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会場:ベルサール神保町
同社は今回、NTTドコモ向け端末として、P906i(6月1日より発売中)、P706iμ、P706ieの3機種、そしてソフトバンクモバイル向けに、921P、823P、824Pの3機種を用意。全機種の基本となるのがワンセグ搭載で、画質向上を図る「モバイルPEAKSプロセッサー」と内蔵アンテナの2点を、全ての端末で実現している。
中でも、各社の高性能モデルとなるP906iと921Pについては、パナソニックの統合プラットフォーム「UniPhier」のパワーを活かしたゲームアプリについても紹介。P906iでは、プリインストールされている「レイトン教授と不思議な町」と「機動戦士ガンダム U.C.0079」について、各アプリのメーカーから担当者を招いて、詳しい説明が行なわれた。
■ モバイルゲーム初挑戦のレベルファイブ。「レイトン教授」のオリジナル作品も
また「レイトン教授」シリーズについても触れ、「今後はゲームだけでなく、映画や漫画へのマルチ展開を考えている。今回の携帯への展開もその中の柱の1つとして考えている。パナソニックさんの端末にはこれからもソフトを提供したい」と、今後もモバイルゲームに注力していく姿勢を示した。 モバイル版の「レイトン教授と不思議な町」については、レベルファイブ広報の割鞘優子氏が説明。ゲームの基礎となる「ナゾ」(問題)については、携帯電話のインターフェイスに合わせて全てアレンジされたもので、オリジナル問題も追加しているという。容量は60MBとモバイルゲームにしては最大級で、元となるDS版と同様のアニメーションやボイスも収録。声優陣もDS版と同じく、大泉洋さん、堀北真希さんを起用しており、DS版で喋るシーンはモバイル版でも同様に喋らせているという。 なお、プリインストール版は体験版として収録され、ムービーや一部ボイスが含まれず、途中でゲームが終了する。メニューからアップグレードを選ぶことで、無料で完全版をダウンロードできる。始めからフルバージョンがインストールされていないのは、60MBのデータをmicroSDに保存する必要があるためだという。 配信版については、今のところ未定としており、当面はP906i専用ということになる。ただ割鞘氏によると、「P905iでプレイしたいという声が多く寄せられているので、配信版も検討はしている」という。
さらに、「レイトン教授と不思議な町」と、シリーズ2作目となる「レイトン教授と悪魔の箱」の間をつなぐオリジナルストーリー「レイトン教授とロンドンの休日」の配信も発表された。こちらはパナソニックモバイルが提供する携帯サイト「P-SQUARE」より、P906i専用で配信される予定。配信時期や価格は未定。
■ モバイルゲームで秒間30フレームを実現。“ガンダムゲームの1つの頂点”
浅沼氏は本作について、「ガンダムの携帯ゲームをどのように表現するかは、7、8年模索し続けてきた。コンシューマゲームに比べて、これまでいろいろな問題があった。今回は、携帯電話におけるガンダムゲームコンテンツの1つの頂点を目指して制作し、それが結実したと思っている」と述べた。 詳細は、コンテンツ事業部ゲーム&サービスグループマネージャーの近藤貴浩氏が紹介した。近藤氏は開発当初を振り返り、「UniPhierのスペックを聞いて、ゲーム開発者として興奮した」と述べた。UniPhierを最大限に活かすOpenGLベースのエンジンを独自に開発し、モビルスーツ1体につき約1,500ポリゴンを使いながら、秒間30フレームの滑らかな描画を実現。さらにモーションミックスやモーションブラーといった、これまでモバイルゲームで難しかった手法も取り入れ、携帯ゲーム機に引けを取らないクオリティを実現している。 ゲームは移植ではなく、モバイルゲーム向けに新規に制作したもの。開発期間は1年半にもおよぶという。「機動戦士ガンダム」の一年戦争のストーリーを全て収録しているのも特徴で、数々の名シーンが実機処理のポリゴンムービーで描かれる。音声については主人公のアムロとシャアは全て新規で収録し、さらにゲーム中のナレーションはシャア役の池田秀一氏が担当する。 同社の携帯サイト「ガンダム公式ゲーム」では、DX版も配信している。こちらはP906iのほか、P905iでも利用可能。DX版ではプリインストール版のストーリーモードに加え、BGMに「哀 戦士」などのボーカル曲や、ストーリーとは離れたミッションをクリアしていく「キャンペーンモード」が追加される。 容量は23MBで、価格は1,050円の個別課金。事前に「ガンダム公式ゲーム」の月額利用料として315円必要になるため、トータルで1,365円必要になる。モバイルゲームとしては、ついに1,000円の桁に至った最高額のアプリとなる。この点について近藤氏は、「PSPなどと変わらない開発費をかけている。PSPのソフトに5,000円を出すことと比べて考えてほしい」と説明している。なお、ダウンロード後の「機動戦士ガンダム U.C.0079」の利用には「ガンダム公式ゲーム」のマイメニュー登録は必要ないため、月額料金は不要。 バンダイネットワークスでは、他社の端末においては、オンラインプレイに対応したガンダムのアクションゲームも配信している。「機動戦士ガンダム U.C.0079」はオンラインに対応していないが、「今後はこのクオリティをベースに、オンラインプレイなども考えたい」としている。
会場に置かれていた実機にも改めて触ってみたが、P906iはP905iよりも方向キーが大きくなったこともあり、心持ち、両手での操作がしやすくなっている。PSPなどの携帯ゲーム機に追いつく操作感とまではいかないものの、携帯電話でもアクションゲームがより遊びやすくなったことは歓迎したい。
■ 921Pにプリインストールされる「電車でGO! 山手線 ワイド版」 ソフトバンクモバイルの921Pには、電車運転シミュレーション「電車でGO! 山手線 ワイド版」が収録される。昨日行なわれたソフトバンクモバイルの発表会に展示されていた際には、まだアプリが収録されておらず体験できなかったが、今回はきちんと収録されたものをプレイできた。タイトーの担当者によるプレゼンテーションはなかったので、触った感触をお伝えしたい。 アプリの内容は従来の「電車でGO!」シリーズと同様、電車の運転手となって定刻運転をしながら、最高速度制限などのルールを守りつつ、駅の正しい位置に電車を止めるというもの。収録されている路線は山手線で、実際に1周できる。 921Pのウリである「ヨコオープンスタイル」に対応し、横向きのワイド画面でプレイできる。操作は方向キーの上(横向きなので、通常時でいう右)でブレーキ、下で加速、センターキーでニュートラル。基本はこれだけで非常にシンプルだ。ただしゲームとしては、各種制限の中で時間に合わせて発着するというシビアな内容なので、完璧な運転は一筋縄ではいかない。 グラフィックスも洗練されており、左右に広がる街並みも十分楽しめるクオリティ。京浜東北線などの対向列車もきちんと表示されており、臨場感もかなり高くなっている。
また本作は体験版ではなく、フルバージョンでの収録となる。配信版の提供については、会場では確認できなかった。
□パナソニック モバイルコミュニケーションズのホームページ http://panasonic.co.jp/pmc/ □レベルファイブのホームページ http://www.level5.co.jp/ □「レイトン教授と不思議な町」のページ http://www.layton.jp/fushigi/ □バンダイネットワークスのホームページ http://www.bandai-net.com/ □「機動戦士ガンダム U.C.0079」のページ http://u.c.0079.channel.or.jp/ □タイトーのホームページ http://www.taito.co.jp/ □関連情報 【6月3日】ソフトバンクモバイル、新端末発表会を開催 「第5世代AQUOSケータイ」など注目端末のアプリをチェック http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080603/sb.htm 【6月3日】NTTドコモ、新型携帯電話「906i」シリーズなどを発表 「レイトン教授」などがプリインストールアプリで登場 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080528/docomo.htm (2008年6月4日) [Reported by 石田賀津男]
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