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■ 1人から18人まで様々なバリエーションのENMクエストを追加 ENMクエストの基本システムについては、本連載の第12回分にて詳しく説明している。記事中での重複を避けるため、まだENMクエストが未経験という読者は、とりあえずこちらに目を通してほしい。
・定点観測第12回:ENMクエスト 本稿では上記の基本面を前提知識として話を進めよう。では早速本題へと移ると、4月末のアップデートがENMクエストにもたらした変更は、大別すると2種類ある。ひとつは、BF戦の対象人数は従来では6人用のみだったが、様々な人数のバリエーションが追加されたこと。もうひとつは、BF侵入時の人数制限が取り払われたことである。ただし想定人数を超える規模で挑戦した場合は、一人あたりの取得経験値は減る。 現在のENMクエストにおける対象人数は「1・3・6・12・18」の5種類があり、集まったメンバーの規模に応じて自由にチョイスできる。また最大で18人まで同時参加が可能であるため、仮にメンバーがあふれても仲間はずれになる心配はない。そして難易度が高いと感じたら、人数を増やすことで勝率アップに結びつけることも可能だ。
これらの変更点をまとめると、目標とするENMクエストに対して必要な人数を集めるというよりも、現状のメンバー構成で行けるENMクエストを探す、といったプレイスタイルを促進している。もっとわかりやすく言うと、リンクシェル内のイベント用として行ないやすくするための環境が整備されたというわけだ。
【挑戦権の入手時にクエストを必要とするタイプ】
※本稿ではBFの前のエリア名で表記
■ 勝敗の行方はダイス任せ?! 自分のコピーと1対1で戦うENMクエスト「奈落の傀儡師」に挑戦 追加分のENMクエストの中で特に目を引くのは、ムバルポロス新市街を対象とした1人用のタイプである。これは他ENMクエストとはプレイ感覚が大きく異なっている。どのような流れなのかを紹介していこう。 「奈落の傀儡師」と呼ばれるこのENMクエストのBFでは、名前から想像できるように、操り人形のモンスターと1対1で戦う。そして操られているモンスターは、挑戦時のキャラクタと同じジョブ種別である。挑戦する際は一時的にサポートジョブが無効となる点も含め、大まかなイメージとしては、レベル70キャップを越えるためのクエスト(対Maat戦)に比較的近い。 しかしこのENMクエストには、厄介な第三者とでもいうべき存在がいる。それは人形を後ろから操っているモブリンで、基本的には直接戦闘に加わってこないものの、ユニークなアビリティを持ち合わせている。モブリンは定期的に魔法のダイスを振り、その目に応じて敵味方にランダムで特殊効果を与えてしまうのだ。
特殊効果の種類は、「HP・MPの回復、攻撃力・防御力の増加、TPの増加、アビリティの再使用が可能」といったように、戦局を大きく左右するものばかり。これらの効果が10数秒という短い周期で、しかも敵味方のどちらに及ぼすのかまったくわからないのである。例えば、ウェポンスキルの使用直後に300%のTPを獲得したり、瀕死だったはずのHPが全快といった事態が敵味方に関係なく発生するため、かなり運に左右されやすいBF戦といえよう。
このように「奈落の傀儡師」は、何から何までダイス任せというかなり独特なENMクエストである。従来のENMクエストは、どちらかというと難易度は低めだが、ささやかな報酬を手堅く得られるというイメージであった。そのため仮に、ソロプレイでの経験値やアイテムの入手を期待してこれに挑戦すると、肩すかしを受けるかもしれないので注意してほしい。 というのは、挑戦時にかなりの額のギルを必要としながらも、戦闘内容が運任せの部分が強いのである。極端な例では、ダイスによってTPが300%貯まった直後に片手剣WS「スピリッツウィズイン」や、忍者のアビリティ「微塵がくれ」を受けると事実上即死となるため、まったく手の出しようがない。数万ギルを消費して挑戦した結果これでは、納得がいかないという人もいるだろう。この運が介入する割合としては、たとえ装備やテクニックの面が万全でも、半分近くはダイスの目が勝敗を握っていると筆者は感じた。
この「奈落の傀儡師」は、1人で手軽に参加できるNM戦という特殊な位置づけにあるENMクエストだけに、“必勝”されては困るという思惑もあるのだろう。一方、5日縛りでもかまわないから経験値稼ぎのためにソロENMを利用したいというユーザーもいるはずだ。いずれにしても1人用のENMクエストは大きな可能性を秘めているため、今後のバランス調整ならびに仕様充実には是非とも期待したいところだ。 ■ ENMクエストを満喫するにはリンクシェルへの加入がおすすめ
また18人用のアットワ地溝の「トーテンタンツ」では、コースを初めとしたアンデッドモンスターが多数出現し、まるでデュナミスさながらの大規模戦が繰り広げられる。フルアライアンスを対象としたイベント戦は、これまで「神威」クエストや獣神印章を99枚消費するBCNM等が存在したが、それらとはまた違った面白さである。 既にご存じの通り、ENMクエストにはレベル制限があるため、対応した装備品の準備に手間が掛かる。例えば、倉庫キャラ間とのアイテムの出し入れに30分以上も掛かるのでは、一般公募の編成で挑戦するのを面倒くさく感じてしまうかもしれない。その反面、リンクシェルに参加している人にとっては、予めイベントの告知を行なえる点を含め格段に参加しやすい。現在でも既に、毎週決まった時間に集まって複数のENMクエストを巡回し、経験値とアイテムをたんまり入手している人はかなりの量いると思われる。 リンクシェルに参加している人にとってENMクエストは、柔軟性が高く、参加条件が低く設定されているため、定例イベント用として極めて優秀なコンテンツとして映っている人が多いだろう。一方で、特定のリンクシェルには参加せず、一般公募で遊ぶような人にとっては、逆にENMクエストのシステムの縛りによってなかなか挑戦する機会が少ないだろう。 システムの縛りというのは、報酬が頭数確保されていない、戦利品の分配方法で競売売りに頼らざるを得ない、プロマシアミッションの進行が条件になっているなどのことを指すが、これらもリンクシェルを介することで円滑に進行できるようになるケースが多い。ENMクエストは、必ずしもリンクシェル単位を推奨したコンテンツではないが、現状もっとも適したコンテンツのひとつであることは間違いない。
ENMクエストやプロマシアミッションは、リンクシェルに参加しているか否かで、接するチャンスの量はがらりと変わってくる。これに限らず全体的な傾向として、リンクシェル単位で遊びやすいように調整されていることは、ここ最近のFF XIの目立った傾向のひとつといっていい。「ENMに参加してみたいけどなかなか機会が訪れない」という人は、リンクシェルを通じて参加を呼びかけてみてはいかがだろうか。 (C)2002-2005 SQUARE ENIX CO.,LTD All Rights Reserved.
□スクウェア・エニックスのホームページ (2005年5月13日) [Reported by 川崎政一郎]
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