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東京ゲームショウ2006レポート

カプコン、特設ステージイベント
「丸山弁護士の出張相談所Special」を開催

9月22日~24日 開催予定(22日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:当日1,200円、前売1,000円
     小学生以下無料


 カプコンブースでは最終日の目玉イベントして、法廷バトルゲーム「逆転裁判4」のプロモーションイベントを開催した。ステージには本作の開発を担当した松川美苗プロデューサーと巧舟ディレクター、そしてテレビ番組「行列のできる法律相談所」でおなじみの丸山和也弁護士がスペシャルゲストとして登場、番組出演中と同様に熱いトークを繰り広げた。

 本作のプロモーションを担当する丸山氏は、本業の弁護士活動はもちろん、テレビ番組や各地に出向いての公演も務めるなど、現在多方面で活躍中。同氏がステージに姿を現すと、会場からは大きな拍手とともに黄色い声援も飛んでいた。

 以下、丸山氏のコメントを中心に、本イベントの様子をお伝えしよう。

■ まるで「逆転裁判」そのもの!? 本物の法廷でもバトルを展開する丸山氏

 丸山氏はマイクを握るやいなや、現役の弁護士さんならではのトークを次々と展開。普段、我々が滅多に聞くことのできない本物の法廷でのエピソードは、そのどれもが実に興味深いものであった。

 「実際の裁判では、『逆転裁判』のように逆転して勝つためには相当の力量がいるので本当に難しい。私の場合、裁判の流れをうまく読みながら、裁判官の心をつかむにはどうするかも考えてやっています。もしゲームのようにうまく逆転できたときは、苦労した分だけ本当に嬉しくなりますね!」

 「裁判中はウソの証言をする人がけっこういるんですよ。そういうときは、まず相手にいろいろとしゃべらせておいてから、後でおかしいところを指摘したりするんです。ウソをついている人が、ゲームのキャラクタみたいに(問い詰められる証人のアクションを真似つつ)汗をダラダラかいていることもありますよ」

 まるで「逆転裁判」さながらの展開が、実は本物の法廷でも起こっているという丸山氏のコメントを聞くたびに、会場のあちこちからは「へぇ~」という声があがっていた。

 そして、司会者からの「では、ゲームの主人公である成歩堂龍一や王泥喜法介みたいに、『異議あり!』などとカッコよくポーズを決めてから話すこともあるのですか?」という質問には……。「いや、ゲームみたいなアクションまではさすがにやらないですね。でも、相手に向かって指を差して構える人もたまに見かけますね」とのこと。さすがに司法の場においては、演技および演出までは不要のようだ(笑)。

詰め掛けた「逆転裁判」シリーズのファンに挨拶をする松川氏(写真左上)と巧氏(同右上)。続いて丸山氏が登場すると、スチール撮影時の様子が映し出された。実際の法廷ではしないそうだが、「異議あり!」のポーズもバッチリ決まっているではありませんか!


■ プレーヤーの相談にズバリ即答! ゲームに関するトラブルに丸山氏が熱弁をふるう

 続いて、ユーザーから開発スタッフの元に届いた、ゲームソフトに関するさまざまな相談を丸山氏がズバリ答える出張相談がスタート。本業の法律相談ということもあり、話しているときの表情はまさに真剣そのもの。以下、同氏による回答例を簡単に紹介しよう。

相談1:「『逆転裁判』を買おうと思ったら、すでにソフトを持っている友人がゲームの内容をバラしてしまい、楽しみを奪われてしまった。友人に対して罪を問うことはできますか?」

丸山氏:「罪には問われませんが、わざと楽しみを奪ったという場合には慰謝料などが請求できるかもしれません。実際に請求できる金額はソフト代ぐらいでしょうか」

相談2:「ゲームソフトを貸した先輩に貴重なセーブデータを消されてしまった。先輩は法律的な罪に問われますか?」

丸山氏:「たいへん微妙ですが、罪には問われません。ただし、あらかじめ消すなと言っておいたのに消した場合は、損害賠償などを請求される可能性があります」

相談3:「友人に借りたゲームソフトを1年近くも返さないでいたら、友人から借りすぎを理由に延滞料金として5万円を請求された。支払いを拒否することはできますか?」

丸山氏:「これはできますね。ソフトを借りている人がなかなか返してくれないからといっても、貸した側が勝手な金額をつけて請求することはできないんです。もし貸した人が返せと請求しているのに、無視して借りた方が自分の物にしてしまったら別の罪になりますが……。それにしても、いつまでたっても返さずに放っておくのはまずいですよね(笑)」

 また3番目の回答時には、車の駐車場代という我々にも身近な例を挙げて説明するなど、普段の生活にも役立つ情報をいろいろと教えてくれた。丸山氏のコメントを参考にして、貸し借りなどの些細なことでトラブルを起こさないよう、心当たりのある人は今のうちに借りっ放しのソフトは返しておいたほうがいいかもしれない(?)。

本業の法律相談になると、丸山氏のトークはますます冴えわたる。テレビ番組さながらの展開に、来場者も興味津々でしばし静聴。みなさんもゲームで法的なトラブルを起こさないようくれぐれもご注意を!


 法律というお堅いテーマでありながら、我々素人にもわかりやすい言葉で、ときにはジョークも交えながら丁寧に話してくれた丸山弁護士。数々のおもしろトークで、傍聴席に駆けつけた「逆転裁判」シリーズファンの心をガッチリとつかんだことだろう。文字通り“行列のできた法律相談所”は、盛況のうちにこれにて審議終了となった。

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「CAPCOM 東京ゲームショウ2006」の特設サイト
http://www.capcom.co.jp/game/event/tgs_2006/
□CESAのホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□「東京ゲームショウ2006」のページ
http://tgs.cesa.or.jp/
□関連情報
【9月23日】「TGS2006」カプコンブースレポート
「モンスターハンター ポータブル 2nd」が超人気!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060923/cap2.htm
【9月22日】カプコン、プロデューサー自らが積極アピール、
あの超大物俳優も映像出演!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060922/cap.htm

(2006年9月24日)

[Reported by 鴫原盛之]



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