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価格:オープンプライス
前半では、拡張ディスクのエリアに渡る導入部わから、マージ・ダルへ移動し、刺激的なマージ・ダルの街内の様子をお伝えする。次にマージ・ダルの目玉コンテンツでもある「アリーナ」の内容、さらに特別に見せて貰った、DoFならではの新エリアやエピックモンスターなども紹介したい。なお、概要については過去の記事で触れているので、そちらも合わせて参照してほしい。 ■ 壁のぼり、ボイスエモートによるライブ感の高いアドベンチャー
DoFの全体の雰囲気は、砂漠のエリアを舞台にしたアラビアンナイトを連想させるものになっており、新エリアの中心には、街自体がファクション(派閥)によって変化する刺激的なギミックやクエスト、コンテンツで溢れる新都市「マージ・ダル」が用意されている。 マージ・ダルには、これまでのEQ2が提供してきた楽しさとは異なる新たなコンテンツとして「アリーナ」が用意される。アリーナ・チャンピオンと呼ばれるモンスターの姿を借りて様々なルールのゲームを楽しむことができるプレーヤー参加型コンテンツが実装されており、DoFの大きなウリのひとつだ。 さて、ここからは実際の体験プレイの流れに沿って紹介していこう。最初にプレイを開始した場所は、ケイノス港の桟橋付近だ。ここにフワリと宙に浮く「絨毯」が設置されている。DoFの象徴ともいえる広大な砂漠「ロー砂漠」には、この絨毯に乗ることで移動できるのである。Evil側のプレーヤーも同様にフリーポート市内から移動することが可能だ。 ロー砂漠に移動すると、ケイノスやフリーポートとはガラリと異なるエリアに移動する。ヘビをモチーフにしているかのような形状の桟橋、ターバンを頭に巻いたNPC、少し歩を進めると、他のエリアでは見られなかった熱帯地域風の植物が見られ、象がノシノシと歩いている。 私がまず試してみたのはエモートだ。DoFを導入すると、これまでのエモート動作に英語のボイスが加わったボイス・エモートが使用できるようになる。これもDoF導入前の現時点でゲーム内のエモートを確認すれば、どのエモートに音声が付くようになるのかフキダシ型のマークで確認できるはずだ。 今回案内してもらったGMを対象に早速エモートをしてみると、英語の音声をしゃべりながら自分のキャラクタが動いて感情を表現した。文章と画像だけではその全てをお伝えできないのが残念だが、より直接的な表現になったエモートはコミュニケーションを盛り上げてくれることだろう。同時に自分のキャラクタはこんな声をしていたのか! と感じることもあるかもしれない。 挨拶を終えて移動してみると、桟橋から降り立ったほんの少しのところにある断崖絶壁に黒く何かがこすれたような跡が残る場所に案内された。おもむろに壁に近づいていくと、キャラクタがペタリと壁に貼りついた! これがDoFで導入された新アクション「壁のぼり」だ。特殊な操作は必要なく、通常の移動の一環としてシームレスに壁を登る動作に移ることができる。一緒にプレイしているメンバーと3人で壁を登る。MMORPGとしてはなかなか珍しい光景で、必死にクライミングをしているキャラクタの姿は一種かわいらしくもある。壁のぼりの動作は、壁を登ることができない敵から逃げるときをはじめ、壁を登ることで進むことができるようになる場所、壁を登った先に宝が隠されている場所を発見するのにも使用するということだ。
付近の探索が一通りできたところで、桟橋にいるNPCのところへ引き返す。NPCはターバンを頭に巻いていて浅黒い肌をした中東風の印象だ。青紫のターバンをしたNPCと話してみると、彼は「コート・オブ・ブレード」に協力する気はないか? と語りかけてきた。「コート・オブ~」とはDoFの中心都市「マージ・ダル」に存在するファクション(派閥)の名称だ。プレーヤーは3つのファクションのいずれかに力を貸すことが可能で、それによって街中でさえも協力的なNPCと敵対するNPCが発生してくる。この桟橋付近にいるNPCたちは各ファクションに力を貸していく最初の入り口となるのだろう。 桟橋の前には、キラキラと輝く宙に浮く絨毯がある。これはケイノスやフリーポートから移動してきたものとはまた異なる道に運んでくれる絨毯だ。これはマージ・ダルにプレーヤーを運んでくれる絨毯なのである。絨毯に乗り込み、いざマージ・ダルへ! この絨毯は自動的に空を飛び回り、敵に襲われることなくマージ・ダルへと運んでくれる。絨毯の乗り心地はグリフィンと同じ感触だと思ってもらえればわかりやすいだろう。 このようにマージ・ダルへは、まったく戦闘を経ずに入ることができる。敵対するファクションさえ発生させなければマージ・ダル内では襲われることもない。本稿の後半で紹介する「アリーナ」はアリーナ・チャンピオンというプレーヤーのレベルには依存してないモンスターのステータスを用いた遊び方ができるので、アリーナを楽しむだけであればレベルは10でも可能というわけだ。
マージ・ダルは色とりどりの露店が立ち並び、建物は淡い水色と真っ白な石造りが印象的だ。ターバンを頭に巻き、武装しているNPCたちが歩くなか、空を見ると空に浮かぶ宮殿らしきもの、さらに空飛ぶ絨毯に乗って街の上を飛ぶShairというNPCの姿もみえる。西洋風とはまた味わいが異なるアラビアン風のファンタジー世界だ。 街中を見渡してまず思うのは、全てのNPCにレベル表示があることだ。プレーヤーの意思によって攻撃が可能ということである。桟橋で持ちかけられたファクションへの協力次第では、敵対するファクションのNPCが街中であるにも関わらず襲い掛かってくるのだ。プレーヤーの選択次第で危険が溢れる街に変化するのがマージ・ダルだ。 街中には人のNPC以外に動物も多く見られる。もちろん動物たちもレベル表示が設けられており攻撃可能だ。砂漠のイメージにつきもののラクダも放し飼いにされている。物は試しとおもむろにラクダに切りかかる筆者! レベル表示は51の3体グループだ。通常ゲーム内における「街」のイメージでは戦闘が行なわれないものという印象があるが、マージ・ダルではそこら中でファクションとの争いや動物との戦いが見られるのだろう。実に刺激的だ。ラクダとの戦闘を終えてふとすぐ近くを見てみると、かなり獰猛そうな獣の姿が見える。ターゲットして強さを見てみるとなんとレベル55エピック×2の表示。単純に戦闘ができるというだけではなく、勝てるかどうかも定かではないような敵もこのように存在するということだ。
建物の中に入り、NPCの様子や建物内の雰囲気を見ていると、先ほど空を飛んでいたShairというNPCが近くに見えた。彼らのように空を飛んでいるNPCは、マージ・ダル全体を監視しているファクションであり、プレーヤーが街中で派手に暴れているとそれを止めるために襲い掛かってくるのだという。そんな彼らの強さが気にかかった筆者、早速Shairに切りかかってみた! 表示はレベル61ヒロイック。DoFで引き上げられるレベルキャップ60までキャラクタを成長させて、グループで挑むとどのような結果になるかはわからないが、ソロで挑んだ今回はなす術もなく返り討ちにあった。
■ 対戦形式のゲームが楽しめる「アリーナ」では、デスマッチとキャプチャー・ザ・フラッグを体験!
設定可能なルールの中には、参加プレーヤーがプレーヤーキャラクタのままでゲームを楽しむのか、「アリーナチャンピオン」と呼ばれるモンスターの姿でプレイするのかを選択することができる。アリーナチャンピオンにはプレーヤーキャラクタとは別のパラメーターやアーツが用意されており、このルールではレベル格差のあるプレーヤー同士でも対等の条件でアリーナを楽しめるのである。 アリーナの扉の横には、初期のアリーナチャンピオンを販売しているNPCがいる。販売価格は6シルバーと非常に安価だ。前述の内容にもあるが、マージ・ダルに渡るにはホームタウンの市内からエリアを渡り、空飛ぶ絨毯で移動するだけ。レベルは10未満でも到着することが可能だ。そしてこのアリーナはアリーナチャンピオンを利用するルールであれば、プレーヤーキャラクタのレベルは関係がなくなるため、低レベルのプレーヤーでもすぐにアリーナは楽しめるのである。これは嬉しい。 さて、まず最初に挑戦したのは、アリーナチャンピオン状態で青チームと赤チームにわかれ、相手チームのプレーヤーを倒すというチームデスマッチルールのゲームだ。最大12人、6対6のゲームが可能なようだが、今回は3対3でゲームを行なった。開催中のリストからゲームを選択し、チームに参加する。ウィンドウにはオブザーバーとして参加するボタンも見られる。観客としてゲームを観戦可能ということだろう。チームが決定すると、お次は自分が使用するアリーナチャンピオンの選択だ。ストレングスやタフネス、さらに移動スピードなどのパラメーターが個別に設定されている。最初にプレイしたゲームは、相手を倒したキル数を争うゲームのため、ストレングスの高めなAvengerを選択した。
参加プレーヤーの準備が整うといよいよアリーナ内に画面が移り変わる。筆者は赤チーム。左上にはチームメイトの名前とステータスが表示され、右上にはお互いのチームのキル数、勝利条件である20Killの文字、さらに残りの制限時間が表示されている。 四角く高低差も用意されている迷路のような中を進んでいく。ほどなくして相手チームのプレーヤーを発見! 早速襲い掛かる。通常攻撃に加えてアリーナチャンピオンが持つアーツを発動させながら相手を攻撃する。もちろん相手もプレーヤーなためNPC相手の戦闘とはわけが違う。足止めの効果や視界を邪魔する効果のあるアーツが効果的だ。アリーナ内で減少したヒットポイントとパワーは、道に落ちているポーション型のアイテムを拾うことで回復することができる。 プレーヤー対戦形式のゲームは理屈ぬきに楽しいものだ。相手チームに囲まれて、あっと言うまに倒されてみたり、孤立しているプレーヤーを追いかけて攻撃するうちに気付くと相手チームに囲まれていたり。倒されてばかりの筆者だが、慣れてきたあたりでチームメイトのフォローに回ったり、孤立しないように心がけたりすることでそこそこ戦うことができた。初体験のアリーナのため、タイピングして意思の疎通を取ることすらも忘れていたが、無言の意思の疎通が取れるようになってきて、ますます楽しい。そんな体験だった。ちなみに結果は惨敗。ゲーム終了後には試合の最終結果と各プレーヤーの成績が表示される。
次にキャプチャー・ザ・フラッグという、青チーム赤チームの陣地に置かれている旗を奪い合い、自チームの陣地に持ち帰ることでポイントを競うというゲームもチャレンジしてみた。デスマッチ同様に3対3にわかれ、アリーナチャンピオンでプレイする。フラッグの奪い合いがポイントということで、今回は移動スピードの速いTae Ew Hunterというチャンピオンを選択した。 まずはチームメイトと共に相手陣地を進み、青チームのフラッグをゲット。自陣に持ち帰ってみると、青チームのプレーヤーがこちらの赤チームのフラッグを今まさに奪おうとしていた。持ち去られるのを阻止すべく攻撃開始、3対3の戦闘が行なわれた。 キャプチャー・ザ・フラッグでは、自チームのフラッグが取られていない状態で相手チームのフラッグを手に入れてこないとポイントにならない。お互いに相手チームのフラッグを持ったまま膠着状態が続く。相手チームのプレーヤーを倒して、フラッグを持っていないか確かめる。フラッグを取り返した矢先にまた奪われ、自チームのフラッグを守りつつ相手チームのフラッグをチームメイトが持ち帰ることを期待する。なかなかポイントが入らず、このままゲーム終了か? と思われたそのとき、自チームのフラッグ奪還に成功! 相手チームのフラッグを所持していた状態だったため、そのまま戻り、ポイントゲット! このゲームでは勝利することができた。 フラッグ争いは、デスマッチとはまた異なる楽しさがある。自チームのフラッグを守る役目、相手チームのフラッグを奪ってくる役目、アシストをする役目といったように、自分が行動する役割に応じてアリーナチャンピオンの選択も重要になる。アリーナの面白さにはぜひとも触れていただきたいところ。ギルドイベントやユーザーイベントの開催にももってこいのコンテンツだ。
■ アラビアンなファンタジー世界に待ち受ける脅威。500年の間に巨大化したワニにびっくり 最後にDoFで追加される新エリアの一部も見ることができた。まず移動したのは「生ける墓所」というエリア。全体的に薄暗く、周囲の灯りや水の色は不思議な緑色をした薄気味悪いエリアだ。入ってすぐに驚いたのは、自分たちがいる場所が、飛び降りたら死んでしまうような非常に高い場所であったこと。しかし飛び降りる以外に進む道はない。下を覗くと緑色の水が溜まっている場所が見える。そこに向かってジャンプ! EQ2では高所から飛び降りるとダメージを喰らってしまうが、水の中に着地した場合はダメージを受けることなく済む。それを利用した作りになっているのだ。 辺りには白いゴースト状態になった死神のような敵や、大きな犬のゴーストの敵がウロウロしている。そんな中目に付いたのはEQ2ではお馴染みのノールの姿だ。全身が薄汚れた包帯に包まれており、ミイラ状態。禍々しい姿だが、ノールが持つEQ2のマスコット的な魅力も相まって、ある種かわいらしさも感じる。 ここでも壁のぼりが可能な場所があり、スルスルと登ってみた。あと少しで登りきるという場所でキャラクタが突如落下! この壁の頂上付近には手が滑ってしまう油のようなものが塗られており、アイテムを入手しないと登りきることができないようだ。
「生ける墓所」の次は「稲光の城」に赴いた。目の前には鏡のような不思議なオブジェクトに荒れた大地が写っている。周りは石に囲まれており、少し進むとジャンプして飛び越えないと落下してしまう裂け目がある。主観視点にして裂け目の下を覗いてみると、雲らしきもの、さらに下に地上が見える。先ほどマージ・ダルからみえた空に浮かぶ宮殿の中だったのだ。 最初に降り立った場所は全体の下部、岩の土台の中のようだ。裂け目に落ちないように注意しつつ、岩場を上に進んでいく。人工的な建築物の中に入ると、天井からなにか水を張った巨大な鏡のようなものが下りてきた。その真下に立っていると、水面のような黒いユラユラとした部分はキャラクタの体を突き抜け、足元まで下がりきった。そのまま今度は上に乗ったキャラクタたちを乗せて上昇する。なんとも不思議な世界だ。ファンタジックなギミック満点である。 上に昇ると、土台だった岩場とはガラリと雰囲気が変化して、豪華な宮殿の内部に入る。ユラユラと揺れる煙を吹き上げるツボをはじめ、魔法のオブジェクトとしか表現がしきれないような不思議な光景が広がる。辺りに生えている樹はどれも触ることが可能になっており「揺らす」というアクションが可能だった。銅像に見える置物は、Living Monumentという名前が付けられており、近づくとゆっくりと首が動いてこちらを見てきた。この不思議なエリアは、マージ・ダルで筆者が切りかかって返り討ちにされたShairを統括する人物が待ち受けているということだ。ちなみにこれより先に待つ内容はプレイしてのお楽しみということだ。
最後にDoFのエリアに登場する強力な敵たちを見ていこう。まずは薄暗い洞窟の中に場面は移り、そこに待ち受けるShair of Flameとの戦闘。彼を倒すことでこの洞窟の扉が開くようになるという話だ。Shair of Flameの強さはレベル62ヒロイック。DoFで楽しめる中でもかなり高難易度な場所で待ち受けているのだろう。 続いてはエバークエストプレーヤーには記憶のある方もいるであろうワニ「Lockjaw」だ。エバークエストの世界から500年が経過したEQ2の世界において、かのワニは恐ろしく巨大に成長したとのこと。写真を見て頂けばわかるが、この巨大さはEQ2の世界においても驚愕のサイズだ。強さの表示はレベル62エピックx4。筆者たちも果敢に挑んでみたもののもちろん手も足も出なかった。
最後は巨大な巨人たちが待ち受けるエリア。マスクのような兜をかぶった巨人を中心に、一つ目のサイクロプスのような巨人が一斉に襲い掛かってくる。エピック表示こそないものの、敵グループはいずれもレベル60overのヒロイックばかりだ。この場所では、最初に立っているグループを倒すことでさらに次のボスが、それも撃破に成功すると大ボスが出現するシステムになっているとのこと。 Rarantarという巨人を中心にした最初のグループを撃破すると、Darantar the Tamerという巨人がさらに出現。Tamerの名が示しているのか、ワニやトラ、黒ヒョウなど、とんでもない量の敵が同時に襲い掛かってくる。最後に出現したのはCazel the Madという巨大な大ボス。先ほどの2グループ目だけでも大量の敵が同時に襲い掛かってきたが、この大ボスのグループはその比ではない。次から次に攻撃が降りかかり、満足に動くことも難しいほどだ。 特徴的だったのは、大ボスCazel the Madが放つ、吹き飛ばし攻撃。まるで演出のド派手な格闘系アニメやマンガのようにビュオーっとすごい勢いで自分のキャラクタが背後の壁まで飛ばされ叩きつけられるのはかなり衝撃的だった。
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□スクウェア・エニックスのホームページ (2005年11月22日) [Reported by 山村智美]
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