フェイス代表取締役社長の平澤創氏(左)と、Gravity会長の金正律氏(右)

　発表会ではまず、フェイス代表取締役社長の平澤創氏と、Gravity会長の金正律(キム・ジョンユル)氏が壇上に上がり、握手を交わした。平澤氏は、「オンラインゲームは、今後、日本で最も成長するネットワークコンテンツだと確信している。(クルーザーが見える会場にあわせ)Gravityが作った最高の船体(「ローズオンライン」)で、無限の広がりを持つ日本のマーケットに出航する」と、「ローズオンライン」への期待と意気込みを語った。

　続けて金氏も、「モバイル市場の強者であるフェイスと、オンラインゲーム市場の強者であるGravityのパートナーシップが、最大のシナジーを生み出すだろう。日本のユーザーの皆様には、『ローズオンライン』を通じて、既存のゲームにはない、新しいオンラインゲームの楽しさをお届けする」と挨拶した。

フェイスのビジネスインテグレーション事業部ディレクター、谷川ハジメ氏

　両社の代表による挨拶の後、フェイスのビジネスインテグレーション事業部ディレクター、谷川ハジメ氏より、「ローズオンライン」の商品説明が行なわれた。

　正式サービスの開始時期は、6月下旬から7月上旬になることが発表された。当初は今回の発表会でサービス開始日を発表する予定だったそうだが、まだ最終的な調整が終わらず、現時点では確定した日時を発表できないとした。

「スタイルセレクト」の詳細

　正式サービス開始後は、課金が開始される。料金システムには、「スタイルセレクト」を採用。これはサービス課金とでも呼ぶべきシステムで、基本料金を無料としながら、他のプレーヤーとのトレード機能や、ダンジョンへの侵入権、バンク(銀行)の利用権などが、別料金として設定されている。支払いはいずれも月額課金となる。

　具体的に解説すると、無料の「フリープレイ」で利用できるのは、最大3人のキャラクタの作成と、チャット機能のみ。現在のβテスターが使用しているアカウントは、正式サービス以後は、自動的に「フリープレイ」に移行される。

　これに、月額800円の「エントリー」を加えると、既存の3つの惑星を冒険し、モンスターや他のプレーヤーとの戦闘が可能になる。実際にゲームをプレイする場合は、最低でも「エントリー」を利用することになる。

　「フリープレイ」の価値は、体験プレイのためではなく、支払いを止めてもゲームにログインしてチャットができることにある。一度はプレイを止めてしまったプレーヤーがログインし、ゲームの現状を友人などから直接聞き、再びプレイ料金を払ってゲームに復帰する……といった流れを期待してのものだろう。

　さらに、フレンドリストとチャットルームが使用できる「コミュニティ」が月額200円、他のプレーヤーと取引できるようになる「トレード」が月額300円、バンクが利用できる「ストックスペース」が月額200円、バンクの広さを3倍に拡張する「エキストラスペース」が月額200円、ダンジョンマップに入れるようになる「ダンジョンアドベンチャー」が月額200円となる。取捨選択はプレーヤーの意思に委ねられており、まずは「エントリー」のみ購入し、様子を見ながら他のサービスを随時追加する、という支払い方もできる。

　このほか、作成できるキャラクタを3人増やして6人にする「エキストラキャラクター」が月額200円、現状はまだ提供されていない、4番目以降の惑星が利用できる「スターシップパス」が月額400円となる。

　この「スタイルセレクト」を採用した理由について谷川氏は、「現状のオンラインゲームでは、月額課金やアイテム課金などが行なわれているが、どちらも日本市場に最適ではないと考えている。『スタイルセレクト』によって、プレーヤーにとってメリットがあり、私どもにとっても、プレーヤーに納得して支払っていただける、いい形になったと思っている」と話している。

　正式サービスの開始にあわせて、今後提供予定の拡張サービスや、大規模なアップデートについての情報も発表された。

　まず正式サービスの開始にあわせて、パッケージ版が発売される。パッケージには30日間の無料チケットと、ゲーム中で使える限定アイテム、ガイドブックなどが同梱される。発売日は6月24日で、価格は3,129円。

　早期購入者を対象にしたキャンペーンでは、期間内に「エントリー」を購入すると、その他の全てのオプションが無料で提供されると同時に、「ライオンヘッド」というゲーム内アイテムがプレゼントされる。期間は未定だが、正式サービス開始の前後に一定期間が設けられる。

　このほか、課金金額の5%を還元し、アイテムと交換できる「ローズマイレージ」というポイントサービスや、プレーヤーが無料で利用できるブログなどのコミュニティサービスなど、多方面へサービスが拡張される。

　またアップデートについては、「ローズオンライン Evolution」と名づけられたものが予定されている。このアップデートは、より強力な魔法を操れる新戦闘システム「女神召還」と、カートを強化して戦闘に活用できる「武装カート」の2本の柱で構成されている。導入予定は9月から10月ごろ。事前にテストサーバーでの先行体験も実施される予定。

パッケージ版は6月24日発売予定	早期購入者を対象にしたキャンペーンも実施
ポイント還元サービス「ローズマイレージ」	無料ブログサービスなどコミュニティも拡張
アップデート「ローズオンライン Evolution」も発表された。テストサーバーの先行体験も予定されている

「ミューズ」のコスチュームで登場した小倉優子さん

　さらに会場では、「ローズオンライン」のイメージキャラクタとして、タレントの小倉優子さんの起用が決まったと発表された。会場には、「ローズオンライン」のキャラクタのひとつ、「ミューズ」のコスチュームに身を包んだ小倉さんが登場した。

　「ぴったりなサイズで、すごくかわいくて気に入っています」と衣装を気に入った様子の小倉さん。オンラインゲームもやったことがあるそうで、「ローズオンライン」でどんなプレイをしてみたいかという質問には、「いろんな人に、強くする魔法をかけたい」と話した。またお気に入りのキャラクタはと尋ねられると、「モンスターです、かわいいのでペットにしたいです」と即答していた。

剣や盾など、ゲームで使われているアイテムを持って登場した平澤氏と金氏。小倉さんと並んで記念撮影

　小倉さんをイメージキャラクタに採用したことについては、フェイスの古谷氏より、「『ローズオンライン』を展開する際に一番ポイントにおいているのが、より多くの一般の人に、オンラインゲームに親しんで欲しいということ。小倉さんが『ローズオンライン』の世界を、さらに魅力的なものにしてくれると考えている」と説明された。また小倉さんがゲームに直接関わる展開はあるのかという質問には、「小倉さんが全てのユーザーを見守っている、女神のような存在として、ユーザーに受け入れられるようなイベントを考えたい」と、今後検討したいという意向を示した。

【スクリーンショット】

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□フェイスのホームページ
http://www.faith.co.jp/
□Gravityのホームページ
http://www.gravity.co.kr/
□「ローズオンライン」のページ
http://www.roseon.jp/
□関連情報
【3月3日】「ローズオンライン」日本展開成功の鍵とは何か!?
フェイス ディレクター谷川ハジメ氏インタビュー
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050303/faith.htm
【3月2日】フェイス、韓国Gravityとの提携を発表
MMORPG「ローズオンライン」の日本展開をサポート
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050302/rose.htm
【2004年11月2日】PCゲームファーストインプレッション「ローズオンライン」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041102/ros.htm

(2005年6月13日)

[Reported by 石田賀津男]

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