本格的なラジコンの“走り”を手軽に体験できる タミヤ「タムテックギアシリーズNo.1 マイティフロッグ」
「タムテックギアシリーズNo.1 マイティフロッグ」 |
発売 |
タミヤ |
価格 |
20,790円 |
電源 |
専用バッテリー(本体用/同梱) 単三電池×8(コントローラ用/別売) |
発売日 |
発売中 |
当連載では、これまでラジコンを取り上げる機会が多くあった。しかし、「電子系のトイ」をレポートするという性格上、「超小型ラジコン」に代表されるような初心者向けのラジコンが多く、今回の「タムテックギアシリーズNo.1 マイティフロッグ」は異色と言えそうだ。なぜなら定価が2万円を超える本格的なラジコンだからだ。
しかし、「完全組み立て塗装済み」という手軽さに「これなら筆者でも遊べそうだ」と惹かれ、遊んでみることにした。
感想は、いやあ面白い! これまで本格的なラジコンの世界は、価格面でも技術面でも敷居が高いという印象が強く、当連載では敬して遠ざけてきた。しかし、「タムテックギアシリーズNo.1 マイティフロッグ」は、驚くほどに簡単で、最高の操作感覚を味わわせてくれた。もし、気になっている方がいるのなら、即購入をお勧めする。
筆者としても、こうして原稿を書いていると、走行感覚の心地よさが手のひらの中に蘇ってきて、遊びたくなる。
■ 準備はたったの3ステップだけ
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パッケージ。ピンク色のカラーにカエルのマークが意表を突く |
「タムテックギアシリーズNo.1 マイティフロッグ」の商品特性をくわしく紹介しよう。コンセプトは、「本気で遊べるA4サイズ」。A4とは紙のサイズのこと。一般の雑誌と同じくらいのコンパクトなボディに、高性能なメカニズムが詰め込まれている、というのだ。パッケージの中に収められているのは、完全組み立て塗装済みの本体と専用コントローラ。そして本体用のバッテリーと充電器。つまり、このセット1個と専用コントローラ用の乾電池を用意すれば、誰もが本格的なラジコンで遊べるのだ。
お手軽さのアピールは、パッケージからも伺える。何と本格的なラジコンには似つかわしくないピンク色なのだ。従来の田宮模型のイメージを抱いていると、拍子抜けしてしまう。しかし、「本格的なラジコンが手軽に遊べるよ」という声なきメッセージが確かに聞こえてくるようだ。
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本体の全長266mm、全幅181mm。ほぼA4用紙と同じサイズだ |
2WDで駆動用のモーターは後輪に取り付けられている |
フレームは、軽量ながら強度の高いモノコックタイプ。オフロード向きだ |
実際に準備と呼べるのは、3つだけ。1つ目は、専用コントローラに単三電池を8本セットすること。2つ目は、本体用の専用電池を充電して、本体にセットすること。1回の充電で最大30分以上の走行が可能になる。3つ目は、本体にアンテナを立てること。たったのこれだけだ。これだけでいいの? と拍子抜けしてしまうほどだ。
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本体用のバッテリーと充電器。最大30分間の走行が楽しめる |
バッテリーを本体に対して縦にセッティングするため、バランスが取りやすい設計になっている |
■ 悪路を走らせてこそ、その魅力が発揮される
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コントローラはホイールタイプ「エックスペックSP」 |
「マイティフロッグ」は2WDのバギー車なので、アウトドアでこそ、その魅力を発揮する。
本格的なラジコンの操作性能とはどれほどのものなのか? どれだけの悪路を走れるのか? この2点にポイントを絞って公園内を走らせてみた。
コントローラは拳銃のようなトリガーがアクセルになっている。トリガーをグリップの内側に引きこめば「マイティフロッグ」は前進を、外側に倒せば後退する。左右への旋回は大きなホイールを使用する。ハンドルと同じ感覚で右へ回せば「マイティフロッグ」は右へ、左へ回せば左へ旋回する。
公園内には、舗装された道路から砂利道、草むら、坂道など、オフロードタイプのラジコンを楽しむには十分の様々なシチュエーションがあった。そこで、あえて舗装された道路ではなく、砂利道から走らせてみることにした。
驚いた。砂利をものともせず、力強く走り、その様子はパワフルそのもの。左右への旋回にも、こちらの操作からほんの一瞬も遅れることなく、反応し、機敏に曲線を描く。砂利道だけに猛スピードで旋回させると、砂埃が舞い上がり、その風景に惚れ惚れしてしまった。
砂利道ほどとは言わないが、草むらでも相当のスピードをキープして走る。路面の凹凸はしなやかに吸収し、30度程度の坂道なら一気に駆け上がる。進入角度などの条件などが合えば、木の切り株も飛び越える。その様子はただただ格好いい。ただし、タイヤに草がからんでしまうと、その時点でストップしてしまう。こればかりは仕方がない。
小山の側面を走る勾配のきつい石畳の坂にも挑戦してみた。頂上まで登れば軽く息が上がる、それくらいの勾配だ。さすがにこれは厳しいのでは? 石畳もデコボコしているし……と半信半疑で走らせてみると、坂道をパワフルに駆け上がっていき、またまた驚かされた。さすがに坂道なので、石畳に段差がある箇所ではストップしてしまったが、ルートを選ぶ走行テクニックさえあれば、小山の頂上まで駆け上れるだろう。
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砂利道で旋回させると砂埃が舞い上がり、格好いい |
ちょっとした切り株であれば、軽々乗り越えてしまう |
草さえ絡まなければ、坂道も一気に駆け上がれる |
もちろん本格的なラジコンなので別売のパーツを購入し、交換すればさらなる走行性能を引き出すことが可能だ。何も手を入れず、これだけ走るのだからパーツを交換したら、どれだけの走りを披露してくれるのだろう、と興味が沸く。
しかし、筆者はパーツ改造までしようと思わないのは、コイツはまだまだこのままで十分に走ってくれる、もっともっといろいろな悪路を制してくれるはずだ、と予感しているからだ。
夏の行楽には、欠かさずに携帯するようにしよう。遊びのシーズンの前に、「マイティフロッグ」に出会えてよかった。
□タミヤのホームページ
http://tamiya.com/
□「タムテックギアシリーズNo.1 マイティフロッグ」のページ
http://tamiya.com/japan/products/56701tamtech_frog/index.htm
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(2006年6月8日)
[Reported by 元宮秀介]
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