最新技術を取り入れたバーチャルペット バンダイ「リストハムスター&森の動物たち」
「リストハムスター&森の動物たち」 |
発売 |
バンダイ |
価格 |
3,150円 |
電源 |
コイン電池 (CR2032)×1 (同梱) |
発売日 |
発売中 |
ご存知の読者も多いだろうが、小さな子どもたちの間で「たまごっち」が再び盛り上がっている。全国の玩具店で品薄の状態が続き、入荷日には早朝から長い行列ができ上がるほどだ。
そんなブームの再来を受け、しばらく沈静化していた小型液晶ゲーム機が復活の兆しをみせている。今回紹介する「リストハムスター&森の動物たち」は、そんな“再ブーム”とは無縁ではない一作だ。可愛らしいハムスターを飼育するという内容は、いかにも小さな女の子向けで、筆者が遊ぶには気恥ずかしさもある。しかし、タッチパネルなどの最新技術を意欲的に採り入れており、小型液晶ゲーム機の最新トレンドをチェックするという視点から、取り上げることにした。
■クレイドルとタッチパネルの採用で広がる遊び
「たまごっち」の最新作「祝ケータイかいツー! たまごっち+」が携帯電話と融合することで遊びの幅を広げたように、他の小型液晶ゲーム機でも「どんな新しい遊びが楽しめるか?」が求められている。
「リストハムスター&森の動物たち」は、その問いに2つの新しいアイデアで答えている。1つ目はクレイドルだ。
パッケージには、「リストハムスター」本体とお家、そしてリストバンドが2つ収められている。通常は「リストハムスター」本体をリストバンドに装着させ、腕に巻きつける。これによって、どこへ外出しようと、いつでも「リストハムスター」と一緒にいることができる。このアイデアもなかなか楽しいのだが、ポイントとなるのがお家の存在。帰宅時にはリストバンドから「リストハムスター」本体を取り外し、お家にセットする。こうすると、「お外モード」から「お家モード」に切り替わり、出先と自宅では違ったゲームを楽しめるようになるのだ。「リストハムスター」本体をお家にセットするアイデアは、まさにPDAや携帯音楽プレーヤーで採用されているクレイドルを彷彿とさせる。
新しいアイデアの2つ目は、ニンテンドーDSで脚光を浴びているタッチパネルだ。液晶画面がタッチパネルになっており、指で触って操作することが可能。単にタッチするだけでなく、指を上下や左右に動かす動作も感知する。ハムスターを指で触れたり、なでたりして可愛がることができるようになっているのだ。
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パッケージ。リストバンドとお家が見え、内容の豪華さが伝わってくる |
同梱物。左からリストバンド2個、「リストハムスター」本体、そしてお家 |
本体の操作方法は、液晶画面の下にあるボタンとタッチパネルの2通り |
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小学生の女の子で大流行中のリストバンド。2種類付いているのは、当の女の子としたら嬉しいことだろう |
「リストハムスター」本体を収納するお家。樹木の幹の中にある、という設定 |
このように、お家の後部にリストバンドを2個しまえるようになっている |
■外と家、環境によって異なるモードに切り替わる
ゲーム自体は、液晶ゲーム機のセオリー通り、誰にでもわかりやすく、それでいて長く楽しめるように工夫されている。
「リストハムスター」を腕に着けるとスタートする「お外モード」は、自分のハムスターとたっぷり遊べるモード。何の操作もしなければ、液晶画面にハムスターの日常が映し出され、その様子を観察することができる。ハムスターは気ままに寝転がったり、仲間のウサギと遊んだりして、さまざまな姿を披露する。
このとき、指でタッチパネルに触れると、ハムスターをなでることができる。ハムスターの世話をして「仲良し度」が上がっていると、ハムスターは満面の笑みを浮かべる。ただし「仲良し度」が低ければ、ハムスターは挑むような目つきでこちらをにらみつける。
電源を入れたときから気になっていたのだが、ドットで描かれたこのハムスター、実に可愛らしい。自分がまもなく36歳になるおっさんだという事実を忘れ、「カワイイなあ~」と口走ってしまいそうになる。可愛いものに目のない小さな女の子なら、それこそメロメロになるだろう、と思われる。
ボタンを押して操作をすると、さまざまなゲームを楽しめるようになる。ゲームの1つ「ジャンプ&ラン」は、ハムスターを操作するアクションゲーム。天井からぶら下がるつららをしゃがんで避け、道に転がる岩をジャンプで飛び越える内容だ。「わくわくスロットゲーム」は、ハムスターやウサギなどのキュートなパネルが並ぶスロットマシン。「ダーツうらない」は、ハムスターがダーツを投げて、今日の運勢や勉強運、恋愛運を占ってくれる。
「ハムスター芸」は、ハムスターがくり出す芸を鑑賞する。芸には豊富な種類があり、ユーザーとの「仲良し度」によって次第に進化していく。友だちのハムスターと比べると、それぞれまったく異なる芸を覚えていることもあり、育成の醍醐味を味わえる。
「コンテスト」は、ハムスターの愛らしさを競う遊び。ミニゲームで得たポイントを使用して、さまざまなコスチュームを購入し、ハムスターに着せる。観客から高い評価を得られると、隠されたイベントが出現する。内蔵された時計機能によって、毎週土曜日と日曜日だけに発生する時限の仕掛けも施されている。
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外出時は本体をリストバンドに装着し、このように腕に巻いて使用する |
タッチパネルを指で触れると、ハムスターがリアクションを返す |
「お外モード」で見られるハムスターの日常。ウサギといっしょに遊んでいる |
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ミニゲーム「ジャンプ&ラン」。障害物を避けながら進んでいく |
ミニゲーム「わくわくスロットゲーム」。オーソドックスなスロットマシンゲーム |
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「ダーツうらない」で見られる占い。大人顔負けの恋愛運もある |
「ハムスター芸」。これは初級の逆立ち |
「リストハムスター」をお家に入れると始まる「お家モード」は、ハムスターの世話をするモードだ。「ごはん」は、お腹のすいたハムスターにえさを与えるメニュー。えさはヒマワリのタネやビスケット、フレークなどがあり、ミニゲームで稼いだポイントを使うと、「仲良し度」が大きく上がるえさを与えられる。
「トイレ」は、ハムスターがしたうんちを掃除するメニュー。「たまごっち」の場合は、ボタンを押して水でうんちを流す仕様だったが、さすがはタッチパネル。画面に表示されたうんちを指でつつくと、掃除される仕組みになっている。いくらドット絵で描かれているとはいえ、指でうんちに触れるのはそれなりに勇気がいる。ハムスターへの愛情が試されている、といえよう。
「リストハムスター」は、しばらく世話をしていないと、病気になってしまう。そんなときは「ちりょう」メニューでただちに回復させる。
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お家にいるハムスター。ほかほかのうんちをしたばかり |
「ごはん」メニューで、ヒマワリのタネを食べさせる |
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ハムスターのコスチュームを確認することも可能。これは「ぜんしんタイツ」 |
コスチュームの1つ「ひつじさんセット」 |
プレイした結果は、新しい技術が巧みに活かされ、「たまごっち」から一歩進んだ遊びが実現されているな、と実感できた。ハムスターをなでる行為は、バーチャルペットをより身近に感じるのに効果的。お家(クレイドル)によって出先と自宅で遊べる内容に変化をつけた点も、想像以上に有効で飽きさせない。小型液晶ゲーム機は、このようなイノベーションを続けていけば、ブームが長く続くのではないだろうか。
(C) BANDAI 2005
□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/
□「リストハムスター&森の動物たち ブルーバージョン」のページ
http://www.bandai.co.jp/item/item/4543112231468000.html
□「リストハムスター&森の動物たち ピンクバージョン」のページ
http://www.bandai.co.jp/item/item/4543112231475000.html
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(2005年9月22日)
[Reported by 元宮秀介]
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