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カプコン、「ロスト プラネット コロニーズ」先行体験会を開催
オンラインバトルを大拡張、クロスプラットフォーム対戦も実現!

5月17日 開催

会場:マイクロソフト本社ビル内特設会場

【ロスト プラネット コロニーズ】
5月29日 発売予定(Xbox 360版)
6月5日 発売予定(WIN版)

価格:各6,290円

CEROレーティング:C(15歳以上対象)

 株式会社カプコンは5月17日、東京・マイクロソフト本社ビル内の特設会場にて、アクションシューティングゲーム「ロスト プラネット コロニーズ」の先行体験会を開催した。本タイトルは、全世界でミリオンヒットを記録した「ロストプラネット エクストリーム コンディション」を大幅に拡張したパワーアップ版で、5月29日にXbox 360版が、6月5日にWindows PC版がそれぞれ発売予定だ。体験会では、会場に設置された計32台のXbox 360とPCにてオンラインバトルを実際にプレイすることができ、ゲームの新仕様をじっくりと確かめることができた。


■ オンラインバトルを中心に大幅な拡張を施された「ロスト プラネット コロニーズ」に注目

計32台のXbox 360とハイスペックPCが設置された会場内。さながら臨時ゲームセンターのようだ
 今回先行体験会で披露された「ロスト プラネット コロニーズ(以下『コロニーズ』)」のオリジナル作にあたる「ロスト プラネット エクストリーム コンディション 」は、2006年12月に発売された3人称視点のアクションシューティングゲーム(TPS)で、モーションブラーを効果的に使った印象的なグラフィックスとユニークなゲーム性が評価され、全世界でダブルミリオンに迫る好調なセールスを記録した作品だ(Xbox 360版レビューPC版レビュー)。

 そして本作「コロニーズ」は、続編というよりはパワーアップ版と呼ぶにふさわしい内容をもったシリーズ最新作。「エクストリーム コンディション」の持つゲーム性の基本はそのままに、オンラインバトル要素とソロプレイのやりこみ要素を大幅に拡張。プロデューサーであるカプコンの竹内潤氏によれば「『エクストリーム コンディション』でやりたかったことを詰め込んだ」というものになったようだ。

 その「コロニーズ」の目玉のひとつは、オンラインバトルに7種類のルールを追加したことだ。その内訳は「カウンターポスト」、「ポイントサバイバル」、「VSデストロイ」、「エイクリッドエッグ戦」、「カウンターエッグ」、「エイクリッドハンティング」で、先行体験会では新ルールでも最も強烈な1種である「エイクリッドハンティング」の16人対戦を実際に楽しむことができた。

・初心者も上級者もワイワイ楽しめる「エイクリッドハンティング」ルール

「エイクリッドハンティング」ではプレーヤーが巨大AKを操作する。対抗する人間チームがこれをどう攻略するか、真剣勝負だ
「エイクリッドハンティング」をプレイ中の筆者。VSに乗ればそこそこ戦えるが、ダメージは即死につながるので距離をって射撃
 「エイクリッド(AK)ハンティング」ルールでは、プレーヤーは「HUMANチーム」と「AKチーム」に分かれて対戦する。ルール上とても面白いのは、この「AKチーム」側は本作のボスキャラ級の巨大エイクリッド(ボスAK)を操作でき、キャラ性能の上では「HUMANチーム」の比較にならないほど強い、という点だ。キャラクタのサイズが人間の何十倍もあり、攻撃ボタンを一押しするだけで、周囲にいる人間キャラクタがまとめてなぎ倒されるほどの強さである。

 これに対抗する「HUMANチーム」は距離をとって戦ったり、VS(バイタルスーツ=本作における人型の搭乗兵器)を使って戦う。敵を倒すことによる獲得スコアは「HUMANチーム」のほうが多く設定されているのだが、VSですらほぼ一撃で粉砕してしまうエイクリッドの威力の前に、体験プレイで戦われた数セッションのゲームでは、ほぼ「AKチーム」側が圧勝だ。しかしゲームが進む毎にプレーヤーもコツを掴んできたようで、次第にいい勝負になってきていたのは印象的である。

 このルールの特徴は、本作の他のルールや、他のFPSタイトルで採用されているルールなどと本質的に異なり、チーム毎のゲーム性が完全に非対称であることだ。「HUMANチーム」はいつものまま、対して「AKチーム」はボスキャラ級の能力で、射撃のセンスすら必要がないレベルだ。破天荒な内容とも言えるが、むしろそのおかげで、対称なゲームルールでは活躍が難しい初心者プレーヤーでもおおいに楽しめる。会場でもそこかしこで笑い声が上がり、非常ににぎやかな雰囲気でプレイが進行していた。

 プロデューサーの竹内氏は、このモードについて、「ソロプレイの攻略対象であるボスキャラを人間がプレイすれば『世界最強のAI』を搭載するようなもので、とても楽しそうだというごく子供っぽい発想が発端。ゲームバランスを考えると普通のメーカーならやらない可能性が高いが、カプコンではそれを敢えてやって、その上でバランスをとる自信があった」と、クリエーター魂を披露。他に例を見ないユニークな内容は、オンラインで人気を集めそうだ。

【会場の様子】
ゲームの説明を行なう、プロデューサーの竹内潤氏(写真右)と、ディレクターの大黒健二氏(写真左) 対戦をリードする、プログラマーの酒谷佑一氏。「LOST Technology」として知られるトッププレーヤーだ メディア陣に混ざって竹内氏もゲームをプレイ。ゲームの最中は笑顔が絶えなかった

・オンラインバトル用の新要素、ソロプレイのやりこみモードなど新要素満載

「トライアルバトルモード」。ひたすらボス戦を戦い抜き、クリアタイムの短縮を目指す
「スコアアタックモード」。オブジェクト破壊を繋げる「コンボ」でいかに稼ぐかが鍵だ
 上記以外にも「コロニーズ」では、オンラインバトル向けの拡張としてオンライン専用の新しい武器10種類や4体のキャラクタ、そして新規マップを4種類搭載する。新規マップのひとつ、ロストアリーナ」は古い円形闘技場をモチーフとしたマップで、本作のマップの中では比較的狭く、密集しての戦いが連続する。ここでプレイした「エイクリッドハンティング」では凄まじい勢いでスコアが記録され、爽快なゲーム性を楽しむことができた。

 またソロプレイ用の拡張も面白い。本作では前作「エクストリーム コンディション」のキャンペーンモード全コンテンツが完全に引き継がれているのだが、さらに「トライアルバトルモード」、「スコアアタックモード」の2ゲームモードを搭載する。

 「トライアルバトルモード」は、キャンペーンモード各面で登場するボス戦だけを連戦し、そのスコアとクリアタイムを競うというものだ。ゲームオーバー時のやりなおしは許されないので一通りクリアしたプレーヤー向けのモードとなり、いかに短い時間で各ボスを撃破していくかという、競技性の高い内容となっている。

 会場でデモプレイを披露した、本作プログラマーの酒谷佑一氏(ゲーマータグ『LOST Technology』としてオンラインでも有名なトッププレーヤーだ)は、全ボスを3分少々の好タイムでクリア、会場の注目を集めていた。

 もうひとつの「スコアアタックモード」は、キャンペーンモードに様々な「得点源」を追加し、クリアスコアを競うゲームモードだ。このモードではマップ上の破壊可能なあらゆるオブジェクトが得点源となり、それらを時間をおかず破壊し続けることで「コンボ」が蓄積される仕組み。

 コンボ数が増えていくと獲得スコアが倍々で増えていくので、いかにスムーズなプレイを続けるかが好スコアの鍵だ。ソロプレイを違った角度から攻略する楽しみが増えそうである。

【新ルール】
「エイクリッドエッグ戦」。卵を使ってプレイするCTFのようなルールだ 「VSデストロイ」。ひたすらVSで戦うルールのようだ。気分はロボットゲーム? 「カウンターポスト」。マップ上にひとつしかないポストの占拠時間を競う

【新マップ】
「エリア921」。砂漠と山岳で構成される広大なマップ 「ロストアリーナ」。闘技場風のマップで、混戦になりそうだ
「強襲宙域」。宇宙空間が舞台。遊び心満点のマップだ 「十砲都市」。狭い路地が多数あり、テクニカルな印象だ

【新キャラクタ】
「イレイザー」。オーソドックスなダークヒーロー風だ 「ヴァルキリア」。クールな女性キャラは人気が出そう
「フランク・ウェスト」。「雪族」ならぬ「裸族」らしい 「PT-76」。本作唯一のロボキャラとして個性を主張する

【新武器】
「ハンドガン」 「リボルバー」 「ハンドキャノン」
「フレームランチャー」 「VS用パイルバンカー」 「VS用ロケットポッド」
「VS用レーザーランス」 「VS用ライフル」 「ファイアグレネード」

【「エイクリッドハンティング」公式ムービー】
ムービーをダウンロード
[WMV形式: 82.8MB 2分15秒] ZIP圧縮
カプコンから公開された、「エイクリッドハンティング」のプレイムービー。巨大なAKを相手に戦うすべは多数あり、動画ではグレネードやVSを駆使して戦うさまが表現されている。エイクリッド側の視点もダイナミックで面白い


■ ついにクロスプラットフォーム対戦に対応。
 Xbox 360ユーザーとPCユーザーの垣根を越えた熾烈な戦いが楽しみだ

「コロニーズ」はXbox 360版が5月29日に、PC版が6月5日に発売予定。クロスプラットフォーム対戦が楽しみだ
 対象プラットフォームとしてXbox 360とWindows PCの双方に展開した「エクストリーム コンディション」はPCゲーマーからも広い支持を集めた。本作「コロニーズ」でもWindows PC版が用意されるのは嬉しいところで、前作と同じくハイエンドPCでは上質な映像で快適なプレイが期待できそうだ。しかも今回のPC版はXbox 360版からわずか1週間違いの発売となり、両プラットフォームのユーザーが共に同じゲームを楽しめる良い機会といえよう。

 今回、PC版ユーザーにとって何よりも嬉しいのは、「コロニーズ」がクロスプラットフォーム対戦に対応したことだ。PC版「エクストリーム コンディション」はオンラインプラットフォームとしてSteamに対応していたが、今回はGames for Windows - LIVEに対応する。つまり、Xbox 360版とPC版のユーザーが「LIVE」という同じ場で対戦できるわけだ。前作のPC版では対戦機会の掴みにくさが大きな問題だっただけに、これは本当に良いニュースである。

 会場でもクロスプラットフォーム対戦環境が構築されており、それぞれ16台のXbox 360とPCがLANを通じて「システムリンク」接続されていた。マウス・キーボードを主体とするPC派と、Xbox 360コントローラを使ってプレイするXbox 360派の戦いはややPC版優勢にも見えたが、Xbox 360でプレイする本作プログラマーの「LOST Technology」こと酒谷氏がトップスコア連取の大活躍をし、Xbox 360ユーザーの底力を見せていた。このプラットフォームを越えた戦いが広くオンラインに波及する日が本当に楽しみだ。

・ユーザー体験会ではトークセッションを開催。来場者からは続編を期待する声も

 プレス向け体験会の後には一般ユーザー向けの体験会が開かれた。集まった数十人のユーザーのほとんどはブロガーなどの情報発信者のようで、携帯ビデオカメラを手に会場の様子やゲーム画面を撮影する人々が過半数を占めていた。ゲームプレイにあたって分析するかのごとく非常に熱心にプレイしていたのが印象的だが、やはり「エイクリッドハンティング」モードではそこかしこで笑い声があがり、ゲームに熱中して大いに楽しんだ様子だ。

 体験会の最後には「コロニーズ」スタッフらとユーザーが集まってのトークセッションが開かれ、プロデューサーの竹内氏、ディレクターの大黒氏らがユーザーからの質問にジョークを交えつつ、「ロスト プラネット」開発にまつわる裏話を多数披露していた。

 まず質問された「マルチプラットフォーム開発の難しさ」に関して竹内氏は、カプコンの独自エンジンである「MTフレームワーク」に触れ、技術的にはPC版の制作にほとんど障害はなく、今回のGames for Windows - LIVE対応についても、マイクロソフトからのサポートによりスムーズに進んだとのこと。PC版のリリースには元々積極的だったこともあり、大きな障害はなかったようだ。またクロスプラットフォーム対戦に関して「『Shadowrun』に先を越された感があった」と語っていたのは、今回実現された要因のひとつとして面白い。

 むしろ開発の難しさは「ロスト プラネット」開発そのものにあり、カプコンの中でもあらゆる新しいことを真っ先にやるチームであるがために、社内では「地雷を踏むチーム」と言われているとも。新しいプラットフォームや新技術で何かを試みる際に発生する問題とその解決はもっぱら「ロスト プラネット」チームがぶつかることで、同じ「MTフレームワーク」を使って開発をしている他のチームからはお礼を言われることもあるそうだ。

 このほか本作の新モードに関する質疑が飛び交った後、最後に飛び出した質問は、「『ロスト プラネット』の『2』は出るんでしょうか」という、続編を期待する声だった。竹内氏によると、具体的なプロジェクトとして「2」の話はまだできる段階ではないということだが、ユーザーの要望が多ければ「もちろん検討します」と心強い返答だ。

 「でも、次は『ロスプラ2』ではなく『ロスプラG』かも? でもスペック的に『P』は無いでしょうね」と同社の「モンスターハンター」がらみのジョークを飛ばす竹内氏に、大受けする会場。続編を出す場合は「なるべくおまたせしないようにしたい」とし、今後の展開に期待を持たせた。まずは近日発売される「ロスト プラネット コロニーズ」を存分に楽しみたいところだ。

【スクリーンショット】
海外でも高い評価を受けた「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」を大幅に強化した「コロニーズ」。発売まで間もない本作を、Xbox 360でプレイしようか、それともPCでプレイしようか、悩んでみるのもまたひとつの楽しみだろう


Character Wayne by (C)Lee Byung Hun/BH Entertainment CO., LTD,
(C)CAPCOM CO., LTD. 2008 ALL RIGHTS RESERVED.

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「ロスト プラネット」のページ
http://www.capcom.co.jp/lostplanet/colonies/
□関連情報
【5月16日】カプコン、Xbox 360/WIN「ロスト プラネット コロニーズ」
オンラインバトルの新ルールを公開。「カウンターポスト」ほか
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080516/lp.htm
【5月9日】カプコン、Xbox 360/WIN「ロスト プラネット コロニーズ」
新しいキャンペーンモードなどの情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080509/lpc.htm
【4月18日】カプコン、発売日が6月5日に決定
WIN「ロスト プラネット コロニーズ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080418/lp.htm
【3月14日】カプコン、オンライン関連の要素を強化して登場
Xbox 360/WIN「ロスト プラネット コロニーズ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080314/lp.htm

(2008年5月23日)

[Reported by 佐藤“KAF”耕司]



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