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歩いて旅する「指輪物語」の世界
「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック

【連載第6回】初心者向けガイド“「LOTRO」ってどんなゲーム?”

プレーヤー達が集まり雑談を楽しむ“踊る小馬亭”。オンラインゲームならではのまったりとした空間だ



 連載企画、“歩いて旅する「指輪物語」の世界「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック”ではこれまで、「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」(LOTRO)の各種族のスタート地点の特徴と、風景を紹介してきた。

 第6回目となる今回は、ゲームに興味を持ってくれた初心者プレーヤーに向けてアドバイスをしていきたい。現在、本作は10日間の無料体験プレイが可能になっている。この機会に、「LOTRO」の世界を訪れてみてはいかがだろうか。


■ サーバー選択、キャラクタ作成。自分の「分身」を中つ国に降り立たせ冒険を始めよう

キャラクタの肌の色や目の色などは出身地によって変わってくる。設定にそったロールプレイも楽しい
種族や職業はムービーが用意されており、特徴をつかむことができる
 「LOTRO」のクライアントソフトは、下記公式ページか店頭でパッケージを購入する事で入手できる。注意が必要なのは、「LOTRO」のPCの要求スペックが比較的高めなことだ。ビデオカードの性能や、メインメモリの搭載量など、ある程度3Dグラフィックスを使ったゲームを楽しめる環境が必要なので、PCに詳しくない人は、詳しい友人に相談するのもいいだろう。

 クライアントをインストールし、アカウントを入手することでいよいよ「LOTRO」の世界に旅立つことになる。本作には、「Aeglos」と「Narya」の2つのサーバーがある。Naryaはロールプレイ(ゲーム内のキャラクタになりきってプレイする)を推奨しているサーバーで、Aeglosと比べるとプレーヤーは少なめだ。

 パーティー募集の声などはAeglosの方が多い。ちなみに筆者はNaryaでプレイしている。パーティーメンバーが集まらないこともあるが、個人的にはプレイをしていて不都合を感じたことはないし、ロールプレイをしているプレーヤーに出会い、感心させられることもある。一度実際にプレイしてみてから改めて選びなおしてもいいだろう。

 いよいよ自分の分身であるゲームキャラクタを作成する。「LOTRO」では人間、エルフ、ホビット、ドワーフから種族を選ぶ。各種族の特徴やスタート地点の情報などは、連載の2回~4回までを参考にして欲しい。種族を決めるときさらに「出身」を決められるのは「指輪物語」を深く知っているファンにはたまらない要素だろう。

 レゴラスと同じ「闇の森」出身のエルフや、「2つの塔」で活躍するローハンの民(人間)という設定も可能だ。肌の色や目の色などが設定によって変わるため、好みの組み合わせを求めるのも良いし、ロールプレイのヒントにしてもいい。「LOTRO」では名前の付け方にまでガイドが出る。「指輪物語」の住人としてこだわるのも面白いし、気にせず漢字やひらがなの名前をつけても何の問題もない。

 職業は、弓がメインの「ハンター」、パーティーの盾になる「ガーディアン」、複数の敵を同時に攻撃できる「チャンピオン」、偵察や奇襲が得意な「バーグラー」、ヒールの能力に秀でた吟遊詩人「ミンストレル」、魔法を使いこなす「ロアマスター」、パーティーを鼓舞し力を増すことのできる「キャプテン」の7つが用意されている。種族によって選択できる職業には制限があるので注意が必要だ。ちなみに人間のみ、制限無しに職業を選べる。

遠距離から攻撃できるハンターは、敵の足を遅くするなどスキルを使う順番を工夫することで、敵を近付けずに倒すことができる 周りの敵をまとめて攻撃できるチャンピオン。反撃能力も優れており、多数の敵を相手に戦える キャプテンは従者を召喚できる。従者はパーティー全体の力を増す能力を持っている

 キャラクタを作るとオープニングのクエストがスタートする。このクエストは種族ごとに異なる。「指輪物語」のファンならば、ホビットのクエストがオススメだ。フロドを追い、横切ろうとする「黒の乗り手」。そして茂みより現われ、黒の乗り手を遠ざけるエルフ、ギルドール。ギルドールはフロド達がホビット庄から出るときに出会ったエルフの一団のリーダーだ。原作ではフロド達と楽しい一晩を過ごして立ち去ってしまうが、実は彼が黒の乗り手を追っていたことをプレーヤーは知るのである。

 ドワーフのクエストはトーリン達がガンダルフと共に旅立つという、「指輪物語」の前に当たる物語「ホビットの冒険」に関するストーリーが展開する。「LOTRO」では複数のキャラクタを作ることができる。色々な種族のストーリーを楽しんでみて欲しい。

 各種族の最初の展開は、ゲームとしてのチュートリアルを兼ねている。頭の上にリングのマークがあるキャラクタに話しかけるとクエストがスタートすることや、ショートカットボタンを押すとスキルが発動すること、レベルが上がるとスキルを覚えることができ、戦いの幅が広がることなど、システムの基本を学べる。基本的な要素を覚えたところで、いよいよ広大な世界がプレーヤーの前に姿を見せることになるのだ。

 ここで注意しておきたいのは、「LOTRO」は、フロドやガンダルフと共に苦難をくぐり抜けるというような、「指輪物語」の道を正確にたどっていくタイプの作品ではないということだ。しかし「追補編」まで読んだ原作ファンならば、原作には出てこない地にも作者であるトールキンが細かく設定をしており、その情報をヒントにゲーム制作スタッフが想像力をフルに活用し世界を作り上げていることに感心させられるに違いない。原作の登場人物になりきって物語の登場人物の一人として楽しみたい、というベクトルとはちょっと違った立ち位置だが、それゆえに「指輪物語」の世界を自由に好きなだけ堪能できる。

 一方で、「LOTRO」は「ファンタジーMMORPG」としてもエキサイティングで楽しい作品になっている。プレーヤーは多数のスキルを使いこなし、自分の職業ならではの戦闘スタイルを模索していくことになる。ハンターは距離を取り、いかに敵に近付かせないかを考えることになる。反撃や範囲攻撃を得意とするチャンピオンは効率的に敵を相手にするのはどの順番でスキルを使えばいいか考えさせられる。様々な戦いを経て、自分ならではの戦い方を学んでいくことになるだろう。

黒の乗り手やギルドールが登場するだけでなく、盗賊の襲撃など冒頭からたくさんの展開が待っている
ドワーフの最初のイベントは「指輪物語」の70年以上前、「ホビットの冒険」の直前の物語が展開される


■ 徐々に明確になるプレイスタイル。パーティープレイで仲間を得て、更なる冒険へ!

ゲームの冒頭ではチュートリアルメッセージが表示される。初心者は読みながらゆっくり操作になれていこう
レベルが上がるとスキルが覚えられる。ショートカットに登録することで、より多彩な戦い方ができる
 「LOTRO」は様々なクエストをクリアしていくことでキャラクタを成長させていくタイプのMMORPGだ。「LOTRO」の世界には様々なクエストがちりばめられている。悩みを抱える住人を手助けすることや、郵便配達、行方不明になってしまった人の捜索、モンスター退治、盗賊のアジトの探索などクエストは非常に多彩だ。

 キャラクタのレベルが10を超えたあたりから、ソロプレイでこなすには少しつらいクエストが出てくる。もちろんソロでできるクエストを選び、キャラクタを成長させることは可能だが、近いレベル帯の人に直接声をかけ、協力を申し出てみてほしい。オンラインゲーム初心者が他のプレーヤーに声をかけるのには勇気が必要だと思うが、仲間を得て、冒険をすることこそが、オンラインゲームならではの楽しさなのだ。

 「LOTRO」では、仲間を捜すシステムが充実している。画面下のソーシャルタブを開くと、同一エリアのレベルの近いプレーヤーを見つけ出せる。さらにそこから「フェローシップ」に切り替えることで、パーティーを募集しているプレーヤーも探せる。他にもクエスト情報を表示する「クエストトラッカー」から、同じクエストを進めている他のプレーヤーを捜すことも可能になっている。

 「LOTRO」は最大6人のパーティーが組めるが、2人、3人でもソロプレイとは全く違うバランスになる。サクサクと敵を倒せる爽快感と、生まれてくる連帯感をとにかく一度体験して欲しい。またパーティー内で1人1人が受けているクエストが違っていても、クエストを呼び出して「共有」ボタンを押すことで、そのクエストを受けていなかったプレーヤーも、クエストを受けている状態にできる(前提クエストがある場合はできない)。パーティを組めば、より効率よくクエストをこなせる仕組みだ。

クエストは様々な種類が用意されている。モンスター討伐や、アイテムの収集、時には時間制限のあるクエストもある。恋する2人を取り持つなど、ユニークなクエストもたくさん用意されている
「エピッククエスト」は、ストーリー性が特に強い連続クエストになっている。ガンダルフや馳夫など原作のキャラクタと力を合わせたり、フロド達を見送りホビット庄に残ったフレデガー・ボルジャーを守るクエストも用意されている
「LOTRO」では仲間を募集するシステムが充実している。ぜひ気さくに声をかけて、パーティープレイを楽しんで欲しい

各地にいる厩の主人に話しかけると、次からは馬で高速移動をすることができるようになる
 パーティープレイをしていると、ソロプレイとは全く違う作戦が必要なことに気がつくだろう。後衛に敵を攻撃させないためにはどうスキルを使えばいいか、味方の支援を受けるためにはどこに立てばいいのか、回復スキルをどこで使えばいいか。これらをパーティーメンバーと相談しながら決めていくのが楽しい。特に少人数のパーティーはシビアな状況に陥ることも多いので、うまく立ち回れれば「やった!」という気持ちを共有できる。

 「LOTRO」の戦闘はアクション性がほどよく取り入れられており、敵とプレーヤーキャラクタの位置をどうとるか、どのスキルを使うか、いかに敵の背後に立つか、などなど瞬時の判断が大きな効果を生む。試行錯誤を繰り返すことで、どんどん有利に戦えるようになる。仲の良い友人を得ることができれば、チームワークで難局を突破できるようになるだろう。

 パーティープレイにより強力で派手な効果をもたらすのが「フェローシップスキル」だ。敵を攻撃しているときに一定の確率で、またバーグラー、ガーディアンのスキルを使うことでフェローシップスキルが発動し、パーティーメンバーの画面に赤、青、緑、黄色の4つのボタンが出現する。これをパーティーメンバーで協力して「赤、赤、赤」、「緑、緑、青」など決められた順番で押すことができれば、様々な効果が発動する。スキルには回復向けや攻撃に特化したものがあり、発動できれば不利な状況を逆転することも可能だ。パーティーを組んだときに、どんなボタンを押すかあらかじめ決めておくとスムーズに戦える。

 現在の「LOTRO」では、レベルキャップの50までキャラクタを育て上げているプレーヤーも多い。セカンドキャラクタでプレイしたり、手伝いとしてパーティーに参加する場合、馴れてしまっているからか、ストーリーやゲームの展開を味わうことなく先を急いでしまいがちだ。先輩プレーヤーは気をつけて欲しい。

 フルメンバーでの戦いは攻撃力が高いため、速いペースで敵を倒せる。ソロプレイではとてもかなわない強力な敵をガンガン倒せるスピードと爽快感は、是非体験してもらいたい。ただし、フルメンバーの戦いは大味な展開になることもあり、そのスピードに酔ってしまい、無謀に突っ込みすぎると多数の敵に取り囲まれて全滅してしまうこともあるので注意が必要だ。

 今回筆者も、初心者向けのアドバイスをするために最初からプレイしたり、セカンドキャラクタをやってみたりしてみたのだが、オンラインゲームが初めて、パーティープレイが初めて、という人は、パーティー募集を出しただけではパーティーに入りにくい、と、いうことを改めて感じた。ただ募集しているだけでなく、周囲のプレーヤーに直接話しかけてみてほしい。きっと新しい出会いが生まれることだろう。

 パーティープレイがきっかけで友達になったり、パーティープレイに対しての距離感が縮まるかもしれない。オンラインゲームはコンテンツの楽しさはもちろんだが、「仲間」との出会いがゲームの面白さを大きく増してくれると筆者は思っている。キンシップ(ギルド)に入るのも、たくさんの友達を得る方法の1つだ。ゲームを通じてたくさんの仲間を得て欲しい。

パーティーは人数や状況で戦い方が変わってくる。ガーディアンが敵を引き付けたり、バーグラーが敵を遠ざけたり、ロアマスターが敵を眠らせたりと、他のプレーヤーの行動を見ながら自分の職業の特性を活かす戦い方を模索していこう
敵の防御を突破することで「フェローシップスキル」が発動する。各プレーヤーにボタンが表示され、押す順番で様々なスキルが発動する。パーティーを組んだときに、どんなスキルを使うか話し合っておきたい
レベル20前後が対象となる「風見が丘の奪還」。フルメンバーでなくてはクリアは難しいバランスとなっている。オークやワーグが束になって襲いかかってくる、緊張感溢れるクエストだ


■ 様々な物を作り上げ、冒険をより有利にしてくれる生産要素

生産施設が揃っている場所では、「師匠」に話しかけることで生産職を選択することができる
 生産要素も少し触れておこう。「LOTRO」には「防具職人」、「武器職人」、「探検家」、「歴史家」、「風来人」、「木こり」、「お百姓」という7種類の生産職が用意されており、様々な街の生産場にいる“師匠”に話しかけることでいずれかの職業に就くことができる。

 生産スキルは、「調理」、「耕作」、「採集」、「宝飾」、「鋳造」、「採掘」、「研究」、「仕立」、「鍛冶」、「木工」という10個が用意されていて、「防具職人」になると、鋳造と採掘と仕立の3つを学ぶことができる。

 食べ物の材料を畑で作るためには耕作が、料理をするためには調理が必要となる。2つを1キャラクタで学ぶには、お百姓になるのが一番だ。このように、どの生産スキルをチョイスするかで職業は変わってくる。生産職は転職も可能なので、まず直感で選んでみるのもいいだろう。

 調理で作る食べ物は回復力を大きく増し冒険を助けてくれるし、研究で作ることができる薬やロア(パーティーの力を増す巻物)も効果が高い。鋳造、仕立で作る防具、鍛冶で使う武器はゲーム中盤からはクエストで入手できるアイテムよりも強力な物もたくさんある。生産スキルを高めておいて損はない。

 生産に熱心なプレーヤーは、積極的にオークションに出品している。「LOTRO」のオークションでは、プレーヤーが作ったアイテムだけでなく、戦利品の武器や防具、生産に必要な材料や道具など、あらゆる物が取引されている。オークションを利用できる場所は大きな街に限られているため、どこにあるか把握しておくといいだろう。需要の多いアイテムを出品すれば、商売のように儲けることも可能だ。

左から、鋳造、耕作、採掘。それぞれに専用の生産道具が必要だ。生産スキルを上げ、より質の良い生産道具を使うことで高品質のアイテムを作り出すことができる

 このほか、キャラクタをレベル10まで育てると、モンスターキャラクタを作り、高レベルのプレーヤーキャラクタと戦える「モンスタープレイ」が可能になる。この要素は今後の連載で紹介していきたい。

 「LOTRO」は非常に内容の充実したMMORPGであり、様々な体験をすることができる。是非、この緻密で楽しい冒険に挑戦して欲しい。

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【ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影】
  • CPU:Pentium 4 1.8GHz以上 (2.8GHz以上推奨)
  • メインメモリ:512MB以上 (1GB以上推奨)
  • HDD:10GB以上の空き容量
  • ビデオカード:GeForce 3 または RADEON 8500以上 (GeForce 6800 または RADEON X850以上)
  • ビデオメモリ:64MB以上(128MB以上推奨)
  • OS:Windows XP/Vista


□さくらインターネットのホームページ
http://www.sakura.ad.jp/
□「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」のページ
http://www.lotro-japan.com/
□「LieVo」のページ
https://www.lievo.jp/
□関連情報
歩いて旅する「指輪物語」の世界
「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック バックナンバー
http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/lotro.htm
【10月17日】さくらインターネット、「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」
低解像度クライアントを導入
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071017/lotro.htm
【7月23日】オンラインゲームレビュー「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070723/lotro.htm

(2007年10月24日)

[Reported by 勝田哲也]



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