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連載企画、“歩いて旅する「指輪物語」の世界「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック”ではこれまで、「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」(LOTRO)の各種族のスタート地点の特徴と、風景を紹介してきた。 第6回目となる今回は、ゲームに興味を持ってくれた初心者プレーヤーに向けてアドバイスをしていきたい。現在、本作は10日間の無料体験プレイが可能になっている。この機会に、「LOTRO」の世界を訪れてみてはいかがだろうか。
■ サーバー選択、キャラクタ作成。自分の「分身」を中つ国に降り立たせ冒険を始めよう
クライアントをインストールし、アカウントを入手することでいよいよ「LOTRO」の世界に旅立つことになる。本作には、「Aeglos」と「Narya」の2つのサーバーがある。Naryaはロールプレイ(ゲーム内のキャラクタになりきってプレイする)を推奨しているサーバーで、Aeglosと比べるとプレーヤーは少なめだ。 パーティー募集の声などはAeglosの方が多い。ちなみに筆者はNaryaでプレイしている。パーティーメンバーが集まらないこともあるが、個人的にはプレイをしていて不都合を感じたことはないし、ロールプレイをしているプレーヤーに出会い、感心させられることもある。一度実際にプレイしてみてから改めて選びなおしてもいいだろう。 いよいよ自分の分身であるゲームキャラクタを作成する。「LOTRO」では人間、エルフ、ホビット、ドワーフから種族を選ぶ。各種族の特徴やスタート地点の情報などは、連載の2回~4回までを参考にして欲しい。種族を決めるときさらに「出身」を決められるのは「指輪物語」を深く知っているファンにはたまらない要素だろう。 レゴラスと同じ「闇の森」出身のエルフや、「2つの塔」で活躍するローハンの民(人間)という設定も可能だ。肌の色や目の色などが設定によって変わるため、好みの組み合わせを求めるのも良いし、ロールプレイのヒントにしてもいい。「LOTRO」では名前の付け方にまでガイドが出る。「指輪物語」の住人としてこだわるのも面白いし、気にせず漢字やひらがなの名前をつけても何の問題もない。
職業は、弓がメインの「ハンター」、パーティーの盾になる「ガーディアン」、複数の敵を同時に攻撃できる「チャンピオン」、偵察や奇襲が得意な「バーグラー」、ヒールの能力に秀でた吟遊詩人「ミンストレル」、魔法を使いこなす「ロアマスター」、パーティーを鼓舞し力を増すことのできる「キャプテン」の7つが用意されている。種族によって選択できる職業には制限があるので注意が必要だ。ちなみに人間のみ、制限無しに職業を選べる。
キャラクタを作るとオープニングのクエストがスタートする。このクエストは種族ごとに異なる。「指輪物語」のファンならば、ホビットのクエストがオススメだ。フロドを追い、横切ろうとする「黒の乗り手」。そして茂みより現われ、黒の乗り手を遠ざけるエルフ、ギルドール。ギルドールはフロド達がホビット庄から出るときに出会ったエルフの一団のリーダーだ。原作ではフロド達と楽しい一晩を過ごして立ち去ってしまうが、実は彼が黒の乗り手を追っていたことをプレーヤーは知るのである。 ドワーフのクエストはトーリン達がガンダルフと共に旅立つという、「指輪物語」の前に当たる物語「ホビットの冒険」に関するストーリーが展開する。「LOTRO」では複数のキャラクタを作ることができる。色々な種族のストーリーを楽しんでみて欲しい。 各種族の最初の展開は、ゲームとしてのチュートリアルを兼ねている。頭の上にリングのマークがあるキャラクタに話しかけるとクエストがスタートすることや、ショートカットボタンを押すとスキルが発動すること、レベルが上がるとスキルを覚えることができ、戦いの幅が広がることなど、システムの基本を学べる。基本的な要素を覚えたところで、いよいよ広大な世界がプレーヤーの前に姿を見せることになるのだ。 ここで注意しておきたいのは、「LOTRO」は、フロドやガンダルフと共に苦難をくぐり抜けるというような、「指輪物語」の道を正確にたどっていくタイプの作品ではないということだ。しかし「追補編」まで読んだ原作ファンならば、原作には出てこない地にも作者であるトールキンが細かく設定をしており、その情報をヒントにゲーム制作スタッフが想像力をフルに活用し世界を作り上げていることに感心させられるに違いない。原作の登場人物になりきって物語の登場人物の一人として楽しみたい、というベクトルとはちょっと違った立ち位置だが、それゆえに「指輪物語」の世界を自由に好きなだけ堪能できる。
一方で、「LOTRO」は「ファンタジーMMORPG」としてもエキサイティングで楽しい作品になっている。プレーヤーは多数のスキルを使いこなし、自分の職業ならではの戦闘スタイルを模索していくことになる。ハンターは距離を取り、いかに敵に近付かせないかを考えることになる。反撃や範囲攻撃を得意とするチャンピオンは効率的に敵を相手にするのはどの順番でスキルを使えばいいか考えさせられる。様々な戦いを経て、自分ならではの戦い方を学んでいくことになるだろう。
■ 徐々に明確になるプレイスタイル。パーティープレイで仲間を得て、更なる冒険へ!
キャラクタのレベルが10を超えたあたりから、ソロプレイでこなすには少しつらいクエストが出てくる。もちろんソロでできるクエストを選び、キャラクタを成長させることは可能だが、近いレベル帯の人に直接声をかけ、協力を申し出てみてほしい。オンラインゲーム初心者が他のプレーヤーに声をかけるのには勇気が必要だと思うが、仲間を得て、冒険をすることこそが、オンラインゲームならではの楽しさなのだ。 「LOTRO」では、仲間を捜すシステムが充実している。画面下のソーシャルタブを開くと、同一エリアのレベルの近いプレーヤーを見つけ出せる。さらにそこから「フェローシップ」に切り替えることで、パーティーを募集しているプレーヤーも探せる。他にもクエスト情報を表示する「クエストトラッカー」から、同じクエストを進めている他のプレーヤーを捜すことも可能になっている。
「LOTRO」は最大6人のパーティーが組めるが、2人、3人でもソロプレイとは全く違うバランスになる。サクサクと敵を倒せる爽快感と、生まれてくる連帯感をとにかく一度体験して欲しい。またパーティー内で1人1人が受けているクエストが違っていても、クエストを呼び出して「共有」ボタンを押すことで、そのクエストを受けていなかったプレーヤーも、クエストを受けている状態にできる(前提クエストがある場合はできない)。パーティを組めば、より効率よくクエストをこなせる仕組みだ。
「LOTRO」の戦闘はアクション性がほどよく取り入れられており、敵とプレーヤーキャラクタの位置をどうとるか、どのスキルを使うか、いかに敵の背後に立つか、などなど瞬時の判断が大きな効果を生む。試行錯誤を繰り返すことで、どんどん有利に戦えるようになる。仲の良い友人を得ることができれば、チームワークで難局を突破できるようになるだろう。 パーティープレイにより強力で派手な効果をもたらすのが「フェローシップスキル」だ。敵を攻撃しているときに一定の確率で、またバーグラー、ガーディアンのスキルを使うことでフェローシップスキルが発動し、パーティーメンバーの画面に赤、青、緑、黄色の4つのボタンが出現する。これをパーティーメンバーで協力して「赤、赤、赤」、「緑、緑、青」など決められた順番で押すことができれば、様々な効果が発動する。スキルには回復向けや攻撃に特化したものがあり、発動できれば不利な状況を逆転することも可能だ。パーティーを組んだときに、どんなボタンを押すかあらかじめ決めておくとスムーズに戦える。 現在の「LOTRO」では、レベルキャップの50までキャラクタを育て上げているプレーヤーも多い。セカンドキャラクタでプレイしたり、手伝いとしてパーティーに参加する場合、馴れてしまっているからか、ストーリーやゲームの展開を味わうことなく先を急いでしまいがちだ。先輩プレーヤーは気をつけて欲しい。 フルメンバーでの戦いは攻撃力が高いため、速いペースで敵を倒せる。ソロプレイではとてもかなわない強力な敵をガンガン倒せるスピードと爽快感は、是非体験してもらいたい。ただし、フルメンバーの戦いは大味な展開になることもあり、そのスピードに酔ってしまい、無謀に突っ込みすぎると多数の敵に取り囲まれて全滅してしまうこともあるので注意が必要だ。 今回筆者も、初心者向けのアドバイスをするために最初からプレイしたり、セカンドキャラクタをやってみたりしてみたのだが、オンラインゲームが初めて、パーティープレイが初めて、という人は、パーティー募集を出しただけではパーティーに入りにくい、と、いうことを改めて感じた。ただ募集しているだけでなく、周囲のプレーヤーに直接話しかけてみてほしい。きっと新しい出会いが生まれることだろう。
パーティープレイがきっかけで友達になったり、パーティープレイに対しての距離感が縮まるかもしれない。オンラインゲームはコンテンツの楽しさはもちろんだが、「仲間」との出会いがゲームの面白さを大きく増してくれると筆者は思っている。キンシップ(ギルド)に入るのも、たくさんの友達を得る方法の1つだ。ゲームを通じてたくさんの仲間を得て欲しい。
■ 様々な物を作り上げ、冒険をより有利にしてくれる生産要素
生産スキルは、「調理」、「耕作」、「採集」、「宝飾」、「鋳造」、「採掘」、「研究」、「仕立」、「鍛冶」、「木工」という10個が用意されていて、「防具職人」になると、鋳造と採掘と仕立の3つを学ぶことができる。 食べ物の材料を畑で作るためには耕作が、料理をするためには調理が必要となる。2つを1キャラクタで学ぶには、お百姓になるのが一番だ。このように、どの生産スキルをチョイスするかで職業は変わってくる。生産職は転職も可能なので、まず直感で選んでみるのもいいだろう。 調理で作る食べ物は回復力を大きく増し冒険を助けてくれるし、研究で作ることができる薬やロア(パーティーの力を増す巻物)も効果が高い。鋳造、仕立で作る防具、鍛冶で使う武器はゲーム中盤からはクエストで入手できるアイテムよりも強力な物もたくさんある。生産スキルを高めておいて損はない。
生産に熱心なプレーヤーは、積極的にオークションに出品している。「LOTRO」のオークションでは、プレーヤーが作ったアイテムだけでなく、戦利品の武器や防具、生産に必要な材料や道具など、あらゆる物が取引されている。オークションを利用できる場所は大きな街に限られているため、どこにあるか把握しておくといいだろう。需要の多いアイテムを出品すれば、商売のように儲けることも可能だ。
このほか、キャラクタをレベル10まで育てると、モンスターキャラクタを作り、高レベルのプレーヤーキャラクタと戦える「モンスタープレイ」が可能になる。この要素は今後の連載で紹介していきたい。
「LOTRO」は非常に内容の充実したMMORPGであり、様々な体験をすることができる。是非、この緻密で楽しい冒険に挑戦して欲しい。
□さくらインターネットのホームページ http://www.sakura.ad.jp/ □「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」のページ http://www.lotro-japan.com/ □「LieVo」のページ https://www.lievo.jp/ □関連情報 歩いて旅する「指輪物語」の世界 「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック バックナンバー http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/lotro.htm 【10月17日】さくらインターネット、「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」 低解像度クライアントを導入 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071017/lotro.htm 【7月23日】オンラインゲームレビュー「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070723/lotro.htm (2007年10月24日) [Reported by 勝田哲也]
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