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「ファイナルファンタジー」シリーズにおいて移動手段としても、またマスコット的な存在としても有名な「チョコボ」。「FF XI」においてもまた重要な移動手段のひとつとして欠かせない存在になっている。そのチョコボが8月22日のアップデートから、ついに冒険者の手で育成できるようになった。当連載では新コンテンツ「チョコボ育成」を、前編、後編に分けて紹介する。
前編では、チョコボ育成序盤の卵の状態からヒナチョコボまでの段階を紹介。基本的な育成方法や、育成環境の整え方、さらに関連するクエストとして「逃げ出したチョコボ」を紹介する。また、今回は、育成中のチョコボのかわいらしさをたっぷりお伝えするべく、本連載初の動画も掲載しているので、そちらも合わせてご覧頂きたい。
育成に使用するチョコボの卵は、“ほんのり温かい”、“ほんわか温かい”、“わずかに温かい”、“いささか温かい”、“ちょっぴり温かい”の5種類。このうち3種類はジュノのル・ルデの庭にいるランクショップ子ミスラが1,040ギルで販売しており、残りの2種類は本連載の第9回でも紹介したアトルガン皇国でのバトルフィールド戦にて入手できる。以下にチョコボの卵の入手方法と、各国のVCS調教師、チョコボ育成について教えてくれるチョコボーイを一覧としてまとめてみた。
● チョコボの卵の種類と入手先
● 各国のVCS調教師
● 各国のチョコボーイ
彼は、アトルガン白銀貨をトレードすることでジュノへと正確なワープをしてくれるが、実は継続的に彼を頼っていると、機嫌がよくなり所属国へのワープも選択できるようになる。これまでは無料で利用できる弟が脚光を浴びていたが、チョコボ育成のことを考えると、断然兄に軍配が上がる。なお、弟のワープを利用してしまうと、兄の機嫌を損ねてしまうようで、ジュノへのワープしかしてくれなくなってしまう。これから利用を考えている人は要注意だ。
ここからは筆者の育成生活を紹介していこう。複数の育成結果を得るため、メインキャラでは戦績バトルフィールドにて得られた“いささか温かい卵”を、さらに普段はアイテムの貯蔵に利用している2人の倉庫番キャラまで投入し、バストゥークで“ほんのり温かい卵”を、ウィンダスで“わずかに温かい卵”をそれぞれ育成してみた。
所属国のチョコボ厩舎にいるVCSの調教師の周囲には冒険者が詰め掛けていた。早速卵を調教師にトレード。チョコボ育成のはじまりだ。卵が厩舎に置かれ、育成のメニューが登場する。メニューには現在の状態を聞く、チョコボのお世話をする、育成計画のスケジュールを決める、といった項目が並ぶ。
預けた当初は卵の状態なので、お世話には「見守る」のみ。育成計画も「基本の世話」だけだ。飽きるまで見守り続け、ヒナが生まれるのを待ち望んだ。
VCSの調教師の元へと足を運ぶと、「第1日の育成結果」が報告された。卵の面倒をしっかり見てくれたそうだ。育成メニューにある「育成計画のスケジュール」で育成内容をセットすると、このように毎日VCSの調教師が育成を行ない、次に訪れたときに報告してくれるのだ。
卵のほうはというと、3日目も卵のまま変化がない。お世話の「見守る」をすると「カタカタッ」と卵が動くのがかわいらしく、何度も何度も見守ってしまった。調教師によれば、早く生まれたがっているのだという。生まれるのが本当に待ち遠しい。
調教師から2日目、3日目と変わらず「基本の世話」をした報告を受ける。あぁ、今日も生まれないのかな……。と思ったそのとき、卵がクローズアップされ画面が明るくなった。次の瞬間、黄色い体の小さなピヨピヨと鳴きながらチョコンと座っていた。ヒナが生まれた! 喜びのあまりリンクシェルのメンバーに「生まれたー!」と報告すると、同時期に育成を始めたメンバーも誕生したとのこと。卵を預けてから4日後、約96時間ほどでヒナが孵るようだ。ヒナの状態を聞いてみると、オスとのこと。 生まれたあとにまず行なう事といえば、「名前」を決めることだ。名前は1文字から11文字までの単語から2つを組み合わせて決定する。単語には、「Air(エア)」や「Dance(ダンス)」などの英単語から、「Edel(エーデル)」、「Vogel(フォーゲル)」などのドイツ語、さらに「Noir(ノワール)」、「Baronne(バロン)」といったフランス語、さらに「Aki(秋)」や「Fuyu(冬)」、「Goemon(ゴエモン)」といった日本語と思われるものまであり、その数たるや数百種類に及ぶ。名前は生まれてからしばらくの期間、好きなタイミングで決定できるようだが、一度決めると変更ができない。ネット上のコミュニティでは、名前に使用できる単語をリストアップしているサイトもあったので、それらを参考にじっくりと考えてみるのもよさそうだ。
筆者の場合は、オスであること基準に「Boy」、飛び跳ねるように元気に育って欲しいという気持ちをこめて「Jumping」をチョイス。組み合わせて「Jumping Boy」とした。他の2匹も誕生したが、なんと3匹ともオス。育成したチョコボは交配させることで、両親の能力を受け継いだ子供が誕生するということで、1匹ぐらいメスがよかったのだが……。各ヒナチョコボの誕生時の能力は卵によっての違いなどはなく、すべて同じだった。
ヒナが生まれるといよいよ本格的な育成のはじまり。「現在の状態を聞く」でヒナチョコボの様子を聞くと、「力」、「持久力」、「判断力」、「感受性」、「愛情」、「お腹の減り具合」、「性格」、「得意な天候」、「アビリティ」などの9項目が確認できる。また、冒険者と同じく、HPのバーが存在し、お世話や給餌によって増減する。 お世話の項目は「見守る」と「お出かけ(近距離)」に増加する。見守るを選ぶと嬉しそうに羽を広げ、おしりをフリフリする。また、育成計画のスケジュール項目も、「基本のお世話」、「休息」、「街を散歩」、「音楽を聞かせる」と4種類になる。ヒナのお腹が減ると「餌」をあげることができる。 さっそく、お世話の「出かける(近距離)」を試してみる。これは市街から程近いエリアを散歩するというもので、サンドリアであれば「ロンフォール」、バストゥークは「北グスタベルク」、ウィンダスでは「サルタバルタ」へとお出かけする。外が楽しいのかチョコマカと歩き回り、何かを見てはおしりをフリフリするのがベリーキュート。お出かけ時の様子はもちろん育成している国によって異なるので、2匹目、3匹目の育成時に国を変えてみるのもよいだろう。
お出かけが終わると、ヒナチョコボの体力が多少減少する。見守るでも極少量ではあるが、同じように体力が減少した。体力が0になるとどうなってしまうのか? 実際に見守ると出かけるを繰り返してみると、体力がかなり少なくなった時点で調教師に止められ、その日はお世話ができなくなった。
ウィンダスで育成していたヒナチョコボのお腹の調子がよくないという報告をされてしまった。腹痛には「ガリダヴの野草」がよく効くということで、さっそく競売に向かう筆者。この時点では知らなかったのだが、ガリタヴの野草は栽培でのみ入手可能な良質な餌。チョコボ育成が導入されたばかりということで需要も高く、なかなかの値段で取引されていた。
筆者の財布にはだいぶ痛かったのだが、かわいいチョコボのためと思って購入。さっそく調教師にトレードしてヒナチョコボに食べさせた。ガリダヴの野草を力なく食べるヒナチョコボ。体調を崩しているときでも、お世話は行なうことができるようだ。だが、具合がよくないことを知りつつ、出かけたりするのは大丈夫なのだろうかと頭に浮かび、気がとがめる。この日はお世話を見守るだけにして育成を終えた。早くよくなって欲しい。 翌日ウィンダスのチョコボ厩舎を訪れると、見事にお腹の調子がよくなったとの報告が。一安心である。だが、次にもこうした特別な餌が要求されることがあるかもしれない。そのたびに競売で購入していては費用がかさんでしまうため、自分でも栽培を開始した。栽培やチョコボ用の餌については、育成期のあとで詳しく紹介している。 体調もよくなったことで、さっそくお出かけ。この日は、お出かけ風景が終わろうとしたそのとき、調教師のPulononoがSpringという名前のヒナチョコボを連れて登場した。チョコボ同士で意気投合したのか、2匹は見つめ合っておしりをフリフリしている。Springと友達になったようだ。続けざまに2度目のお出かけに出てみると、再度Pulononoと出会えた。この時は、Purlononoがいつもチョコボに語り聞かせているという「だいじなもの:わらしべチョコボの物語」を入手。このチョコボの物語は、チョコボにアビリティを付与させるという重要なもの。コチョコボに成長してから読み聞かせることができる。入手できる物語の種類は出あったNPCによって異なるようだ。またこの日は、サンドリアで育成しているチョコボもお出かけ時に調教師のHantileonと遭遇。こちらではAirというチョコボが登場し友達になった。
空腹の度合いも進んでいたため、調理スキルのある友人が合成で作ってくれた「ベジタブルペースト」や「ハーブペースト」といったヒナ用の餌を与える。つんつんとついばんで食事するヒナチョコボ。食べ終えたあとに光るエフェクトが現われ、羽を広げて喜んでくれた。
● 「第8日目~12日目」-夜鳴きに苦しむヒナのため、毛織物を持ち歩く- この期間に起こったのは「夜鳴き」だ。ヒナのうちはよくあることだと言うことだが、体調はよくない。そこで調教師から「だいじなもの:真っ白な毛織物」を渡された。冒険者の匂いや温もりが染み付いたものがあれば夜鳴きが収まるかもしれないというのだ。冒険者のことが近くに感じられれば安心できるとは、なんとかわいらしい話だろうか。これ受け取り、翌日に調教師へと渡す。さらに翌日訪れると見事夜鳴きが収まったとの報告をされた。愛情の度合いも日々のお世話のたまものか、「親同然と思っているよう」という高い状態になった。 育成計画では「音楽を聞かせる」を実行。いかにも感受性や判断力によさそうな育成だ。音楽を口ずさみ、羽を広げて喜ぶヒナチョコボが相変わらず愛くるしい。ここまでは「ペースト系」の餌をチョコボに与えていたのだが、栽培の結果、「アズーフの野菜」や「ヴォンプカロット」が収穫できたのでこれらを与えた。すると、ペースト系の餌よりも勢いよく食べ、あっという間に平らげてしまったというログが表示。どちらもかなりの好物のようだ。栽培でのみ収穫できるものだけに高価だが、自前で栽培して与えたいところだ。
また、育成中の一匹は風邪をひいてしまったという時があり、そのときには「トコペッコの野草」を食べさせてあげて欲しいと言われた。トコペッコの野草も栽培でのみ入手できるものだが、少量とはいえ収穫できていたため、苦労なく与えることができた。翌日には風邪も治り、ほっと一安心だ。
13日目に入ると、前日の育成結果報告に続いて、ヒナチョコボにある変化が。愛情が十分に与えられて生き生きとしているというのだ。この期間ならいろんなことを吸収できるはずだと言う。愛情のステータスが高まった末に発生するイベントなのだろう。栽培でよさそうな餌を入手したばかりということもあって、アズーフの野菜やヴォンプカロットをふんだんに給餌。お世話も体力が尽きるギリギリまで行なった。 また、日課として2回づつ行なっていた近距離のお出かけでは、サンドリアの調教師Hantileonと2度目の遭遇。彼がチョコボに語り聞かせているという「だいじなもの:せっかちなチョコボの物語」を入手した。18日目、サンドリアで育成していたヒナチョコボの状態を聞いてみると、性格が「とても穏やかだ。」というものから「荒々しいところがある。軍羽向きかもしれないぞ。」というものに変化。街の散歩を育成計画に多く組み込み、ヴォンプカロットを上げていた結果かもしれない。荒っぽい性格というのが多少気になるが、わんぱくになるほど元気いっぱいに成長している証だ。個性が出てきたことが素直に嬉しい。 そして19日目。アサルトやレベル上げを一通り終えた後に、いつもどおりアトルガン白門から所属国へとワープ。調教師の前日の報告を聞いた直後にそれが起こった。小さく弱々しかったヒナチョコボがコチョコボに成長! 羽も伸び、ところどころの羽先には色がついていた。“いささか温かい卵”で育成したサンドリアのチョコボは羽先が白く、同時期に育成を開始したウィンダスの“わずかに温かい卵”のチョコボは、なんと羽先が青に。戦績バトルフィールドで入手した卵のほうが特殊な色のチョコボが生まれる可能性は高いかと予想していただけに、この逆の結果は驚きだった。
この育成期の続きは「チョコボ育成記~後編~」でお届けする。お楽しみに。
栽培は、モグハウスに設置する“植木鉢”に“種”を植え、クリスタルを与えて育成するというもの。チョコボ育成で使える餌を栽培するには、アトルガン白門のマウラ行き港にいるNPC Khaf Jhifanmから購入できる「謎の野草の種」が必要だ。「アトルガンの秘宝」を導入していないがチョコボ育成のために栽培をしたいという方は、競売で買い求めるか、友人知人に代理購入してもらい送ってもらうのがいいだろう。 以下は、「チョコボ用の餌と効能の一覧」、「調理合成で得られる餌」、「錬金術合成で得られる餌」、「栽培において、謎の野草の種とクリスタルの組み合わせで得られる餌」。栽培で紹介しているものは、チョコボ用に使える収穫物であり、栽培の結果、ラテーヌキャベツなどの表に記載していないものが収穫されることもあるのでご注意頂きたい。 ● チョコボ用の餌と効能の一覧
・野菜:チョコボの好物。空腹の解消に最適
・野草:チョコボの体調を整える野草。風邪や腹痛、ケガなどそれぞれに効能が異なる
・カロット:チョコボの好物。栄養価が高く、ステータスへの影響がある
・ワーム:特殊な効果がある地中に生息する環虫。副作用もある
・ポーション:チョコボ用の薬品や万能薬。エリクサーは体力の回復、サラダは症状の回復効果
・ペースト:様々な材料をすりつぶして作る、ヒナに最適な餌 ● 調理合成で得られる餌
・調理素人 ● 錬金術合成で得られる餌
・錬金術皆伝
場所は変わってラテーヌ高原。ロンフォーヌ側に近い場所にある「Chocobo Tracks」を調べると、逃げ出したチョコボが登場、その視線の先にはもう一匹別のチョコボがいるがすぐにどこかへと走り去ってしまう。昔話ではなく今も野生のチョコボは存在するのだろうか?
このクエストでは、逃げ出したチョコボを連れ戻した冒険者も会議に参加し、選択肢による意見を聞かれるのだが、いずれの選択肢を選んでも正解のものを選ぶまでやり直しが可能で誰でもクリアできる。また、クエストの進行中に、ジュノ同様に逃げ出したというサンドリアのチョコボに話しかけてみると事の真相を掴むヒントが得られる。クエストの報酬は“わずかに温かい”チョコボの卵。ル・ルデの庭の子ミスラが販売しているアイテムではあるが、営業成績で取扱品が変化するランクショップのため販売していないこともある。
また、このクエストはチョコボ育成で幾度もやりとりするVCSの上級調教師たちが関わるものだ。VCSのNPCがどのような姿勢でチョコボの育成や管理に臨んでいるのかが垣間見れる、世界観を保管してくれる側面を持っている。育成に望む前にこのクエストを踏まえ、手に入れた卵で育成してみるというのもプレイの深みが増してオススメだ。
新コンテンツ「チョコボ育成」の前編として卵の設置からコチョコボまでの育成期、チョコボ育成の概要、そして育成用の餌の栽培や合成、デジョンタルタル兄の所属国ワープなどのTipsを紹介した。 チョコボ育成は冒険者があれやこれやとお世話や給餌をして、自分だけのステータスを持つチョコボを約1カ月かけて育て上げるという、これまでにないゲーム性を持ったコンテンツだ。まったくジャンルが異なるものだが、アサルトや栽培のように、1日に少しのプレイ時間でも楽しめるライトな姿勢が嬉しい。同様に定期的に短時間ずつ世話をする栽培と親和性が高いのもおもしろい。 チョコボは複雑なパラメーターを持っており、卵の種類、お世話、育成計画、与える餌など多くの要素によって細かに変化していく。それらが成体となったときにチョコボの色や特徴としてどのように反映されていくのか目が離せない。ちなみにFFXI Creator's voice Ζですてにぃの開発室漫遊記では、チョコボの色に関してのBlog記事が掲載されている。これによれば、卵の時点でチョコボの色を決めていく要素は持っているが、冒険者の行動によって変化していくものとのこと。
育成の先には、チョコボの交配による育成結果の受け継ぎや、チョコボサーキットによるレースなど、楽しみが広がっていく。目標に向けた育成方法というのもユーザーの手によって形成されていくことだろう。
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□スクウェア・エニックスのホームページ (2006年9月28日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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