タカラ「電脳迷宮メガリス」
今回紹介するのは、筆者が昨年末からずっと遊びたいと思っていたアイテム「電脳迷宮メガリス」だ。年末に大量に放映されたCMでは、哀川翔さん扮するお父さんと子供が夢中になって遊ぶ姿が映されており、商品自体の魅力と相まって、強力なオーラを放っていた。念願叶って遊んだ「メガリス」は、期待通りの楽しさだった。
筆者がなぜ「電脳迷宮メガリス」に惹かれたのかといえば、70年代に発売された玩具に近い香りを感じたからだ。「生き残り頭脳ゲーム」や「沈没ゲーム」など、内容はシンプルなのに、妙に大げさなキャッチコピーで装飾されていたトイたちだ。あの頃に発売されたトイに共通していた、いい意味でいかがわしい感覚。「電脳迷宮メガリス」には、それが充満しているのでワクワクさせられたのだ。 ■ ワクワクさせるディテールが刻まれた本体
「電脳迷宮メガリス」は、ピラミッドの形をしたトイだ。最大の特徴は、4つの面にそれぞれ異なるゲームが用意されていること。ひとつのゲームをクリアすると、本体を手で回し、別の面が向くようにする。そうして次のゲームにチャレンジする。こんな風にして遊ぶのだ。
取扱説明書に目を通すと、嬉しくて自然と笑みが浮かんでしまった。たとえば前書き。
ゲームモードは「アドベンチャーモード」、「フリーモード」の2種類が用意されいる。「アドベンチャーモード」は、4種類のゲームを通して遊ぶモード。「フリーモード」は、4種類のゲームの中から好きなものを選んで遊ぶモード。「アドベンチャーモード」は、難易度の選択が可能で、「ノーマル」、「ハード」、「スーパーハード」と3段階が用意されている。 今回のレポートは、「アドベンチャーモード」の難易度「ノーマル」で遊んだインプレッションをお伝えする。
本体をくわしくチェックしてみると、これがまた楽しい。全体に朽ち果てたピラミッド風のディテールが刻まれており、よく見ると謎の銅像やヒエログラフ、はたまた恐竜の化石などを発見することができる。「子供の頃、こういうの大好きだったよな~」と、ますます童心を刺激される。
■ オーソドックスなゲームを抜群の演出で盛り上げる
スタートボタンを押すと、犬や猫、豚や象などの鳴き声が、ランダムに鳴り響く。これを暗記して、お手本どおりに再現するのだ。再現する方法は、中央にあるダイヤルを回し、お手本に示された動物を選択して、決定ボタンを押す。
ゲームとしては単純な内容だが、ジリジリと音を立てながらダイヤルを回すと、やはり気分が盛り上がる。ダイヤルに刻まれた動物たちの姿も古代の壁画風で、雰囲気は抜群。演出のうまさにのせられて、すっかり楽しんでしまった。
内容がパチンコと知った瞬間に「簡単じゃないの?」とタカをくくったら、意外や意外、かなり手ごたえのあるゲームだった。指定された穴を狙ってボールを落とすのが、難しい。何度ものチャレンジの末に、レバーを微調整することでボールのコントロールが可能だと判明。百発百中で決められたら、さぞかし気持ちよさそうだ。
「ノーマル」は、ゴールに到達するまで、壁に5回触れても大丈夫という設定だが、これがなかなか難しい。溝の幅と金属バーの太さがさほど変わらず、常にギリギリの状態。ゴールまでのルートは、複雑怪奇な模様を描いており、緊張を強いられる。途中にはゴールまで近道ができるショートカットルートがあり、しかもさらに難しい道筋になっていて、ゲーム性は十分。
「ノーマル」をクリアした勢いで、「ハード」と「スーパーハード」にチャレンジしたが、難しさが飛躍的に増し、苦労させられた。「ハード」ならまだなんとかなるが、「スーパーハード」に至っては手も足も出ない状況。 たとえば最初のゲーム「守護獣の叫び」は、「ノーマル」だと「3音」と「5音」からなるお手本が出題された。これが「ハード」になると「5音」と「7音」に増え、「スーパーハード」では「7音」と「10音」にまでなるのだ。 4番目のゲーム「イライラ迷路ゲーム」でも、厳しさは同じ。「ノーマル」なら5回まで壁に触れても許されるのだが、「スーパーハード」では1回でも壁に触れた瞬間に、ゲームオーバーとなってしまうののだ。 1つ1つのゲームのプレイ時間が長くないので、難易度を3段階用意して、その最上クラスはとことんまで難しくした。これによって長く遊べるゲームになる。作り手のそんな配慮が伺える。これには筆者も賛成だ。
筆者の個人的なツボを突かれたということもあるが、心から楽しめたアイテムだった。実際にも高い支持を得られたようで、3月には早くも続編的といえる「電脳隕石GYA~!!」の発売が予定されている。
□タカラのホームページ
毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) (2005年2月3日) [Reported by 元宮秀介]
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |