楽しく実行できるフィットネスツール誕生! 新世代株式会社「XaviXPORT」、「XaviXAEROSTEP」
「XaviXPORT」 |
「XaviXAEROSTEP」 |
発売 |
新世代株式会社 |
価格 |
9,800円 |
価格 |
14,800円 |
電源 |
専用ACアダプタ(同梱) |
電源 |
単3アルカリ電池×2(同梱) |
発売日 |
発売中 |
今回は、まったく新しい健康器具を紹介したい。
なぜ「気になるe-toy」の連載で、健康器具を取り上げるの? という疑問もあるだろうが、理由は2つある。
1つ目の理由は、この器具のテクノロジーが、当連載で定期的にレポートしている「XaviX」(ザビックス)のものだからだ。「XaviX」という名前に聞き覚えのない方でも、スクウェア・エニックスから発売中の「剣神ドラゴンクエスト」や、エポック社から発売されている「エキサイトスタジアムDX」などの名前は耳にしたことがあるだろう。これらの商品は実は滋賀県にある新世代株式会社が一手に開発を担当している。その新世代株式会社がついに自社ブランドで発売した商品が、今回取り上げる「XaviXPORT」や「XaviXAEROSTEP」というわけなのだ。剣やバットを振って遊ぶ「体感ゲーム」のテクノロジーやノウハウが、健康器具にどのように活かされているのか。非常に興味があるところだ。
2つ目の理由は、健康器具として、かつてないほどに楽しいからだ。こうした健康やダイエットを目的とした器具は、出来栄えの良し悪しはともあれ、基本的には単調なものであり、飽きやすいという欠点がある、しかし、筆者がプレイした実感としては、「非常に面白い」。ひと通りの運動を終えたあと、汗がしたたり落ち、息も絶え絶えだというのに、「早く次も遊びたい」と強く感じたほどだったのだ。
ダイエットを続けながらも、なかなか痩せずにお困りのみなさん! 今回のレポートは、朗報かもしれませんよ。
■本体に、専用ソフトとコントローラーを接続してプレイする
「XaviX」のシステムは、本体と、ソフトを含んだ専用コントローラーから成り立っている。家庭用ゲーム機のように据え置き型の本体があり、そこにソフトを挿して、さらに専用コントローラーを接続してプレイするのだ。
本体は「XaviXPORT」という名前で発売中だ。デザインは、ごくごくシンプル。シルバーカラーのボディに、最小限の数のボタンがわかりやすく配置されている。サイズは、ニンテンドーDS本体よりも、ふた周りほど大きい印象。据え置き型の家庭用ゲーム機と比べると、非常にコンパクトだ。
本体の中央にはカートリッジスロットがあり、ここに別売のソフトカートリッジをセットして、さまざまなソフトをプレイするというわけだ。
ソフトは、10月6日現在、4種類が発売されている。エアロビクスをモチーフにした「XaviXAEROSTEP」(ザビックスエアロステップ)、ボクシングをモチーフにした「XaviXPOWERBOXING」(ザビックスパワーボクシング)、テニスの「XaviXTENNIS」(ザビックステニス)、そしてボウリングの「XaviXBOWLING」(ザビックスボウリング)だ。それぞれソフト内容やコントローラーの形状は異なるが、大きく共通しているものがある。そう、体を動かしながら遊んで、フィットネス効果が得られるのだ。
フィットネス効果という点から考えて、筆者はもっともベーシックといえる「XaviXAEROSTEP」をチョイスした。
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「XaviXPORT」本体。薄型ボディのコンパクトサイズだ |
操作ボタンは一応は付属しているが、ほとんどの操作を専用コントローラーで行なえるので、あまり使用することはない |
TVとの接続は、付属のAVケーブルを使用して行なう |
■感度に優れた「ステップセンサ」
「XaviXAEROSTEP」のパッケージは、ソフトカートリッジと周辺機器である「ステップセンサ」、そして「ハンドウェイト」の3種類から構成されている。もっとも特徴的なのが、「ステップセンサ」。横幅が1メートル26センチもある大きなプレイマットだ。ユーザーは「ステップセンサ」の上に立ち、ソフトの内容に応じて、ステップを踏んだり、ジャンプをしたりして、運動をする。
「ステップセンサ」上には4種類のセンサがあり、運動だけでなく、ゲームモードの決定やキャンセルにも使用する。ソフトの操作を、ゲーム機のようなコントローラーは使わずに、足だけで行なうことができるのだ。
「ハンドウェイト」自体は、よくある家庭向けのダンベルと同じものだ。「XaviXAEROSTEP」をプレイするときに必ず両手に持つことで、運動効果を高める効果を担う。
「ステップセンサ」の電源には、付属の単3アルカリ電池を使用する。本体である「XaviXPORT」と接続する方法は、赤外線を通じて行なわれるので、ケーブル類を使用する必要はない。「ステップセンサ」の電源スイッチをオンにすると、自動的に「XaviXPORT」との接続が完了する。おおっ、これは快適だ!
「XaviXAEROSTEP」のソフトの目玉は、なんといってもジャッキー・チェンが出演すること。あの人気アクションスターがメインキャラクタとなり、ソフトのガイダンスや運動のインストラクター、はたまたユーザーが操作するゲームのキャラクタとなって、まさに八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍を披露する。
「XaviXPORT」は、付属のAVケーブルを使って、TVと接続する。そののちに、TVの上に設置する。「ステップセンサ」は、TVから90~150センチ離れたところに置く。
「ステップセンサ」の感度や反応は、極めて良好だ。プレイを始めたころは筆者のステップがきちんと認識されないことがあったのだが、実は「XaviXPORT」がテレビの上から後方へと落ちかけていて、正しく設置されていなかったのだ。位置を正すと、筆者の動作はすべて感知されるようになり、ストレスのない快適なプレイ環境を得ることができた。
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「XaviXAEROSTEP」のソフトカートリッジ |
ソフトカートリッジは、本体の上部にセットする |
「XaviXAEROSTEP」に付属している「ステップセンサ」 |
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「ステップセンサ」はこのように上に立って、足で操作する |
画面に応じて、4種類のボタンを踏み分ける |
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「ハンドウェイト」。周囲が柔らかい素材で包まれているので、怪我の心配がない |
「ハンドウェイト」はこのように手で握り、足だけでなく腕にも負荷をかけ、運動効果を高める |
■ジャッキーの導きで体力測定やエクササイズにチャレンジ!
ソフトの内容は、大きく分けて「エクササイズ」と「体力チェック」の2種類がある。筆者は、最近体力の低下を痛感しているので、まず「体力チェック」から行なうことにした。
「体力チェック」は、3種類のメニューが用意されている。「10秒ダッシュ」は、10秒以内にどれだけ足を動かしてステップを踏めるかに挑戦する。TVには大きなデジタル時計とステップした回数が表示され、残り時間とステップ数の途中経過がわかるようになっている。「10秒間なんて短いよなあ」とタカをくくってトライしたところ、いやあ、足を全力で動かしながらの10秒は長い。「ステップセンサ」の上に立って3秒も足を上下させていると、息が上がり、額から汗が噴出してくる。そろそろ終わりだろう、と思って画面に目をやると、えっまだ6秒! あと4秒もあるの!というふうに驚くことしきりだ。
「ステップセンサ」には適度なクッションが効いており、膝などを痛める心配がなく、思いっきり足を動かすことができた。
「瞬発ジャンプ」は、画面に表示される「JUMP!」という文字と共に飛び上がり、瞬発力を計測するもの。「JUMP!」が表示される時間には、毎回大きなタイムラグが付けられている。スタートと直後に表示される場合もあれば、数秒経っても表示されないこともある。まさに「突然」に表示されるわけで、正確な反射神経が計測されると思われる。ちなみに筆者の記録は、実にひどいものだった。たっ、体重を減らさないと……。
「体力チェック」の最後のメニュー「体力年齢測定」は、タイトル通りの内容。「10秒ダッシュ」と「瞬発ジャンプ」をそれぞれ5回ずつ行ない、平均値を算出。その結果から、ユーザーの体力が何歳の人に相当するかが診断される。うすうす感づきながら挑戦したのだが、結果は想像以上に悲惨だった。さすがにここには書き記したくない。筆者の体力年齢が「60才以上」だったことは……。
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最大4人まで個人データを記録できる。ジャッキーの笑顔がまぶしい |
ズラリと並んだメニュー。「ステップセンサ」を足で踏み、目的のものを選択する |
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「10秒ダッシュ」。ステップした数と残り時間が表示される |
「瞬発ジャンプ」。「JUMP!」の表示と共に飛び上がると、反応時間が測定される |
「体力年齢測定」。場合によっては、悲惨な結果も…… |
「エクササイズ」は、そんな悩める運動不足の人に向けられたモードだ。3種類のメニューを実行することで、衰えた体力を回復し、向上させることができる。もちろん有酸素運動にもなるので、がんばった分だけ脂肪の燃焼に期待が持てる。
1つ目のメニュー「エアロステップ」は、エアロビクスを行なえる。画面の上から降ってくるリングに合わせて、足を動かして「ステップセンサ」を踏む。さらに画面の中のジャッキー・チェンの動きに合わせて、「ハンドウェイト」を握った腕を左右に動かす。上から落ちてくるオブジェクトに応じてステップを踏む点は「ダンス・ダンス・レボリューション」を彷彿とさせるが、腕を動かす部分は大きく異なる。実感としては、やはりエアロビクスだ。
それにしても、なんとジャッキーの動きの華麗なことだろう。筆者の動きを「もがいている」と例えるなら、ジャッキーのそれはまさに「舞」。「エアロステップ」を続けていると、いつかああいう動きができるようになるのだろうか。できるようになれば、さぞかし気持ち良さそうだ。
ちなみに「エアロステップ」には、初級、中級、上級と難易度に応じた3コースがあり、BGMも豊富に用意されている。ステップパターンも、「ジャンプ」、「スライド」、「ニーアップ」、「エルボータッチ」、「レッグカール」など21種類が織り込まれている。頑張りたい人の意欲に、しっかり応えてくれるはずだ。
「エクササイズ」の2つ目のメニュー「ライブステップ」は、「エアロステップ」とよく似た内容。画面の上から落ちてくる水色のしずくの動きに合わせて、足を動かし、「ステップセンサ」を踏む。「エアロステップ」との違いは、腕を動かさないことが挙げられる。また1回のプレイ時間が5分~32分と長時間に及ぶ「エアロステップ」とは異なり、10回ミスした時点でゲームオーバーになる。腕を使わない分、足の動きに集中でき、リズム感なども養えそうだ。「体力年齢60才以上」の筆者では、とうてい先に進めることはできず、あえなく撃沈となった。
3つ目のメニュー「アクションウォーク」は、香港の街を舞台にジャッキー・チェンになりきって楽しめる。「ステップセンサ」をゆっくり踏むとジャッキーは歩き、激しく踏むと走り出す。ジャッキーが走り出すと、風景はどんどん後ろへ流れていき、5分の制限時間の中、どれだけ先へ到達できるかに挑戦する。一見すると単なるマラソンゲームのようにも思えるが、飽きさせない工夫がふんだんに凝らされている。道を進んでいると、障害物が出現する。これは「ステップセンサ」の両端のどちからを踏むことで回避できる。突然目の前に現れる忍者は、モグラ叩きの要領で倒す。いちばん右端にいる忍者は、「ステップセンサ」の右端を踏む。左端に忍者が現れたら、「ステップセンサ」の左端を踏む、という具合だ。
「エクササイズ」の3種類のメニューは、それぞれに個性があり、ユーザーによって好みが分かれそうだが、共通する長所がある。画面に常に消費カロリーが表示されている点だ。これがあるのとないのとでは、運動にかけるモチベーションがまるで違う。通常ならヘコたれそうになっても、カロリー表示を目にするだけで「白いご飯一杯分に相当する160キロカロリーを消費するまで続ける!」と意欲が湧き上がってくるのだ。
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「エアロステップ」のメニュー画面。曲数を増やすと、プレイ時間を延長できる。有酸素運動にうってつけだ |
「エアロステップ」。リングとジャッキーの動きに合わせて、手足をすばやく動かす |
「ライブステップ」。ミスを避けながら、しずくの落下に合わせてステップを踏む |
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「アクションウォーク」。香港の街中を駆け抜ける |
忍者が出現したら、「ステップセンサ」の対応するボタンを踏みつける |
「エクササイズ」のプレイ結果は、自動的に保存され、「エクササイズログ画面」で閲覧可能。消費カロリー、ステップ数、運動時間の3項目を1日、1週間、1カ月ごとに表示できる。真剣に体力向上やダイエットに取り組んでいる人には、うれしい機能だろう。
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プレイの結果、ジャッキーからおほめの言葉をもらえることもある |
プレイの結果は蓄積され、いつでも閲覧が可能だ |
「XaviXPORT」本体パッケージの裏面。これらのアイコンに、今後の展開の秘密があるのだろうか…… |
本体の「XaviXPORT」と「XaviXAEROSTEP」の価格を足すと、24,600円。決して安いとはいえない価格になる。しかし、筆者の実感からいえば「その価値は十分にある」。
「XaviXPORT」のパッケージをつぶさに観察すると、エアロビクスやテニスなどのスポーツを模したアイコンに加え、医者のようなアイコンやお金のアイコン、あるいは英語の勉強のようなアイコンがプリントされている。これは今後「XaviXPORT」向けに、スポーツに限らず、多様な用途のソフトが発売される、ということを意味しているのだろうか。「XaviXPORT」のこれから展開に注目したい。
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□新世代株式会社のホームページ
http://www.shinsedai.co.jp/
□XabiXのホームページ
http://www.xavix.jp/
□「XaviXPORT」の製品情報
http://www.xavix.jp/ht1_1_1.html
□「XaviXAEROSTEP」の製品情報
http://www.xavix.jp/ht1_2_1_1_1.html
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(2005年10月6日)
[Reported by 元宮秀介]
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