10種類のゲームを楽しめる怪しい電子玩具! タカラ「電脳隕石GYA~!! ~宇宙からの挑戦状~」
「電脳隕石GYA~!! ~宇宙からの挑戦状~」 |
発売 |
タカラ |
価格 |
3,129円 |
電源 |
単3アルカリ電池×3(別売) |
発売日 |
発売中 |
今回のアイテムは、遊びながら終始ニヤニヤしっぱなしだった。いい意味でいかがわしいテイストが全開で、「そうそう昔のオモチャって、どれもこんな感じだったんだよな~」とノスタルジックな気分に浸れたからだ。
「電脳隕石GYA~!! ~宇宙からの挑戦状~」は、以前、当連載でレポートした「電脳迷宮メガリス」の続編ともいえるアイテムで、肝心のいかがわしさはいよいよパワーアップしている。
取扱説明書に書かれたストーリーを読むと、この「電脳隕石GYA~!!」は、宇宙からの挑戦状なのだという。この隕石に秘められた10の試練をクリアすることができれば、地球人は宇宙でもっとも優秀な生命体であることが証明される。しかし、この試練に失敗すると隕石が大爆発し、地球の未来は奪われるのだという……。
「たかが、この隕石で地球の未来が決まるだと?」と突っ込みたくなる設定にも味わいを感じるが、商品そのものが輪をかけて素晴らしい。何しろパッケージの中に、真っ黒な十二面体の隕石が1つ入っているだけなのだ。大胆不敵、としかいいようがない。
|
|
パッケージ。隕石が溢れんばかりの勢い |
隕石の襲来に絶叫する人! コレコレ、このテイスト! |
■ よく見ると説明が書いてある!
パッケージの中には、取扱説明書を除くと、掛け値なしに隕石しか入っていない。「こっ、これでどうやって遊ぶの……?」とたじろくほどだ。しかし、隕石の表面をつぶさに見続けていると、次第に遊び方がわかってきた。
隕石の表面に赤いスイッチがある。これらを使って遊ぶのだ。赤いスイッチの周囲には、よく見ると「スタート/セレクト」とか、「ファーストコンタクト」とか、「キドウエイセイ」などと、機能やゲーム名を表した名前が添えられている。うん、うん、「スタート/セレクト」を押して、ゲームをセレクトしながら遊んでいくのだな。それにしても、大胆不敵という印象はますます深まってくる。昨今のトイなら、スイッチやレバーの周囲には機能や使い方が書かれ、取扱説明書を読まずとも遊べるように配慮されている。いわゆるユーザーフレンドリーというやつだ。しかし、「電脳隕石GYA~!!」は、機能や名前は書かれているものの、よくよく見ないとわからない不親切な作り。時代に逆行するパンキッシュな作りといえる。
手のひらの上に置いて、軽く触ってみる。ちょうどハンドボールのボールの大きさだ。表面に刻まれた溝によって、手のひらによくなじみ、上下左右へ自在に回転させることができる。
|
|
|
「電脳隕石GYA~!!」本体 |
大人の手のひらにピッタリ収まるサイズだ |
赤いスイッチの下に、ゲームタイトルが書かれている |
■ ミスしたらレベル1からやり直し!
ゲームは、こんな感じだ。「電脳隕石GYA~!!」には、10種類のゲームが収録されている。それぞれのゲームには難しさに応じてレベル1~5が用意されている。1回のプレイで一気にレベル5までクリアすることができれば、そのゲームは終了。次のゲームに挑戦することができる。ただし、レベル4まで進んでいようが、レベル5まで進んでいようが、クリアできないと隕石の爆発音が鳴り響き、レベル1に引き戻されてしまう。筆者はプレイの最中に何度レベル1まで戻り、絶叫したことか。何度も悲鳴を上げながら、そうか。タイトルの「GYA~!!」というのは、ユーザー自身の叫び声を示しているのだな、と納得させられた。
ゲームは、以下の10種類だ。
●ゲーム1 ファーストコンタクト
いわゆるモグラ叩きの要領だ。次から次へと光っては消えるスイッチを、ひたすら指で押しまくる。制限時間内に決められた数の光を押すことができればクリア。
●ゲーム2 軌道衛星
クレー射撃に似たゲーム。隕石の表面をループ状に回っていく光をすばやく正確に押していく。
●ゲーム3 宇宙からの信号
記憶力が試されるゲーム。隕石の表面で光ったスイッチの順番を覚えて、その通りにスイッチを押す。スイッチが光るときに鳴るサウンドもヒントになっている。
●ゲーム4 ミステリーコード
暗号解読ゲーム。隕石の表面に隠された、3つの当たりスイッチを探し出す。発見のためには、とりあえずスイッチを3つ押す。すべて外れならギャア! 1つ当たりならピポッ! 2つ当たりならピポッ!ピポッ!、3つ当たりならクリア!! これらのサウンドをヒントにして、当たりスイッチを探し当てるのだ。
●ゲーム5 1/12の悲劇
いわゆるロシアンルーレット。12個の光の中に1つだけはずれスイッチがある。そのスイッチを押さないように、仲間と順番に光を消していく。このゲームのみレベルはない。
●ゲーム6 光の共鳴体
音を使って遊ぶ神経衰弱だ。12個のスイッチはそれぞれペアになっていて、合計6種類の音がする。この音色を手がかりに、ペアのスイッチをすべて探し当てる。
●ゲーム7 ウィルスアタック
早押しを楽しむゲーム。メロディーが消えた瞬間に、いくつかのスイッチが点灯する。光が消える前に、すばやくすべてのスイッチを押すことができればクリア。
●ゲーム8 真実のフォース
ゲーム1 ファーストコンタクトの応用編。光るスイッチの中には、点滅しているものがあり、それを押すとはずれになってしまう。点灯している光と点滅している光を瞬時に見分けて、制限時間内に決められた数の光を押す。
●ゲーム9 謎の光を追え
追跡ゲーム。隕石の表面を逃げ回る光を追いかけ、正確にスイッチを押す。光の移動場所を予測しながら遊ぶのがコツだ。
●ゲーム10 最後の戦い
ゲーム3 宇宙からの信号の対戦版。好きなスイッチを1つ押したら、次の人に「電脳隕石GYA~!!」を渡す。次の人は前の人が押したスイッチを覚えておき、その通りに押す。うまく押せたら好きなスイッチをさらに1つ押して、また次の人に渡す。こうして続々と増えるスイッチを暗記して、誰かが負けるまで遊ぶ。
■ 指をたくさん使い、脳を刺激する!
筆者は、昔からゲームに親しんでいるため、記憶力ゲームも、早押しゲームも、得意中の得意。「アッという間にクリアだ!」と勇んでチャレンジしたのだが、あっけなく返り討ちにあってしまった。例えばゲーム1のファーストコンタクト。続々と光るスイッチを指で押していくだけの単純なゲームなのだが、そこは十二面体。筆者の目からちょうど正反対にあるスイッチが光っても、見ることはできない。アチコチで光るスイッチを瞬時に発見するため、「電脳隕石GYA~!!」を両手で常に回転させておかねばならず、ことのほか体力と集中力が要求される。間違ったスイッチを押すと、「ギャア~!」と悲痛な叫び声が鳴り響き、ゲームオーバーになると耳障りな爆発音が聞こえることも、焦った気分に拍車をかける。レベル1なら落ち着いてプレイもできるが、レベル5になると瞬時に複数のスイッチが点滅するので反射神経も問われる。最初は「ゲームが10種類だけなら、物足りないかも?」と感じていたのだが、とんでもない。1つ1つが濃いので、たっぷりと長く遊べるようになっている。
|
|
本体から「レ・ベ・ル・ワ・ン」というふうに音声が出て、ゲームをガイドする |
ファーストコンタクトのプレイイメージ。激しく回転させながら遊ぶ |
意外な効用もあった。常に両手で十二面体を回転させながら遊ぶので、指をたくさん使い、それが脳を刺激するようなのだ。そのためか、遊んでいるうちに、頭がさえてくる感覚があるのだ。頭の回転の衰えを自覚しつつある筆者のような30代半ば以上の諸兄は、脳力トレーニングのために「電脳隕石GYA~!!」で遊んでみるのもいいかもしれない。
e-toyは、最新の技術と取り入れ、誰にでも遊べるようにインターフェースを洗練させながら、貪欲に進化してきた。しかし、その過程で取りこぼしてきたものも少なくないのではないだろうか。激しくワクワクさせられる「電脳隕石GYA~!!」を遊びながら、ふとそんなことを考えた。ぜひタカラさんには「電脳迷宮メガリス」や「電脳隕石GYA~!!」に続くシリーズ作を発売していただいて、玩具ならではの“けれん味”や“いかがわしさ”を追求してほしい。
Copyright TAKARA Co.,Ltd. 2005
□タカラのホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/
□「電脳隕石GYA~!! ~宇宙からの挑戦状~」のページ
http://www.takaratoys.co.jp/gya/
□関連情報
【2月3日】気になるe-Toy遊んでレポート
第171回 タカラ「電脳迷宮メガリス」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050203/toy171.htm
毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) → game-watch@impress.co.jp ←
(2005年4月14日)
[Reported by 元宮秀介]
Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします
ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company.All rights reserved.
|