いも
決勝戦は、お互いの読み合い、必殺技の決まり方、ギリギリの体力での戦いなど、緊張感溢れるものとなった


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□サイバーステップのホームページ
http://www.cyberstep.com/
□「ゲットアンプド2」のページ
http://www.getamped2.jp/
□関連情報
【8月21日】サイバーステップ、WIN「ゲットアンプド2」
クローズドβテストの参加者募集を開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080821/ga2.htm
【8月4日】「GetAmped World Festival 2008」チーム戦レポート
日本チームは韓国チームに敗れ5位に。今後の課題は“経験の差”
http://game.watch.impress.co.jp/docs/0080804/wfg_03.htm
【8月4日】「GetAmped World Festival 2008」個人戦レポート
日本代表repi選手、逆境をはねのけ世界一の座に!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080804/wfg_02.htm
【8月4日】「GetAmped World Festival 2008」がシンガポールにて開催
11カ国44名が参加した世界大会、日本勢は個人戦で見事優勝
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080804/gwf_01.htm

(2008年9月29日)

[Reported by 勝田哲也]



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