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会場:幕張メッセ
入場料:中学生以上1,000円(前売700円)
最新のアーケードタイトルが並ぶ第44回AMショーより、株式会社バンプレストのブースレポートをお伝えしよう。同社ブースは通路側にイベント用のステージが設置され、その左右に「機動戦士ガンダム スピリッツ オブ ジオン ~修羅の双星~」と「THE BATTLE OF 幽★遊★白書~死闘!暗黒武術会~」が並ぶ格好となっていた。ブースの左側面は同社のアーケード展開の柱のひとつ「メダルゲーム」が出展され、ブースの右側面から裏側にかけては、さらに大きな柱である「プライズ」の最新ラインナップが豊富に並べられていた。
■ 機動戦士ガンダム スピリッツ オブ ジオン ~修羅の双星~ バンプレストブースで最も脚光を浴びていたのは「機動戦士ガンダム スピリッツ オブ ジオン ~修羅の双星~(以下、修羅の双星)」だろう。修羅の双星は「機動戦士ガンダム」のファーストシリーズを題材にしたガンシューティング。連邦軍とジオン軍の一年戦争が続く世界のなか、プレーヤーはジオン軍のモビルスーツ「MS-06 ザクII」のパイロットとして連邦軍と戦う。2人協力プレイが可能だ。 筐体を見てまず目を引くのがプレーヤー自身で構えるガンコントローラだ。搭乗するモビルスーツ「MS-06 ザクII」が持つ「ザク・マシンガン」そのものといった形状をしており、ガンシューティングタイトルのコントローラとしては大きめ。利き手で垂直に持つグリップとトリガーにくわえ、逆の手で水平に持つグリップ部にも赤いボタンが存在している。ガンコントローラの後ろにはストックがあり、劇中のジオン兵、もしくは「MS-06 ザクII」そのものになりきれる。
本作のステージ構成は全4ステージ。ブースでは3台の筐体を使用して、ステージ1「ジャブロー」、ステージ2「ニューヤーク」、ステージ3「ソロモン」をそれぞれ別の列に並ぶ形式でプレイできた。業者日であったにも関わらず、午後には各30分を超える行列が形成され、本作の注目度を伺わせた。
プレイを開始すると、ガンコントローラの構え方から始まる基本操作のチュートリアルが用意されていた。まず構えたときの第一印象が面白い。形状からくるものか、両手が90度になるような構え方というのは面白い感覚がある。攻撃は画面に表示されるターゲットサイトに向かって発砲する形式だが、ガンサイトを画面外に向けると、視点が変わり、搭乗している「MS-06 ザクII」が物陰に隠れている様子が写る。この「隠れる」という動作が、本作のキーポイントだ。 隠れている状態で赤いボタンを押しつつトリガーを引くと、クラッカーを投げて連邦軍をひるませ隙を作ることができる。原作中にもあったような物陰からクラッカーを投げる動作が可能であり、ゲームプレイにも上手く組み込まれている。また、通常時に赤いボタンを押しつつトリガーを引いたときは強力なザク・バズーカが使えるが、弾数に制限があるため、強力な敵に的をしぼって使いたいところ。敵機体の接近時にはヒートホークで斬りつけることもできる。 敵となる連邦軍の機体は、ガンダム、ガンキャノンなど、おなじみのモビルスーツが多数登場。量産機のジムとボールなどは、連邦軍の特徴とも言える「物量作戦」が感じられるほど大量に出現するシーンが用意されており、実にそれっぽい。ジムコマンド(宇宙仕様)などが混じっているあたりも芸が細かい。ザク・マシンガンで攻撃するものの、連邦軍の攻撃は凄まじく、照準を外して隠れるを多様しつつ撃ち合うという緊迫感のある場面が続出。敵機には耐久力ゲージが表示されているのだが、ジム系統のようにシールドを所持している機体はこちらの射撃を防いでくる。シールドを破壊して次に本体へ、といった流れだ。手ごわく数も多いジムとは対照的に、一撃で破壊できるボールの弱さも際立っていた。 進行は敵機が破壊されたら自動で進むというオーソドックスな形式。場面によってはアムロ・レイなどの有名キャラクタによるカットインが入り、同じ戦場で戦っていると感じさせてくれる。劇中のエピソードが事細かに盛り込まれているあたり、ガンダムファンならプレイせずにはいられないタイトルといえる。12月稼動予定。
なお、バンプレストステージでは定期的に本作のプロモーションイベントを実施中。16日の12時30分からは、ゲストにアムロ・レイ役でおなじみの古谷徹氏がゲストで登場する。気になる人は、この機会を逃さずチェックしておこう。
(C)創通エージェンシー・サンライズ
■ THE BATTLE OF 幽★遊★白書~死闘!暗黒武術会~ 「THE BATTLE OF 幽★遊★白書~死闘!暗黒武術会~」はバンプレスト開発による3D格闘ゲーム。コミックやアニメ展開で大人気を博した「幽★遊★白書」の内容から、暗黒武術会のエピソードが題材にされている。主人公「浦飯 幽助」はもちろん「桑原 和真」、「蔵馬」、「飛影」、「幻海」といった主要キャラクタ、さらに「鈴駒」、「酔」、「陣」、「戸愚呂兄、戸愚呂弟」、「武威」、「怨爺」といった渋いところまで総勢14人のキャラクタが登場する。稼働日は9月ということで、もう間もなくアーケードに登場するタイトルだ。
操作は方向レバーとガード(G)パンチ(P)キック(K)の3ボタン。キャラクタはトゥーン・シェーディングが施された3Dで描かれている。特有の技はもちろん、かけ声なども豊富だ。また、キャラクタ選択時には選択した3Dキャラクタの背景にアニメからのシーンが流れているのが心憎い。
各キャラの技はPPPKといったボタンの複数回押し、または同時押しが基本のシンプルなタイプ。基本技では方向レバーは1方向、特殊なものを除いて最大で3方向といった具合だ。特徴的なのは「霊妖力ゲージ」の存在。霊力や妖力を消費する「霊妖力技」の使用時に減少する。霊妖力技は浦飯ならば霊丸(レイガン)やショットガン、蔵馬であれば薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)など、各キャラクタの代名詞ともいえる技が並ぶ。 さらにP+K+Gを押すことで「本気モード」になれる。本気モードは蔵馬であれば本当の姿である「妖狐蔵馬」に、幻海であれば「若い幻海」になるなど、これもまた原作の特徴を生かしたものだ。本気モード時には攻撃力が増大するほか、コマンド入力で超必殺技を発動できる。超必殺技では、飛影の「真・邪王炎殺黒龍波」など各キャラクタ最大の技がひとつずつ用意されている。超必殺技のヒット時にはそれぞれ特別なシーンが挿入され、3割強の体力を奪うが、霊妖力ゲージを全て消費してしまう。 実際の対戦プレイで得た感触では、まず技の全体的なスピードが比較的緩やかであることが挙げられる。慣れてくるとガードを固めた戦いが有利になりそうだが、そこは一部の技に付随している「ガードクラッシュ」や「投げ技」を仕掛ける駆け引きが絡んでくる。投げ技は左右どちらかのレバー+G+Pで投げぬけも可能。投げぬけは若干であれば遅めに入力しても抜けられるような印象。また、打撃技の硬直に確定して投げ技の反撃が決まるシーンも見られたが、そこでも投げぬけは重宝していた。
各キャラともに下段から下段、さらに中段といったように、下段や中段から始動するコンボを持っているようで、上下の揺さぶりも重要になりそうだ。「幽★遊★白書」のキャラクタ特有の霊丸(レイガン)に代表される特殊な技の存在も、本作に一癖を加えている。また、レバー上または下に短く入力することで奥と手前への軸移動が可能、軸移動中にボタン操作をすることで、アッパー系統の技が出せる。アッパーからの空中コンボも模索していくと色々なコンボが作れそうだ。ダウン時からの起き上がりの攻防も、前転や後転、横転、さらに上下の蹴り起きなど、本格的な仕様。「幽★遊★白書」独自の魅力が上手く盛り込まれており、ファンだけでなく格闘ゲームファンには見逃せない作品といえそうだ。
原作/冨樫義博「幽★遊★白書」(集英社「ジャンプコミックス」刊) (C)Yoshihiro Togashi 1990年-1994年 (C)ぴえろ/集英社 (C)BANPRESTO 2006
■ その他の出展内容
(C)モンキー・パンチ/TMS
(C)2006 Nintendo (C)2006 SHIGESATO ITOI/Nintendo (C)1985 NINTENDO
シューティングゲームの最新作「虫姫さまふたり」を中心に、開場早々から筐体の前には多数の来場者が押し寄せていた。今では数少なくなった、硬派なシューティングゲームを開発する有力メーカーのひとつであり、シューティングをこよなく愛するファンが同社ブースに殺到していた。
このほかにも、参考出展として「メダル麻雀もうかり番長」と「のーみそコネコネパズルたころん」がプレイアブルで出展されていた(※後者は商談用筐体にのみ設置)。さらに来場者には、本作品のヒロインのコスプレをしたコンパニオンから光るペンダントがプレゼントされていた。
■ 虫姫さまふたり
操作方法は前作と同じで、8方向レバーとショット(オート連射とマニュアルの2種類)、ボンバーを発射する3個のボタンで自機を操作するようになっている。ゲームモードも前作同様「オリジナル」と「マニアック」の2種類があり、さらに今回はショットタイプも「ノーマル」と「アブノーマル」のいずれかを選択できるようになっている。 また、今回はヒロインのレコに加え新キャラクタのパルムが登場し、それぞれ自機の性能が異なっているのが大きな特徴だ。 筆者がプレーした印象だが、レコが広範囲に拡散するショットを撃ち、一方のパルムは正面に弾が集中する性能になっているようだ。本作品はショットの性能が変わるアイテムなどは一切出現しない(パワーアップとボンバー、得点アイテムの3種しかない)ため、ゲームシステムは以前よりも簡素化されて、初心者にもルールがわかりやすくなったといえるだろう。 敵のキャラは昆虫・甲虫ばかりでなく、水中に生息する(エビなどの)甲殻類や、恐竜などの爬虫類をモチーフにしたものが目立つようになったのも特徴で、個性的なキャラたちが次々と撃ってくる弾を避ける楽しは今回も健在であった。
前作「虫姫さま」では、歴戦の猛者たちも思わず舌を巻いた超絶難易度のウルトラモードが一躍有名になったが、今回も本モードが用意されているのかに注目が集まる。現時点ではまだその存在が明らかになっていないが、正式稼動予定の10月下旬まで、同社からの続報を期待したい。
■ メダル麻雀もうかり番長(参考出展)
ゲーム中にはいかにもバンカラ風の番長が登場し、ドスの効いた掛け声やアクションなどでプレーヤーに気合いをかけてくれるのが特徴だ。
タッチパネルに指一本触れるだけで簡単に操作することが可能で、なおかつリーチ時にテンパイとなる捨て牌も教えてくれるため、ひじょうにゲームのルールががわかりやすい作品になっている。
■ のーみそコネコネパスルたころん」(参考出展)
レバーでカーソルを動かし、ボタンでカーソル内のタコを回転させ、画面に表示された数字と同じ数のタコを網の上に並べて消していくというルールで、連続して同じ色のタコを消していくと連鎖が発生し、対戦相手側におじゃまキャラを送り込んで攻撃することができるようになっている。
あらかじめ画面内にいるタコをいかに効率よくつなげて消していくのか、思考力とともに連鎖を組み立てるスピードの速さがより問われるゲーム性になっているようだ。
すでに多くのゲームセンターで見かける汎用型筐体の「メダリュージョン」シリーズをはじめ、今回の出展機種はすべてメダルおよびプライズゲーム。
近年の同社ブースはビデオゲームの出展がほとんどなく、今後も業務用マシンはこれらのジャンルに特化した商品戦略を打ち出していくようだ。
■ ワンタメ ミュージックチャンネル
数回プレーしてみたが、パピーの種別を問わず、パラパラなどのリズムに乗って楽しそうに踊る姿が実にかわいらしかった。犬好きならずとも、母性本能をくすぐりまくりのパピーたちのアクションは必見だ。
今月末の稼動予定なので、もう間もなく全国各地のゲームセンターやショッピング施設などでお目にかかれるだろう。なお、「アイドルパピー」も同じく今月下旬より全国のおもちゃ屋さんなどで発売予定となっている。
(C)2006 カプコン・タカラトミー
■ ロックマンエグゼ バトルチップスタジアム(カプコン)
ゲームをプレーするたびにもらえるバトルチップを集めて組み合わせると、プレイ中にさまざまな必殺技などが使用して戦えるのが本作品最大の特徴。会場では直接確認できなかったが、デッキの構成次第では新たな必殺技なども出せるようだ。
(C)CAPCOM CO., LTD. 2006 ALL RIGHTS RESERVED.
■ ALIEN DANGER(仮称) プッシャー型のマスメダルゲームで、現在稼働中の「エイリアン」の改造キットにあたる作品。今回は映像のみの出展だっため、あの巨大なエイリアンの派手なアクションを直接見ることはできなかったが、新たにすごろく形式のイベントなどが追加され、よりゲーム性が高まった作品に仕上がっているようだ。
稼動は来春以降になる予定。発売時にははたしてどんな仕掛けを用意して我々を驚かせてくれるのか、実に楽しみだ。
ALIEN TM&(C)1979,2004 Twentieth Century Fox Film Corpolation. All Rights Reserved.
□バンプレストのホームページ (2006年9月8日) [Reported by 山村智美/鴫原盛之]
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