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今回のアップデートでは更に、新しい武器やアイテム、そして64種類もの新カードが追加される。また、モンスターの配置や、スキル変更など、狩り場のバランス変更が行なわれている。これまでの「ラグナロクオンライン」は上級者向け要素が目立ったが、今回は、トール火山が上級者向けなものの、その他の要素は中級者にも楽しめるものも多い。 特に64種類ものカードが追加されることで、ゲームの世界は大きく変化することが予想される。今回は体験会で撮影した開発中のスクリーンショットとともに、アップデートのポイントを紹介したい。
■ 高低差のあるユニークな街「ベインス」、炎のモンスターが待ち受ける強力ダンジョン「トール火山」
ベインスは峡谷と崖の間に作られた街で、ベインスへ向かうプレーヤーの前に最初に遠景として出現する、全体的に砂っぽい茶色の印象のある街で、寂しい印象を受ける。地味な外観とはうらはらにベインスは世界でも珍しい「メタリウム鉱石」が採掘できる街であり、この鉱石を求め世界の人々が訪れる街となっている。 ゲームのフィールドとしてのベインスは、細かく描き込まれたテクスチャと、高低差のあるフィールドが新鮮な印象を持たせる街だ。土で作られたと思わせる建物は全体的に地味だが、風力発電の施設や、鉱石を運ぶ商人たちがのるラクダなど、チェックをすると様々な興味深いオブジェクトがある。
ベインスでは中~上級者向けのクエストが用意されている。アルナベルツ教国の首都ラヘルに関係するクエスト以外にも様々なクエストが用意されているという。高低差のあるフィールドは、他の街とは雰囲気が違う上、進む道がわかりにくい場合もあるが、道を探すのも楽しい。ギルドやパーティーでいってみて、情報交換をしながら探索するのがおもしろそうだ。
現時点でトール火山は3層から構成されており、1階層目からいきなりカーサと戦う羽目になる。また、攻城戦で防衛モンスターとして登場していた3Dグラフィックスのガーディアンによく似たボスモンスター「ボウガーディアン」、「ソードガーディアン」もかなり強い。実はカーサ火山では、1層目よりも2層目の方が比較的楽に進める。とはいっても、アクティブではないもののトラップを仕掛けてくる「ノッカー」、そして素早く高い攻撃力を持ったボスモンスター「サラマンダー」が待ち受けているため、安心はできない。 3層目は1層目をパワーアップしたような、敵の強さと“数”に注意しなくてはいけない。更に、ボウガーディアン、ソードガーディアンを従えたボスモンスター「ビョルグ」、そしてMVPボスモンスターである「イフリート」はサラマンダーとカーサを連れて登場する。イフリートは先行して実装された韓国のサーバーで、実装直後40人のプレーヤー達が団結して戦いを挑んだものの、返り討ちにされたというエピソードがあるという。
トール火山は高い難易度を誇るダンジョンだが、「ラグナロクオンライン」のユーザーは張り切って攻略するだろう、とスタッフは語る。生体工学研究所も研究熱心なプレーヤー達はモンスターを次々に撃破している。加えて、生体工学研究所は入るために条件が必要だったが、トール火山には制限がなく、仲間を募りやすい。このダンジョンにどのような光景が展開するか、楽しみだ。
■ ダンジョンのバランス変更、新アイテム、64種類のカード追加で生まれる新しいプレイ感覚
今回、モンスターの配置や、スキル使用に変更が加えられ、単調になりつつあった狩りが変化する。「イズルード海底神殿」ではモンスターのストラウフが増加し、ペノメナがいなくなった。いままで海底神殿にはあまりプレーヤーがいなかったが、今まで数が少なかったストラウフの数が増えることで狩り場として魅力が上がった。この他にもノーグロード2層など、いくつかのマップでモンスターの配置の調整が行なわれている。 また、「タナトスタワー」や「オーディン神殿」などのマップではBGMが変わっている。この他、「ピラミッドダンジョン 4F」のオシリスがメテオアサルトを使ってきたり、「フェイヨンダンジョン地下洞窟 B5F(地下寺院)」の月夜花がランドプロテクターを使ってきたりと、手強いモンスターも増えた。プレーヤーは通い慣れた狩り場が、全く違う感触を持つことに気がつくだろう。 特に「生体工学研究所 03」では、マーガレッタ=ソリンが、対象の全ダメージを一定時間半減させるアスムプティオを使ってくるため、非常に戦いがきつくなる上に、セシル=ディモンもシャープシューティングを使用するようになった。「生体工学研究所」は高レベル向けプレーヤーが挑戦する最難関ダンジョンであるが、更に難易度が上がり、プレーヤーへの挑戦状、という感じになりそうである。
上級プレーヤー向きだけではなく、様々なマップでのモンスターの調整が行なわれている。マップによっては敵が減り、狩り場としての魅力が減る場合もあるとのことだが、いままで人気のなかった狩り場も見直しが行なわれている。この機会にいつもは行かないところを訪れてみるのも良いだろう。
発動するスキルはキャラクタの職業に影響を受けない。このため戦士系でありながら魔法を使うなど、ユニークな場面を見ることができる。2つのリングを装備したときのみ発動するスキルもあるとのことで、人気を集めること必至だ。この他にも特定のアイテムと一緒に装備すると大きく性能がアップする「スピリチュアルリング」などが追加される。 武器としては攻撃速度が減少し、SPも倍かかるようになってしまうが、「RO」史上最高クラスの攻撃力を持つ両手斧「ドゥームスレーヤー」が注目だ。ガンスリンガーは「ロングバレル」、「ゲートキーパーDD」など、ライフル、ショットガンの追加が興味深い。 この他、実装済みのアイテムである「料理本」等が読めるようになっているところも、既存プレーヤーにはうれしいところだろう。ゲーム内の料理がどういうものか、きちんと伝わってきたり、小説形式の物もある。今後はプレーヤーが考えた物語が実装されるような、作品コンテストなども期待したいところだ。 そして、今回の目玉はやはり64種類ものカードだろう。比較的初期のモンスターから、MVPボスモンスターまで、今回のアップデートでは様々なカードが追加された。中でも、「魔剣士タナトスの思念体カード」は、回避力と防御力が大きく減少する代わりに、相手の防御力が高いほど与えるダメージが増加する。全てのスロットが付いている武器に「錐」と同じ効果を付与できるカードだ。
「エレメス=ガイル(MVP)カード」は姿を隠すことができる「クローキングLv3」が使用できる。今までは「フリルドラカード」で「クローキングLv1」を使うことができたが、このカードは更に強力だ。攻城戦で大きく効果を発揮してくれそうなカードである。こういった新しいカードの追加により装備のバランス、ゲーム内の市場も大きく変わってくるだろう。ゲームの世界がどのように動くか、興味が惹かれるところだ。
■ インターフェイスの進化、「バトルメッセージシステム」によってより自分にあったプレイスタイルを追求
ギルドメッセージを切ったり、アイテム獲得メッセージを切ったりなど、自由に選択できる。きつい戦闘中や、パーティーの状態異常をきちんと知りたい場合など、プレイスタイルに合わせて表示するメッセージをカスタマイズできるのだ。 タブの分離や、併合、それぞれを別々な場所で大きさを変えて配置することもできる。また、メッセージウインドウだけではなく、パーティーウインドウにも改良が加えられており、パーティーウインドウで他プレーヤーのHPを表示できるようになり、更にウインドウでメンバーを指定して支援スキルなどをかけられるようになった。 これらの機能は欧米のMMORPGを始め、いくつかの作品ではすでに実装されているが、特に熱心な「ラグナロクオンライン」のプレーヤーが待ち望んでいた機能だろう。キツイ場所での狩り、攻城戦、PvPなど、状況に応じて、自分に必要なメッセージが何であるか、試行錯誤していくことになりそうだ。
今回のアップデートでは、高レベルユーザーを対象にしたものだけではなく、全体的に「新しいユーザー間の流れ」を作り出そうとしているという印象を持った。スタッフによると、マップのバランスに関しては今後も見直しをしていくとのことで、ユーザーの意見を積極的に集め、どのようにしていくか模索していくという。「ラグナロクオンライン」ユーザーが今回のアップデートにどのように意見を寄せ、ゲームがどのように変わっていくか、楽しみである。
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□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2007年10月15日) [Reported by 勝田哲也]
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