あの「パワプロ」が野球盤になった! エポック社「実況パワフル野球盤」
「実況パワフル野球盤」 |
発売 |
エポック社 |
価格 |
8,379円 |
電源 |
単三アルカリ電池×3(別売) |
発売日 |
発売中 |
任天堂のWii版「大乱闘スマッシュブラザーズ(仮称)」に、KONAMIの「メタルギアソリッド」の主人公のソリッド・スネークが登場するように、ゲームの世界は“コラボレーション”が花盛り。今回紹介する「実況パワフル野球盤」も、そんな“コラボレーション”の流れから生まれた作品といえそうだ。
半世紀の歴史を持ち、男子玩具の代表的な存在である「野球盤」と、国内ナンバーワンの売り上げを記録している野球ゲームの定番「実況パワフルプロ野球 (パワプロ)」が合体したのだ。
筆者は子供の頃に「野球盤」を遊ぶ日々を過ごしたし、「パワプロ」は特に「サクセスモード」が好きで、新作が出るたびに購入するほど。つまり両者の大ファンなわけで、今回の“夢のコラボレーション”には、人一倍興奮している。
それでは、さっそく遊び心地をレポートしてみよう。
■ よくしゃべり、野球盤であることを忘れるほどの臨場感
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パッケージ。「パワプロ」とのコラボであること、よくしゃべることがアピールされている |
箱から本体となる球場を取り出すと、それは懐かしい“あの野球盤”だ。しかし、よく観察してみると、細部が異なっている。
「1B」や「1BH」、「HOMERUN」などと書かれたボールが落ちる穴にはICチップが埋め込まれており、ボールが触れるとアナウンスの絶叫が鳴り響いたり、歓声が沸いたりするのだ。またストライク、ボール、アウトの表示もLED形式となっており、野球場のスコアボードを眺めるような本格的な気分も味わえるようになっている。
野球場以外のパーツは、もちろんパワプロくんの人形だ。野手と走手、ピッチャーとバッターの4種類があり、それぞれ簡単な操作で、野球盤にはめ込めるようになっている。
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野手の人形。守備側の人形で、それぞれ守備位置にはめ込んで使用する |
走者の人形。攻撃側の人形で、走者が出たときに1~3塁ベースにはめ込んで使用する |
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バッターの人形。通常の「野球盤」はバットのみで、このような人形はついていない。「パワプロ」とのコラボであることを実感できる |
ピッチャーの人形。投球のレバーを引くと、上半身をひねり、投球のモーションを行なう |
パワプロくん人形の出来栄えはよく、野球場全体に並べてみると壮観のひと言。「本当に夢の野球盤の登場だ」と胸がワクワクしてくる。
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何も配置していない状態の「野球盤」。往年の野球盤とそう変わらないように見える |
全てをセッティングしたあとの「野球盤」。グッと華やかさが増し、見ているだけで楽しい気分になってくる |
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「野球盤」を後方から見た図。攻撃側と守備側の配置の違いがよくわかる |
ピッチャーとバッターの対決の構図。「野球盤」の興奮が伝わってくる |
野球盤自体に大きな変更はない。レバーの操作で消える魔球やカーブやシュートなどの変化球を投げることが可能だ。
「実況パワフル野球盤」独自の機能としては、大きくふたつある。
1つ目は、アクションフィギュアシステム。ボールを投げるとき、レバーを手前に引いてから放すが、このときピッチャーのフィギュアの上半身が半回転し、体をひねってからボールを投げる動作を行なうのだ。こういうギミックは童心を刺激されて、いたく感激してしまう。
2つ目は、盗塁システムだ。野球盤の右端に盗塁の審判ランプが付いている。盗塁をする攻撃側は盗塁を行なう際は、相手側に「盗塁します!」と宣言する。そうして審判ランプがSAFEになるかOUTになるか、判定されるのを待つ、というもの。もちろん、攻撃側のバッターがから振りやヒットを出しているのが条件で、ファールやアウトでは無効になってしまう。得点差が迫っているときに使うと、非常に白熱するシステムだ。
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ボールは、フィールド上にある穴に入れる。合計6個まで入れられる |
ボールを放つときは各種レバーを引く。中央がストレート、右側が消える魔球、左側がカーブとシュートのレバーだ |
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ボールは、投手人形の横から射出される。投手人形は腰を回し、投球のモーションを行なう |
バッターはまずボールの軌道を見極めること。危険球でなければ、タイミングよくレバーを引いてバッティング! |
盗塁システム。ボタンを押して、盗塁が成功したかしないか、成否の判定を行なう |
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ストライク、ボール、アウトは、自らボタンを押してLEDを点灯させる |
伝統の「消える魔球」ももちろんある。これをくり出されたら、打つのは至難の技だ |
掲示板のスコアはすでにプリントされている。得点はメモなどを取りがら遊ぶようになっている |
さて、肝心の「実況」だが、これがしゃべる、しゃべる。電源をオンにした瞬間に、ドワッーという歓声と共に、「実況パワフル野球盤!」と高らかに宣言される。
その後もバットでボールを打ち、野球盤に埋め込まれたICチップに触れるたびに、さまざまなアナウンスが飛び出してくる。「センター取った! バッターアウト!!」、「ライト前ヒット!!」、「抜けたー! スリーベースヒット!」、「ファースト取りました。スリーアウトチェンジ!」、「センター見送ったー! ホームラン!!」、「これは文句なしのホームラン!!」。
こうした実況を聴いていると、今「野球盤」で遊んでいるんだ、ということを忘れてしまう。非常に臨場感があるためだ。
「野球盤」と「実況パワフルプロ野球」のコラボレーションは、まさに大成功といえよう。往年のファンは、野球盤の最新型がどのように進化したのか。それを知るためだけに遊んでみるのもいいだろう、もちろん、新しさだけでなくノスタルジックな気分も楽しめる。
現在の少年少女は、欲しくなったら、お父さんやお母さんと相談して購入してぜひともプレイして欲しい。野球盤は、奥が深く、さまざまなドラマがあり、会話も弾む面白いゲームだ。ぜひ体験してみてほしい。
(c)2006 Konami Digital Entertainment Co.,ltd. (c) EPOCH CO.,LTD
□エポック社のホームページ
http://www.epoch.gr.jp/
□「野球盤」シリーズのページ
http://www.epoch.gr.jp/yakyuban/
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(2007年1月18日)
[Reported by 元宮秀介]
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