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特定の条件によって挑戦権を得て、一攫千金の報酬を狙える“バトルフィールド”でのノートリアスモンスター戦(以下、BFNM戦)。「アトルガンの秘宝」発売以前は、獣人印章、獣神印章を用いた多数のBFNM戦が拡充され、「FF XI」を語る上で欠かせない人気コンテンツとなっていたが、そのBFNM戦がついにアトルガンエリアにも導入された。
新しいBFNM戦は、新エリアでの戦いだけに、モンスターや報酬も新しくなっている。中でも報酬は、“チョコボ育成”で使用する「チョコボの卵」が登場するところがポイントだろう。本稿では、この通称「戦績BF」と呼ばれるBFNM戦をお伝えしたい。
特徴的なのは挑戦権の獲得方法だ。既存のBFNM戦では一定量の獣人・獣神印章と引き換えにオーブを取得する方式が取られていたのだが、新しいBFNMではサンクション状態での狩りによって得られる“皇国軍戦績”と引き換えに“白の書”、“黒の書”という“だいじなもの”を得る。通称が「戦績BFNM」(またが戦績BC)と言われるのはこのためだ。この方法は、通常のアイテム欄に保管する印章と異なり、アイテム欄を圧迫しないのが嬉しいところ。BFNM戦の侵入方法も、オーブのトレードから入り口を調べるだけに変わっている。 挑戦権のアイテムである“白の書”は交換レートが戦績2,000。3箇所にあるレベル60制限の戦績BFNMのいずれかに挑戦できる。“黒の書”は交換レートがレートが戦績3,000でレベル75制限だ。交換してくれるNPCは、アトルガン白門のバルラーン大通りの北側2階部分にいるShajaf。話しかけると公務代理店を通さない裏の仕事があるのだが、と持ちかけられる。
各BCNM戦は、制限時間が30分、制限人数は6人だ。全滅してしまった場合には3分後に排出される点も他のBFNM戦と同様だ。図にすると以下のようになる。
白の書、黒の書を取得したあとはBFNM戦の場所へと足を運ぶ。アトルガンエリアの移動手段といえば移送の幻灯による各監視哨への転送だが、これはここでも重宝する。翡翠廟は、マムージャ監視哨から出るバフラウ段丘の北西そばにある。監視哨でワープしてから最短で5分ほどの距離だ。途中にはマムージャやプーク、ワイバーンがいるが、インビジやスニークなどを駆使すれば問題なく通過できるだろう。 ナバゴ処刑場はハルブーン監視哨よりゼオルム火山へ。Gates of Halvungを通り、ハルブーンを経由して再度ゼオルム火山の西側の区画へと出て火山の中心部を目指すと見つかる。Gates of Halvungを開閉するには「プレート状の鋳物」が必要になるが、これは本連載の第6回にて紹介している。移動中に気をつけたいのは成虫になったワモーラやボム族。監視哨から目的地への所要時間は、迷うことなく進めれば10分ほどといったところだろうか。 タラッカ入江に関しては監視哨を利用してもいいが、船でナシュモへと渡って西側の出口からカダーバの浮沼に出るのが最も早い。ナシュモからの移動時間は5分ほど。ただし、視覚の見破り能力を持つインプが墓場周辺に徘徊しているので、これには気をつけたい。
上記のように、いずれの場所もアトルガン皇国、ナシュモの市街エリアからは15分ほどでたどり着ける場所に存在している。経験値稼ぎの回でも記述したが、総じてアトルガンのエリアは移動時間に工夫が置かれている印象だ。
いよいよ内部へ侵入。BFNM戦特有のおどろおどろしいBGMが流れ、気分を高揚させる。中は、奥へと伸びる一本道が続いており、その先には翡翠廟の名の通り、まるで翡翠のように輝く緑溢れる広場がある。その中央には、このBFNM戦の敵は「Phantom Puk」というPuk族のNMが1体待ち受けていた。 Phantom Pukは、通常のPuk族も使用してくる範囲吹き飛ばし攻撃技のウィンドシアーや、前方範囲攻撃であるクロスウィンド、強化効果をひとつを消し去るイルウィンド、HPを回復するホワイトウィンドなどを駆使してくる。基本の攻撃力は高めでかつ攻撃間隔も早め。75レベルの戦士が盾役を務めた時には、一撃で100~200ほどのダメージを喰らっていた。安全を求めるなら盾性能に優れた忍者やナイトを組み込みたいところだ。 最大のポイントになるのは、特殊技の「ボレアースマント」だ。Phantom Pukがこの技を使うと、同名の分身のような存在が4体出現する。これがBF戦の名前にもある“幻影”だ。元からいた本体を含めると5体にもなり、盾役を務める冒険者に次々と攻撃を仕掛ける。空蝉の術を駆使する忍者であっても、5体もの敵に2度ほど攻撃を受ければあっさりと空蝉が破られてしまう。防御力に優れるナイトであれば何度かは耐えられるかもしれないが、あまり長くは持たないだろう。真っ向勝負ではこの幻影の攻撃の前に全滅は避けられない。幻影を自由に行動させず、範囲魔法を使ってまとめて消し飛ばすのが定石だ。
プークの幻影で入手できた戦利品は、マグネットナイフやカンパニーフルーレといった装備品、クエイク、プロテアIVといった魔法、龍の爪やクロマ鉄鉱といった素材など。それらに加えて、導入されたばかりの“チョコボ育成”に使用する「チョコボの卵」が100%の確率で出現するのも見逃せない。チョコボの卵はジュノのルルデの庭でもアイテム説明が少しずつ異なる3種類が販売されているが、ここで得られるのはそれらとまた異なる“ちょっぴり暖かい”4種類目の卵だ。
「Two-faced Flan」の特殊技は単体に大ダメージを与える「鎌かけ」、多段攻撃の「槍玉」がダメージも高く強力。多段ヒットする槍玉は、タイミングによっては忍者の空蝉の術も消し去ってダメージを与えてくるので注意が必要だ。 また、魔法攻撃に関わるものでは、魔法防御力を大幅に減少させる前方範囲技「罵詈雑言」、Two-faced Flanの魔法詠唱時間を極端に短くする「自画自賛」だ。最も怖いのは自画自賛で、直後にガ系魔法を含め、強烈な黒魔法を連発してくる。詠唱時間がほぼなくなっているため、詠唱を中断させる間もなく、問答無用で魔法が降り注ぐことになる。攻撃魔法以外ではバインガやスリプガIIに注意が必要だ。 「詠唱中は別の顔」という名前のとおり、「Two-faced Flan」には2つの状態があるようだ。外見的には頭頂部が波打っている時と普通の状態がある。放ってくる技の傾向では、「鎌かけ」、「槍玉」を使ってくる打撃技を重視してくる時間帯と、「罵詈雑言」、「自画自賛」と魔法を頻繁に使用してくる時間帯があるようだ。移動スピードと通常攻撃の間隔にも変化があり、打撃技重視の時には移動速度、攻撃間隔ともに速く、魔法技重視の時にはどちらも遅い。 物理攻撃を重視している状態も厳しいには厳しいが、安定した戦いを展開できる。怖いのは罵詈雑言と自画自賛を併用しつつ魔法を頻繁に使う状態のときだ。特に自画自賛後のガ系魔法連発の威力は凄まじいため、パーティが一瞬で壊滅してしまう。罵詈雑言の魔法防御力減少はイレースで素早く回復し、自画自賛、そして魔法の詠唱自体を封じてしまうような対策が必要だろう。魔法攻撃を重視してくるときにはグラビデが掛かったような移動速度であり、バインドも効果があるようだ。冷静に対処すればパーティが半壊してからも建て直しができる。
出現した戦利品では、クルードソード、メンサーエペ、ウォータIV、プロテアIV、イカロスウィング、知恵の薬、羅紗、龍の爪、ベヒーモスの角などから平均的に6、7点。装備品以外は前述のプークの幻影と同様に感じた。また、ここでも100%の確立で“ちょっぴり暖かい”チョコボの卵が出現した。レベル75制限の戦績BFではちょっぴり暖かい卵が確実に出現すると思っていいだろう。
コリブリは独特の特性として、冒険者が使った攻撃魔法をオウム返しのように詠唱して返してくる。ガ系魔法などを使うと、真似された場合苦しくなるので、その手の魔法は控えたほうが無難だ。 また、「Mocking Colibri」特有の特殊技では「漫談」というものがユニーク。これは範囲魅了の技で、巻き込まれた冒険者は30秒近く魅了されてしまう。通常の戦闘のように前衛と後衛のジョブが距離を置いていた場合、魅了された前衛ジョブに魅了されていない後衛の冒険者が襲われ、半壊する事態も考えられる。あえてパーティ全員で魅了されるように位置を取るなど、なんらかの対処法が必要だ。
出現した戦利品では、リーチシミターという片手剣やパイレーツピアスといった装備品、トルネド、アダマン鉱、ガラスの板、器用の薬、契約書「闇の精霊」といったものを確認。これらに加え、ここでは“いささか暖かい”という説明のチョコボの卵が確実に出現した。レベル60制限の戦績BFではこの5種類目の卵が確実に出るようだ。
BFNM戦というと、一攫千金の魅力は高いものの、薬品類などを用意する準備が大変、という印象を筆者は抱いていた。だが、戦績BFでは、挑戦した3つのいずれからも薬品類が必須になるようなシビアなバランスではなく、それぞれのNMが駆使してくる“謎”を解き明かしさえすれば、比較的楽に撃破することができるだろう。 移動が楽なのもいい。BF戦の魅力は、戦闘開始前にあれやこれやとパーティメンバーと勝利を目指して戦略を練っている時間であり、その結果、実を結んでいく戦闘そのものだ。目的地への移動時間自体は、そこそこの長さでいいのである。近東のエリアはアクセスがほどよく、コンテンツを楽しむ上で特に移動の敷居が低いのが嬉しいところだ。
総じて報酬にはチョコボ育成に使用できる「チョコボの卵」が出現するのが特徴的。レベル60制限のBFでは“いささか暖かい”卵が、75制限のBFでは“ちょっぴり暖かい”卵が確実に報酬として出現する。ジュノのルルデの庭で販売されている“ほんのり温かい”、“ほんわか温かい”、“わずかに温かい”の3種と違いがあるのかないのかは、本稿執筆時点では定かでないのだが、なにかしらユニークな要素が込められていることを期待してしまうところだ。その結果は近々連載内でご紹介したい。 (C)2002-2006 SQUARE ENIX CO.,LTD All Rights Reserved.
□スクウェア・エニックスのホームページ (2006年9月7日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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