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【連載第220回】 あの、おもちゃを徹底レポート




カードをスキャンして日本チームを強化!
エポック社「カードスキャン! エキサイトステージ サッカー日本代表チーム」

「カードスキャン! エキサイトステージ サッカー日本代表チーム」
発売 エポック社
価格 7,329円
電源 単3形電池×4(別売)
専用ACアダプター(別売)
発売日 発売中



 まもなく始まるサッカーの一大イベント。2002年の日韓ワールドカップに引き続き、今回も日本全土をあげての盛り上がりが期待される。そこで当連載も微力ながら、日本代表チームの上位進出、いや優勝を祈念して、日本代表にちなんだe-toyを取り上げて、レポートしたい。

 アイテムは、エポック社から発売中の「カードスキャン! エキサイトステージ サッカー日本代表チーム」だ。エポック社といえば、当連載で定期的にレポートしている「体感ゲーム」の第一人者としても知られている。

 この「カードスキャン! エキサイトステージ サッカー日本代表チーム」も、当然のことながらその流れを組んでいる。しかし、これまでのシリーズと異なるのは「体感」ではない、という点にある。ゲームソフトとハードウェアが一体化され、付属のAVケーブルでテレビとつなげばすぐに遊べる手軽さには変わりはないのだが、何と「体感」ではないのだ。

 操作体系は、方向キーと4種類のボタンで行なうオーソドックスなテレビゲームのスタイルだ。

 では、どこに新しさがあるのか。それは「カードスキャン」にある。同梱の、あるいは別売のカードを読み込むと、日本代表選手がパワーアップする。そう、カードをスキャンしてゲームを進める流行りのアーケードゲームを彷彿とさせる仕掛けがフィーチャーされているのだ。


取説を見ずに遊べる優れたコントローラ

 パッケージには、専用コントローラが、2基収められている。遊ぶための準備は簡単だ。専用コントローラ1Pには、モノラルAVケーブルが内蔵されており、これをTVに接続する。そして背面にある電池ボックスに単3電池を4本セットするか、別売りのACアダプターをセットすれば、準備は完了となる。

 目を引かれるのが、2P用の専用コントローラの存在だ。これまでエポック社の「体感ゲーム」シリーズでは、最大4人まで遊べるゲームがほとんどだったが、2~4P向けのコントローラは用意されていなかった。ひとつのコントローラを参加者全員で使いまわすスタイルが多かったのだ。

 ならば今回の2P用の専用コントローラの存在は、何を意味しているのか。答えは明確だ。2人のプレーヤーがガチンコでサッカーゲームをプレイする仕様になっているのだ。

パッケージ。日本代表のユニフォームを模したデザインが気分を盛り上げる 専用コントローラ1P。AVケーブルとカードリーダーが内蔵されている
専用コントローラ2P。こちらも日本代表のユニフォームをイメージさせる 対戦時は2P側から伸びたコードを1Pに挿し込んで使用する

 個人的に感激させられたのが、コントローラのボタンの名称だ。通常のゲーム機のコントローラならAボタンやBボタン、あるいはLボタンやRボタンなどと付けるだろう。しかし、このコントローラのボタンは違う。S、L、G、Pと一見すると、法則性のない名称になっているのだ。しかし、付属の取扱説明書を一読すると、「なるほど」と目からウロコが落ちる思いがした。

 Sボタンはシュート、Lボタンはロングキック、Gボタンはグラウンダーキック、Pボタンはショートパスとなっており、サッカーの動作が直感的にわかるようになっているのだ。これは素晴らしい配慮だ。

 ディフェンスになると、Lボタンはチェック(足を出す)、Gボタンはスライディング、Pボタンはタックルとなり、残念ながらボタンの名称と動作はつながらない。しかし、このアイデアは賞賛に値する。「えーと、シュートを打つにはどのボタンを押すんだっけ」と、いちいちマニュアルを読み返す手間が大幅に減るからだ。

オフェンス時の行動がわかりやすい配慮がなされたボタン 操作する感覚は、据え置き型ゲーム機のコントローラとほぼ同じだ



誰でも遊べる簡単操作と難易度が嬉しい

 遊べるゲームは複数種類あるが、まずはカードを使わない3モードから説明しよう。「テストマッチ」は、1人向けの初心者向けの練習試合モード。「フレンドリーマッチ」は、1~2人用の対戦モード。16カ国の中から好きな国を選んで、CPUかライバルと対戦を行なう。「ワールドトーナメント」は、1人用のトーナメント戦。参加する16カ国の中から1国を選んで試合に挑み、優勝をめざす。

 プレイの感覚は、「遊びやすい!」のひと言。最近のサッカーゲームは究極といえるまでに進化を遂げ、とことんにまでリアルになっているのは喜ばしいことだが、筆者のように「たまに遊ぶ」ユーザーにしてみれば、敷居が高くなっているのも事実だ。そんな程度の腕前しか持たない筆者でも快適に、そして熱く遊べるのだから嬉しい限りだ。

 こちらの操作に対する選手たちの反応も機敏で、チューニングに練り込みの跡が伺える。サッカーゲームを久々に堪能しました。

デモ画面。カードをスキャンすることで気分を盛り上げる タイトル画面。コントローラのどのボタンを押してもスタートする ゲームセレクト画面。まずは「テストマッチ」で操作に慣れよう
ゲーム画面。選手の動作も細やかで、臨場感がある ゲーム画面。ゴール前の攻防。スリルのある一瞬だ 監督気分で、選手の交代も可能だ
ついに筆者が操作する高原がゴールを決めた! ゴールをするとデモ映像が流れる
「フレンドリーマッチ」。試合時間の変更も行なえる 「ワールドトーナメント」。周囲は強豪国ばかりだ



カードを読み込めば日本代表選手がパワーアップする

 さて、最大のポイントとなるカードスキャンについて説明しよう。「サッカー日本代表カード」を読み込んでからスキャンすると、それらの選手を「テストマッチ」、「フレンドリーマッチ」、「ワールドトーナメント」で使えるようになり、また能力も通常よりもアップする。

 今回は入手することができなかったのだが、別売の「エポック サッカー日本代表 カードスキャンエキサイトステージ」(200円)には、ときどき表面がキラキラ輝くスペシャルカードが封入されていることがあり、各日本代表選手たちは通常のカードを読み込ませたとき以上の能力を発揮するのだという。興味のある方は、ぜひスペシャルカードを入手して、試してみてほしい。

カードのパッケージ。本体に同梱されているもののため、パッケージはシンプル 本体には、3枚のカードが付属している カードの裏面には、その選手の生年月日や所属履歴などが書かれている
手を少し早めに動かすと、カードのスキャンに成功しやすい スキャンに成功すると、選手の名前とアニメが表示される

 このカードスキャンをフィーチャーしたゲームもある。「カードPK」がそれだ。対戦する2人のプレーヤーがキーパーカード1枚とキッカーカード5枚を用意して、好みのキーパーやキッカーを使ってPK戦を競う合うというものだ(カードがなくても遊ぶことはできる)。

「カードPK」。カードが集まるほどに面白さを増す ゴールを決めた感激の瞬間だ!

 どのモードもおもしろく、カードスキャンのアイデアも活きており、筆者は楽しくプレイした。サッカー好きなら、なおのこと熱くなれるだろう。

(C) EPOCH CO..LTD. (C) 2006 SSD CO..LTD (C) 1996JFA


□エポック社のページ
http://www.epoch.gr.jp/


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(2006年6月1日)

[Reported by 元宮秀介]


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