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【連載第20回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
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PS2用ワイヤレスコントローラの真打ち? 「ワイヤレスアナ振2ターボ」をチェック!! |
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。めでたく20回を迎えた当連載、これからもちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
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当連載の第15回で紹介したPS2用ワイヤレスコントローラに新たな仲間が登場! というわけで、今回ご紹介するのは、株式会社HORIから5月19日に発売されたばかりの「ワイヤレスアナ振2ターボ」だ。ワイヤレスアナ振2ターボは、同じくHORIから発売されている有線コントローラ「アナログ振動パッド2ターボ」の機能をベースにワイヤレス化、全体にはラバーコーティングを施したハイパフォーマンスなモデルということだ。
HORIからはすでにPS2用ワイヤレスコントローラ「ワイヤレスアナ振2」が発売されており、ゲームグッズ研究所でも、すでに調査済み。今回はワイヤレスアナ振2から、ワイヤレスアナ振2ターボへの進化、そして変化を調査しつつ、PS2純正のコントローラであるDUAL SHOCK2、そして、前回の調査で好結果を残したロジクールの「コードレス・コンパクト・コントローラ」と比較した使い勝手や操作性をチェックしていこう。
● 手になじむ丸みを帯びたフォルムがGOOD! 本体カラーも高級感があり好印象
・ワイヤレスアナ振2ターボ
メーカー:HORI
販売価格:4,179円
通信距離:最大10m
連続使用時間:100時間(振動機能オフ時は400時間)
重量:220g(電池使用時は260g)
同時使用台数:最大8台
DUALSHOCK2互換
手にとってまず感じるのが、全面に施されているラバーコーティング。プラスチックそのままのコントローラと比べて滑りにくく、ホールド感の向上に役立っているのは間違いなさそうである。ラバーとはいうものの、ベタつくというほどではなく、手触りのよいしっとりした感触を得られる。コントローラのカラーは、「プレミアムブラック」、「プレミアムブルー」、「プレミアムレッド」と3色が用意されており、コーティングの具合とあいまって、どのカラーも高級感のある仕上がりになっている。店頭で見かけたときは、眼を引くこと間違いなしといったところである。
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今回用意したカラーはプレミアムブラック。ツヤが押さえられているラバー処理は高級感もあり見た目がよい。全体に丸みを帯びたフォルムとなっており、中央部に電池を収納するボックスが設けられている |
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グリップ部分の角度が自然な握り方ができる角度になり、ホールド感は確実に向上している |
ワイヤレスアナ振2の平べったい角ばったフォルムと比べると、ワイヤレスアナ振2ターボは、全体的に丸みを帯びたフォルムになっており、全体的に小型化されたのがまず好印象。特に形状の変化からくるグリップ感、ホールド感の変化は大きく進化しているのだ。コントローラを手に持ったときの感触に強く影響してくるのは、やはりグリップ部分なのだが、ワイヤレスアナ振2ターボでは、グリップ部分がより丸みを帯びた形状になったため、指でしっかりと握ることができるようになった。また、グリップ部分の角度もより自然な持ち方ができるように変更されている。
また、ロジクールのコードレス・コンパクト・コントローラと比較してみると、まずサイズは、若干コードレス・コンパクト・コントローラのほうが小さい印象を受けるものの、非常に近い大きさになってきた。ほとんど差がないと言っても問題はないだろう。
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ワイヤレスアナ振2(右)とワイヤレスアナ振2ターボ(左)を並べてみた。アナ振2が平べったく大きいのに対し、アナ振2ターボは丸みを帯びて、若干厚みが増している |
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ワイヤレスアナ振2ターボ(左)とコードレス・コンパクト・コントローラ(右)を並べてみた。形状的には非常に似た2つのワイヤレスコントローラだが、ワイヤレスアナ振2ターボのほうがグリップに若干厚みがある |
● 連続使用時間は100時間、振動機能オフ時はなんと400時間
使用感に大きく関わってくるものとして、重量は気になるところ。ワイヤレスコントローラの場合、コントローラ側に電池を入れることになるので、電池を含めた重さと、手に持ったときの重心は重要となってくる。
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本体背面に2本の電池を収納する。中心が重心となるため、小型化もあいまって、体感上はさらに軽く感じられる |
さて、ワイヤレスアナ振2ターボだが、使用する単三電池は2本。ワイヤレスアナ振2の電池3本使用から1本減っており、非常に嬉しいところだろう。これは電池の販売形体にもよるのだが、通常、電池は2本か4本のセットで売られていることが多いだけに、3本という数はちょっと……と思われていたところだった。重量面でも、使用電池が2本になったおかげで本体重量はちょうど電池1本分が軽量化されており、260gとなった。また、小型化とホールド感の向上からか、手に持ったときの重さは体感上、さらに軽くなっている印象を受ける。
電池の話が出てきたところで、お次はこれまたワイヤレスならではの気になるポイント、連続使用時間である。ワイヤレスアナ振2ターボの連続使用時間は100時間、振動機能オフ時はなんと400時間! ワイヤレスアナ振2の使用時間が50時間、振動機能オフ時は120時間だったことに加え、使用する電池が1本減っているという点も含めると驚愕の進化である。
さらに、ワイヤレスアナ振2ターボには使用時のオート電源ON機能と、未入力時間が続いた際に電源をOFFにするオートスリープモードが搭載された。オートスリープは未入力状態が3分持続すると実行される。使用時には、ボタンを押すと自動的に使え、使わないときは、そのまま放置すればよいというわけで、ワイヤレスコントローラの手軽さをより向上させる嬉しい機能だ。
コードレス・コンパクト・コントローラとの比較でも、スペック面では、通信距離、重量面はどちらも近い内容となっているが、連続使用時間の差はワイヤレスアナ振2ターボが100時間、コードレス・コンパクト・コントローラが50時間と、倍の差がついているのは大きい。
ここで、当研究所の実験では、もはやおなじみ(?)となった、コントローラの振動機能を水面でチェックしてみた。結果、メリハリはあるものの、純正やアナ振2並みの力強さは無く、有線コントローラ「アナログ振動パッド2ターボ」の小刻みな振動をさらに弱くした印象となった。やはり電池が2本ということで、振動のパワーは衰えているようだ。ただ、手に持って実際にプレイしている感触では、ほどよい印象である。コードレス・コンパクト・コントローラとの比較でも、波紋の数に違いがあるものの、振動の強さに関してはほぼ同等といえる。
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左が以前にも掲載した純正コントローラの振動写真。中央のワイヤレスアナ振2ターボは、眼に見えて振動が弱くなっているのがわかる。連続稼動時間とトレードオフされたものだろう。右がコードレス・コンパクト・コントローラの振動写真。波紋の高さはワイヤレスアナ振2ターボと似ている |
小型化されたのはコントローラ本体だけではなく、PS2本体に装着する受信部もワイヤレスアナ振2のものと比べて約半分ほどの大きさになっている。ワイヤレスアナ振2ターボの受信部とコードレス・コンパクト・コントローラの受信部も比較してみたが、これはもう、ほぼ同一のサイズと言って構わないだろう。縦、横、ともにサイズは非常に近い。どちらも使用時には受信部のLEDが点灯するため、動作の確認も簡単だ。
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アナ振2とアナ振2ターボの受信部を並べてみた。両写真とも、小さいほうがアナ振2ターボのものである。装着した状態ではメモリーカードとほぼ同じ大きさとなる |
アナ振2ターボとコードレス・コンパクト・コントローラの受信部を並べてみた。大きさに違いは皆無といってもいいほどアナ振2ターボの受信部が小型化されたということだ |
● 純正のアナログ入力に大きく近づいたレスポンスと、独自の連射機能が便利!
実際に操作した感触では、ワイヤレスアナ振2に比べて、だいぶ純正の感触に近づいたという、結果となった。“だいぶ”という部分は、微細なアナログ操作部分、特にアナログボタンの入力に純正との違いをまだ、若干だけ感じるということである。ボタンを、本当に軽~く押したときの結果が、純正のものと比べて、若干強く押したように反映されるのである。ワイヤレスとなると、デジタルの情報を電波に乗せて本体に伝えることになるわけで、“アナログ入力”を完全に伝えるのはやはり難度が高そうだ。あと一歩、というところまで純正に近づいたワイヤレスアナ振2ターボ。今後の製品にさらなる期待をしたいところである。
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株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの「ブラボーミュージック」でのアナログボタン調整画面。左が純正のもの、中央がアナ振2ターボ、右がコードレス・コンパクト・コントローラという順だ。アナ振2ターボは、アナ振2に比べると差が出ているものの、だいぶ純正に近づいている (C) 2001
Sony Computer Entertainment Inc. All rights reserved. |
ボタン自体の感触は、純正のものと比べて約1mm高くせり出している。このため、若干押し込むストロークが深めの印象を受ける。また、押したときの音は、純正のコントローラでは無音に近いのに対し、パチッというか、プチッという、小さな音が出るようだ。アナログスティック部分は先端が小さくなっており、親指の腹でしっかりとコントロールすることができる。この点は純正のアナログスティックよりも良好な操作が可能というかたも出るのではないかと感じる。
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研究所の最新設備「輪ゴム」でスティックを固定しつつ、スティック感度切り替えスイッチをテスト |
スティックに関連した特長として、ワイヤレスアナ振2ターボには、アナログスティックの感度を3段階に切り替える「スティック感度切り替えスイッチ」が搭載されている。用意されているモードは、通常のスティック感度と同等の「ノーマル」、ノーマルに比べ感度が敏感になる「ナロー」、逆に感度が緩やかになる「ワイド」の3種類である。
この感度切り替えスイッチの切り替えによる変化を実験してみた。今回変化を見ることができたのは、某RPGタイトル。最近のRPGタイトルでは、スティックを大きく倒すと走り、少し倒したときはと歩く、という操作が割り当てられていることが多く、研究所の最新設備である「輪ゴム」でスティックを固定した状態で切り替えを行なってみた。
結果、ノーマルで歩いていた主人公キャラクタは、ナローに切り替えると走りだし、ワイドに切り替えた場合、止まってしまった。機敏な操作が必要になるタイトルではナローに、慎重なスティック操作が必要なタイトルではワイドに切り替えることで、快適にプレイすることができるというわけである。
コントローラの前面にはもうひとつ、連射の速度を切り替えるスイッチが設けられている。ワイヤレスアナ振2ターボは、方向キーとボタン(セレクトボタンを除く)に連射機能を割り当てることが可能で、連射速度は、1秒間に約5回、約12回、約20回の3段階で設定することができる。また、方向キーやボタンを押していなくても連射が持続する連射ホールドモードも搭載している。
そもそも、ワイヤレスコントローラに連射機能が搭載されていること自体がめずらしいのだが、方向キーにも連射機能を割り当てることができるというのは、有線コントローラを含めても少なく、特徴のひとつにもなっている。
これなら某RPGのスロットゲームで方向キーを連射ホールドモードに設定して放置、朝起きたらコインがザクザクなんてことも! と期待してみたが、なんと3分経過した時点でスリープモードに入り、入力が中断されてしまったのだ。もちろん方向キー以外のボタンも同様である。セロハンテープなどで方向キーやボタンを固定しておけば良いのだが、このような使い方をしたい人にとっては少々残念な仕様かもしれない。
● 通信距離や遮蔽物耐性もバッチリ!
ワイヤレスコントローラといえば、実際の通信距離と遮蔽物の影響も気になるポイント。ワイヤレスアナ振2ターボでは、前製品のワイヤレスアナ振2に比べて通信距離が公称値で約10mと2倍に伸びている。ということで、実際に見通しのよい空間で約7m離れてプレイしてみたところ、ボタン入力の取りこぼしもなく実に快適だ。
次に、これまた恒例となっている木製のテーブルと金属製のフライパンを用いた遮蔽物耐性テストを行なってみた。その結果、約7m離れた地点でも快適にプレイすることができた。さらに、直線距離にして約10m、木製の扉を2つ挟んだ地点においても反応は良好。距離や遮蔽物を気にする必要は全く無いと言えよう。
ワイヤレスアナ振2では、これらの遮蔽物を挟むと5.5m付近でボタン入力の取りこぼしが発生してゲームを楽しむどころではない状況だったことを考えると、ワイヤレスアナ振2ターボの遮蔽物耐性は格段にアップしているようだ。
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PS2に接続した受信機の前に、テーブルとフライパンを置いて遮蔽物耐性を調査中 |
● 全てにおいて、良好かつ、大きな進化を見せたワイヤレスアナ振2ターボ
いかがだったろうか。調査の結果、ワイヤレスアナ振2と比べて、ワイヤレスアナ振2ターボかなり進化している。ライバル的存在といえるワイヤレス・コンパクト・コントローラとも互角以上の結果を残しているといっていい。小型化と形状の変化により、向上したホールド感、使用する電池が1本減りつつも、2倍以上に伸びた連続駆動時間、より純正のものに近づいた操作性、と、全体に不満はない。本体カラーとコーティングからくる高級感も好印象である。さらに、ワイヤレスアナ振2ターボにしかない、任意のボタンの連射機能も大きな魅力と言っていいだろう。
据え置きタイプのゲーム機のコントローラは、ワイヤレスが標準! という時代に先駆けて、ワイヤレスの感触や、扱い(特に電池やバッテリーの存在)に慣れておくのも悪くなさそうである。なによりワイヤレスの恩恵、その手軽さはぜひとも体感して欲しいところ。ワイヤレスアナ振2ターボで快適ゲームライフ、オススメである。
● ゲームグッズ研究所番外編~E3でこんなグッズ見つけました!! ~
先日、アメリカのロサンゼルスでは、Electronic Entertainment Expo 2005、E3が開催された。次世代機の発表が相次ぎ、GameWatchでも大きく特集したばかり。だが、E3では、そればかりではなく、最新のゲームグッズも世界中から集結し、発表されているのである。
そのついでに、アメリカで見かけたゲームグッズを少しご紹介しよう。海外のゲームグッズが日本に輸入される例は昨今それほど珍しい話ではない。少々古いものから新しめのものまで、一気にお見せする。
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まずは、PS2用のキーボード一体型コントローラ。携帯電話のように2本の指でプチプチと文字入力するというわけだ。ただ、英字キーボードなので使うのは少々コツがいる |
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こちらはニンテンドーDS用の充電スタンド。手前のボタンを押すと、スタンドから本体が外れる仕組みになっている |
当研究所では、みなさんに取り上げてほしいネタなどを随時募集する。ドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) → game-watch@impress.co.jp ←
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□HORIのホームページ
http://www.hori.jp/
□ロジクールのホームページ
http://www.logitech.com/index.cfm/JP/JA
(2005年5月27日)
[Reported by ゲーム環境向上委員会]
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