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「第11回文化庁メディア芸術祭」開催
エンターテインメント部門の大賞はシステム全体が評価された「Wii Sports」

2月5日 発表

【第11回文化庁メディア芸術祭】
2月6日~17日 開催

会場:国立新美術館

入場料:無料

エンターテインメント部門のコーナー。各受賞作、優秀作品、推薦作品を体験することができる。ゲーム作品においてはきちんとCEROレーティングが表示されている
 毎年、ゲームを含めたインタラクティブなエンターテイメント作品、アニメーション作品、マンガ、アートなどの中から優れた作品を選出し、表彰する「第11回文化庁メディア芸術祭」が2月6日から17日まで国立新美術館において開催される。主催は文化庁、国立新美術館、CG-ARTS協会からなる文化庁メディア芸術祭実行委員会。入場料は無料。

 昨年までは恵比寿の東京都写真美術館にて開催されていたが、今年は国立新美術館に場所を移し、展示面積も約2倍に拡大して開催される。集まった作品数は2,091点で、43の国と地域から応募があり、この中から約160点の優秀作品・推薦作品が展示されている。さらに各受賞作品のクリエイターを集めたシンポジウムや、SIGGRAPH「Electric Theater」のオリジナルフルバージョンをハイビジョンシアターで上映するなど、各種企画が用意されている。

 ゲーム関係で言えば、受賞作品となったWii「Wii Sports」、プレイステーション 3「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」、PSP「MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd」をはじめ、審査委員会推薦作品として、Xbox 360「Gears of War」、「Halo 3」、プレイステーション 2用「シーマン2 ~北京原人育成キット~」、Wii「スーパーペーパーマリオ」、「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」、「ポケモンバトルレボリューション」、ニンテンドーDS「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」などが展示されている。それぞれ実際に楽しむことができるが、1タイトルにつき数台しか出展されていないため、時間帯によってはなかなか混雑することも考えられる。

 「第11回文化庁メディア芸術祭」は6日から一般公開されるが、5日には報道関係者に公開されると共に、受賞作品への贈呈式が行なわれた。ゲーム関連の受賞作品に絞ってお伝えすると、エンターテイメント部門の大賞に任天堂の「Wii Sports (Wii)」が輝いたほか、優秀賞としてKONAMIの「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS (プレイステーション 3)」、カプコンの「MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd (PSP)」がそれぞれ受賞した。

 「Wii Sports」を受賞した任天堂の「Wii Sports」チームを代表して登壇した太田敬三氏は「ソフトの発売にあたって今まで感じたことのない感覚を得た。それは流れに乗れたと言うこと。Wiiリモコンという特徴的なコントローラを開発したハードの開発チーム、テレビのチャンネルのようなOSを開発したチーム、プロモーションチーム、たくさんの仲間の顔が浮かびます。受賞理由が私の思っていることをそのままズバリ言ってくれたことも嬉しい。Wiiのプロジェクトを代表したお礼を申し上げます」と挨拶。

 今回の「Wii Sports」の受賞理由として挙げられたのは「『Wii Sports』のソフト単体での受賞ではなく、ゲームマシン、インターフェイス、OS、Mii (アバター) などを含めた、Wiiというシステム全体に対する評価」という点。太田氏のコメントもこれを指している。なお、審査にあたり大賞は満場一致で結晶したという。審査員には水口哲也氏をはじめ、河津秋敏氏などゲーム開発者も参加しており、それだけWiiのシステムが開発者にとっても衝撃的だったと言うことだろう。

【Wii Sports】
発売から1年以上が経過するが、本日行なわれた関係者への公開でプレイしている人たちにもやはり大ウケ。はしゃぎながらプレイしている姿を見ると、やはりこれまでのコンシューマゲームにはあまり見られなかった姿といえるだろう
(C) 2006 Nintendo
【METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS】
「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」も展示会場に出展されている。写真がないのは撮影禁止だったためだが、実際にプレイアブルで出展されていた。なお、今回掲載した写真は東京ゲームショウで公開されたもので、開発中の画面となっている
(C) 1987-2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
【MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd】
とにかく大ヒットとなった「MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd」。新作の発売を直前に控えながらも、まだ前作が売れ続けていると言うほどの人気。受賞理由は「個々の要素に目新しさはないが、それらが集積されて作品になるとすばらしい力を発揮している。ゲームのお手本ともいえる作りである」としている
(C) CAPCOM CO., LTD. 2007 ALL RIGHTS RESERVED.



 大賞、優秀賞以外にも推薦作品等も出展されており、面白いところでは、ジャパンイメージコミュニケーションズのCS放送「MONDO21」のドキュメンタリー番組「TVゲームジェネレーション~8bitの魂~」から生まれたファミコンソフト「ミスタースプラッシュ!」も出展されている。もちろんファミコンが置かれており、プレイすることができた。

 また、エンターテインメント部門には“遊具”が含まれており、インタラクティブな観点から興味を引くものが出展されている。最も面白かったのは「Freqtric Project」。体に通電するシステムを使ったインターフェイスで、「Freqtric Project」を複数の人で持ち、片方の手で他の人に触ると音が出るというもの。制作者によれば、アプリケーションを変えることでゲームに利用することも可能だという。さらに、このシステムは小型化することができ、たとえばWiiのコントローラなどに取り付け、さらなる新しい遊びを創造することもアイディア次第では可能だという。

 弊誌では「GAME Watch」という特性上、ゲームに限ってお伝えしたが、こういった展示会では新しいインターフェイスがたくさん出展されており、次の時代の遊びを一足先に体感できるという楽しみがある。2月11日には水口哲也氏と、受賞作のクリエイターによるシンポジウムも開催される。ぜひとも一度足を運んでいただきたい。

【Gears of War】 【Halo 3】 【シーマン2 ~北京原人育成キット~】
(C) 2007 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. (C) 2007 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. (C) 1998-2007 VIVARIUM Inc.
(C) SEGA
【スーパーペーパーマリオ】 【ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス】 【ゼルダの伝説 夢幻の砂時計】
(C) 2007 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS (C) 2007 Nintendo (C) 2007 Nintendo
【ポケモンバトルレボリューション】 【ミスタースプラッシュ!】 【Freqtric Project】
(C) 2006 Pokemon. (C) 1995-2006 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. Developed by Genius Sonority Inc. (C) プロジェクト エフ (C) Tetsuaki Baba
【Mountain Guitar】 【ヒューマンプレイヤー】 【フェイスバンク】
(C) Junichi KANEBAKO (C) BANDAI 2007 (C) TAKADA


□「文化庁メディア芸術祭」のホームページ
http://plaza.bunka.go.jp/
□関連情報
【2007年2月23日】「第10回文化庁メディア芸術祭」が2月24日開幕
エンタテインメント部門大賞のPS2「大神」などを展示
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070122/bunka.htm
【2007年1月22日】文化庁メディア芸術祭10周年企画展「日本の表現力展」
国立新美術館で開催。FC「ドラゴンクエスト」など出展される
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070122/bunka.htm
【2006年2月23日】「第9回文化庁メディア芸術祭」が2月24日開幕
エンタテインメント・ディビジョンにGC「大玉」など展示
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060223/cgarts.htm

(2008年2月5日)

[Reported by 船津稔]



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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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