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日本玩具協会、東京おもちゃショー2004開催 |
東京都立産業貿易センター台東館など
日本玩具協会は、業界関係者のみを対象とした玩具の見本市「東京おもちゃショー2004」を都内で開催した。商談会であるため一般来場者は入ることができない。
2002年までは商談会が開催された後に一般来場者も土日に入場することができたが、昨年から商談会と一般来場者を対象とした「おもちゃみらい博」に分けて開催されるようになった。しかし、「おもちゃみらい博」は今年の開催は現在予定されていないようだ。
毎年、取材する中でここ数年キャラクタに注力するメーカーが増え、真に独創的と呼べるおもちゃが減っているような気がするが、今年も数年前に一世を風靡したロボット玩具以上のトレンドは存在せず、手堅いキャラクタ商品や、昔のおもちゃの復刻が市場を席巻している。
バンダイは他メーカーとは違い新社屋において商談会を開催。毎回恒例だが写真撮影禁止であるため、テキストでフォローしておくと、7月下旬の発売が予定されている「1/144スケール R/C ガンタンク」が出展されていた。「R/C ドム」より一回り小さな縮尺で可愛らしいが、作りはより一段とリアル指向になっているようで、キチンと作り込まれている。
コントローラを起動すると聞き慣れた“ガンダム”の起動音が流れ気分を盛り上げる。赤外線によるキャノン砲とポップミサイル (威力が違う) による対戦が可能。キャノン砲を発車すると反動を受けガンキャノンが揺れるところがカッコイイ。「R/C ドム」も赤外線による砲弾戦だったが、そもそも縮尺が違うこともあって勝負にならないためかドムとガンキャノンによる対戦はできない。
カラーリングはオリジナルのほか2種類が用意されている。ミリタリー風のフォレストカラーとデザートカラーがあるが、それぞれデザイナーの大河原氏のグラフィックスを元に制作されている。価格は10,290円。
■「メガドライブ プレイTV」などを出品したセガ トイズ
今回の展示会で注目作が目白押しだったのがセガ トイズのブース。ゲームファンにとって嬉しいのは、テレビに繋げるだけでジェネシスのゲームが6種類楽しめる「メガドライブ プレイTV」だろう。小さいながらもメガドライブを模したデザインの本体と、カラーリングは違うが“16BIT”のロゴがキラリと光るコントローラにニヤリとさせられる。
収録されているのは、コーポレートキャラクタとなった「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、ハードの発売と一緒に発売されたタイトル「獣王記」、爽快なアクション「ゴールデンアックス」、今も色あせない傑作パズル「ぷよぷよ」、海外から日本に輸入された「カメレオンキッド」、そして今もファンが多い「フリッキー」の6作品。すべてジェネシス版となっている。
画面で見た限りはまさにメガドライブといった派手な色使いのグラフィックで、動きも遜色ないように感じた。一世を風靡したハードなだけに懐かしく感じる人も多いのではないだろうか。それがテレビにつなぐだけで手軽に楽しめてしまうのは嬉しいところだ。
9月上旬出荷予定で価格は4,179円を予定。
メガドライブを模した可愛らしい本体とコントローラ。コントローラに輝く“16BIT”が郷愁を誘う。収録されているのはジェネシス版「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、「ゴールデンアックス」、「カメレオンキッド」など6タイトル。テレビにつないですぐ遊ぶことができる。展示会場のディスプレイには、あの懐かしいグラフィックスが遜色なく映し出されていた |
つので挟んだり上下させて、相手を押し出すなどして戦わせる。面白いのは、操作が前進と旋回しかないこと。本物の昆虫も後退しないそうで、そこをリアルに表現したかったのだとか。発売は7月下旬で、1体2,079円。「リモコンバトル 対決セット」として、ヘラクレスオオカブトとギラファノコギリクワガタをセットにしたものが4,179円で発売される。
このほかにも、新聞報道などで反響があった東北大学川島隆太教授と共同開発された「脳力トレーナー」も面白い。本の形をしており、開くと液晶とテンキーなどが表われる。トレーニングを選ぶと単純な計算 (2+3=?) が順番に出題されるので答えていく。これは単純計算を繰り返すことで脳の力を活性化させることができるということから作られている。9月30日出荷予定で価格は5,250円を予定。
セガトイズの得意とするロボット系の商品としてはとにかくリアルな「ニャーミー (near me)」が注目を集めていた。歩きはしないが手足が動き首が上下するほか、各所に取り付けられた触角センサーや視覚センサーが多数搭載されている。8月初旬発売予定で、リアル指向なだけに価格は少し高めで36,750円。
■ テレビにつないですぐ楽しめるゲームシリーズは相変わらず盛況
テレビにつないですぐにゲームを楽しめる手軽さと、コンシューマゲームには少ない体感ものが受けたのか、この手のゲーム機はゾクゾクと発売され続けている。そんななか、やはり老舗と言えるエポック社のゲームがひとつ抜きんでる形で面白い。
今回発表されていたのは10月発売予定の「スーパーダッシュボール」。価格は7,329円を予定。コントローラはシンプルでトラックボールだけ。「スペースハリアー」のような3人称背面視点の3D画面の道をドンドンボールを転がしていく。ガンガントラックボールをまわしていくとスピードが上がり、ジャンプすることもできる。トラックボールといえば視点は違うが、「マーブルマッドネス」が思い出されるが、あの繊細な動きではなく、むしろ体を使ってがんがんやるゲームと言える。
パッケージにはコントローラが2つついていて、対戦も楽しめる。いくつかモードが用意されていて、中には2Dで描かれた固定フィールドで鬼ごっこを楽しむモードもある。
エポック社はTBSのテレビ番組「関口宏の東京フレンドパークII」をこの体感ゲームで再現してみせたが、今度は「TBS オールスター感謝祭」を体感ゲーム化している。似たようなマット式のコントローラで、4人までゲームに参加できる。この番組は基本的に4択のクイズ番組だが、マラソン大会などミニゲームも用意されている。このミニゲームがアクセントとなっていて、かなり人気を集めているが、もちろんエポック社のゲームでもこのミニゲームが再現されているのだという。タイトルは「オールスター感謝祭 超豪華! クイズ決定版」で発売は番組の放送に合わせる形で9月を予定しており、価格は7,329円。
エポック社以外では、タカラがこれまで手で叩くシステムだった「ポピラ」を、足で操作するようにした「ジャンピングポピラ」として出展。なかなか忙しそうなゲームに仕上がっており、かなりの運動量になりそうだった。発売は7月を予定しており価格は7,329円。
■ ラジコンはひと頃のブームを超えた
小さなラジコンが流行った当時はどのメーカーもこぞって作っていたが、そのブームは去り、落ち着いた感じだ。しかし老舗のラジコンメーカーが面白そうな商品をいくつか展示していた。
そのひとつが、まだ試作段階のようだったが、KYOSYOが開発中の小さなパラグライダーのラジコン「R/Cモーターパラグライダー」。ヘリウムガスの風船にぶら下がる形で小さなパイロットフィギュアがプロペラを背負い、これを使い自由に飛行することができるようだ。室内でしか遊ぶことができないが、なかなか楽しめそうだ。
潜水艦ではなくフォギュアを操作する感じが新しいTOHOの「アクアキッズ」。まるで自分が海中探索を行なっているような気分になる。参考出品 | |
増田屋コーポレーションの超小型潜水艦。発売中の商品だが、同社によるとかなりの人気だとか。可愛らしい外観の割にはキビキビと水中を動き回る。価格は3,129円 |
(2004年6月15日)
[Reported by 船津稔]
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