|
会場:米サンフランシスコ Vessel Lounge
EA DICEは、日本でも人気の高いFPS「バトルフィールド」シリーズを手がけることで知られるゲームスタジオ。今回の発表会では、数タイトルが発表されているが、まず本稿ではXbox 360/プレイステーション 3用FPS「Battlefield: Bad Company (バトルフィールド: バッドカンパニー)」についてのレポートをお届けする。 本作は「バトルフィールド」シリーズの最新作だが、現在のところコンシューマ専用として発表されており、Windows版は今のところ発表されていない。発売日は先日、延期発表があり、日本国内、海外ともに2008年内となっている。 発表会では、本作のシニアプロデューサーを務めるKarl Magnus Troedsson氏が、デモプレイを見ながらゲーム内容を解説した。これまでの「バトルフィールド」シリーズは、マルチプレイで人気を集めてきたが、本作はシングルプレイのストーリー性にも本腰を入れて作られている。 デモを見ていると、ライフが減った時にアンプルのようなものを取り出して使用(乱暴に注射器を突き立てるように)し、数秒でライフが最大まで回復していた。使用回数には制限があるようだが、死なない程度に突撃して道を開き、すばやく回復して戦線に復帰する、といったようなちょっと無茶な立ち回りもできそうだ。うまく使いこなして戦いたい。 戦闘の様子を見ていると、物体の破壊表現の美しさに目が行く。薄い柵のようなものにグレネードランチャーを当てると、1発で柵がバラバラに吹っ飛んでいく。建物も、小屋のようなものを戦車の主砲で何発か撃って、木っ端微塵に破壊しているシーンもあった。まるで内部に爆薬でも仕込んであったかのような、「そこまで綺麗さっぱりとは壊れないだろう」というゲーム的な表現ではあるが、滑らかに表現された壊れっぷりが見ものであるのは確かだ。
そしてもう1つ、綺麗に破壊できるということは、マップの形状が変化するということ。独自開発のFrostbiteエンジンによって表現された本作は、あらゆる物体が破壊できることを売りにしている。戦闘中に壁や土嚢の後ろに潜んで体制を整えようとしても、そこに強烈な一撃が飛んでくれば、壁もろとも吹き飛ばされてしまうかもしれない。おかげで「この壁は絶対壊れない」というゲーム的な常識が通じない、ある種リアルな戦場が表現されている。
デモプレイの後では、会場の試遊台が開放され、マルチプレイモードを遊べた。2つの軍隊がぶつかり合うもので、どちらも正規兵のような似た外見ながら、色分けされており、敵味方を区別できる。
プレイできたゲームモードは、攻撃側と防御側に分かれて戦う、ミリタリー系FPSでよく見るタイプの対戦モード。防衛側はコンテナに入れられた金塊を守り、攻撃側は金塊を“破壊する”。なぜ奪取ではなく破壊なのかは確認できなかったが、公式サイトにあるプロモーションムービーでも金塊が出てきており、ストーリー的に何か重要な意味を帯びているようだ。
コンシューマ版のみの展開となり、ストーリーも重視したことで、これまでのシリーズとは趣の異なる作品となった。だがそれはネガティブな印象ではなく、Frostbiteエンジンの3D描画は写実的で美しいし、破壊表現はビジュアルだけでなくゲーム内容にも大きな変化をもたらしており、「バトルフィールド」シリーズの新たな方向性を示したと感じられる。 (C)2007 Electronic Arts Inc. Trademarks belong to their respective owners. All rights reserved.
□Electronic Artsのホームページ (英文) (2008年2月29日) [Reported by 石田賀津男]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|