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今回はガンホー社内で行なわれた先行体験会で「名もなき島」と「修道院」を体験することができた。名もなき島は、人の住んでいる痕跡を残しつつも、全く人の姿のない不気味な場所である。その島は夜になると怪物達の闊歩する恐ろしい島に変わる。プレーヤーはこの島の秘密を握るであろう修道院へと向かうこととなる。今回のレポートでは新地域の紹介と共に、追加される多数のアイテムを紹介したい。新地域とアイテムがどのような新しい風をユーザー社会にもたらすのだろうか。
■ 住人の生活の気配を残した無人の「名もなき島」、夜には恐ろしい怪物がさまよう場所に
名もなき島のクエストを進めるためには、前提条件であるクエストを踏まえると、レベル80を超えるキャラクタの力が必要になる。名もなき島のクエストを進めることで行けるようになる修道院に関しては複数の、バランスの良い組み合わせのキャラクタ達のパーティープレイが必須となる。 アップデートレポートを続けている筆者にとって、「ラグナロクオンライン」の大型アップデートはかなり上級者に絞った印象がある。ガンホーは日本側の展開として大型アップデートの合間のイベントや追加クエストで初心者、中級者向けのものも行なっている。クエストの中には過去のクエストのキャラクタが再登場したり、コアプレーヤーにもうれしい要素を入れているという。今回はこの名もなき島の他、謎の“Z団”が暗躍するクエストも実装予定とのことで、ストーリー好きのファンには特に注目してもらいたいところだ。 さて、クエストを進めることで船に乗ってたどり着ける名もなき島でプレーヤーが最初に見ることができるのは、木の板を貼り合わせたような粗末な家や、畑などだ。しかし、奇妙なことに人影が全くない。屋根にカボチャが生えていたり、至る所にカボチャがあるのが特徴だが、それ以外は貧しさを感じさせるが小さな平凡な村のように見える。部屋の中には洗濯物が干してあり、生活の痕跡もあるだけに住人の不在が不気味だ。 現在明らかになっているこの名もなき島のバックストーリーでは、遠い昔この島は「修道院」を中心とした小さな社会を形成し、人々は平和に暮らしていたという。しかし、流行り病から逃れようとやってきた人が住みついた時から状況は一変する。新たな訪問者達は、女神「フレイヤ」に対する盲信的な信者であり、彼等は修道院の奥深くで謎の儀式を昼夜行ない、そこで生まれた“呪い”が島全体を覆い尽くしたという。 今回の体験会ではストーリーに関係する要素はまだ触れることができなかったが、プレーヤー達は前提クエストや島を探索していくことで島の歴史や現在の島の不気味さをより深く知っていくことになるという。島の中にあるオブジェクトを丹念に調べたり、またある場所に移動することでイベントが進行する場合がある。そしてあることをきっかけに島は“夜”になる……。 夜の島は昼間の静けさが一変する恐ろしい場所になっている。血のような赤い毛並みを持った「ヘルプードル」、幽霊のような「バンシー」、さらに遠距離攻撃をしてくる「ラギッドゾンビ」などモンスターが徘徊し、島全体もうっすらと赤い光に包まれているような不気味な景色になる。
プレーヤーはモンスターと戦いながら進むことで昼間に入れなかった修道院の扉が開いていることを発見する。この建物の中にはどんな秘密が隠されているのだろうか……。
■ 不死と悪魔系モンスターが多数登場する不気味な修道院。2体のMVPボスモンスターがプレーヤーを待ち受ける
しかし密度が濃くモンスターが配置されており、なかなか進むことができない。バンシーやラギッドゾンビ、ゾンビスローターが行く手を阻むだろう。夜の名もなき島にもモンスターが登場するが、修道院の方が数が多い。1人で進むことは難しいかもしれないが、パーティーでの狩り場としては魅力的だ。 魔法系のキャラクタにとっては抵抗力の高いバンシーが強敵となる。修道院 01はどちらかというと肉弾系のキャラクタにとって戦いやすいフィールドだといえそうだ。モンスターが仕掛けてくる“呪い”には注意したい。名もなき島、修道院は不死、悪魔系のモンスターが数多く登場する。戦うためには彼等に有効な装備を持って臨みたい。 面白い新モンスターとしては「ヘルプードル」が挙げられる。このモンスターは体力が少なくなると「HELP」とエモーションを出しながらプレーヤーから逃げ出してしまう。彼等はしばらく逃げてから体力が回復すると戻ってきてプレーヤーを攻撃してくる。敵に囲まれている時などはとどめが刺しづらいやっかいな敵となるだろう。 今回取材のために急ぎ気味で進んだら敵に囲まれて大変なことになった。名もなき島ではNPCがいないため、再スタートは近くてもベインスからになる。仲間との連携を第1に、慎重に進まなくてはいけないことを痛感した。敵が多いと言うことは狩り場としても魅力的だということで、実装後は装備をきちんと揃えた上級プレーヤーが数多く訪れる場所となりそうである。 修道院 02では、01にも登場した「ゾンビスローター」という強力なゾンビが出てくる。ただしここではバンシーが少ないため、魔法攻撃を得意とするキャラクタにとってはこちらの方が戦いやすそうである。左右対称なフロアで不気味な雰囲気はより強くなっていく。ゾンビスローターを従えた「ネクロマンサー」も登場し、さらに激しい戦いを繰り広げていくことになる。 ネクロマンサーはクァグマイヤなど様々なスキルを使う。さらに修道院 02ではMVPボスモンスター「墜ちた大神官ヒバム」が登場する。大量にバンシーを召喚する強力なボスである。ヒバムはフロアを徘徊しているため、地下一階でバンシーを見つけた時は要注意だ。 修道院の最下層である修道院 03は、ゾンビスローターやラギッドゾンビ、ネクロマンサー、バンシーが大量に待ち受ける最難関地帯となる。魔法系と盾役の肉弾系、そして回復役とバランスの良いパーティーで少しずつ進んでいくこととなる。邪悪な研究が行なわれていそうな実験室のような場所や牢屋のような部屋もあり、危険だが探索も楽しい場所となっている。 この階の最大の目玉はMVPボスモンスター「ヴェルゼブブ」だろう。小さなハエのモンスターが群れをなしているだけの一見するとかなり弱そうなモンスターだが、触れた瞬間即死するような圧倒的な攻撃力と、絶大な耐久力を持つ「ラグナロクオンライン」で1、2を争う強力なモンスターだ。しかもヴェルゼブブはこれだけではない、体力が減らされると新たな形態に“変身”するのだ。
変身したヴェルゼブブは、大きくふくらんだ腹部と6本の脚を持つ巨大なハエの姿に、マントと王冠をつけた姿になる。MVPボスモンスターにふさわしい威圧感のある姿だ。すべての地面設置系魔法を設置できなくする「ランドプロテクター」を使用するなど、さらなる厳しい戦い方を強いられることになる。2体のMVPモンスター、特に“ヴェルゼブブ討伐”は「ラグナロクオンライン」プレーヤーの大きな目標となるだろう。実装後どんなプレーヤー達がこれを成し遂げるか、楽しみだ。
■ ユニークなアイテムやセットアイテムなど多数の装備・カードが追加。プレーヤー間の取引はさらに活発に
この他、新アイテムのグラフィックスとカード画像を紹介したい。今回のアップデートでは60を越える新装備と、14種類のカードが追加されることになる。今回追加されたフィールド以外にも「オークアーチャーの弓」など、既存のモンスターから新規にドロップされるアイテムも追加されている。各職業向けの装備アイテムが追加され、プレーヤーの装備のトレンドが変わってきそうだ。 セットアイテムとしては「オルレアンの手袋」、「オルレアンの制服」、「オルレアンサーバー」の3種類を装備することで詠唱時間が少なくなるボーナスがつく。盾扱いのオルレアンサーバーはアイテムのグラフィックスは“お盆”であるのが面白い。この他にもにんじんが先についた「ニンジンの鞭」や電気ウナギのシッポに柄がついている「電気ウナギ」といった鞭系アイテムにユニークなものが多く感じた。
もちろん高レベル向けアイテムも多数追加。MVPモンスターがドロップするカードなど新アイテムを求めて、ユーザーが仲間に呼びかけボス討伐イベントを主催するといったことも積極的に行なわれるだろう。バランスが変わることでユーザー間の取引も活発になるだろう。「ラグナロクオンライン」プレーヤーの新しい動きに注目したい。
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□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2008年2月26日) [Reported by 勝田哲也]
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