地理の勉強もできるドラえもんのボードゲーム エポック社「どこでもドラえもん 日本旅行ゲームDX 体感! どこドコグランプリ!」
「どこでもドラえもん 日本旅行ゲームDX 体感! どこドコグランプリ!」 |
発売 |
エポック社 |
価格 |
7,329円 |
電源 |
アルカリ単3電池×4 (別売) 専用ACアダプター (別売) |
発売日 |
発売中 |
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パッケージ。体感ゲームではなく、通常のボードゲーム版もあるので購入の際はお間違えのないように |
今年の夏、読者のみなさんは、どこか行楽地へ出かけただろうか。
もし出かけたとしたら、お土産屋で一風変わったドラえもんのグッズを見かけなかっただろうか。たとえば京都なら、新撰組の格好をしたドラえもん。北海道なら、メロンの帽子をかぶったドラえもん。沖縄なら、シーサーに扮したドラえもん、というように。
これは、「どこでもドラえもん」というタイトルのシリーズ商品なのだ。どこでもドアを使って、全国各地に出かけたドラえもんが、その土地の食べ物や名所、有名人、伝統芸能などに変身した、というコンセプトの元、さまざまなグッズが日本全国で販売されている。ちなみに、筆者も宇都宮へ餃子を食べに行った際に、餃子の皮に包まれたドラえもんの携帯ストラップを購入した。
今回紹介する「どこでもドラえもん 日本旅行ゲームDX 体感! どこドコグランプリ!」は、この「どこでもドラえもん」をモチーフにした体感ゲーム。日本全国を旅して、「どこでもドラえもん」を集めて回るボードゲーム仕立てになっている。体感ゲームといえば、エポック社の「エキサイトスタジアムDX」や「エキサイトゴルフ」などがよく知られているところだが、その多くがスポーツゲーム。体感ゲームとボードゲームを融合させることによって、どのような遊びが生まれているのだろうか。
■大きなマットを押して、ドラえもんを操作する
パッケージに収められているのは、本体と取扱説明書のみ、というシンプルな構成。本体は、大きなマットが特徴的。表面にはプレーヤーを示す1から4までの数字がプリントされており、画面の操作に用いる矢印や「けってい」、「もどる」などのコマンドもある。
本体とテレビを接続するAVケーブルはすでに取り付けられており、アルカリ単3電池さえセットすれば、すぐに遊べるように工夫されている。
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本体。大きなマットが印象的だ |
基本的には、矢印ボタンと「けってい」ボタンを使用する |
ミニゲームの場合は、4人それぞれに割り当てられたボタンを使う |
本体の電源をオンにすると、テレビにタイトル画面が映し出される。ドラえもんの姿は、アニメ版そのまま。寸分たがわず再現されており、作り手のこだわりが感じられる。
個人的に驚いたのが、ドラえもんのボイス。画面の中のドラえもんはゲームの展開に応じてしゃべるのだが、声が最新の水田わさびさんのものになっているのだ。テレビアニメを毎週見ている人には「何をいまさら」と笑われそうだが、実は筆者は最新の声を聴いたのはこれが初めて。慣れ親しんだ大山のぶ代さんの声とは雰囲気が大きく異なるが、これはこれでドラえもんにピッタリ、と思えて感心させられた。
閑話休題。ゲームモードは、「日本旅行パーティ」、「ネームエントリー」、「どこドラグランプリ!」、「どこドラずかん」の4種類が用意されている。メインは「日本旅行パーティ」なので、これを中心にレポートしていこう。
■大きなマットを押して、ドラえもんを操作する
「日本旅行パーティ」は、日本全国を舞台にしたボードゲーム。それぞれのプレーヤーはドラえもんを操作して、全国をめぐる。「どこでもドラえもん」を8種類集めて、だれよりも先に東京駅に戻ることができれば、優勝となる。
ポイントとなるのは、「8種類を集める」という条件。鈴の形をしたマスに止まれば、その地方に応じた「どこでもドラえもん」が手に入るのだが、やみくもに8種類集めればいいわけではない。北海道、東北、関東、中部、近畿、中国/四国、九州/沖縄の7つの地方それぞれで「どこでもドラえもん」をひとつ手に入れ、さらに赤い色の鈴のマスに止まって「売り場限定のどこでもドラえもん」を入手する必要がある。
つまり、関東近県をグルグル回っているだけでは、ダメ。日本全国を駆けめぐらなくてはいけないのだ。しかも、せっかく鈴のマスに止まれても、ライバルがすでに止まっていたら、「どこでもドラえもん」は手に入らない。こうした事態を防ぐために、全国を効率よく回る戦略が求められる。「小さな子供向けのゲームかな?」と想像していたのだが、真剣に遊べば大人でも十分に熱くなれる内容だ。
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ドラえもんは、プレーヤーの操作に応じてよくしゃべる |
遊ぶ前には、「ネームエントリー」で名前を登録する |
自分の番が来たら、ルーレットを回して、進めるマスの数を決定。ルーレットの結果に応じて、ドラえもんを進める。これが主な操作方法だ。筆者は関東を北上し、東北から北海道をめぐることにした。コンピュータが操作するドラえもんは、それぞれ性格付けがなされているようで、ぼんやりとしているものもいれば、こちらを妨害してくるものもいる。実際に、筆者がだれよりも先に北海道に上陸し、ひと安心していたところ、飛行機を利用して一気に札幌に到着したドラえもんがいた。
そうこうしているうちに、プレイのコツがわかってきた。ほかのプレーヤーよりも早く全国を回るためには、飛行機や新幹線、船などの交通機関を利用するとよい。あるいは未来デパートのマスに止って、タケコプターなどのひみつ道具を購入するとよい。
しかし、交通機関を利用したり、ひみつ道具を買ったりするためには、お金が必要となる。お金を稼ぐ手段は、大きくわけて2種類。ドラ焼きの形をしたおこづかいのマスに止るか、ゲームマスに止ってミニゲームに挑戦し、好成績を収めるかのどちらかだ。
大切なのは、状況に応じて最適なマスに止まること。なるほど、これは面白い。
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画面デザインは、「桃太郎電鉄」シリーズに似た雰囲気を持つ |
入手した「どこでもドラえもん」。左は伊勢志摩のエビドラ。右は北海道のマリモドラ |
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新幹線や船などの交通機関を利用すると、早く目的地に着ける |
ミニゲーム「どんどん大ずもう」。紙相撲の要領だ |
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ミニゲーム「ひみつ道具クイズ」。ひみつ道具の名前を当てる |
ミニゲーム「ペンギンレース」。ジャンプで岩を避けながらゴールをめざす |
優勝を飾ると、このように祝福される |
本体のマットは、プレイの状況に応じて変わる。基本的にはマット全体を使って、ドラえもんの進行方向や行動を決定する。ミニゲームになると、プレーヤーそれぞれに割り当てられた1から4までのボタンを使い、ドラえもんを操作する、という具合だ。家庭用ゲーム機のコントローラーとは違い、ボタンをバンバン叩けるので、自然と熱くなれる。これが体感ゲームとボードゲームが融合したメリットのひとつだろう。また手を大きく振ってマットを操作する動作そのものが、テレビのバラエティ番組に出演しているかのような気分にさせてくれる、という楽しさもある。ミニゲームも14種類あるので、飽きさせない。
プレイして気になった点は、CPUキャラクタの思考速度が遅めなこと。「考え中です」とのメッセージがひんぱんに表示されるので、自分の番が来るまでに時間がかかった。この問題は4人のプレーヤーが参加し、全員がテンポよいプレイを心がければ解決するだろうが、1人か2人で楽しむ人も多いだろうから、少々気になった。
「日本旅行パーティ」以外のモードにも、軽く触れておく。「ネームエントリー」は、プレーヤーのデータを登録するモード。「どこドラグランプリ!」は、「日本旅行パーティ」に登場する14種類のミニゲームを自由に遊べるモードだ。「どこドラずかん」は、「日本旅行パーティ」で手に入れた「どこでもドラえもん」を閲覧したり、詳細な解説を読んだりすることができるモードだ。
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「どこドラグランプリ!」では、自由にミニゲームを楽しめる |
「どこドラずかん」。これは栃木の餃子ドラ |
また、これまでのレポートはボードゲームの側面から語ってきたが、エデュテイメントソフトとしての魅力もある。日本全国をめぐって地名やその位置を学び、さらに「どこでもドラえもん」を集めることでその地の名物を知ることができるのだ。
ぜひご家族そろって、楽しんでいただきたい。
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK (C)2005 EPOCH CO.,LTD.
□エポック社のページ
http://www.epoch.gr.jp/
□「どこでもドラえもん」のページ
http://www.happiness-co.jp/products2/dora/
□「どこでもドラえもん 日本旅行ゲームDX 体感! どこドコグランプリ!」のページ
http://www.happiness-co.jp/products2/dora/index_otanoshimi.html
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(2005年8月25日)
[Reported by 元宮秀介]
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