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ガンホー、「ラグナロクオンライン」アップデート「ベインス」体験レポート
高難易度の新エリア「トール火山」、64枚の新カード追加など、全ユーザーを意識した新要素が満載

10月23日実装予定



 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、MMORPG「ラグナロクオンライン」のアップデート「ベインス」を10月23日に実装予定だ。このアップデートでは、新しい都市「ベインス」、高レベル向けダンジョン「トール火山」が追加される。

 今回のアップデートでは更に、新しい武器やアイテム、そして64種類もの新カードが追加される。また、モンスターの配置や、スキル変更など、狩り場のバランス変更が行なわれている。これまでの「ラグナロクオンライン」は上級者向け要素が目立ったが、今回は、トール火山が上級者向けなものの、その他の要素は中級者にも楽しめるものも多い。

 特に64種類ものカードが追加されることで、ゲームの世界は大きく変化することが予想される。今回は体験会で撮影した開発中のスクリーンショットとともに、アップデートのポイントを紹介したい。


■ 高低差のあるユニークな街「ベインス」、炎のモンスターが待ち受ける強力ダンジョン「トール火山」

左上に見えるのが新しい街ベインスだ。最初は歩いて訪れなくてはならない
 ベインスは前回のアップデートで追加された「アルナベルツ教国」の第2の都市となる。今まで追加された街の多くは飛行船などで直接飛ぶことができたが、この街は最初に訪れる場合は上級プレーヤーでも徒歩で行かなくてはならない。

 ベインスは峡谷と崖の間に作られた街で、ベインスへ向かうプレーヤーの前に最初に遠景として出現する、全体的に砂っぽい茶色の印象のある街で、寂しい印象を受ける。地味な外観とはうらはらにベインスは世界でも珍しい「メタリウム鉱石」が採掘できる街であり、この鉱石を求め世界の人々が訪れる街となっている。

 ゲームのフィールドとしてのベインスは、細かく描き込まれたテクスチャと、高低差のあるフィールドが新鮮な印象を持たせる街だ。土で作られたと思わせる建物は全体的に地味だが、風力発電の施設や、鉱石を運ぶ商人たちがのるラクダなど、チェックをすると様々な興味深いオブジェクトがある。

 ベインスでは中~上級者向けのクエストが用意されている。アルナベルツ教国の首都ラヘルに関係するクエスト以外にも様々なクエストが用意されているという。高低差のあるフィールドは、他の街とは雰囲気が違う上、進む道がわかりにくい場合もあるが、道を探すのも楽しい。ギルドやパーティーでいってみて、情報交換をしながら探索するのがおもしろそうだ。

ベインスは高低差が今までの街よりはっきりしていて、意外なところに道があったりする。独特の文化を感じさせる街だ
中~低レベルキャラクタ向けのクエストも用意されている。今回のアップデートに合わせて、他の地域にも新クエストが追加されたという

ボスモンスターを従えるイフリート。強いキャラクタで挑んでもあっという間に倒されてしまう。作戦をきちんと立て、仲間を募って挑みたい
 トール火山は現時点での最強のダンジョンである「生体工学研究所」に匹敵する難関ダンジョンだ。火属性のモンスターが登場する場所で、火属性の攻撃を防ぐ装備を整えて挑みたいところだ。ポリン系のモンスターで、歩くマグマのような形をしている「マグマリン」はともかく、ボスモンスターであるフェニックスのような外見をした「カーサ」、小さい体ながら強力な攻撃力を持っている「インプ」など、パーティーの連携無しでは進むことすら難しい敵がひしめいてる。

 現時点でトール火山は3層から構成されており、1階層目からいきなりカーサと戦う羽目になる。また、攻城戦で防衛モンスターとして登場していた3Dグラフィックスのガーディアンによく似たボスモンスター「ボウガーディアン」、「ソードガーディアン」もかなり強い。実はカーサ火山では、1層目よりも2層目の方が比較的楽に進める。とはいっても、アクティブではないもののトラップを仕掛けてくる「ノッカー」、そして素早く高い攻撃力を持ったボスモンスター「サラマンダー」が待ち受けているため、安心はできない。

 3層目は1層目をパワーアップしたような、敵の強さと“数”に注意しなくてはいけない。更に、ボウガーディアン、ソードガーディアンを従えたボスモンスター「ビョルグ」、そしてMVPボスモンスターである「イフリート」はサラマンダーとカーサを連れて登場する。イフリートは先行して実装された韓国のサーバーで、実装直後40人のプレーヤー達が団結して戦いを挑んだものの、返り討ちにされたというエピソードがあるという。

 トール火山は高い難易度を誇るダンジョンだが、「ラグナロクオンライン」のユーザーは張り切って攻略するだろう、とスタッフは語る。生体工学研究所も研究熱心なプレーヤー達はモンスターを次々に撃破している。加えて、生体工学研究所は入るために条件が必要だったが、トール火山には制限がなく、仲間を募りやすい。このダンジョンにどのような光景が展開するか、楽しみだ。

左から、マグマリン、カーサ、ボウガーディアン。炎の攻撃に対抗できる装備が必須となるダンジョンだ
罠を設置するノッカー、素早く高い攻撃力を持つサラマンダー、ボスモンスタービョルグ。ビョルグはガーディアンより弱い。集中攻撃することに勝機がありそうだ


■ ダンジョンのバランス変更、新アイテム、64種類のカード追加で生まれる新しいプレイ感覚

生体工学研究所は更に強力に。アスムプティオによる敵の防御力増加を、どう打ち破るかが問題だ
 今回のアップデートの特徴は、“プレイ感覚の変化”にある。5年のサービスにより広大なフィールドを獲得した「ラグナロクオンライン」ではあるが、特に上級プレーヤーにとっては、キャラクタを育てるため、アイテムを稼ぐため、友達と遊ぶための「狩り場」そしてモンスターとの戦い方が半ば固定化されてしまっている。

 今回、モンスターの配置や、スキル使用に変更が加えられ、単調になりつつあった狩りが変化する。「イズルード海底神殿」ではモンスターのストラウフが増加し、ペノメナがいなくなった。いままで海底神殿にはあまりプレーヤーがいなかったが、今まで数が少なかったストラウフの数が増えることで狩り場として魅力が上がった。この他にもノーグロード2層など、いくつかのマップでモンスターの配置の調整が行なわれている。

 また、「タナトスタワー」や「オーディン神殿」などのマップではBGMが変わっている。この他、「ピラミッドダンジョン 4F」のオシリスがメテオアサルトを使ってきたり、「フェイヨンダンジョン地下洞窟 B5F(地下寺院)」の月夜花がランドプロテクターを使ってきたりと、手強いモンスターも増えた。プレーヤーは通い慣れた狩り場が、全く違う感触を持つことに気がつくだろう。

 特に「生体工学研究所 03」では、マーガレッタ=ソリンが、対象の全ダメージを一定時間半減させるアスムプティオを使ってくるため、非常に戦いがきつくなる上に、セシル=ディモンもシャープシューティングを使用するようになった。「生体工学研究所」は高レベル向けプレーヤーが挑戦する最難関ダンジョンであるが、更に難易度が上がり、プレーヤーへの挑戦状、という感じになりそうである。

 上級プレーヤー向きだけではなく、様々なマップでのモンスターの調整が行なわれている。マップによっては敵が減り、狩り場としての魅力が減る場合もあるとのことだが、いままで人気のなかった狩り場も見直しが行なわれている。この機会にいつもは行かないところを訪れてみるのも良いだろう。

イズルード海底神殿はストラウフが増加したことで、人気を集めそうだ


下級精霊の指輪は新アイテムの中では比較的入手しやすい。発動スキルは初期スキルばかりのため必要性は低いが、ユニークなアイテムである
読むことができるようになった本。中には小説形式のものもある
 新アイテムではなんといっても「リング」系が注目である。「リングオブフレームロード」と「リングオブレゾナンス」はセットとなっているアイテムで2つを同時に装備すると効果が増すという非常に魅力的なアイテムである。リングにはそれぞれ「スキル」が設定されており、攻撃されたり、攻撃を受けることで様々なスキルが発動する。

 発動するスキルはキャラクタの職業に影響を受けない。このため戦士系でありながら魔法を使うなど、ユニークな場面を見ることができる。2つのリングを装備したときのみ発動するスキルもあるとのことで、人気を集めること必至だ。この他にも特定のアイテムと一緒に装備すると大きく性能がアップする「スピリチュアルリング」などが追加される。

 武器としては攻撃速度が減少し、SPも倍かかるようになってしまうが、「RO」史上最高クラスの攻撃力を持つ両手斧「ドゥームスレーヤー」が注目だ。ガンスリンガーは「ロングバレル」、「ゲートキーパーDD」など、ライフル、ショットガンの追加が興味深い。

 この他、実装済みのアイテムである「料理本」等が読めるようになっているところも、既存プレーヤーにはうれしいところだろう。ゲーム内の料理がどういうものか、きちんと伝わってきたり、小説形式の物もある。今後はプレーヤーが考えた物語が実装されるような、作品コンテストなども期待したいところだ。

 そして、今回の目玉はやはり64種類ものカードだろう。比較的初期のモンスターから、MVPボスモンスターまで、今回のアップデートでは様々なカードが追加された。中でも、「魔剣士タナトスの思念体カード」は、回避力と防御力が大きく減少する代わりに、相手の防御力が高いほど与えるダメージが増加する。全てのスロットが付いている武器に「錐」と同じ効果を付与できるカードだ。

 「エレメス=ガイル(MVP)カード」は姿を隠すことができる「クローキングLv3」が使用できる。今までは「フリルドラカード」で「クローキングLv1」を使うことができたが、このカードは更に強力だ。攻城戦で大きく効果を発揮してくれそうなカードである。こういった新しいカードの追加により装備のバランス、ゲーム内の市場も大きく変わってくるだろう。ゲームの世界がどのように動くか、興味が惹かれるところだ。

リングオブフレームロードとリングオブレゾナンスをセットとで装備すると、次々とスキルが発動する
新しい武器。特にガンスリンガーの武器が多く実装される
64枚もの新カード。性能はもちろん、カードの絵柄も楽しい。プレーヤー間の取引がより活発になりそうだ


■ インターフェイスの進化、「バトルメッセージシステム」によってより自分にあったプレイスタイルを追求

オプションを設定することで、「バトル」タブのメッセージは、表示するメッセージを変えることができる
 現在10月23日実装に向けて調整が進められているのが、「バトルメッセージシステム」だ。このシステムは既存のチャットウインドウを「会話」と「バトル」という2つのタブに分け、さらに様々な機能を追加している。バトルのウインドウは、タブの右側にある“+”ボタンを押すことでオプションを呼びだし、表示するメッセージを選択できる。

 ギルドメッセージを切ったり、アイテム獲得メッセージを切ったりなど、自由に選択できる。きつい戦闘中や、パーティーの状態異常をきちんと知りたい場合など、プレイスタイルに合わせて表示するメッセージをカスタマイズできるのだ。

 タブの分離や、併合、それぞれを別々な場所で大きさを変えて配置することもできる。また、メッセージウインドウだけではなく、パーティーウインドウにも改良が加えられており、パーティーウインドウで他プレーヤーのHPを表示できるようになり、更にウインドウでメンバーを指定して支援スキルなどをかけられるようになった。

 これらの機能は欧米のMMORPGを始め、いくつかの作品ではすでに実装されているが、特に熱心な「ラグナロクオンライン」のプレーヤーが待ち望んでいた機能だろう。キツイ場所での狩り、攻城戦、PvPなど、状況に応じて、自分に必要なメッセージが何であるか、試行錯誤していくことになりそうだ。

 今回のアップデートでは、高レベルユーザーを対象にしたものだけではなく、全体的に「新しいユーザー間の流れ」を作り出そうとしているという印象を持った。スタッフによると、マップのバランスに関しては今後も見直しをしていくとのことで、ユーザーの意見を積極的に集め、どのようにしていくか模索していくという。「ラグナロクオンライン」ユーザーが今回のアップデートにどのように意見を寄せ、ゲームがどのように変わっていくか、楽しみである。

表示の大きさ、位置などを変更することが可能だ。パーティーウインドウも使い勝手が良くなっている

(c)Gravity Co., Ltd. & Lee MyoungJin(studio DTDS). All rights reserved.
(c)2007 GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
※テスト環境につき、アイテム・カードの仕様・名称は変更になる場合があります

□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ
http://www.gungho.co.jp/
□「ラグナロクオンライン」のページ
http://www.ragnarokonline.jp/
□ベインス実装告知ページ
http://www.ragnarokonline.jp/news/play/update/item/9952
□関連情報
【10月2日】ガンホー、MMORPG「ラグナロクオンライン」
大型アップデート「ベインス」実装日決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071002/ro.htm
【9月6日】ガンホー、「RO」と「RO2」をセットにしたパッケージを発売
プレイチケットや「RO」のアイテムチケットなどを同梱
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070906/row.htm
【8月30日】ガンホー、MMORPG「ラグナロクオンライン」
アルナベルツ教国第2弾のアップデートを10月下旬に実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070830/ro.htm
【8月21日】ガンホー、WIN「ラグナロクオンライン」、「夏休みキャンペーン2007」第3弾イベントを開催
「モンスターサイドストーリーズ」の第4話「グッバイ・マイ・ドール」も実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070821/ro.htm

(2007年10月15日)

[Reported by 勝田哲也]



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