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【連載第205回】 あの、おもちゃを徹底レポート




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セガトイズ「iZ(イズ)」

「iZ(イズ)」
発売 セガトイズ
価格 5,229円
電源 単3アルカリ電池×4(別売)
発売日 発売中



 昨年の秋ごろに子供向けの携帯音楽プレイヤー「サウンドキャリア」を発売したセガトイズが、音楽を題材にした新たなトイ「iZ(イズ)」をリリースした。キャッチフレーズでは「iZはサウンドパフォーマー」とあるが、不思議な様相をした外見からは、これでどんな遊びを楽しめるのか、まったく想像がつかない。論より証拠。さっそく遊んでみよう。


体中にスイッチやギミックが埋めこまれている

 「iZ」はいくつかのモードを備えているが、それらは大きくふたつに分けられる。ひとつめは、内蔵された音源を使って、曲を聴いたり、リミックスしたりして遊ぶモード。ふたつめは、iPodやCDラジカセなどの音楽プレーヤーを接続して、スピーカーとして利用するモードだ。音楽を手軽にリミックスできるメディアはパソコンのソフトではよく見かけるが、このようなトイとして登場するのは大変珍しい。

 パッケージに収められているのは、「iZ」本体とオーディオ接続ケーブル、そして取扱説明書の3点だ。オーディオ接続ケーブルが標準で同梱されているので、iPodやCDラジカセとすぐにつなげて遊べる点がありがたい。

 「iZ」本体は全高が約30センチあり、トイとしてはかなりの存在感がある。ユニークなデザインを気に入れば、インテリアとしても利用できるだろう。

 「iZ」本体には、たくさんのスイッチやギミックが内蔵されている。

 スイッチ類は、合計で8種類ある。ひんぱんに使うことになるのが、お腹周辺のスイッチだ。斜めのラインが引かれたスイッチは、「おなかスイッチ」。電源ボタンやモードの切り替えに使用するため、もっとも多く触れることになる。「おなかスイッチ」周辺には、小さな白いボタンが4種類ある。それぞれ「スイッチA」、「スイッチB」、「スイッチC」、「スイッチD」と名付けられており、モードに応じて曲の音階やテンポを変化させる機能を担う。

 ラッパやスピーカーのようにも見える左右の耳は、360度に回すことができ、メロディーやリズムを変えるときに使用する。頭から伸びる角のような物体は「フリッカー」という名称で、指で弾くと効果音を発する。

 ギミック類は、合計で3種類。左目はメロディに合わせて、右目はリズムに合わせて大きく上下する。ラッパのような口は、光を発光。音楽に応じて色彩を変え、赤や青、緑など鮮やかに光る。

パッケージ。「iZ」の不思議な外見が丸見え。トイショップ店頭でも異彩を放っている 「iZ」本体。3本足に、角が生え、口はラッパ……という個性の強いとんがったデザインだ
リズムやメロディに合わせて目は上下し、ビートに応じて口の中が発光する 「iZ」本体を横から見たところ。ますますもって不思議なデザインだ…… 3本ある足は自在に動かすことができ、ポーズをつけられる


バラエティに富んだサウンドが不思議なハーモニーを奏でる

 遊べるモードは、「プレイモード」、「DJモード」、「iZ FMモード」、「スピーカーモード」の4種類。

 「プレイモード」は、「iZ」のメインといえるモードだ。「iZ」に内蔵されたビートやメロディ、効果音を好きなように鳴らし、これらをミックスした曲を奏でる。曲の基本となるビートは、「おなかスイッチ」を押すと奏でられる。ビートは7種類あり、「おなかスイッチ」を押すたびに切り替わる。

 実際にビートを耳にしてみたら、「iZ」に対する印象は大きく変わった。ドラムンベース、ロックドラム、アジアテイストのスティールドラム、レゲエ……と多彩なビートが次から次へと飛び出してきて、そのどれもが洗練されている。内蔵スピーカーから鳴り響くサウンドも、トイと考えれば上々のクオリティだ。ビートを選んだら、あとはメロディやリズムを重ねていくだけだ。「スイッチA」か「スイッチC」を押すと、ビートの速度を変えることができ、それに伴って音階が高くも低くもなる。

 右耳を回すと、リズムが流れる。リズムはチョッパーベースやブラス、オルガン、男性のバスボイスなどでにぎやかに奏でられる。左耳を回すと、メロディが流れる。メロディも、アコースティックギター、シンセサイザー、ラジオのチューニングノイズ、気の抜けた男性のコーラスなど意外性に満ちた音色で表現される。

 頭から伸びる「フリッカー」は指で弾くと、ラッパーのかけ声や爆発音、ドラムのシンバル音などさまざまな効果音を発する。

スピーカーはお尻に位置する部分にある 「おなかスイッチ」を押すとビートが変わる
耳をつまんでグルリと回すとリズムやメロディが切り替わる 「フリッカー」を弾くと、楽しい効果音が飛び出してくる


 音楽にある程度くわしい方ならおわかりいただけると思うが、これらのビートやリズム、メロディに一貫性はまるでない。よくもまあここまでバラエティに富んだ音楽を揃えたものだ、と驚かされるくらいだ。しかし、サウンドを重ねていくと不思議なほどにマッチし、どこにもないような音楽が奏でられる。音楽演奏に造詣の深い人なら長く楽しめるのではないだろうか。さらに気に入った曲は、「iZ」本体に保存し、再生することが可能だ。

 「iZ」の魅力は、こうした本格的といえる音楽機能のほかに、そこかしこに込められた毒やユーモアが挙げられる。例えば「おなかスイッチ」を押し続けると、「iZ」はくすぐったくてたまらないというふうに、けたたましい笑い声を上げる。しばらくどのスイッチも押さずに放置しておくと、「iZ」はガラスが割れる効果音を奏でてこちらを驚かせようとしたり、電話のベルの音を鳴り響かせ注意を引きつけようとしたりする。こうした機能は好みが分かれるところだろうが、筆者は大いに楽しんだ。

 「DJモード」と「iZ FMモード」は、「iZ」の自動演奏を楽しむモード。音楽を聴くという点ではどちらも同じだが、「DJモード」は「iZ」のDJトークを交えながら曲が再生され、「iZ FMモード」はFM局風のジングルやチューニングノイズが挿入される。どちらも音楽好きならニヤリとさせられるだろう。

iPodやCDラジカセで再生している音楽に、効果音などを重ねられる
 「スピーカーモード」は、「iZ」をスピーカーとして使用するモード。付属のケーブルを使って、iPodやCDラジカセなどの再生機器と接続すると、「iZ」の内蔵スピーカーから音楽が再生される。筆者は当初「CDラジカセにはスピーカーが付いているのに、なぜわざわざiZと接続する必要があるのか?」という疑問を抱いていたのだが、その結末には笑ってしまった。他のモードと同様に「おなかスイッチ」を押したり、「フリッカー」を弾いたりするとビートや効果音を加えられるのは想像がついた。しかし、何もしないでいると、「iZ」がゲップやおならを連発して自分の大切な音楽を汚すのだ(笑)。つまり、再生機器をつないで音楽を再生したが最後、「iZ」に触れないでいると、嫌な気分にさせられるというわけだ。やっぱり毒の強いヤツだ。

 独特の外見やアクの強いキャラクタ性から、遊び手を選ぶアイテムではあるだろう。だけど、「遊ぼう、楽しもう」という気持ちで積極的にチャレンジすれば、期待に応えてくれることは間違いない。

Copyright 2005 (C) SEGA TOYS (C) ZIZZLE


□セガトイズのページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「iZ」のページ
http://www.iz-segatoys.com/


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(2006年1月12日)

[Reported by 元宮秀介]


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