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【連載第21回】まったりマイペースで「ファイナルファンタジーXI」の魅力をレポート

ファイナルファンタジーXI連載
~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~

「アサルト」作戦ガイド第3弾~昇格試験特別編~
サラヒム・センチネルのコミカルドラマやオススメアサルトを紹介

 「アトルガンの秘宝」時代に一変した冒険者の日常。最も大きな変化は「冒険者」ではなく「傭兵」になったことだろう。傭兵としての活動の最たるものがアサルト作戦だ。アサルトは作戦任務を受けて、短時間に完了できる作戦に挑むというカジュアルなコンテンツである。作戦の種類も豊富で、クリア済みのお気に入りの作戦に継続的に挑むもよし、未体験の作戦に次々と挑んでいくもよしと自由度も高い。

 そのアサルトには、傭兵ランクを示す「傭兵階級」を上げる昇進試験がある。試験というと堅いイメージがあるが、傭兵派遣会社サラヒム・センチネルにおける試験は、同じ傭兵の悩みやなんらかのトラブルが発端になっているものが多い。サラヒム・センチネルの日常が垣間見れるコミカルなミッションとも言える。そこから秀逸なシーンをピックアップしつつ、試験のポイントを紹介していこう。

 また、後半ではアサルト作戦の中からオススメの作戦をピックアップしてみた。今回紹介するのは戦闘系の作戦から「謝鱗祭襲撃作戦」、非戦闘系で少人数が可能な「黒羊買付作戦」。アサルト作戦は、人数や可能ジョブ、非戦闘系、戦闘系など、状況によって適した作戦を選べるようになっている。その他のアサルトも代表的な作戦を戦闘系、非戦闘系におおまかに分類してみた。


“傭兵稼業”という仕事ドラマが生まれるサラヒム・センチネル
人情味のある横暴社長と、情けないが面倒見のいい人事担当

 サラヒム・センチネルに関連するイベントや物語は、これまでのFFXIにはなかった“会社”や“仕事”というジャンルになる。世の中には仕事の世界を題材にしたコミックが多々あり、仕事に生きる人間ドラマも親しまれているが、そうした魅力に近いところもあるだろう。だが、サラヒム・センチネルのストーリーは、決してビジネスライクではなく、「FFXI」の世界観を保った範囲でのコミカルテイストだ。その中心となる人物、社長であるナジャ・サラヒムと人事担当のアブクーバを簡単に紹介しよう。

    サラヒム・センチネル社長
    「ナジャ・サラヒム」

    天下のサラヒム・センチネルを敵にまわしてこの街で生きてけると思ってんのかい?

    サラヒム・センチネル人事担当
    「アブクーバ」

    昇進すれば、ボーナスもグーンと上がって、ウハウハ! (なぁんて、夢のまた夢です……)
    ……ほんとですよ? (最近もらってる人見たことないけど。)

・ナジャ社長

サラヒム・センチネル社長、ナジャ・サラヒム。アトルガン皇国を訪れる冒険者となかば詐欺まがいの手法で傭兵契約を結び、皇国の公務をこなさせている。トゲトゲのモーニングスターを愛用する
 愛用の“トゲトゲ”を振りかざし、バイタリティの塊のような人物でとにかく押しが強い。勘が鋭く、欲深く、さらに横暴なところがあり、冒険者が得た報酬からマージンをがっつり引いていくというシーンもたびたび見られる。

 こうして書き表すと嫌な人物でしかないように思うのだが、仕事には厳格で実直なものの温かみも持っている。後輩の面倒をみる大切さを教えたり、アブクーバや社員の失態を厳しく叱りながらも最後には前向きな裁定をくだしたり。厳しいだけではない面倒みのよさがある。いくら厳しくわがままにされてもアブクーバがナジャ社長についていく気持ちがわからなくもない。

 幽霊話を怖がったり、スイーツが好きだったりと、女性らしい一面を見せることもある。ただし、アトルガン皇国で噂の流れる“冥路の騎士”を怖がっていたことに関しては、後に、「この世にいることがわかれば、そこいらの化け物と変わらない感じがしてきたよ」というセリフも見られた。愛用のトゲトゲで殴れるものなら怖くないのかもしれない。

・アブクーバ

サラヒム・センチネル人事担当、アブクーバ。押しの強いナジャ社長に付き従い、日々苦労している。横暴に振り回されながらも、傭兵に心配りをする姿は、好感が持てる。サラヒム・センチネルの影の功労者だろう
 サラヒム・センチネルの名脇役が、このアブクーバだ。役職としては人事担当なのだが、いつもナジャ社長に呼びつけられ付き従っている。従者や秘書のようなポジションでもあるのだろう。メガネをかけていることもあってインテリ風の人物だが、話してみるとどこか情けない。口調の語尾を「~~ですー」といったように伸ばすところや、「ふひー」や「はひー」などの力の抜ける口癖があるところが理由だろう。本人は至って真面目に行動しているつもりでも、どこかコミカルになってしまう。硬軟の組み合わせとしても、ナジャ社長といいコンビなのは間違いない。

 彼はサラヒム・センチネルにいつもいて、会社や社長のこと、勤務評価などをガイドしてくれる。だが、その会話での彼は大変にけだるそうだ。そのため、サラヒム・センチネルの仕事やナジャ社長の横暴に嫌気があるのかな、とも思えてしまう。だが、ナジャ社長がファッション指南をするシーンをはじめ、随所でナジャ社長や仕事が好きなんだなと感じさせるシーンもある。

 ナジャ社長のことを恐れてもいるものの基本的には好きな彼。だが、本人の目が届かないところでは気を抜いているのだろう。いつナジャ社長に呼びつけられるか分からない、緊張感の耐えない環境にいつも置かれていることを考えると納得もいく。


ナジャ社長の“トゲトゲ”にアクシデント発生!!
アブクーバ最大の危機

いざ、作業場に運ぼうとしたときでした……。落としてしまったんです……ふひー!


 傭兵階級「特務曹長」への昇進試験より。あくる日サラヒム・センチネルを訪れると、人事担当のアブクーバの様子がおかしい。「ハァ~……。」と深いため息をついている。どうやら日課としている社長のトゲトゲの手入れをしようとしたとき、落っことしてしまったらしい。そのときに、何か重要な問題に気がついたようだ。

 責任をとって会社を辞めようと思うと言い出す始末。このとき、冒険者は彼にかける言葉を選べる。その選択肢から、仕事は他にもあるという内容を選ぶと、「ううっ……いい会社だったなぁ。本当は辞めたくないんです……。」という彼の本音が聞ける。冒険者の立場から見ると、どのあたりがいいのかは少し疑問ではあるが、彼にとって大切な会社であることがわかる。

 問題解決に乗り出す2人。もちろんナジャ社長には内緒だ。この昇進試験では(試験という形式ではまったくないが)、ナジャ社長のトゲトゲに起こったある問題を解決するべく、ある材料を探すことになる。それ自体は、難しい内容ではないが、普段はあまり足を運ぶ機会のない場所に行くことにはなるので、インビジやスニークなどの魔法や効果のあるアイテムを用意し、慎重に行動するのがオススメだ。

 このクエストの終わりには、ナジャ社長の勘の鋭さ、そして器の大きさが見られる。曲がったことの嫌いな彼女が最も怒ることとはなんだろうか。アブクーバの運命やいかに。

ナジャ社長のトゲトゲに起きた問題を解決するべく秘密で行動するも……。
深いため息をつくアブクーバを見かねて、ナジャ社長にはナイショで行動することに。問題を解決され、クネクネとトゲトゲに抱きつくという、少し気持ちの悪い喜び方をするアブクーバ。だが、その全てはナジャ社長にばれていて……。


後輩育成も傭兵の務め!
心を鬼にして徹底的に鍛え上げる!

入社以来の公務達成総数3回。
内容は…… 噴水周りのゴミ拾い1回! 噴水のラクガキ消し1回! 噴水の水さらい1回!

 サラヒム・センチネルにはたくさんの傭兵がいる。その中には、うまく公務ができず伸び悩むものも多いようだ。この曹長への昇進試験では、「窓際3人組」という情けない俗称をつけられている“三等傭兵”を鍛え上げる。冒険者が傭兵になったばかりのときは二等傭兵という階級だったのだが、彼らはその下の「三等傭兵」。あまりに伸び悩む彼らに特別に用意した不名誉な階級なのだそうだ。

 冒険者は教官として、3人組を鍛え上げる。メニューは腕立て伏せ、腹筋、ランニングだ。どれもミニゲーム形式になっていて、腕立て伏せでは回数をごまかしている者がいないかを指摘する。これは冷静に数を数えられれば大丈夫だ。腹筋ではタイミングをみて笛で合図をする。これに関してはアブクーバの腹筋で練習ができる。タイミングが悪いと、笛の音が弱々しくなるので練習でタイミングをつかもう。本番では3人が同時に腹筋をする。焦らずに全員が腹筋をし終えて元の体勢に戻るのを確認しよう。最後はランニング。走るスピードが遅れている者に檄を飛ばそう。

 このクエストのポイントはなんといってもトレーニングのミニゲーム。失敗するとヴァナ・ディール内の翌日になってから再チャレンジすることになる。コツを掴みづらいので、しっかり練習した上で臨むことをオススメしたいが、こうしたちょっと変わったアサルト作戦などもありでは? と思う。

窓際3人組を徹底的に鍛え上げろ!
街中で腕立て伏せ、腹筋、ランニングといったメニューを行ない3人を鍛え上げる。先輩傭兵の教官として3人がサボらないように見張ろう。少し難しいのは腹筋だろうか。アブクーバとの練習でコツをつかもう


サラヒム・センチネル、探偵社に職種替え!?
いつもとは一味違う仕事の先にはあるものは

    調香師「リリルン」
    あたくち、リリルンともうちますの。ここはたちかジャノメたんていちゃ、ですわのね?
    ここらもむかちと、すっかりかわったからわからなかったですの。

 軍曹への昇進試験はコミカルでありつつも、感動的な話が楽しめる。ある日サラヒム・センチネルを訪れたリリルンという名前のキキルン。リリルンはこのあたりを訪れたのは久しぶりのようで、サラヒム・センチネルを蛇の目探偵社という探偵会社と勘違いしているようだ。どうやらリリルンは人を探しているようだが……。

 傭兵会社サラヒム・センチネルに舞い込んだ探偵業務。最初は自分の会社を知らないこの依頼者にいらだつナジャ社長だが、謝礼は羊車にどっさり持ってくるという一言で、がらっと態度を変える。ここは傭兵会社であることを丁寧に説明しようとするアブクーバの口を封じ、即興で蛇の目探偵社モットーを説明させる。驚きなのはアブクーバのアドリブのうまさだ。「迅速解決、安心価格ッ! もちろん個人情報絶対守秘でありますッ!」とすらすらと話す。日頃からナジャ社長の応対をしている成果だろうか。

 このクエストは成り行きから、数々の事件を解決した名探偵となって人探しをするという一風変わった内容だ。探偵というだけに、主に聞き込みをすることになる。途中には話す代わりに「甘いもの」を要求する人物もいるかもしれない。ミルクと卵を使った甘いお菓子を用意しておくといいだろう。駆け出しの身から財をなした調香師リリルンが探す人とは。慣れない聞き込みを続けた先には、少しだけもの悲しい物語が待っている。

報酬に目がくらんだナジャ社長ご指名で、名探偵として人探しをすることに
リリルンの依頼である人探しを、傭兵だとはばれないように行なう。人探しの基本は聞き込み。だが中には情報を与えるかわりに見返りを要求するものも。聞き込みの先にたどり着いた場所では、少し物悲しい結末が待つ


くじけつつある同僚を救え!
人の上に立つことの最も大切なこととは

    冒険者と同じ日に傭兵になった「ファルズン」
    ……ボクには、じ、自分の勤務評価を自分の力だけで、どうにかする自信なんて、ないんです……。

 これは傭兵長に昇進するための試験だ。傭兵長という響きからして、下級の傭兵の上に立ち、まとめる立場を暗示しているようだが、クエストの内容もそれに沿った内容になっている。キーになる人物はファルズンという名前の2等傭兵。彼は冒険者と同じ日に傭兵になったという。いわば冒険者の同期の桜といったところだ。だが、勤務評価はまったく上がらないという。

 アブクーバが彼に話をしたところ、もはやまったく自信がないそうで、ナジャ社長のトゲトゲが怖い、机を叩く音も怖い、見つめられるだけでも怖いと語るあり様。今ではサラヒム・センチネル内の曲がり角すら曲がれないらしい。自信を失い、恐れが湧き上がるということもまた、よくある話だ。

 そんな彼に、ナジャ社長から錬金術ギルドでの仕事が与えられたという。彼について話し終えたアブクーバは、こっそりナイショで彼を手伝ってあげてくれないか、と冒険者に持ちかける。さすがは人事担当といったところだろうか。アブクーバの心配りもなかなかに侮れない。

 このクエストでは、サラヒム・センチネルの階級章に仕込まれているクオーツ発信機を製造する材料「霊晶水」をアトルガンエリア各地にある霊晶泉から組んでくることになる。ぶっちゃけてしまうとファルズンには任せられないことばかりなので、そのほとんどは冒険者が行なう。仕事を終えナジャ社長に報告するが、彼女はとても察しがよく冒険者が手伝ったことをすでに知っている……。この事に対し、ナジャ社長が下す判断とは。それは仕事において、とても重要なことのひとつだ。

ファルズンの代わりに霊晶水を手に入れ、調合を行なう
水汲みもおぼつかないファルズンに代わって、ワジャーム樹林やバフラウ段丘に点在する霊晶泉から霊晶水を汲んでくる。霊晶水を得たら次は濃度の調整。この濃度調整の結果によって、後にもらえるアトルガン貨幣の報酬が変化する


ほかでは体験できない戦闘を満喫できる作戦から
一切戦闘がなくレベルもジョブも問わない作戦まで、幅広くなった

 「アトルガンの秘宝」がスタートして以来、アサルト作戦もこの1年で種類が豊富になった。傭兵階級は二等傭兵から始まり、一等、上等、傭兵長、伍長、軍曹、曹長、特務曹長と、現在8階級。最近追加されたナイズル島は特殊なので外すとして、作戦地域は5箇所。合計の作戦数は40もある。

 ここではこの40もの作戦の中から、特に筆者が面白いと感じている「謝鱗祭襲撃作戦」と、「黒羊買付作戦」を紹介しよう。「謝鱗祭襲撃作戦」は数百体という大量の敵をひたすらノンストップになぎ倒すという、他ではなかなかできない体験を楽しめる作戦。爽快感も抜群でとっつきもいい。

 この「謝鱗祭襲撃作戦」は、2006年に開催された東京ゲームショーの「FF XI」ブースで楽しめた特別アサルト「雲霞の如し」をベースにしていると思われる。そのときの模様は、TGS特別号で紹介しているが、「雲霞の如し」をさらにパワーアップさせて、ゲーム内に登場させたということだろう。魅力的な特別アサルトだっただけに実際に登場したことは嬉しい限りだ。

 「黒羊買付作戦」は戦闘が一切なく、レベルやジョブをまったく問わない作戦。採掘と採集のシステムがうまく使われていて、キキルンと手に入れた品をやりとりし黒羊を獲得する。かなり凝った作戦で、あらかじめ把握しておくべき要素が多いために事前の説明が苦労するという面がある。そのため、シャウトなどの参加者募集では経験者のみを募る声が多い。本稿を読むだけでは決して経験者にはなれないものの、事前知識を得ることで参加の機会が生まれれば幸いだ。

「謝鱗祭襲撃作戦」……想像を絶する大軍をなぎ倒す爽快な作戦

    作戦領域:マムージャ兵訓練所
    傭兵階級:曹長
    作戦目標:会場の敵の殲滅
    募集要員:レベル70以上 3~6人
    作戦戦績:2,000+ボーナスあり

    画像のように次から次へとマムージャを中心とした大軍が押し寄せる。絶え間なく襲いかかってくるため、休む間もない。MPの補給などはテンポラリアイテムを活用する
     脱皮直後のマムージャたちが集い、新しい鱗の獲得を神に感謝するという祭典「謝鱗祭」を襲撃するという作戦だ。敵の数たるや200体を超える。普通に考えればとても立ち向かえるような数ではないが、マムージャたちは脱皮と祭りの舞踏で疲弊しており、通常よりぐっと弱い。

     このアサルトは、尋常ではない数の敵をひたすらになぎ倒すという爽快感がノンストップで味わえる作戦だ。作戦が開始され広場に進むと、「敵、第一陣、接近中……」と表示され、ほどなくして、マムージャやプーク、ブガードなどの大群が襲い掛かってくる。その光景は、初体験だと慌てふためくほど。大量の敵を一度に相手するので、範囲攻撃が有効だ。例えば片手剣ならサークルブレードなどのWSになる。魔法では範囲の物理系青魔法が特に効率がいい。

     敵のHPは500ほどもなく、それでいてこちらの攻撃は大きいダメージが与えられる。サークルブレードで300~500、青魔法ではフライパンやボディプレスなどの高レベルな魔法ではやはり300~500ほど、グランドスラムやバトルダンスなどの中レベル帯の魔法でも200~300ほどのダメージを与えられる。多少のばらつきは見られたが、ともあれ特別仕様の大きなダメージを与えられるようになっているようだ。ちなみに魔物のララバイやスリプガ、青魔法のサペリフィックなど眠らせるタイプの魔法も効果がある。

     こちらが喰らうダメージは、小さくなっている。通常攻撃などで10や20といった程度、トルネドなどの古代魔法を使ってくる魔法タイプのマムージャもいるが、100程度のダメージで済んでいた。ただし、マムージャに限り、少し強めになっている。50~100程度のダメージを与えてくるし、HPも少し他と比べて高い。

    レベル上げのシーンではあまり使われない範囲攻撃が活躍する。多量の敵を巻き込む音が響き、一斉に倒れていくのは気持ちいい
     1陣の戦闘で襲ってくる数はなんと200体! 絶えずノンストップで襲い掛かってくるので、文字通り息つく暇もなく混戦を展開することになる。敵の攻撃は弱くなっているとはいえ、数が多いためこちらもだいぶ疲弊する。定期的にケアルガやいやしの風といった範囲回復などを使ったほうがよさそうだ。オススメなのはファランクスやファランクスII。一定以下のダメージを軽減してくれるため、元々小さいダメージをさらに軽減してくれる。

     混戦の中で見落としがちになるが、戦闘中にはいくつもの回復アイテムが手に入る。ポーション類、エーテル類、さらにエリクサーやダイダロスウィングなど様々だ。いずれもテンポラリアイテムで、敵を一定量倒していると自動的に持ち物に入れられる。

     謝鱗祭の襲撃は第1陣の200体を撃破したところで、ひとまずの区切りがつき作戦達成となる。この時点でクリアしてもいいのだが、作戦には獲得戦績をアップできる続きがある。エリアの北奥にはなんとNPCの捕虜がいるのだ。捕虜はPot Hatchに閉じ込められており、テンポラリアイテムの「蛮都の黒鱗のカギ」を入手できれば救出できる。この鍵を手に入れるには、第1陣でマムージャを積極的に倒す必要があるようだ。捕虜を救出すると、さらなる大群が押し寄せてくる……。

     このアサルトの醍醐味はとにかく常識破りのとてつもない数の敵との混戦にある。普段ではありえないような数の敵が次々と接近し、レベル上げのシーンではあまり使わない範囲属性のWSや魔法を駆使して、一気になぎ倒していく。爽快感と高揚感の高さはアサルト作戦でも随一だろう。

第1陣200体を殲滅後にも、戦績ボーナスを得るチャンスがある
画像上は混戦の模様。下はテンポラリアイテムを使用中の場面や、ある条件を満たしている出現する特殊な敵。さらに奥に捕らえられている捕虜という3枚だ。1陣殲滅だけでもクリアは可能だが、戦績ボーナスを加えることもできる

    ・その他の主な戦闘メイン、または殲滅系の作戦

     落ち武者追撃戦:レベロス風穴 上等傭兵
     黒い男爵撃墜作戦:ペリキア 傭兵長
     シャナーハ草保護作戦:ルジャワン霊窟 傭兵長
     傭兵軍師狙撃作戦:レベロス風穴 伍長
     青の治験:ルジャワン霊窟 曹長
     ワモーラファーム襲撃作戦:レベロス風穴 曹長

「黒羊買付作戦」……戦闘がなくジョブやレベルを問わない、趣向の凝った作戦

    作戦領域:ルジャワン霊窟
    傭兵階級:伍長
    作戦目標:1頭以上の黒羊の買付
    募集要員:レベル60以上 3~6人
    作戦戦績:1,000+ボーナスあり

    キキルンたちと取引きし、作戦の目標である黒羊を買い付ける。戦闘は一切ないため、ジョブやレベルにはとらわれない。手軽に楽しめるアサルトの見本的な作戦
     非戦闘系の中でも遊びやすく、趣向の凝っているものが「黒羊買付作戦」だろう。作戦がはじまると目の前には何匹かのキキルンがうろついている。このキキルンのタイプは4種類いるが、まずは、Qiqirn Mine BaronとQiqirn Greengrocerに話しかけよう。テンポラリアイテムの「つるはし」と「草刈鎌」がもらえる。次に、周辺を見回して、Mining Pointを見つける。つるはしをもらっているので採掘ができるだろう。採掘の結果、何も出ないときもあるが、銅鉱、銀鉱、金鉱が見つかる。

     鉱石が見つかったならば、Qiqirn Mine Baronにもう一度話しかけよう。銅鉱は青銅貨1枚、銀鉱は白銀貨1枚、金鉱ならば黄金貨1枚と交換してもらえる。運よく金鉱が見つかり黄金貨を手に入れたならば、Qiqirn Shepherdに話しかけよう。黄金貨を渡すことでキキルンがついてくるので、そのまま黒羊のいるマップの端の小部屋に向かおう。すると、途中に氷の柱が道をふさいでいるところがある。それに近づくと、Qiqirn Shepherdが爆弾を仕掛けて、氷を除去してくれる。その道の先に羊がいるので、それを調べると、無事に羊獲得、というわけだ。

     気をつけなければならないのは、Qiqirn Shepherdが爆弾をセットしても1度では氷が消えないときがあること。そして、Qiqirn Shepherdがたまに甘い食べ物を欲しがりだして、爆弾をセットしなくなることだ。このために、最初に得た草刈鎌でHarvesting Pointから採集を行ない、野菜類を手に入れる必要がある。手に入れた野菜類は、草刈鎌をくれたQiqirn Greengrocerに渡すと、パママやデーツといったキキルン好物の甘い食べ物と交換してもらえる。採掘を先にするか、採集を先にするかは各々の判断で構わない。貨幣を払ってQiqirn Shepherdを連れて行くときには、食べ物を入手しておくのが無難だ。

     採掘の結果、銅鉱や銀鉱が手に入り、青銅貨や白銀貨が手に入ることもある。これらは、Qiqirn Dealerとダイスのギャンブルをする貨幣だ。白銀貨なら1枚で、青銅貨なら5枚で勝負ができる。この青銅貨5枚というのは、パーティ全体でQiqirn Dealerに預けておくことができる。それが5枚貯まったら勝負できるというわけだ。勝負はシンプル。会話を進めることで自動的にダイスが振られ、合計が1,000に近いほうが勝ち。1,000を超えると負けとなる。この勝負に勝つと、黄金貨がもらえ、黒羊を買い付けできる。

     少々難解だが、エリア内には敵もいなく、ジョブやレベルを問わない。それでいて面白い作戦でもある。作戦の制限時間は15分と短い。黒羊を獲得するとクリア可能になるが、継続して黒羊を獲得し続けるともらえる作戦戦績の量が増える。運要素が大半を占めるものの、気軽に楽しめる人気の高い作戦だ。

掘って刈って爆破して黒羊を手に入れる
基本となるのは採掘。鉱石を手に入れ、貨幣に換金してもらう。その貨幣で黒羊を買うわけだ。黒羊を閉じ込めている氷を爆破するときに、キキルンが甘い食べ物を欲しがるときもある。このため、野菜を採集して甘い食べ物も手に入れておく。銅鉱と銀鉱はダイスギャンブルのみに使えるが、勝つのはなかなか難しい。採掘に専念してしまうのも手だ

    ・その他の主な非戦闘系の作戦、少人数プレイが可能な作戦

     オリハルコン鉱脈調査:ルジャワン霊窟 一等傭兵
     ライアーフ捜索作戦:ペリキア 上等傭兵 (一部戦闘あり)
     慰問物資強奪作戦:マムージャ兵訓練所 傭兵長
     土筆作戦:レベロス風穴 傭兵長
     ペリキア架橋作戦:ペリキア 伍長
     二重スパイ捕縛作戦:階級:マムージャ兵訓練所 伍長 (一部戦闘になる場合もあり)
     シーラット送迎作戦:イルルシ環礁 伍長
     アプカル繁殖指令:レベロス風穴 :軍曹
     地雷原処理作戦:ペリキア 曹長 (一部戦闘になる場合もあり)


コミカル“仕事”ストーリー展開や、未鑑定品の当たりを目指す要素など
様々な要素が組み込まれ拡充されたアサルト

 今回のようにまとめてみても、サラヒム・センチネル、そして会社と契約している傭兵というポジションは随分と斬新だ。少々本来のファンタジー色から離れ、現実味が強い感もあるが、一味違う魅力がそこにはある。仕事というジャンルならではの人情話や奇抜な依頼、横暴なナジャ社長と情けないアブクーバの組み合わせ、伊達に社長ではないなと思わせるナジャ社長の采配など。サラヒム・センチネルという舞台ならでの見所は多い。ある種、ライトなミッション展開のような要素が感じられる。

 傭兵階級の数だけ、昇格試験があり、その数だけストーリーがあった。それに伴いアサルト作戦も追加されてきたわけで、すでに40にもなった。アサルトといえば、獲得した作戦戦績をアイテムと交換してもらえることがひとつの魅力。だが、最近はそれだけでなく、不確定アイテムの当たり品に、独自の魅力的なアイテムが出ることが判明してきているようだ。それがまた新しい魅力になりつつある。敷居の低い、特殊装備獲得の機会という側面もあるだろう。アサルトには様々な要素が組み込まれているのがわかる。

 今回はこれまでに紹介していない作戦から、「謝鱗祭襲撃作戦」と「黒羊買付作戦」をピックアップした。特に「謝鱗祭襲撃作戦」は他に類のない激しい戦闘が楽しめる面白い作戦。ワイワイと楽しむのにとても適していると感じた。ぜひとも挑んでみて欲しい。


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□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
http://www.playonline.com/ff11/

(2007年4月26日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



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