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会場:幕張メッセ 9・10・11ホール
■ 崎元氏の音楽と声優が発表された「ファイナルファンタジーXII」ステージ
まず現在の作曲進行状況については、「大方は作り終わりました。あとはイベントがらみのものとか。だいたい70~80曲ぐらい作っていますが、おわってみないことにはどのくらいになるか……」と、まだまだ進行中のようだ。 曲目については、「今まで植松さんが作った定番といわれる曲や、人気があった曲を入れていこうと。チョコボとかも入る予定です。でもそのまま同じような曲にはならないと思います。今回は全般的にオケ(オーケストラ)っぽい曲調になっているので、そういうアレンジをしたものになります」と話している。岡宮氏は「崎元チョコボ」と呼んでいたが、これがどんな曲になるのか楽しみだ。 RPGの音楽といえば、一番聴く機会が多い戦闘シーンの音楽は気になるところ。ところが「FF XII」ではシームレスバトルを採用することで、戦闘とフィールドに明確な分け目がない。これについて崎元氏は、「これまで作ってきたゲームの曲は、戦闘とそれ以外の境界線が薄いゲームが多いんです」と、あまり意識していない様子。その中での作曲のこだわりとして、「まず場の雰囲気に合っていることが重要。あとはどんな状況でもテンポ感を出したり、緊張感を絶対に抜かないように考えて作っているつもりです」と話した。
ここで、崎元氏作曲による楽曲が計4曲披露された。いずれも“崎元節”満点のメロディで、オーケストラの重厚なサウンドが実にマッチしていた。決して期待を裏切らないクオリティなので、崎元氏のファンは大いに期待していただきたい。
ここでステージに、ヴァンとパンネロを演じたおふたりが登場。ヴァン役は俳優の武田航平さん。パンネロ役は女優の三国由奈さん。武田さんは以前の発表会に登場しているが、三国さんの起用は今回初めて発表された。 おふたりは各キャラクタの声だけでなく、モーションキャプチャの演技も担当しているという。会場のスクリーンには、武田さんが全身にセンサーをつけてモーションキャプチャをしている様子が映し出された。かなり広い場所で作業されており、剣を振って戦うシーンでは、数歩踏み込んで切りつけるような大きな動きも見られた。 「モーションキャプチャでは、少しの動きでもデータを取られてしまうので、自分のクセが出てしまって大変でした」と三国さん。武田さんも、「立ち方ひとつでも、僕は結構こう(少しくだけた感じで)立ってるんですよ。それがヴァンの立ち方になってるんです。そこもよく見てもらえると面白いです」と、俳優の視点からのモーションキャプチャの面白さを語った。 声優も初挑戦というおふたり。三国さんは「最初は距離感や息の使い方が全然わからなくて。私が台本のページをめくるとマイクに(台本ををめくる)音が乗ってしまうんですよ」と声優の意外な難しさに戸惑ったという。武田さんは「プロの声優さんの中で、自分が負けちゃってるなってところもあるんですが、気持ちで押し切りました。ちょっと気になるところも、ヴァンやパンネロの成長として見ていただければ嬉しいです」と、大変なところもポジティブにとらえている様子だった。
そしてスクリーンには、完成したヴァンとパンネロのイベントシーンの映像が流された。確かに声優としてはぎこちなさもあるが、動きはまさに生の演技を見るかのごとく、確かな感情があった。プリレンダーのムービーのクオリティで目を引く「FF XII」だが、ゲーム中のイベントシーンで見える、キャラクタの生きた動きにも注目して欲しい。
■ 柴咲コウさんのテーマソングが公開された「コード・エイジ コマンダーズ」ステージ 10月13日に発売を控える、プレイステーション 2用アクションRPG「コード・エイジ コマンダーズ」のステージでは、プロデューサーの直良有祐氏によるトークショーが行なわれた。ステージではゲームの話題だけでなく、コミックと携帯アプリにも同時展開している「コード・エイジ」プロジェクト全体にわたる世界観の解説や、コミックの作り方なども紹介された。 ゲームに関わるトピックとしては、柴咲コウさんが作詞と歌を担当するイメージソング「memory pocket -メモポケ-」のフルバージョンが発表された。会場には、「プロデューサーの方(直良氏)が手紙をくれて、私が描くハッピーだったり、ありがとうという気持ちを書いて欲しいと頼まれました。私なりのハッピーだとか、自問自答の上で描く幸せに加えて、今までにない面白さを織り込んで作りました」という柴咲さんからのビデオメッセージも届けられた。 「最初に『コード・エイジ』の世界を歌で表現してもらえる方として、柴咲さんが真っ先に浮かんで、ラブレターを書いちゃったんです。是非歌って欲しいとお願いしまして。『コード・エイジ』のテーマ性を噛み砕いて自分なりに表現してもらっていて、詞を見た瞬間、『ああ、シナリオを読みこんでもらってるんだな』と、びっくりしました。神秘的でドキドキしましたけど、とてもいい曲ができました」と、直良氏も満足の笑みを浮かべて喜んでいた。
発表された曲は、かなりアップテンポで明るい曲。柴咲さんの柔らかい歌声とは意外な組み合わせだが、それが不思議と幻想的な雰囲気を作り出している。人類の進化と存亡を描いた『コード・エイジ』の世界にも、明るい未来があることを示すかのようなイメージソングだ。
■ 人気声優陣によるトークショーを行なった「鋼の錬金術師」ステージ 続いて行なわれた「鋼の錬金術師」ステージでは、主人公のエドワード・エルリック役の朴ろ美さん(『ろ』は王へんに路)と、アルフォンス・エルリック役の釘宮理恵さん、エンヴィー役の山口眞弓さんの3人がトークショーを行なった。前半は先日公開された映画「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」が中心のトークショー、後半には発売中のPS2用アクションRPG「鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女」のゲーム紹介が行なわれた。 初めて2人同時プレイが可能になった本作だが、トークでは誰と誰の組み合わせを見たいかという話題が展開。釘宮さんが「大佐とホークアイさん。みんなも見たいよね?」というと、すかさず朴さんが「エドとアルより?」とツッコミ。さらに釘宮さんの「アルとアームストロング」という組み合わせに、朴さんと山口さんが口をそろえて「いいねそれ! 重たい感じで」と大騒ぎ。 また朴さんは新キャラクタのソフィを気に入っているようで、「とにかくかわいい」を連呼していた。終始アットホームな雰囲気のトークショーで、会場全体が一体になって楽しんでいるようだった。
その後ステージには、歌手の北出菜奈さんが登場。アニメ「鋼の錬金術師」のオープニングテーマ「消せない罪」と、「鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女」のテーマソング「悲しみのキズ」の2曲のライブを行なった。曲の合間には、「『消せない罪』が私のデビュー曲で、ゲームなどでもずっと一緒にやってきています。『鋼の錬金術師』大好きです!」と元気に挨拶をしてくれた。
□スクウェア・エニックスのホームページ http://www.square-enix.com/jp/ □「スクウェア・エニックス パーティ 2005」のページ http://www.square-enix.co.jp/party05/ □「ファイナルファンタジーXII」のページ http://www.ff12.com/ □「コード・エイジ」プロジェクトのページ http://www.square-enix.co.jp/codeage/ □「鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女」のページ http://www.square-enix.co.jp/hagaren3/ □関連情報 【7月30日】PS2「ファイナルファンタジーXII」試遊レポート ステージイベントでは植松氏がテーマソングを発表 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050730/ffxii.htm 【7月30日】スクウェア・エニックス、プライベートショー 「スクウェア・エニックスパーティ2005」を開催 コンシューマゲーム機用新作タイトルレポート編 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050730/sqexp.htm 【7月22日】スクウェア・エニックス、PS2「コード・エイジ コマンダーズ」 10月13日に発売決定 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050722/code.htm 【7月14日】スクウェア・エニックス、PS2「鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女」 劇場公開予定の30秒CMを公式サイトで公開 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050714/hagane.htm (2005年8月1日) [Reported by 石田賀津男]
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