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【連載第121回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
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「E3 2007 特別編」北米で見つけました
ちょっと魅力的な海外ゲームグッズ! |
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
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今回は海外取材の後のお約束ともいえる「E3 2007」からの特別編。北米で見つけたゲームグッズをレポートする。ゲームは今や世界中の注目を浴びる共通のエンターテイメントであり、ゲームプレイを豊かにするゲームグッズも同様に存在する。だが、海外のゲームグッズには日本との文化の違いが現われているもの、そして逆に、日本とも共通しているものもある。そのあたりをお楽しみいただきたい。
● 海外のアーケード筐体感覚を手に入れろ! Xbox 360「アーケード ゲームスティック」
・「アーケード ゲームスティック」
メーカー:MAD CATZ
購入価格:59.99ドル
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「Frogger」、「TimePilot」、「AstroPop」のゲームコードと、Xbox Live GOLDの48時間無料コードが同梱されている |
Xbox 360用の特殊形状コントローラ「アーケード ゲームスティック」だ。操縦桿のような形状のスティックが左アナログスティックに対応していて、各種ボタンも純正コントローラ同様にそろっている。左アナログスティックの押し込み動作以外のすべての操作に対応しているようだ。
このスタイリングから、古きを知るゲームファンなら、高橋名人が「スターフォース」などのファミコン用シューティングタイトルで活用していた「ハドソンスティック」を想起させるかもしれない。海外のアーケード筐体を見たことのある人なら、棒型のスティックレバーを装備したあの海外仕様の筐体を思い起こすこともあるかも、というちょっと日本のスティックコントローラと違う風貌が気になる一品だ。
スティックが左アナログスティックで、親指で押せる先端はAボタンにアサインされている。それとは別にコントローラに近い形状のAボタンがあり、B、X、Yボタン、さらにスタート、バック、十字ボタン、右アナログスティックが並ぶ。右アナログスティックの周辺にあるツマミはスピナーで、ONにすることで、十字キーの左右操作をツマミの回転で行なえるようになる。L/Rのトリガーとボタンは、土台の上側面に設置されている。また、土台の手前側面にはヘッドセットを接続する拡張端子も備えている。
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操縦桿に見立てて、「ACE COMBAT 6 解放への戦火」体験版をプレイ。かなり楽しいものの、L/Rボタン・トリガー操作に難があり“惜しい”組み合わせだった |
さっそくゲームに使ってみる。まずは操縦桿的な操作感をイメージして、バンダイナムコゲームスの「ACE COMBAT 6 解放への戦火」体験版に使ってみた。クニャクニャとしたスティックの感触はかなり独特だ。ボタンレイアウト的には、スロットル操作やヨー操作が割り当てられているL/Rトリガーやボタンが土台にセットされているため、操作が厳しいことが予想される。
予想通り、土台を両手に持ち、側面のL/Rトリガーに指を添えつつ、残った指でちょんちょんとスティックを操作するという苦しい操作になった。それでも、1本の大きいスティックで機体を操作している感覚、純正コントローラと大きく異なるボタンの感触は独特でおもしろい。近距離の敵機を機銃で狙うときには、スティックで微調整しつつスティック先端のAボタンで発射、という操作になる。この部分はしっくりくる。
魅力的なのは振動機能を搭載しているところだ。スティック部分を中心に振動する。スティックからブルブルと伝わってくる振動の感触は心地いい。機体との一体感も感じられた。キーコンフィグの自由度によってくると思うが、フライトシューティングタイトルにもベースとしては向いていると感じた。惜しむらくはやはりボタンのアサイン位置だろう。
L/Rボタン・トリガーが少々苦しい位置にあるため、あまりボタン類を多用しないシンプルなゲームのほうが快適に使えるだろう。そこで、Xbox Live Arcadeのタイトルに使ってみることにする(これが本来の使用方法なのだろう)。試してみたのは主に、SEGAの「SEGA Vintage Collection」から「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」や「ゴールデンアックス」といったタイトル。
日本人には馴染みのない、海外の棒形スティックのため、アーケード筐体の感覚そのままという感じでもなく、また独特な感触になる。だが、Xbox Live Arcadeのタイトルは英語、海外版のものが多く、考え方を変えると海外のアーケード筐体感覚の再現と言えなくもない。純正コントローラとどちらが操作しやすいか、といったまじめな比較をすると、慣れているほうがいいに決まっているが、プレイ感覚はホビー的な楽しさが感じられる。
最も新鮮な感覚になったのは、Bizarre Creationsの「Geometry Wars」のプレイ時。スティックを操縦桿ライクに左手で握り機体を移動、右手の指で右アナログスティックで弾を撃つ方向を定める。こちらの「アーケード ゲームスティック」のほうがプレイしている感触を楽しめた。バンダイナムコゲームス「ギャラガ」などは、スティック移動と先端のAボタンによる弾撃ちだけで操作が完結するため、相性がよりよい。
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ボタン類をほぼすべてカバーし、右アナログスティック周りにはスピナーまである。操作感も悪くなく、雰囲気や体感を変えるアイテムとしてなかなかに優秀 |
ちょっと変わったコントローラだが、キーコンフィグ次第では本格的なフライトシューティングタイトルにもよさそうに思えるし、Xbox Live Arcadeタイトルについてはかなり新鮮に楽しめる。海外製の特殊コントローラとしてはコンパクトな仕上がりで、かつ、連射機能や振動もしっかり装備しているところがまたいい。
海外との文化、ゲームシーンの違いをスティックに感じるグッズだが、そこにはまた独特の魅力がある。気になるのは価格がそれなりに高いところだろうか。おもしろい製品だけに日本にも登場してほしいところだ。
● 文字入力の機会が増えた今こそ活躍!? PS3「ワイヤレス THUMBPAD」
・「ワイヤレス THUMBPAD」
メーカー:MAD CATZ
購入価格:29.99ドル
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受信部、キーボード本体、アタッチメントが同梱されている |
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受信部を装着したところ。少しでっぱりがあるが支障は特になかった。通信の状態を示すLSDもついている |
プレイステーション 3用コントローラのSIXAXISに小型のキーボードを装着してしまおうという、かなり大胆な製品だ。以前にもPS2コントローラと小型キーボードが合体した「iType2」(NYKO)があったが、こういった需要があるのは海外だけなのだろうか?
PS2時代と異なるのはむしろゲーム機本体のほうで、PS3はWebブラウザをはじめ、オンラインゲーム以外にも文字入力をしたくなる機会や仕組みが増えた。PS2のシチュエーションよりもキーボードが必要とされる情勢になってはきている。
装着には、付属のアタッチメントを使用する。SIXAXISの上部に伸びたアタッチメント先端にキーボードを差し込み、固定する。L/Rボタンの操作にも支障がなく、実際に操作してみると見た目より違和感はない。ワイヤレスのため内部には単4型の乾電池が2本必要。キーボードと電池の重さがコントローラの上部にかかるのが、プレイに最も影響するだろう。とはいえども、SIXAXIS自体が軽量なため、それほど辛さは感じなかった。付け加えると、SIXAXISとキーボードを組み合わせずに別々に使う方法もある。
通信には、USBコネクタの受信部を使う。特別な設定もいらず、PS3のUSB端子に差し込むだけで使える状態になった。多くのPC用USBワイヤレスキーボードが使えるのと同じように、このキーボードも近い仕組みなのだろう。
やはりサイズがサイズだけに、入力はそれほど高速にはいかない。親指でプチプチと押して入力する。そのまま押すと変換キーになっているところを、SYMBキーを押しながらの操作でバックスペースに使うなど、一部独特な入力操作も求められる。躊躇なくスムーズに扱うには慣れが必要だ。最大の難点は、当然といえば当然なのだが、本製品は英語配列のキーボードであるというところだ。もちろん日本語入力は行なえるが、キーの刻印とは記号類などの位置が異なる。
おもしろい製品ではあるが、日本語圏での使用には慣れが必要だ。もう少しスマートな形になり、かつ日本語キーボードとしての製品が出ると、なかなか魅力的な製品になるかもしれない。
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装着した感じはなかなか斬新で驚くものの、持ってみるとそれほどプレイに支障がない。キーボード入力は快適とは言いづらいものの、十分実用できた。英語配列なのが慣れていない人には最大のポイントだろうか |
● PS2コントローラを使いたいのは万国共通!? PS3「PS2 to PS3 アダプター」
・「PS2 to PS3 アダプター」
メーカー:PELICAN
購入価格:14.99ドル
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コントローラ割り当て番号のLEDやPSボタンを搭載 |
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コントローラ割り当て番号のLEDやPSボタンを搭載 |
PS2のコントローラをPS3に活用したい! この思いは共通なのだろう。PS3用のPS2コントローラコンバータも発見したのでチェックしてみる。
コンバータにはコントローラの割り当て番号を示すLEDを搭載。また、海外で人気の音楽ゲーム「Guitar Hero 1&2」のコントローラにも対応するモード切替も搭載している。コンバータ側で特殊コントローラに独自対応するというのは、これまでのコンバータにない考え方だ。
特徴的なのは、コンバータにPSボタンをつけているところ。PS3のメニューを呼び出すために是が非でも欲しいPSボタンだが、DUALSHOCK2にはPSボタンがない。足りないものはコンバータにつけておくという発想はごく自然だ。
さっそく使ってみたところ、感触は良好。コンバータ本体のPSボタンのほかにも、DUALSHOCK2のデジタル/アナログモード切替ボタンがPSボタンの役割を兼ねていることもわかった。これによって、手元でもPSボタンを使える。ボタンの割り当ても適切で、十字ボタンオンリー(デジタルモード)の操作を受け付けるタイトルでも問題ない。ただし、モード切替の操作も生きているようで、メニューを呼び出したあと、十字キー操作が効かなくなる現象があった。このためのコンバータのPSボタンなのかもしれない。また、振動機能には対応していない。
モード切替ボタンをPSボタンとして使うところに若干のひっかかりはあったものの、全体に使用感は良好。コンバータの動作としてはゲームテックの「ツナイデント3」に非常に近い。現段階では理想的なコンバータの1つだ。なによりPS2用の特殊コントローラ対応にコンバータ側で対応するという可能性も見せてくれた。ニッチなグッズへの対応も、これから進んでいくことだろう。できれば、海外だけでなく、国内向けにもこういった製品が登場してほしいものだ。
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□MadCatzのホームページ
http://www.madcatz.com/
(2007年7月23日)
[Reported by ゲーム環境向上委員会]
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