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セガとサミー「プライベートショー 2004“Autumn”」を開催 |
日本人にもなじみの深い作品ということもあり「三国志大戦」は高い注目を集めていた |
今回の内見会は、名称にもあるとおり「第42回アミューズメントマシンショー」や「東京ゲームショウ2004」同様にセガとサミーが合同で開催するもの。意図したわけではないのだろうが、セガの出展タイトルが大型筐体、サミーの出展タイトルがビデオゲームをそれぞれ主軸に据えていたのが印象的。
会場内で最も注目を集めていたのは、セガの新作トレーディングカードゲーム「三国志大戦」。現在稼動中の「アヴァロンの鍵」や「WCCF」といった同系統タイトルとの主な相違点は、セガ、サミー、ナムコが共同で展開するアミューズメント施設向けネットワークサービス「ALL.NET」を介した店舗間対戦を実現していること。
同程度の君主レベルを有するプレーヤー同士が優先的にマッチングされるため、店舗内対戦でありがちだった「初心者がいきなり上級者と戦わされる」といった状況はほとんど無くなるといっていい。「トレーディングカードゲームに興味はあったけど、やりこんでいる人とは勝負にならないから……」と尻込みしていた人は、本作をチェックしておくといいだろう。
【セガ】
■ 三国志大戦
フィールドの手前が自軍、中央から向こう側が敵軍。敵軍フィールドの中央には城門を示す“へこみ”がある。城を攻めるにはこの城門を狙ったほうが効果が高い |
ポイントとなるのは、やはり武将カード。武将カードには武将コスト、所属勢力、名称、兵種、特技、武力、知力、計略データなどのパラメータが存在。武将コストはレギュレーションのようなもので、プレーヤーは手持ち武将カードのコスト合計値が“8以下”になるよう組み合わせを考えなければならない。強い武将ほどコストが高いため、やみくもに強い武将カードばかり集めて軍団を編成するといったことは不可能になっている。
兵種は、騎兵(足が速い)、槍兵(正面方向に対して攻撃力が高い)、弓兵(遠隔攻撃が可能)、歩兵、攻城兵の5種類。このうち「騎兵、槍兵、弓兵」は“三すくみ”の関係にあり、これを利用すれば武力が低い武将でも猛将たちと互角に戦うことが可能。遠距離攻撃ができる弓兵以外は、敵部隊と接触すると戦闘開始。一定のダメージを受けると“ドクロ+バッテン”マークのアイコンが表示され、その武将カードは戦闘不能になる。戦闘不能になった部隊は、自城エリアに戻すと“復活時間”が表示され、カウントアップすると再び戦闘に参加できるようになる。
各武将は、俗にいうところの“必殺技”に相当する“計略”をひとつずつ所有している。使用法は、計略を用いたい武将カードをこすって選択し、計略ボタンを押すだけ。計略は、敵部隊に大ダメージを与える「火計」、「水計」や、相手の動きを鈍らせる「連環の計」などさまざまな種類が用意されており、それぞれ発動時には派手なアニメーションやグラフィックシーンが挿入される。計略の有効範囲はカードをこすった時点でMAPに表示されるので、敵に合わせてカードを傾けるなどの調整も可能だ。
こうして敵部隊を排除しつつ、敵の城にとりついて少しずつ耐久力を削り取っていくのがゲームの主な流れ。攻撃だけに専念していると復活した敵部隊に自城を急襲されるなど“リアルタイムアクション”と銘打たれているだけあって、プレイ中はなかなか気が抜けない。
鋭意開発中ということで、現時点におけるファーストインプレッションを簡単に述べておくと“レギュレーションが超重要”といった印象で、あとは各武将カードの“特技”が地味に効いてくるかな、といったところ。特技には、相手に部隊の動きが見えない“伏兵”、地形効果を受けない“行軍”、戦闘開始時に柵を構築する“防柵”、撤退時に通常よりも早く立ち直れる“復活”、敵部隊を貫通しやすい“突破”など、リアルタイムシミュレーションをプレイしたことがある人なら、思わずニヤリとしそうな要素があちこちに散りばめられている。
こうしたRTSタイプのゲームは、突き詰めていくと戦術が1点に集約されてしまう可能性もあるが、それは今後の調整次第。いずれにしても素晴らしい作品に仕上がることを期待したい。2005年春稼動予定。
【スクリーンショット】 | ||
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【武将カード】 | |||
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【真島ヒロ氏】 | 【川原正敏氏】 |
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カードデザインには、各方面で活躍中のイラストレーターを起用。講談社とのコラボレートにより、真島ヒロ氏、川原正敏氏など人気漫画家が多数参加しているという |
■ ワールドクラブ チャンピオンフットボール セリエA 2002-2003 Ver.2.1
実機などの展示はなく紙面によるリリースのみだが、現時点ではヴィッセル神戸に所属する“キング・カズ”こと「三浦知良」選手のレジェンドカードが追加されることが明らかにされている。三浦知良選手は、日本人初のSERIE Aプレーヤーとして'94~'95年までジェノアに所属した経歴を持つ。日本サッカー史を象徴する“生ける伝説”であるとともに、ドーハの悲劇を体験した世代ながら今なお最前線で懸命に戦う真摯な姿は、多くのファンの心を惹きつけて止まない。
全盛期の能力で「WCCF」に君臨するキング・カズは、果たしてどのようなプレイを見せてくれるのだろうか。気になる人は、今冬の稼動予定を楽しみに待つとしよう。
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■ 旋光の輪舞(仮称)
機体の動作には慣性がついており、ダッシュボタンを押して動きにメリハリをつけながら敵弾を回避。慣性がつくため一般的なシューティングゲームのようにアキュートな回避はできないが、ダッシュボタンで制御できるため操作系でストレスは感じられない。攻撃手段は、メインショット、接近戦攻撃、ボス形態の3つ。このうち、最も派手な攻撃が「ボス形態」で、発動すると自機の周囲に巨大なパーツや剣が飛び出し、多数の弾丸を浴びせてくれる。ただし、弾の速さがそれほどでもないため「とにかく撃てば勝ち」といった絶対的な攻撃手段ではないところがポイント。敵の攻撃はバリアを展開して防ぐことが可能だが、使用制限があるため頼りすぎると戦いが長引いた際に不利になる。
対戦型のシューティングゲームということで、過去にリリースされたさまざまな作品が脳裏をよぎるが、「旋光の輪舞(仮称)」は、そのいずれとも若干異なる“独特のプレイ感覚”が楽しめる。筆者はおっさんゲーマーなので、バリアを展開したときにナムコの「グロブダー」を連想したが、ふわふわとした展開のなかで使用されるバリアと、常時切羽詰ったグロブダーのそれでは、その内容が大きく異なることに気づかされる。その浮遊感自体は、また別の何かを連想させるのだが……まぁ、こういった追及は野暮というものだろう。
ルールがシンプルでわかりやすいこともあり、このタイプのゲームでは久々に秘めた可能性を感じさせてくれる作品。2005年春の稼動予定が待ち遠しくて仕方がないといった印象だ。
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【サミー】
■ ネオジオ バトルコロシアム
出展バージョンの完成度は30%で、使用キャラクタもタン・フー・ルー、ロック・ハワード、覇王丸、アスラ、ハンゾウ、キサラなど一部キャラクタのみという寂しいもの。完成および稼動も来年ということで「なぜこの状態で?」と正直疑問を抱いたが、担当者によれば「アミューズメントマシンショーの初出以来、新しい情報が出せなかった。そのため、この機会に一部だけでもみなさんにお見せしたかった」からだという。
当然ながら、現時点でコレといった際立った特徴は見えてこないが、そのぶん今後の作りこみ次第では大化けする可能性もある。新情報が出るのはしばらく先になるかもしれないが、ファンは期待して待つこととしよう。
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【拳獣】 | 【ネットセレクト競馬 ビクトリーハロン】 |
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「アニメティックシェード」による独特のグラフィックが印象的な2D対戦格闘ゲーム。相手を浮かせて連続技を叩き込むエアドライブなど、爽快感にあふれたシステムが満載 | ネットセレクト筐体対応タイトル。愛馬を育成してレースに勝利するのがゲームの目的。タッチパネルを使った直感的な操作が可能 |
(2004年11月2日)
[Reported by 豊臣和孝]
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