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トピックその2は、その1に続き、PSPに関する話題を中心にお届けしよう。
■ PSPに新サービス、新機能を追加し更なる飛躍を目指す
まず、「PSよりも、PS2よりも、PSPのほうが、圧倒的にユーザーへの導入が進んでいる」と、発売14ヵ月の各ハードウェアの導入率をはじめ、PSPユーザーのPSPの利用状況を地域別に分析したデータ、任天堂株式会社のニンテンドーDSとのユーザーの分布の違いなどのマーケティングデータを開示した。
また、今秋9月にはVoIPを利用し、新たなUSB接続の周辺機器「カメラ(PSP-300)」を導入。MotionJpegに対応させることで、ビデオチャット機能を持たせたコミュニケーションツールとしてPSPを活用させる。また、このカメラにより、同社がPS2で展開中の「EyeToy」で実現したモーショントラッキング機能もPSPへと持ち込むことが可能となった。カメラは回転させられ、いわゆる「自分撮り」も可能。チャット機能のゲームへの導入も実現できる。コーデックに関しては、ソフト次第ということで、MotionJpeg以外の選択肢もありそうだ。 さらに、自身が3年前から始めたゴルフに関して触れ、「ハワイに行くとカートにGPSが搭載されている。私は思ったところにボールが落ちないのであちこちカートで走り回るんですが、このとき本当に助かる。“なんだ、こんなデータがあるならなんでPSPで(GPSを使った)『みんゴル』ができないの?”という素直な疑問が沸いてきて、うちのチームに作ってもらっています。そこで、『GPSを利用できるものがない』ということで、PSPにUSBポートを介して接続するGPSレシーバー(PSP-290)を10月に導入することにした。これは、『みんゴル』だけじゃなく皆さんにも使っていただきたい」と、GPSレシーバーを紹介した。毎秒位置情報を更新でき、ポータブルナビゲーター機能も持っている。「みんゴル」では、コースデータをダウンロードして楽しめることはもちろん、実際のコース上でのシミュレーションショットも可能になるようだ。
それに加え、すでにブラウザを導入しているPSPに、Flash(6.0)を対応させることも明らかにされた。これは、RSS機能(オーディオ)とともに、今春のアップデートで対応が可能となる。また、今春のアップデートでは、中国語フォントが実装され、同時にカメラ/GPSライブラリが提供される。さらに今夏のアップデートでは、RSSチャンネル(ビデオ)、UMDビデオのプロファイル拡張も予定されている。
■ メモリースティックからのブートも可能! さらにPSエミュレーションも実現 久夛良木氏は、続けてPSPとPS3の連携についても明らかにした。USB、Wi-Fi経由で接続できる両者だが、同じ16:9の画面の中で、PS3の映像をPSPへ流す、またはその逆など、「ある意味超高級リモコン的な使い方もできる。アイデア次第です。シームレスなIPネットワーク上のコミュニケーションを可能にする新しい遊び方を構築できる」と紹介した。 さらに、PSPの発売前から明らかにされていた、メモリースティックからのゲーム起動も、今秋のアップデートから可能になる。ネットワーク経由でプログラムをメモリースティックにダウンロードしたものから起動できるようになる。 これに付随して、久夛良木氏は、ブロードバンドを中心としたネットワークの普及を背景とした「E-Distributionを、PSPから始めたい」と公言した。各家庭でインターネット接続が可能になれば、ソフトウェア、コンテンツの配信がパッケージではなくビット配信できる。この構想はPS2のころから暖めてきたものだが、「ダイレクトにメモリースティックからスタートさせる仕組みを導入させていただきたい。パッケージで供給したあとに継続したサービスをこれに載せるということもできますし、コンテンツそのものをサービスに載せることも可能です。これだけでもサービスとしていろいろ面白いことができるインフラとなるはず」と自信をのぞかせた。 さらに、「我々のチームのアイデアが実現しそうということで初めて皆様にお伝えしたいことがあるのですが、“PSPでほぼPSのソフトを元のコードに近い形でエミュレーションできそうだ”というニュースがあります。もちろん、PSPでは12cmのCD-ROMはかかりませんが、皆様が開発されていたPSのソフトを、アーカイブサーバーの上に置いていただく、もしくは、私どもにホスティングさせていただければ、ほとんどオリジナルに近い形のソースでPSPで遊べるということになります。この話を聞いたとき、これはすごいことが起こりそうだと思いました」と“PSPのPSエミュレーター”を初めて発表した。
■ 国内ではセラミック・ホワイトを単品発売、海外でもブラックを単品発売 続いて、4月15日から国内では「バリュー・パック」のみで発売されていた「セラミック・ホワイト(PSP-1000CW)を単品発売(20,790円)し、海外でも3月から、「バリュー・パック」のみならず、ベーシックモデルとなるブラックカラーのPSP(PSP-1000)を単品発売することを明らかにした(価格は北米で199USドル、ヨーロッパでは199ユーロ)。 さらに、現在は75万円の開発ツールを50万円に値段を改定することも発表。開発環境への負担も多少軽くなることだろう。
なお、PS2に関しては、現状の分析を行なったに留まり、ウワサされていた価格改定などの発表はなかった。
□SCEJのホームページ (2006年3月15日) [Reported by 佐伯憲司]
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