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「三國志 Online」参戦記 ~「涼州動乱」の巻~

◆ 大型アップデート第1弾「涼州動乱」実装! 新フィールド「涼州」を体験 ◆


  • ジャンル:MMORPG
  • 開発/運営元:株式会社コーエー
  • 価格:4,515円(30日間プレイ権付き)、レベル20以下無料
  • 利用料金:30日間1,575円
  • 対応OS:Windows 2000/XP/Vista
  • 発売日:正式サービス中(2月29日)



 8月28日に大型アップデート「涼州動乱」の第1弾が実装され、9月25日にはその第2弾として部曲砦などの追加を控えた「三國志 Online」。先日行なったインタビュー取材の中で、プロデューサー上野氏自身のコメントにもあるように、新エリアの追加、レベルキャップの解放と、ユーザーのリクエストを反映させたアップデートとなっているだけに期待度も高い。まず今回は、8月28日に実装された「涼州動乱」の内容をレポートしていこう。



■ 吹き荒れる砂塵、一面砂漠に覆われた新エリア「涼州」実装!

 「涼州動乱」とアップデートのタイトルにもあるように、遂に新エリア「涼州」が実装された。さっそく益州北から北上し新エリア「涼州」へと足を踏み入れる。

 大陸の西方に位置する涼州は、砂塵嵐が吹き荒れる一面砂漠で覆われたフィールドだ。さっそくマップを確認してみると先日の取材でプロデューサーの上野氏自身がコメントしていたとおり、確かにちょっと狭い印象をうける。とはいえ、全てが初めて目にする光景だけに、胸が高鳴らないわけがない。さっそく馬屋の登録を兼ねて涼州を探索してみることにした。

 砂が舞う、一面砂漠のフィールドを疾駆全開! 次々と馬屋の登録をすませていく。“羌族(きょうぞく)”と呼ばれる騎馬民族、三国のいずれにも属さない謎の軍隊など、これまでとは全く異なった風貌の住民たち。そしてフィールドには砂鬼や火鼠といった、これまで以上に強力な新種の生物(敵)が徘徊するなど、益州や揚州といった従来のフィールドとは全く異なった光景が次々と目に飛び込んで来る。

 今回のアップデートでは彼ら(騎馬民族、謎の軍隊など)に関する新たな依頼(クエスト)も多数追加されているようなので、これまでとは一味違った「三国志」世界を体験できそうだ。

 馬屋の登録を全て済ませたころ「涼州にはちょっとした仕掛けが導入されているんですよ」と話していた上野氏のコメントを思い出す。近づくだけでプレーヤーがダメージを受ける“流砂”。いったいどんなモノなのか、さっそく流砂探しへ。

 しばらく涼州を走り回ると、目の前で狩りをしていたプレーヤーが突然大ダメージを受けて力尽きた。不思議に思い近づいてみると、なんとそこには流砂が!! さすがアップデート初日だけはある。狩りをしていたプレーヤーは流砂の存在に気がつかずこの流砂の上にのり、そのダメージで力尽きたというわけだ。なんとも哀れな光景……まさに開発陣の思惑どおり!? こんなハプニングやアクシデントも、フィールドのギミックという新たな要素が追加されたからこそといえるだろう。

砂漠が広がる涼州。殺風景だなあ、と油断していると流砂でダメージを受けるので気をつけたい
地図をパッと見たところ、狭い印象を受けるのは否めない。馬屋の登録も、戦術の戦闘能力がレベル40ならば、数々の疾駆を駆使して10分足らずで回りきれる 涼州には、新たなプライベートダンジョンの入口らしき場所も存在する。 ある依頼(クエスト)をクリアすると次の依頼が発生する、連続クエスト的なものが多いのも印象的




■ レベルキャップ解放! 新技能&素材集めに狩り徒党増殖中!!

 レベルキャップの解放は、多くのプレーヤーが待ち望んでいた要素の1つだろう。レベル40からレベル50にレベルキャップが引き上げられ、それにともない新技能や新装備が多数追加されている。以前から実装されているプライベートダンジョン「氷雪峰」でもレベル41以上で使用可能となる強力な技能が記された“竹簡”や、上級装備品などの生産に必要となる様々な素材の入手は可能だが、同じように涼州に徘徊する敵を倒すことで、新たな竹簡をはじめ生産技能で用いる様々なアイテムを入手できる。筆者もさっそく、新技能を目当てに仲間とともに狩りを試みることにした。

 涼州で初めての徒党狩り。というわけで、まずはどの敵を狩る? といったお決まりごとからスタート。仲間とともにターゲットを模索するが情報が全くないのでとりあえずRPGといえば、やはりマップの一番奥の敵が一番強いはず? そんな安易な理屈で「風蝕台」で狩りをすることにした。

 風蝕台に到着すると既に多くの先客(狩り徒党)でにぎわっていたが、敵が枯れている(敵を速く倒しすぎて倒す敵がいなくなる状態)様子もないようなので、我々も周囲の徒党に交じってレベル46前後の「火鼠」と「死翼」を狩り始めた。

 敵のレベルが46ということもあり、レベル40が中心の徒党ならば複数の敵を同時に相手にするような状況にならない限り、まず死ぬようなことはない。しかしながら複数の敵を同時に相手するとなると状況は一変する。筆者の徒党は4人で戦闘能力の構成にも恵まれていたこともあり、2匹までなら何とか耐えしのぐことができた。しかしながらそれ以上となると徒党壊滅という悲惨な状況に……。周囲でも、あちらこちらで徒党が壊滅! しかし、徒党の崩壊シーンなど、フィールドで狩りをする概念があまりない本作では、逆に新鮮に映ってしまうから不思議なものだ。

 火鼠をひたすら狩り続けること1時間。ようやくお目当ての“砂まみれの竹簡”なるものを入手。さっそく開封してみると、何といきなり「氷結撃・参」を引き当てた。レベル44で覚える新技能を手に入れたのは素直に嬉しい。しかしながらメインの戦闘能力でないこともあり、実際に覚えられるのはずいぶん先の話。それまでは倉庫の肥やしになりそうだ。

火鼠狩りでは、何よりもこちらを追いかけてくる足の速さに驚かされる。「俊足改」の自動技能を入れて、さらに「疾駆・壱」を用いても余裕で追いつかれるスピードは、ひょっとして遠距離系で定番となったソロの引き狩り防止策? ポップ(出現)する間隔も他のフィールドより若干早い気もする
涼州で狩りをすることで手に入る様々な素材は、上級装備品の生産において必要不可欠。そういった点からも、今後しばらくは徒党でフィールドの敵を狩る傾向は続くだろう



■ 職人魂の見せ所? レベル50への道のりは険しい

今回のアップデートで、生産技能が取得技能数100枠から除外されたのは嬉しい限り。欲を言えば戦闘技能の取得技能数の大幅制限解除を早期に臨みたい
 レベルキャップ解放によって、生産能力や採集能力も同じようにレベル50まで上限が引き上げられた。各生産&採集技能は涼州の都市(月牙酒泉)でそれぞれの師範から購入できる。筆者もさっそく技能を購入! どんな装備が生産できるのか胸を躍らせ確かめる。

 すると……必要素材にただただ愕然。自分が覚えている採集技能だけでは物理的に入手困難なアイテムが必要だったり、特定の敵がドロップする素材が必要だったり、新装備品の生産は従来をはるかに凌駕する難易度、さらにレベルアップに必要な取得経験値の数字が追い打ちをかける。

 筆者の場合、金策(39扇のNPC売り)の延長で生産能力の経験値が貰えるので、金策をしていればいずれレベル50にはなる。しかし、いくら恵まれているとはいえ、このレベルアップに必要な取得経験値の数字は相当厳しいのも事実だ。部曲メンバーからは、既にレベル41に必要な取得経験値を見ただけで「生産引退」という声も……。

 とはいえ、レベルキャップはまだ解放されたばかり。次のレベルキャップ解放はまだまだ先になるだろう。採集ボーナス(1度に採集できる素材の数が増える)を上手に使って、焦らず1歩ずつレベル50を目指す。これもMMORPGの本来の楽しみ方なのかもしれない。

 ちなみに新装備品だが、レベル41以上の新装備品の装備条件は武器、盾を除いて、総合レベルではなく、最も高い戦闘能力レベル依存となる。レベル40以下の装備に関しては、従来どおり総合レベル依存で、今回のキャップ開放を境に装備できる防具の条件が変更されているので要注意。生産や採集で総合レベルを一気に上げ、強い鎧を身にまとうことで狩りを有利にするといったプレイスタイルができなくなってしまった。これについては各プレーヤー賛否両論あると思うが、「各防具を使う戦闘技能のレベルに対応する」と言われないだけよかったと筆者は感じている……。

涼州の採集ポイントも多くのプレーヤーで溢れかえる。新装備品のための素材集めにみんな必死だ 採集技能5も涼州の各師範(鉱石採集師範や発掘師範など)から購入できる 涼州にある村にはレベル41以上の装備品などが販売されている




■ 魏・呉・蜀、三国入り乱れての軍略!

 「涼州動乱」というアップデートのタイトルにもあるように、三国志の世界が動揺し、乱れる。軍略ではそんな新たな動きが訪れた。既に公式サイトでも発表されているように、涼州に実装される新たな軍略は、所属勢力に囚われず、魏・呉・蜀のプレーヤーが皆で協力し“謎の軍団”を相手に戦いを挑むといったもの。追加された軍略は2つ。どちらも制限時間10分、徒党5人で行なう軍略だ。レベル46以上対象の「呂布迎撃!」はまだ攻略できるレベルではないので、これについては機会があれば後日報告したい。とりあえず総合レベル41になった仲間に声をかけ41軍略の見学を試みることにした。

 41軍略「華雄撃退!」の舞台は「関」。華雄を倒すのが勝利条件となる。投射の雨をかいくぐり、部隊長を撃破し、門を開けて中へ。すると蜀のカリスマ武将、関羽が目の前に姿を現わす!! 三国志ファンならお気づきかと思うが、どうやら虎牢関の戦いを再現した軍略のようだ。

 魏に所属する筆者にとっては、蜀の武将の関羽をサポートすることに多少の違和感と戸惑いをおぼえるが、そのあたりはさらっと割り切り、関羽とともに謎の軍団に戦いを挑む。

 見学ついでにプレイした感じでは、攻略するにはそれなりの戦闘能力縛りが要求されそうな軍略といった印象だ。投石の雨をかいくぐり関羽の元までは比較的スムーズにこなせるだろうが、雑兵の群れを足止めして倒すところで躓くプレーヤーもきっと多いのではないだろうか。関羽の守る門前を突破しようとする雑兵を氷雪嵐や混乱で足止めし、確実に撃破していく。実際にやってみるとこれが意外に難しい。正面から攻略するなら、防御、練丹、妖術2人は鉄板だろうか? もしくは、戦術で全ての敵を一気に引っぱるか……。

 残念ながら今回の見学では、攻略どころか華雄を見ることすらできずに終わってしまったが、関羽との会話など、これまでの軍略とは一味違った新鮮な感覚を味わえた。

徒党メンバーの戦闘能力の構成が重要だったり、難易度が高いわりに取得経験値がそれほど多くもないという理由からか、レベル上げ目的でこの軍略に挑むプレーヤーは少ないようだ。レベル上げは今のところレベル36~の軍略S回しが主流




■ 三国制覇の第一節終了! 特別報奨品のアナウンスに長安が沸いた!!

イベント終了後、新装備品マントが報奨値と交換できるようになった。上野氏のコメントどおり、多くのキャラクタがマントをヒラヒラとなびかせていたのが印象的だった
 三国制覇の第一節が8月24日に終了。これを記念して8月30日に「大花火大会」が開催された。イベントでは、魏・呉・蜀の各国ごとに三国制覇で活躍した部曲を最優秀部曲として発表する粋な計らいが。最優秀部曲が運営側から発表されると、会場内のプレーヤーから祝福の言葉が飛び交い大会のボルテージはヒートアップ! 筆者のサーバーでは最優秀賞に選ばれた部曲の部曲長が不在の連続だったが、この思わぬハプニングが結果としてさらにイベントを盛り上げ、まさに三国制覇の打ち上げ的なイベントとなった。

 最優秀部曲の選出があることは当日まで知らなかったので驚いたが、素直にとてもいいアイデアだと思う。部曲を運営していくうえで、最優秀部曲に選ばれるということは名誉なことであるし、次は我が部曲が!! とやる気になったプレーヤーもいたのではないだろうか。好き、嫌いはあるものの、こういったイベントは「三國志 Online」だからこそできるイベントだと思う。こういったプレーヤーのモチベーションアップにつながるイベントは、今後も積極的に行なってもらいたい。

「大花火大会」が開催され、長安は過去にないほど多くの人が集まった。大いに盛り上がり、4カ月の戦いの締めとしても有意義なイベントとなった




■ NEXT経験値の大幅アップに多くのプレーヤーも困惑!?

 三国制覇や合戦激闘録、新合戦場「渓谷」と「関」、そして霊玉システムにプライベートダンジョン「氷雪峰」の実装と、コンテンツの充実を図る本タイトル。「今回のアップデートは、ユーザーの皆さんからいただいたアンケートで多かったリクエストを反映させたひとつの答え」と上野氏は答えてくれた。確かに新エリアの追加にレベルキャップの解放と、久々の大型アップデートでやれることがたくさんできた。

 しかし、「三國志 Online」がベースにおいていた、“社会人でも気軽に楽しめるMMO”という本質から少しずれてしまったようにも思える。戦闘能力、生産能力、採集能力、全てのレベルアップに必要な取得経験値の多さに驚いたプレーヤーも多いことだろう。開発側にしてみれば、これでようやく一般的なMMORPGと同等になっただけだということかもしれない。

 しかし「三國志 Online」の場合、社会人でも気軽に楽しめるMMORPGを全面に押し出し、そう認識し楽しんでいたプレーヤーも多かった。それだけにこの取得経験値増加の急カーブは、他のMMORPGで感じる以上に、より厳しさを前面に押し出してしまった感が否めない。実際に筆者の周囲でも辛すぎるという意見が多かった。

 MMORPGにおけるレベル上げという要素は重要なファクターであることは間違いない。レベルが上がるにつれ、取得経験値の増加も仕方がない。しかし、社会人でも気軽に楽しめるMMOという新ジャンルを築き上げてきただけに正直残念で仕方がない。何カ月先になるかわからないが、次回のレベルキャップ解放で、取得経験値がさらに右肩あがりの急カーブにならないことを望む。

 この1点さえ除けは、コンテンツも確実に増えてきているし、今後のアップデートに期待が持てる、好印象なアップデートであったといえる。9月25日に実装される部曲砦を筆頭に、今後新たに追加されるであろうプライベートダンジョンなど大いに期待したい。

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□コーエーのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□「三國志 Online」のページ
http://www.gamecity.ne.jp/sol/
□関連情報
【8月28日】「三國志 Online」プロデューサー上野氏インタビュー
大型アップデート「涼州動乱」の全貌と今後の展望を聞く
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080828/san.htm
【8月22日】コーエー、WIN「三國志 Online」実装直前!
大型アップデート「涼州動乱」の最新情報
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080822/sanon.htm
【8月18日】コーエー、WIN「三國志 Online」
大型アップデート「涼州動乱」の新情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080818/sanon.htm
【7月31日】コーエー、WIN「三國志 Online」
大型アップデート「涼州動乱」を発表。「三国制覇」も第1節終了へ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080731/sanon.htm
【5月9日】「三國志 Online」参戦記 ~「三国制覇」の巻~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080509/san.htm

(2008年9月12日)

[Reported by 平井信幸]



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