【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

カプコン、WIN「モンスターハンター フロンティア オンライン」
6月21日よりオープンβテスト、28日より正式サービス開始

6月4日 開催

 株式会社カプコンは、Windows用オンラインハンティングアクション「モンスターハンター フロンティア オンライン (MHF)」のプレスカンファレンスおよびユーザーとの交流会「ハンター懇親会」を6月4日に開催した。

稲船敬二氏
 プレスカンファレンスでは、今後のスケジュールやプロモーション展開などについての発表が行なわれた。まず始めに、カプコン常務執行役員の稲船敬二氏が壇上に上がり、「遅ればせながらオンライン事業に参入できた。オンラインには、カプコンで一番強力なタイトルを持ってきたいと常々思っており、それはやはり『モンスターハンター』であろうということになった。中身もサービス形態も自信を持って送り出せるものになった」と挨拶した。



■ オープンβテスト以降のスケジュールと利用料金を発表

小野義徳氏
オープンβテスト以降のスケジュールが発表された。6月21日開始より1週間のオープンβテストを実施した後、正式サービス開始となる
 「MHF」の具体的な展開については、カプコン開発統括本部 オンライン開発部部長の小野義徳氏が説明を行なった。

 まず今後のスケジュールについてだが、オープンβテストが6月21日16時から28日10時まで実施される。そして6時間のメンテナンスの後、6月28日16時から正式サービスが開始される。クライアントは公式サイトより無料でダウンロードできるほか、パッケージ版も発売される。

 正式サービス時の利用料金は、月額課金制を採用。「ハンターライフコース」と呼ばれでおり、30日1,400円、60日2,660円(5%引き)、90日3,780円(10%引き)の3つの料金コースが用意される。決済方法は、クレジットカード(本人認証サービス対応)、WebMoney、NET CASH、Edy、携帯課金(7月末導入予定)。

 また無料で利用できる「トライアルコース」も用意される。こちらはハンターランク(HR)が2までのクエストしか受けられないという制限はあるが、その他のサービスや利用期間は無制限。ログインして友人とチャットしたり、初心者のガイドをする程度ならば、無料で利用できるといえる。HR3以上のクエストを受けたい場合は、「ハンターライフコース」の利用料金を支払う必要がある。

 このほか、公認ネットカフェによるサービスも展開。こちらはネットカフェの利用料金のみで、「ハンターライフコース」と同じくHR3以上のクエストが受けられる。

 小野氏はさらに、「MHF」における今後のアップデート計画についても明らかにした。まずオープンβテストにおいてはHR50までを開放し、そのまま正式サービスへ移行するという。

 最初のアップデートは、7月下旬の「リファイン」アップデートとなる。これはユーザーからの要望を反映させるためのアップデートになるという。続いて8月下旬に大型アップデートの第1弾が実装され、同時にHR100まで開放される。その後も9月下旬にリファインアップデート、11月下旬に第2弾大型アップデートが実装され、HR100以上が開放される。

 さらに長期計画として、新たな武器や防具の実装、猟団専用ルームの実装と拡張、第3のオリジナルモンスター、新たな武器・防具の生産ルール化、新マップの実装、「マイギャラリー」と「マイガーデン」に続く新コンテンツの追加などを挙げている。

 小野氏は最後に、「カプコンとしてはアクションゲームの面白さを十分に提供できているつもりだが、我々の思いとユーザーの期待には相違があると思っている。その部分は随時、リファインや長期アップデートによって溝を埋めていきたい」と今後の抱負を語った。

30日1,400円の月額課金制を採用。アイテム販売(ハイブリッド課金)を行なう予定は今のところないという HR2以下のクエストしか受けられないが、無料でもプレイ可能。「初めてプレイして、ゲームが自分にあっているかどうかはこのあたりでわかるはず」という 早くも今後のアップデート計画を公開。カプコンが「MHF」に本腰を入れていることを強烈にアピールしている



■ プロモーションに長州小力氏を起用。公式サイトでムービーを展開

長州小力氏とアイルーが並んで登場
 「MHF」では、非常に多彩なプロモーション展開が予定されている。順に紹介していくが、まず最も目を引くのが、長州小力氏の起用だ。

 会場に姿を見せた小力氏は「モンスターハンター」シリーズについて、「(PSP版を)楽屋で芸人がやっているのを借りたことがあります。楽しかったですね。事情があって買ってはいないんですが……」と、プレイ経験は浅い様子。今回起用されたことについても、「何でお前なんだよ? と他の芸人達にも言われました」とやや自虐的に告白した。

 プロモーションが決まった際には、「PSPをくれって言おうと思ったら、パソコンが置いてあったんですよ。パソコンくれとは言えないしなあ」と、やや勘違いからのスタート。しかし元々アクションゲーム好きということで、ゲームは楽しくプレイしたそうだ。

 実際のプロモーション展開としては、まず「MHF」公式サイトで、小力氏出演のプロモーションムービーを展開。全6話構成で、6月29日より毎週配信される予定。会場で流されたメイキング映像では、実際にコントローラを握ってプレイするシーンも見られたが、内容はほぼ隠されたまま。どういった展開で笑わせてくれるのか楽しみだ。またムービーのほかにも、小力氏にちなんだゲーム内アイテムを登場させる企画も進められているという。

 プレス向けの真面目な発表会ということで、登場時は拍手ももらえなかった小力氏だったが、途中のトークでだんだんと場を盛り上げた。最後の挨拶は「『モンハン』すっごい楽しいです。いい出会いが必ずあります。みなさん『モンハン』をプレイしてください。……ハッハッハッハ! 意味わかんないですね!」と妙なノリで締め、会場は爆笑で終了。「僕を起用するなんて、ゲーム同様に大冒険ですね」とオチまでついたが、そんなゲームとミスマッチなところも、逆に今後の読めない展開に期待できるかもしれない。

小力氏のプレイムービー。ゲーム内チャットでナンパし、気合の入りそうなエモートコマンドをやっている最中に敵に叩かれたり、モンスターの目の前で肉を焼いて倒されたり。「敵の目の前で肉を焼くとかありえないでしょ? 倒されましたけど、僕は面白かったですよ」と満足げ


杉浦一徳氏
 このほかのプロモーション展開については、カプコン開発統括本部 オンライン開発部 運営プロデューサーの杉浦一徳氏が順に紹介した。始めに提携プロモーションのコンセプトとして、「新規ユーザーが常に降り立つ、活気のあるワールド作りを目指します」とし、幅広いプロモーション展開を継続して行なうことをアピールした。

 最初に提携プロモーションとして紹介されたインテル株式会社は、同社のCore 2 Duoプロセッサで3つの展開を実施。まずPCメーカー各社から「MHF」推奨PCとして発売されるPCに特別なイベントコードが同梱され、クエストを達成することで「デュオ」シリーズの防具を入手できる。また技術面で、Core 2 Duoプロセッサ搭載PCにおいて、2ウインドウの同時起動に対応し、1台のPCで2人同時プレイが可能となる。さらに2007年内には、新たな技術的追加仕様を実装するとしている。

 2番目は江崎グリコ株式会社。同社のアイスキャンディ「アイスの実」と「スパークタイム」の2つの製品に同梱されるイベントコードを使用すると、8種類のアイテム「スリープボール」の中から1つがランダムにプレゼントされる。アイスキャンディをそのままハンマーにしたようなグラフィックスで、見た目にもかなりユニークなデザインになっている。

 このほかにも、推奨PC販売各社や、株式会社エンターブレイン、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社(ピザハット・オンライン)、三井住友カード株式会社、株式会社エクサー、株式会社エルザジャパン、エレコム株式会社、Skype、株式会社ロジクールなどが提携プロモーションに参加。オンラインゲームでは他に類を見ないほどの幅広い展開を見せている。

会場で発表された提携プロモーション。PCからゲームコントローラ、食品、クレジットカードなど、とにかく幅広い



■ 「ハンター懇親会」

約130人のユーザーが参加した「ハンター懇親会」
 プレスカンファレンスの終了後、引き続いてユーザー参加による「ハンター懇親会」が行なわれた。ここでは小野氏と杉浦氏のほかに、ディレクターの木村幸一氏も参加。よりユーザーに近い開発陣を招き、プレス向けとはやや趣旨の異なる発表を行なった。

 先にプロモーション展開の説明をしていた杉浦氏だが、ここではクローズドβテストでの報告として、さまざまなデータを公開した。この中では、計34日間のクローズドβテスト中に、1,004人がHRのキャップとなる29に達していたことや、クローズドβテストにおける人気武器のランキング、またゼニー最多保持者の所持額や、トータル517時間(1日平均15時間以上)接続していたユーザーがいたことなどを、笑いを交えながら紹介した。

杉浦氏は問い合わせの数が思ったより少なかったことを不安に感じているようだ
 このデータの最後に、「お問い合わせ数」という項目が発表された。ユーザーからカプコンに寄せられた意見や要望の数(バグ報告等は別)は、総計3,548件で、そのうちクローズドβテストの最後となった5月が最も多く1,813件だったという。この数は杉浦氏としてはかなり少ないと感じているらしく、「もっと要望をいただいて、より喜んでいただけるゲームにしたい」と話していた。

 寄せられた要望では、「メール着信時に効果音やメッセージが欲しい」、「新規クエストや武器を追加して欲しい」といったもので、これは現在対応するよう進められているという。

 報告が少なかったことや、あまり厳しい要望がなかったことは、ゲームの完成度が十分に高いと感じているユーザーが多い証拠とも考えられる。初のPC用オンラインゲームということで、運営側は不安に思っているようだが、今のところはスムーズにユーザーに受け入れられていると言っていい状況だ。あとはオープンβテスト時にサーバーが安定して動作するかどうかだが、クローズドβテストで全開放した際のトラブルの経験を踏まえて、同じミスを繰り返さないようにしたいというコメントが何度も聞けた。こればかりは楽観視はできないが、言葉を信じ、期待をして見守りたい。

 「ハンター懇親会」ではその後、参加者からのQ&Aコーナーも実施。ジャンボ村(シングルモード)は実装しないことや、キーボードとマウスによるインターフェイスの改良を今後も継続して行なうことなどが明らかにされた。

 また会場では「来場者へのお土産」として、本作に登場するオリジナルモンスターが公開された。写真撮影は一切禁止とされたため、残念ながら絵はお見せできないが、堅い表皮を持つ魚竜種だということだ。新モンスターとしては、既に「ヒプノック」が公開されているが、アップデート計画の中には「第3のオリジナルモンスター」という項目もある。大規模なアップデートが可能なPCゲームの利点を生かし、今後もこういった新要素をどんどん加えていきたいという考えのようだ。

 一通りの発表の後、推奨PCを使ったゲーム大会も行なわれた。こちらは参加者同士で4人1組のパーティを作り、モンスターの撃破時間を競うというもの。好タイムをマークしたパーティのメンバーには、プレゼントが贈られた。

杉浦氏が公開したクローズドβテスト時のデータ。ユーザー向けの笑えるネタも仕込んであるが、人気の武器や傾向などは純粋なデータとして面白い
ゲーム内でのプロモーションやサポートポリシーなど、プレス向けの発表にはなかった内容も盛り込まれた 一通りの発表の後にゲーム大会を実施。参加者は即席パーティながら、声をかけあって息の合った動きを見せていた


□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□ダレットのホームページ
http://daletto.jp/
□「モンスターハンター フロンティア オンライン」のページ
http://www.mh-frontier.jp/
□関連情報
【5月28日】カプコン、WIN「モンスターハンター フロンティア オンライン」
全国のPCショップで店頭狩猟体験会を開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070528/mhfo.htm
【5月17日】カプコン、WIN「モンスターハンター フロンティア オンライン」
「クローズドβファイナルイベント」を開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070517/mhfo.htm
【5月12日】カプコン、WIN「モンスターハンター フロンティア オンライン」
「ヒプノック」素材の新装備や「マイギャラリー」などを紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/mhfo.htm
【5月11日】カプコン、「モンスターハンター フロンティア オンライン」ハンター懇親会を6月4日に開催
βテスターから200名を募集、サービススケジュール、ビジネスモデル等を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070511/mhfoff.htm
【4月21日】カプコン、WIN「モンスターハンター フロンティア オンライン」
オリジナル要素を紹介。パッケージ版の発売も決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070421/mhfo.htm

(2007年6月4日)

[Reported by 石田賀津男]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.