「脳トレ」ブームも手伝い、史上最も売れたコンシューマゲーム機となった「ニンテンドーDS」。「脳トレ」マシンで終わるにはもったいなさ過ぎる!!

　「脳トレ」をはじめ「しゃべる! DSお料理ナビ」など、任天堂はこれまではゲームではないとされてきたソフトを「ニンテンドーDS」用ソフトとして制作し、ヒットを記録してきた。このムーブメントに続けとばかりに、これまでゲームの制作を手がけたことのないメーカーの参入や、既存メーカーからもゲーム以外のソフトが数多くリリースされてきた。

　しかし、「ニンテンドーDS」はやっぱりゲーム機。純粋にゲームとして発売されたソフトも楽しんでいただきたい。日本にファミリーコンピュータが登場し、いまではすっかり生活にとけ込み、生まれたときからゲームがあるという世代が社会にはばたき始めた。とはいえ、ハードなゲームを楽しむ年配の方は少ないだろう。以前、ある原稿で「『脳トレ』でニンテンドーDSユーザーとなった人にゲームをどうアピールするかが課題」と書いたところ「それは無理だろう」という意見を少なからずいただいた。一方で、孫と一緒に遊びたいと思うご高齢の方も少なくない。

　そういった隠れたユーザーにゲームを楽しんで欲しいのもこれまた事実。「敬老の日」はそういった意味では良い機会で、周りから少し背中を押せばゲームユーザーは増えていくことだろう。と言ったことから、比較的ご高齢の方でも手軽に楽しめるネクストステップとなるゲームをピックアップしてみた。お値段も手頃なソフトが多いので、気軽な気持ちでプレゼントして、できれば一緒に遊んであげてはいかがだろうか。

■テレビでおなじみのクイズが手軽に楽しめる!

「アッコにおまかせ! ブレインショック」

■メーカー：タイトー

■価格：2,940円

■発売中

　TBS系列で放送中のバラエティ番組「アッコにおまかせ!」の人気コーナーから生まれたゲーム。テレビでも放送され回答者を悩ませていた「ブレインショック」のほか、DSオリジナルの「ブレインショック2」、「ブレインショック3」といった新クイズも楽しめる。

　「ブレインショック」は、時間の経過と共に変化する静止画を見てどこが変わるのかを当てるクイズ。1問に付き天才レベル、平凡レベル、バカレベルの3種類が用意されており、チャレンジできる。クイズは全部で300問が用意されている。

　「ブレインショック2」は、絵や文字などの記憶力に関するクイズ。「ブレインショック3」は、同じ文字を選びペアで消していく識別力が重要となってくるクイズ。

　ひとりでプレイできるほか、最大4人まで参加可能なマルチプレイにも対応しているので、プレゼントした相手と一緒にプレイしてあげるのもいいだろう。ナレーションはテレビと同じ「ARCHE（アーチ）」氏が担当しているので、テレビを見ている人ならなおさらゲームに入りやすい。テレビを見るようにゲームをプレイできるのは大きなポイントだろう。

【スクリーンショット】

(C)TAITO CORP. 2006
(C)TBS

□タイトーのホームページ
http://www.taito.co.jp/

■クイズを楽しみながら知識を得ることができる

「平成教育委員会DS」

■メーカー：バンダイナムコゲームス

■価格：3,990円

■発売中

　「平成教育委員会」は、フジテレビ系列で放送されていた人気“知的教養バラエティ番組”として知らない人はいないだろう。現在は兄弟番組「熱血！平成教育予備校」が放送され、同様に人気を集めている。

　同作では、テレビの番組内容をベースにして有名中学校の入試問題や教養問題などをクイズ形式で出題。国語、算数、理科、社会、音楽、美術など、多彩なジャンルの問題が収録されている。番組同様タッチパネルによる解答方法などテレビを見ているようにクイズを楽しめる。

　番組同様にアニメーションを使った「解説」も用意されているので、手軽に勉強になるという点でも良いかもしれない。

【スクリーンショット】

(C)　フジテレビジョン／イースト　?2006 ＮＢＧＩ
MUSIC／SOUNDS
マリオブラザーズ： （C)1983 Nintendo
スーパーマリオブラザーズ： （C)1985 Nintendo
スーパーマリオブラザーズ３： （C)1988 Nintendo

□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□「平成教育委員会DS」のページ
http://namco-ch.net/heisei_kyouiku/index.php

■ストーリーを楽しみながら「頭の体操」

「レイトン教授と不思議な町」

■メーカー：レベルファイブ

■価格：4,800円

■発売中

　「レイトン教授と不思議な町」は、基本的にはアドベンチャーゲームとしてストーリーを進めていくゲームスタイルだが、その途中に用意されたナゾを解いていかなければならない。用意された謎は、千葉大学名誉教授の多湖輝氏が監修しており、普通の人にもなじみ深い「頭の体操」からも数多く問題が収録されている。

　タッチペンを使って直感的な操作で問題を解いていくことができるため、誰もが手軽に楽しむことができるだろう。ヒントを得るためのコインなども用意されており、誰もが最後まで楽しめる工夫がされている。

　ストーリーを進めるアドベンチャー部分はそれほど難しくないし、ニンテンドーDSという限られたハードながらアニメーションによる演出など楽しめる要素は豊富に用意されている。登場するキャラクタも可愛らしく、声優に俳優の大泉洋さん、女優の堀北真希さんを起用。

　シリーズ2作目となる「レイトン教授と悪魔の箱」も11月29日の発表が決定している。ちょっと「敬老の日」には間に合わないが、それまで1作目の「レイトン教授と不思議な町」を楽しんでおいてもらうのも手だろう。

【スクリーンショット】
【レイトン教授と悪魔の箱】

(C)2007 LEVEL-5 Inc.

□レベルファイブのホームページ
http://www.level5.co.jp/
□「レイトン教授」シリーズのページ
http://www.layton.jp/
□関連情報
【2月14日】レベルファイブ、DS「レイトン教授と不思議な町」完成
シリーズ第2弾は「レイトン教授と悪魔の箱」に決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070214/layton.htm
【2006年10月11日】レベルファイブ、パブリッシャー事業を開始
第1弾は“ナゾトキ”アドベンチャー、DS「レイトン教授と不思議な町
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061011/level5.htm

■「百人一首」を様々な角度から楽しめる

「タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿」

■メーカー：任天堂

■価格：3,800円

■発売中

　「百人一首」をより楽しむためのソフト。清少納言や蝉丸といった歴史的歌人が登場しかるた対決が楽しめる「かるた五番勝負」や、百人一首の技を鍛える様々なミニゲームを楽しめる。

　もちろん和歌を覚えられるよう、“語呂合わせ”や“反復練習”といったプレーヤーをお手伝いする機能も搭載されている。また、百人一首にちなんだ人物、歴史、季節、地域から京都の名所、ゆかりの地等をタッチスクリーンから選んで表示してくれる京都観光デジタルマップ「ちどりの京案内」も用意されている。

　なかなか「百人一首」の札だけを前にしても覚えたりできないもの。ゲームで楽しんだり、派生する様々な知識と共に覚えるソフトとして役立つだろう。

【スクリーンショット】

(C) 2006 Nintendo

□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□「タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿」のページ
http://www.nintendo.co.jp/ds/aixj/index.html

■誰もが知ってるテーブルゲームをいつでもどこでも誰とでも

「Wi-Fi対応 世界のだれでもアソビ大全」

■メーカー：任天堂

■価格：3,800円

■発売中

　「Wi-Fi対応 世界のだれでもアソビ大全」は、誰もが知っている定番のゲームを40種類以上収録。将棋や五目並べ、バックギャモンといったボードゲームから、トランプを使った「しちならべ」や「神経衰弱」、「セブンブリッジ」、「ポーカー」など楽しめる。

　ニンテンドーWi-Fiコネクションに対応しているため、遠く離れていても楽しめるので、遠方にいる家族とも遊ぶことができるのは大きいだろう。ちなみにチャット機能も搭載しており、定型文が自動的に翻訳される機能を搭載しているので、海外の人と対戦してコミュニケーションをとることもできる。

【スクリーンショット】

(c)2005-2007 Nintendo

□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□「Wi-Fi対応 世界のだれでもアソビ大全」のページ
http://www.nintendo.co.jp/ds/atdj/index.html?link=jpg

■小説を読むように謎解きを楽しめる

「ウィッシュルーム 天使の記憶」

■メーカー：任天堂

■価格：4,800円

■発売中

　ゲームと言えば子供向けといった既成概念を持つ人も多いかもしれないが、大人も十分鑑賞に堪えうる渋いグラフィックスと泣けるストーリー展開が楽しめるのが「ウィッシュルーム 天使の記憶」。

　願いが叶う部屋があるという噂の寂れたホテル「ホテル・ダスク」にたどり着いた元刑事のセールスマン“カイル・ハイド”。ホテルに泊まっている人々との間で起こるミステリアスな出来事を解決していくと、その先に意外な展開が待っている……。

　タッチペンを使った操作でわかりやすく、移動したい方向や調べたいところをポイントすることでゲームを進めていけるので、誰でも楽しむことができるだろう。

【スクリーンショット】

(C)2007 Nintendo/CING

□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□「ウィッシュルーム 天使の記憶」のページ
http://www.nintendo.co.jp/ds/awij/index.html?link=jpg

■ハードボイルドは世界が楽しめる

「探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶」

■メーカー：アークシステムワークス

■価格：3,990円

■発売中

　ハードボイルドな探偵モノとしてあまりにも有名な「神宮寺」シリーズの最新作。新宿歌舞伎町に事務所を構える私立探偵「神宮寺三郎」を主人公に据えた推理アドベンチャーゲーム。神宮寺三郎は今作では「容疑者」として囚われの身となる。神宮寺を見守るひとりの青年。物語はこの青年の目を通して描かれる記憶の旅となる。

　たばこを吸うと神宮寺の頭脳が活性化され推理を行なうなど、ほかのゲームにはないシステムが搭載されている。調査を行ない推理し、各キャラの言動に矛盾はないか、アリバイは? ……等を手帳を使って突き詰めていく。

　グラフィックスは劇画タッチで、雰囲気を盛り上げてくれる。好きな人にはたまらないだろう。

【スクリーンショット】

(C)Work Jam (C)2007 ARC SYSTEMWORKS Co.,Ltd.

□アークシステムワークスのホームページ
http://www.arcsystemworks.jp/
□「探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶」のページ
http://arcsystemworks.jp/jinguji/

■携帯コンテンツとして人気のアドベンチャーをアレンジ

「大人のDSミステリー いづみ事件ファイル」

■メーカー：インターチャネル・ホロン

■価格：5,040円

■発売日：10月11日 発売予定

　発売は10月11日予定と「敬老の日」にちょっと間に合わないが、大人のプレイに十分に耐えうる推理アドベンチャーとして期待されるのが「大人のDSミステリー いづみ事件ファイル」。

　ジー・モードが携帯電話向けに配信している「いづみ事件ファイル」シリーズをニンテンドーDS用ソフトとしてアレンジしたもの。ゲームの舞台となる現地の実写映像を多用しており、雰囲気たっぷりに本当にその場で捜査活動を行なっているかの体験が可能。

　携帯で配信されているものをアレンジしたシナリオのほか、新たに書き下ろされた3本を加えた6本のシナリオを収録。

【スクリーンショット】

(C) 2007 Interchannel-Holon Inc./G-mode All rights reserved.

□インターチャネル・ホロンのホームページ
http://www.icholon.co.jp/

■西村京太郎氏が原案・監修したアドベンチャーゲーム

「DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ「京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠」

■メーカー：テクモ

■価格：3,990円

■発売日：10月11日

　列車の時刻表を使ったトリックで有名なミステリー作家、西村京太郎先生の原案・監修によるアドベンチャーゲーム。10月11日ということで「敬老の日」の後での発売となるが、誰もが楽しめるアドベンチャーに仕上がっているので、いつプレゼントとしても喜ばれるだろう。

　プレーヤーは、新米探偵の“新 一新 (あらた いっしん)”として事件に挑むことになる。ニンテンドーDSの2画面を使ったゲームシステムやタッチペンでの操作などゲームになれてない人でも楽しめる工夫がされ2時間ドラマを見るようにゲームを進めていけるのが魅力。

　西村先生と言えば列車の時刻表などを使ったトリックなども有名だが、サスペンスドラマ仕立ての「長編」に加え、1問5分程度で楽しめる短編推理問題集「West Village」も収録されている。

【スクリーンショット】

(C) 2007 Kyotaro Nishimura. All rights reserved.
(C) TECMO,LTD. 2007

□テクモのホームページ
http://www.tecmo.co.jp/

(2007年9月14日)

[Reported by 船津稔]