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【連載第241回】 あの、おもちゃを徹底レポート




脳と体を同時に鍛えられるファミリー向けの「脳トレ」!
バンダイ「川島隆太教授監修 脳と体を鍛える体感頭脳ファミリーマットレ」

「川島隆太教授監修 脳と体を鍛える体感頭脳ファミリーマットレ」
発売 バンダイ
価格 7,350円
電源 単3アルカリ電池×4(別売)、専用ACアダプター(別売)
発売日 発売中



 ニンテンドーDS向けの「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」の大ヒットにあやかって、雨後のタケノコのように、“脳トレ”ものが発売されているが、今回紹介する「脳と体を鍛える体感頭脳ファミリーマットレ」は、それらの中でも一風変わっている。

 一般に“脳トレ”ものは、タッチペンや操作ボタンを使って行なうものだが、このアイテムは足を使用するのだ。画面に出題される問題に対して、足元に敷いた専用マットを踏んで回答していく。答えは短い時間で要求されるので、足を動かす速度は速くなる。そうしているうちに、出題に答えることで脳が鍛えられ、足で回答することで体が鍛えられる、という一石二鳥なアイテムなのだ。

 それでは、実際はどんな遊び心地なのだろうか。さっそくレポートしてみよう。


4色のパネルを足で踏んで操作する

 まずは本体から説明していこう。本体は1P用、2P用のマットに分かれており、これを床の上に敷いて利用する。CPUやソフトは1P側のマットに内蔵されており、カートリッジなどを差し込む必要はない。

 準備は簡単だ。まず1P側のマットに内蔵されたAVケーブルをテレビと接続する。次に本体に別売の単3アルカリ電池4本を入れるか、ACアダプターを差し込む。これだけのわずかな手間で遊び始められるのだから、非常に楽だ。

 安全のためにマットはテレビから1,3メートル以上離れた場所に置く。これが確認できたら、準備は万端だ。マットには青色キー、黄色キー、赤色キー、緑色キー、そして決定キーの5種類のキーが用意されており、これらを足で踏みながら操作を行なっていくことになる。

パッケージ。ファミリー層を意識してか、川島隆太教授はかわいらしいキャラクタとして描かれている 本体は1P側のマットと2P側のマットからなる。もちろん、どのゲームも2人同時プレイが可能だ
ひとつのマットにキーは5種類。頂点にある黄色い四角が決定ボタンとなる 遊ぶ際は、このようにマットを足で踏みつけながら遊ぶため、いい運動となり、次第に汗をかく



収録されているゲームは10種類。うち“脳トレ”は8種類

ゲーム選択画面。右に「脳」と書かれたゲームが前頭前野を鍛えるものだ
 収録されているゲームは、10種類。そのうち8種類が体を使って遊ぶことで、脳の前頭前野が活性化することが実証されたゲームだ。残りの2種類も同様に頭を使う楽しいゲームなのだが、どうやら前頭前野が活性化する実験で芳しい結果を得られなかったようだ。少し残念である。

 まずは前頭前野を活性化する8種類のゲームから紹介していこう。

 ゲーム1の「えんそうしよう」は、画面に表示された4種類の音符が鳴る順番をおぼえて、それを足元のマットを踏んで再現する、というゲーム。はじめのうちは例題の音符の鳴る数も3から4までと数が少なく覚えやすいのだが、次第に数が増え、最大7音近くにまでなる。こうなると真剣に取り組まないと覚えきることは難しい。

 結果は100点満点方式で表示される。個人的に得意なゲームということもあって、このゲームでは100点を獲得した。

「えんそうしよう」。例題を暗記して、その順番どおりにマットを踏み、音を鳴らす ゲームの結果は、このようの100点満点で評価される


 ゲーム2の「じゃんけんしよう」は、ちょっと変わったじゃんけんゲーム。画面にグー、チョキ、パーのいずれかが表示された後、「かて!」、「まけろ!」、「あいこ!」の指示が表示されるので、それに見合ったキーを踏む。単純な勝ち負けでなく、わざと負けたり、引き分けたりしなくてはならないので、意外なほどに頭を使う。

「じゃんけんしよう」。単純なじゃんけんでなく、「かて!」、「まけろ!」、「あいこ!」の指示に従うのがミソ


 ゲーム3の「モンスターをたおそう」は、まず最初に画面に表示されたモンスターのHPが表示される。このHPとまったく同じようになるようにキー踏むと、モンスターを倒すことができる。例えば、モンスターのHPが21の場合、10と6と5のキーを踏む、といった感じだ。次第に問題の難易度が上昇し、HPが93などの問題などが出てきて、頭を悩まされる。

「モンスターをたおそう」。合計数がHPと同じになるようにパネルを踏む。同じパネルを2回踏む、ひねった回答もある


 ゲーム4の「まちがいをさがそう」は、画面右の正しい絵と左の4分割された絵を見比べて、異なるポイントを指摘するゲーム。筆者としては得意な分野のゲームなはずなのだが、これには非常に苦労した。絵の書き込みが複雑で、間違いも微妙なもの。答えを探せないうちに、時間切れということも何度もあった……。

「まちがいをさがそう」。右の絵と左の絵を見比べて、誤っている箇所を探り当てる。細かな箇所が違っているため、意外と難問だ


 ゲーム5の「ただしくふんで」は、出題された色と回数の分だけキーを踏むゲームだ。一見すると、単純だがこれにもひっかけがある。「あかいっかい」という出題が緑の文字で書かれていることもあるため、赤いパネルを踏まないといけないのに、緑の文字を踏んでしまうことがあるのだ。

「ただしくふんで」。出題通りの色と回数のパネルを踏む。「みどりにかい」という指示が赤い文字で書かれているなど、ひっかけも多い


 ゲーム6の「クッキーをとろう」は、画面の中央に表示された絵柄のクッキーを記憶して、四方から飛んでくるクッキーをキャッチするゲーム。同じ絵柄のクッキーを見つけるだけでなく、パネルを踏むタイミングもシビアなため、見た目以上に体力を消耗するゲームだ。ゲームが進むに連れ、飛んでくるクッキーのスピードも速くなってくるため、息が上がってしまった。

「クッキーをとろう」。中央に表示されたクッキーと同じ絵柄のクッキーが飛んできたら、色のついたパネルをタイミングよく踏みつける


 ゲーム7の「おぼえてみつけて」は、記憶力を試されるゲーム。画面に表示されたイラストやその色を時間内に覚えたら、回答画面でさきほどまでに表示されていなかったり、色や形が異なったりするイラストを選択する。出題されるイラストは形だけでなく、その色も覚えなくてはいけないため、頭を使う。最後のほうは7種類ものイラストの形と色を覚えなくてはならないため、苦労させられた。

「おぼえてみつけて」。イラストの形状や色をよく覚えて、次の画面にくり出される設問に答える


 ゲーム8の「さかなはなんびき」は、画面を左右から横切る魚の形や色を見極め、その数を当てるゲーム。画面を横切る魚の速度はすばやいため、瞬時に形や色を識別する必要がある。

「おぼえてみつけて」。画面を横切る魚たちを見つめて出題に答える。問われるものは色や数など、そのときによって異なる


 ここからは前頭前野を刺激する効果が薄いとされている通常のゲームの紹介だ。

 ゲーム9の「えらんではしって」は、ゴールをめざしてひた走るゲームだ。途中でブロックの塀が立ちはだかり、答えとなる色や形を表示する。瞬時にその色や形のパネルを踏むことができれば壁は壊れるが、少しでも遅れると不正解になり、足をバタバタ踏みつけて壁を壊す必要がある。全ゲームの中で、もっとも体力を使うゲームだ。

「えらんではしって」。ゴールをめざして走りながら、突然壁と共に現われる出題に答える。ミス回答をすると壁を壊さないといけない


 ゲーム10の「たしざんしよう」は、宙を舞う蝶を使った足し算のゲーム。「青い蝶の持っている数を足すといくら?」というふうに画面上部に表示された出題されたら、画面中の蝶の中央に書かれた数字を数えて、足し算の結果を算出する。

「たしざんしよう」。蝶々が持っている数字を足して、その答えを算出する


 さすが「川島隆太教授」の監修だけだって、どのゲームにもひと工夫がなされていた。また、どの商品にもない「体を使って遊ぶ」という点は高く評価されていいだろう。家族でワイワイと騒ぎながら遊ぶと実に楽しそうだ。

 惜しむらくは、いわゆる「脳年齢」が表示されないこと。「体を使う」という不確定な要素が入るために、「脳年齢」の算出をやめたのだと思うが、ここは残念に感じる人も少なくないはずだ。

(c)BANDAI 2006


□バンダイのページ
http://www.bandai.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.bandai.co.jp/releases/J2006103101.html
□製品情報
http://catalog.bandai.co.jp/item/4543112456847000.html
□「川島隆太教授監修 脳と体を鍛える体感頭脳ファミリーマットレ」のページ
http://www.letstv.jp/noutore.html


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(2006年12月14日)

[Reported by 元宮秀介]


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