小さな家に暮らす住人たちを観察する セガトイズ「24h ピクトハウス」
「24h ピクトハウス」 |
発売 |
セガトイズ |
価格 |
3,150円 |
電源 |
アルカリ単4電池×3(別売) |
発売日 |
発売中 |
この「24h ピクトハウス」は、対象年齢で分類すれば「女子児童向けのトイ」になるのだろうけど、女の子に独占させるのはもったいない! デザインがかわいらしく、何より仕掛けがおもしろく、手元に置いているだけでハッピーになれる、そんなトイだ。
家の形をした本体の中に、住人と動物が暮らしていて、生活の様子を眺めたり、ちょっとしたコミュニケーションを楽しんだりすることができる。暮らしぶりを眺めるという点では「たまごっち」に似ているが、遊び心地は大きく異なる。水槽に入れた虫や魚を観察する楽しさを彷彿とさせるし、ドールハウスの精巧さに驚く感覚にも似ている。とにかく、これまでのトイとは異なる面白さを味わえることだけは確かだ。
■ギミック満載!眺めているだけで楽しめる
「24h ピクトハウス」は、現在3種類のバリエーションが発売されている。それぞれ家の形状やカラーリングが異なり、「あおいやねのおうち」、「ふたつやねのおうち」、「オレンジやねのおうち」と名づけられている。筆者は、「オレンジやねのおうち」と「ふたつやねのおうち」のふたつを手に入れた。なぜ2個をまとめ買いをしたかというと、異なる家同士を連動させて遊ぶことができるからだ。これについては、後述する。
「24h ピクトハウス」本体のサイズは、幅も高さも約10センチ。大人の手のひらとほぼ同等の大きさ。テーブルの上に置くと、ちょっとした小物、といった風情だ。
遊ぶ前には、家にシールを貼ったり、別パーツになっている電灯などを取り付けたりする作業が必要になる。シールは窓やドアノブなどの細かな箇所に貼るため、多少の手間となるが、家全体の雰囲気はグッと映える。
家は中が覗けるようになっており、テーブルやイス、階段などが配置されているのが見える。こうしたオブジェクトの中央に透明の液晶画面があり、ここに住人や動物が表示されるようになっている。
プレーヤーから見て手前に位置する場所には、3個のボタンが並んでいる。これらのボタンを使って、住人たちが投げかけてくる質問に答えたり、ミニゲームをプレイしたりする。
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左は「オレンジやねのおうち」、右は「ふたつやねのおうち」のパッケージ。「ノックしておはいりください」と遊び方を伝えるコピーが印象的だ |
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「オレンジやねのおうち」。オレンジ色の屋根の色が鮮やかな洋風の家のデザイン |
「ふたつやねのおうち」は、屋根の形が左右非対称。なお、家のデザインが異なっても、住人やゲームの内容に違いはない |
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側面にある扉をノックしたり、本体を左右へ揺すったりすると、さまざまな反応が起きる |
3個のボタンを操作する場合もある。中央にあるのは決定ボタン |
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住人や動物が2階へ移動すると、このように2階にも明かりが灯る |
電源を入れたあとは、設定を行なう。現在時刻を入力し、住人のキャラクタを決定する。キャラクタは3種類が用意されており、おさげの女の子、ショートカットの女の子、メガネの男の子の中から好みのものを自由に選ぶことができる。
住人を選んだら、いよいよ遊びのスタート。取扱説明書によると、プレーヤーが最初に行なうのは、家の側面にある玄関をノックすること、とある。いったい何が起こるのかわからないまま、ドアをノックしてみる。「トン、トン、トン」。
ビックリした! 部屋の中にパッと明かりが灯り、ドアがバタンと音を立てて開き、その向こうから住人と動物がやって来たのだ。たたみかけるようにギミックがくり出される様子はそれだけで楽しめるが、プラスチックのパーツの扉が開くと同時に液晶画面に住人が表示される仕掛けの連動ぶりが見事。高度なビックリ箱といえばいいのだろうか、遊び心あふれる仕掛けに、童心をいたく刺激される。
このタイプの仕掛けは、ほかにもある。住人が階段を登ってしばらくすると、家の2階の明かりがポッと灯る。続いてトイレを流す音や湯船に浸かる音が鳴り響き、住人たちの生活を想像できるような演出が施されているのだ。つくづくよく出来ているなあ、と唸らせられる。
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通常は、このように画面が暗く、家の中はよく見えない |
ノックなどをすると、室内に明かりが灯り、住人と動物の姿を見られるようになる |
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扉が開き、住人や動物が自由に出入りする。この演出がとにかく楽しい |
■実在の商品やロゴマークが日常生活を盛り上げる
基本的な遊び方は、大きく分けるとふたつになる。
ひとつめの遊び方は、住人たちの生活を見ること。ドアをノックしたり、家全体を横に揺らしたりすると、部屋の中の電気がついて、住人たちの暮らしぶりが表示される。彼らの生活は、現実の時間とリンクしており、朝なら、歯磨きをしたり顔を洗ったり。昼なら、お昼ご飯を食べたり洗濯をしたり、といった具合だ。ほかには、ダンスのレッスンや料理をしている光景なども見られる。
ときには、住人たちが質問を投げかけてくることがある。内容は「パンとご飯のどちらが好き?」など、さまざまだ。これらの問いに回答すると、親密度がアップすることがある。親密度の高さは、エンディングの内容に大きく影響する。エンディングは、プレイをはじめてから2週間が過ぎると見られる仕組みで、親密度が最高の状態になっていると素敵な内容になるのだという。筆者は、遊び始めて数日しか経っていないので未見だが、このまま遊び続けて体験するつもりだ。
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住人の日常のヒトコマ。部屋を掃除中 |
「○×クイズ」。3つの選択肢から正しいものを選んで答える |
「買い物占い」。動物がバックの中から取り出すリンゴの数によって、そのときの運勢が占われる |
ふたつめの遊び方は、ゲームをすること。ゲームは全部で11種類あり、ドアをノックするとスタートすることがある。ゲームのひとつ「新聞クイズ」は、社会や歴史などからクイズが出題される。「江戸時代の最後の将軍は?」など、この手のゲームにしては難しい内容となっており、チャレンジのしがいがある。「○×クイズ」は、「キリンの首の骨の数は人間の数と同じ?」などの雑学に関するクイズだ。
ほかにも部屋の中に大量に出現するゴキブリに殺虫剤を吹き付ける「ゴキブリ退治ゲーム」や、3つのサイズのダンボールの中からひとつを選ぶと運勢が占われる「段ボール箱おみくじ」、上から降ってくる洗濯物をキャッチする「洗濯キャッチゲーム」などがある。
「24h ピクトハウス」のさらなる面白さとして、実在の商品が登場する演出が挙げられる。サントリーのソフトドリンク「なっちゃん」、明治製菓のお菓子「プチアソートスロット」、FT資生堂のボディーソープ「クユラ」、フォーシーズの宅配ピザ「ピザーラ」などが、生活の中に登場するのだ。例えば、夜にドアをノックをすると、ピザーラの宅配人がやって来て、住人たちにピザを配達。住人たちはピザを食べ、最後に「PIZZA-LA」のロゴが表示される、という流れだ。
これらの商品は、ミニゲームにも登場する場合がある。例えば、「サントリー なっちゃん顔占い」。画面に大きくなっちゃんの顔が表示され、くるくると表情を変える。好きなタイミングでボタンを押すと、止まったなっちゃんの顔によってその日の運勢が診断される。
いわゆる「ゲーム内広告」のひとつなのだろうが、家の中に暮らしている住人たちが自分と同じものを食べたり、使っていたりするのを見かけると、ちょっとうれしい。女の子の間で食品や調理器具の小さなフィギュアが根強い人気を集めているが、それに通じる面白さがあるのかもしれない。
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「ピンポーン!」というベルの音と共に、ピザが届けられる |
続いて実在のメニューが表示される |
最後に「PIZZAーLA」のロゴマーク |
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明治製菓のチョコレート「アポロ」が届けられた |
「バリバリバリ」と音を立ててアポロを食べる |
異なる家同士をつなげて遊ぶ連動プレイは、それぞれの家の動物たちがひとつの家に集合する、というもの。ダンスをしたり、順番にトイレに行ったり、はたまたケンカをしたり、とさまざまなイベントが披露される。遊びこんで動物たちへの愛情が深まるほど、面白さは増していくだろう。
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家の下部にあるジョイントパーツを利用して、家同士を接続する |
動物たちが同じ部屋に集まっていろいろなイベントをくり広げる |
【ムービー】 |
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お菓子が届けられたときの映像 (WMV、4.01MB) |
遊び慣れてくると、住人たちの行動のバリエーションがもう少し多ければいいのになあ、と多少の不満も生じてくるが、仕掛けの素晴らしさや面白さは色あせない。筆者の仕事場を訪れる人たちに体験してもらったのだが、そのたびに「へええ、コレおもしろ~い!」という感嘆の声を聞くことができた。
最後に明治製菓のチョコレート「マーブル」が届けられ、それを食べるまでの流れをムービーに収めたので紹介したい。機材の都合上、液晶画面をあまり大きく写すことができず、かすかに工事や交通の音が混ざってしまっているが、独自の仕掛けや面白さに触れることはできるはずだ。ぜひご覧いただきたい。
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□セガトイズのページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「24h ピクトハウス」のページ
http://www.segatoys.co.jp/pictohouse/
□関連情報
【7月19日】「東京おもちゃショー2005」開幕 iPodなどを意識した“音楽系”おもちゃも登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050719/toy-s.htm
毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) → game-watch@impress.co.jp ←
(2005年12月8日)
[Reported by 元宮秀介]
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