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会場:幕張メッセ
テクモの看板タイトルのオンライン化した「モンスターファームオンライン」。「ハルカ」は台湾で一番人気の「黄易群侠傳Online」の日本でのタイトル名だ。会場では更にテクモ代表取締役社長の安田善巳氏によって、ジークレストが運営する「トリックスター0」もオンラインゲームプラットフォーム「Lievo」に加わることが発表された。 今年のゲームショウではオンラインゲームメーカーはほとんど出展しなかった。その中で「Lievo」の存在は大きい。「Lievo」タイトルは後日プレイレポートでも紹介したい。
■ タッチペンで大技炸裂! リア・ディゾンも夢中のDS「Ninja Gaiden Dragon Sword」
本作の最大の特徴はDSのタッチペンを活かした操作性にある。タッチペンで画面に線を引いた方向にリュウは走り敵の攻撃をかわし、上に向かって素早く線を引くとジャンプをする。敵をこすればリュウがそちらに飛びついて剣を振り、更にコマンドを入力することで「飯綱落とし」などド派手なアクションが炸裂する。 ゲームの場面は、横から見た2Dスクロール風の時もあれば、奥行きのある3D画面にも、ボスを見上げるような場面にもなる。感心させられたのはタッチペンで線を引くことで直感的にプレイが可能なのだ。十字キーを使った従来の操作法とは全く違う、線を引き、こすることで動くリュウハヤブサの自由度、そしてアクションのかっこよさには強い魅力を感じた。一方で急に2Dから3Dに変わったりした場合、その画面での「ルール」をまず見つけなくてはならず何度も「学習」する必要がありそうだ。 本作の説明をしたテクモTeam NINJAの齊籐豊氏は「Team Ninjaは常に最強のハードに最強のハイエンドゲームを作るように心がけています。我々はこのタッチペンに可能性と我々のアドバンテージを感じたのです」と語る。「新しい操作感と、ハードの限界を超えるグラフィック、そして何よりもDSの広がっていく可能性。『Ninja Gaiden Dragon Sword』はタッチペンを使ったアクションゲームの1つの基準になっていくと考えています」と言葉を続けた。 斉藤氏に続いて登場したのが本作のイメージキャラクタを務めるリア・ディゾンさん。「日本に来て良かったと思うことは?」という質問に、「ニンジャ大好き」などサービストークをしていたものの、デモプレイでは真剣モード。リアさんは本作をずいぶん練習しているようで、無言のまま食い入るように画面を見つめ、的確にリュウを操作し、ガンガンと敵を倒し大技を決めていった。斉藤氏曰く「あり得ない流れ」というほどに見事な動きで、登場したボスすら瞬殺してしまった。
リアさんの見事なゲーマーぶりは別としても、かっこよく画面を走り回り大技を決めるリュウの姿には強い魅力を感じた。練習を積むことで華麗にリュウを操ることができそうである。
■ イメージ映像出展のみのXbox360「Ninja Gaiden 2」。“凄み”を感じるゲームを目指す
テクモ Team NINJAエグゼクティブプロデューサーの板垣伴信氏は、「今回のはあくまでティーザートレーラーで、『Ninja Gaidenらしさ』を目指したものです。リュウは悩みを断ち切って復讐に旅立っていきます。ゲームとしては世界に向けて日本の開発者を代表する気持ちで作っているものですから、アクションゲームとしての、Team Ninjaの作品としての“凄み”を感じて欲しい」と語った。
今回はまだその姿を見せていない「Ninja Gaiden II」だが、世界のユーザーがその作品の発売を待っていることは間違いない。テクモを代表するタイトルがどのようなゲームになるか、期待したい。
■ 誰でもナイスショット可能なクラブなど、遊びやすさを追求したWii「スイングゴルフ パンヤ 2nd ショット」
「スイングゴルフ パンヤ 2nd ショット」はすごろく形式でコースを進めていく「ツアーモード」や、前作で取り入れられた宙に浮かぶ風船を割ったりや、アーチェリーの的のように色分けされたグリーンにアプローチショットを行なうようなミニゲームが更に充実するという。発表会での紹介されたミニゲームはこの2つだけだが、他にも充実していくという。 更にwii版では「声優」がキャラクタを演じる。会場にはゲストとしてセシリア役の生天目仁美さんと、キャディのロロ役の遠藤綾さんが訪れ、風船を割るミニゲームをプレイした。驚かされたのが、生天目さんのスイング。本物のゴルフをプレイしているのかな、と思わせるきれいなフォームだった。遠藤さんは少しぎこちなかったが2人ともきれいな「パンヤショット(タイミングがぴったりの時のショット)」を披露。フォームの違いからか、生天目さんが勝利した。 ゲームを説明し、声優の勝負を実況したのは本作のプロデューサーを務めるテクモTeam TACHYONの柴田剛平氏。実は二人のパンヤショットは今作で実装される初心者向けアイテム「ラッキーインパクトクラブ」のおかげだという。このクラブを使うと誰でも簡単にナイスショットが打てる。ゴルフ初心者や、親と子供、恋人同士でも実力差を縮めて楽しく対戦が楽しめるためのアイテムなのだ。
Wiiのリモコンは臨場感があるが、反面初心者では難しいかもしれない。パーティーモード、特別なクラブなどのアイデアは、「1つの場所でわいわい楽しみながらプレイする」という、オンラインゲームの「パンヤ」とは全く違ったアイデアだと感じた。かわいらしいキャラクタや、アバターアイテム、コースのモチーフなどオンラインゲームのデザインを受け継ぎながら全く別なゲームに進化していくのではないかという印象を持った。
■ 伝説の武器“ディスカーマー”で敵と戦うWii「アルゴスの戦士 マッスルインパクト」
本作は1986年にアーケードゲームとして発売された「アルゴスの戦士」の名を継ぐアクションゲーム。元祖の作品同様、主人公は鎖のついた盾「ディスカーマー」を振り回して敵を粉砕する。Wiiの特性を活かし、ディスカーマーのアクションに特に注力していくという。 出展された映像は筋骨隆々の戦士や、異形の化け物、鉄の甲羅を持つ巨大な怪物などかなりハードな世界観を感じさせる。主人公の戦士はぶんぶんとディスカーマーを振り敵をなぎ倒していく。wiiのコントローラとディスカーマーがどう連動していくのか気になるところだ。巨大な敵に鎖をからみつかせ盾の周辺の刃でザクザクと敵を切り刻むなど残虐ながら爽快な攻撃も楽しそうだ。
「剣や銃とは違う独特の爽快感を味わって欲しい。今回はそこに徹底的にこだわっている。wiiリモコンを力強く振ることがそのまま攻撃力になる『マッスルモード』もあります。もう少し体と心を鍛えてお待ちください」と菊地氏は会場に語りかけた。
■ 自分だけのモンスターをとことんまで育て上げられる「モンスターファームオンライン」
「モンスターファームオンライン」ではプレーヤーはモンスターをペットにして冒険に旅立つ。人間であるブリーダーはステータスを持たず、彼のペットが経験を積み強くなっていく。「CDを読み込ませて自分だけのモンスターを生み出す」というシリーズのコンセプトを受け継ぎ、キャラクタ作成時にCDやDVDをPCに読み込ませてモンスターを作る。モンスターは更にブリーダーと冒険することで力強く成長するだけでなく、臆病になったり、好物ができたり、体色が変わったりと個性的な存在になっていく。
アイテム課金を予定しており、ブリーダーだけでなくモンスターのアバターも用意されるようだ。ペットシステムを取り入れたゲームが多い中、ペットに注力し、更に「個性化」を追求する本作は、オンラインゲームファンにも新鮮な驚きを持って迎えられそうである。今回は試遊台を出展しており、実際に一足早く体験することができた。後日プレイレポートを紹介したい。
■ 台湾No1人気の古代中国と未来世界が混じり合ったユニークなMMORPG「ハルカ」
ベースとなっているのは中国や台湾で人気の高い「武侠もの」なのだが、本作のユニークなところは本作の世界には「タイムマシン」が存在し、プレーヤーは遙か未来から古代まで様々な時代で冒険をしていくのだ。登場アイテムは悪のり気味で、登場する時代だけでなく現代風のものまである。古代中国に真っ赤なオープンカーを乗りこなしレーザーガンを構えるキャラクタ、といった風景が存在するのである。 様々な世界や時代が混じり合うというのは、SFの物語などでよくあるが、台湾のクリエーターが作る世界には独特の味と、何よりも強烈なオリジナリティがある。ここに更に攻城戦やギルドシステム、外見を変えるアバターシステムや、ペットシステムなどなど、MMORPGプレーヤーが必要だと思われる機能がきちんと盛り込まれているとあらば、人気を集めるのも頷ける。 小説をベースにしたストーリーラインもユーザーの評価が高いという。さらにプレーヤーがゲームを起動していなくてもモンスターを倒したり、資源を採取する自動プログラムをシステムとして持っており、時間のないプレーヤーでもキャラクタ育成が楽しめるところがユニークだ。MMORPGでは自動プログラムを不正使用するユーザーが問題となっているが、ゲーム内で実装するというのは逆転の発想といえるだろう。
台湾クリエーターの様々な挑戦心を感じさせられる「ハルカ」。日本のユーザーの反応が楽しみであると共に、プレーヤー達が作るゲームの世界も是非とものぞいてみたい。こちらも後日試遊台レポートをお届けしたい。
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□テクモホームページ (2007年9月21日) [Reported by 勝田哲也]
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