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「セガ プライベートショー 2004“SUMMER”」開催
「セガ ゴルフクラブ ネットワークプロツアー」などを出展

7月2日 開催



魅惑の「ムシプリ」
 株式会社セガは、今夏以降に稼動を予定しているアミューズメント施設向けタイトルを集めた、マスコミ、オペレータ向けの内覧会「セガ プライベートショー 2004“SUMMER”」を開催した。

 内見会では、先日発表されたセガ、サミー、ナムコの3社でアミューズメント施設向け光ファイバーネットワークを共有する「ALL.Net」に対応するタイトル「セガ ゴルフクラブ ネットワークプロツアー」が早くも出展されており、業界関係者から高い注目を集めていた。

 ゲームと直接関係しない出展物では、幅広い年齢層に大人気の「甲虫王者ムシキング」仕様のフレームとスタンプが用意された専用プリントシール機「ムシプリ」が筆者の個人的ツボにハマってしまった。見た目は完全に「ムシキング」専用といった風情だが、中身は通常のプリントシール機と同等以上の機能を有する本格派。

 液晶画面のオペレーションメニューはもちろん、フレーム、落書き用スタンプにも昆虫、妖精、クワ王さまなど、ファンにはおなじみのキャラクタがふんだんに用意されている。専用フレームで出力したシールは、まさに“ファン垂涎”のアイテムになること間違いなし。「ムシプリ」は、7月上旬から稼動予定。設置店舗リストは公式サイトに掲載される予定なので、気になる人はこまめにチェックしたほうがいいだろう。


■ セガ ゴルフクラブ ネットワークプロツアー

 ネットワーク対応ゴルフゲーム。専用ICカードを使用することで、成績、ランキング、キャラクタエディットなどの個人データが保存でき、ホール途中でプレイの中断、再開も可能。こう書くと「なんだ、ただオンライン対戦ができるゴルフゲームか」と先入観を抱かれるかもしれないが、実際には、従来作品と異なるアプローチでネットワークを活用する“コロンブスの卵”的な作品に仕上がっている

 一般的なスポーツゲームのオンライン対戦といえば、一緒にプレイするプレーヤーとコネクションが確立されるまで待たねばならないのが通例。だが、本作でプレーヤーが対戦するのは、他プレーヤーのライバルデータ。ライバルたちが過去にプレイしたデータがリプレイされるため、自分のショットに専念したければスキップも可能。これにより、ネットワーク対応スポーツゲームにありがちな「なにチンタラやってんだ! 早くしろよ!!」といった待ち時間のイライラが解消される仕組み。「ゴルフ」という競技の特性を上手く利用したオンライン対戦システムといえる。

 ゲームの操作系は、筐体正面のタッチパネルとクラブスイッチのみというシンプルなもの。各種メニュー、スタンス、クラブやショットの種類などをタッチパネルで選択し、スイングはクラブスイッチで強弱をコントロール。シンプルながら直感的な操作が可能で、このあたりも実に洗練されている。

 制限時間ではなく“ストローク”でインカムをコントロールしているのも、本作の特徴のひとつ。基本設定の場合、コインを投入するとプレーヤーには“12ストローク(打)”が与えられる。規定のストロークを使い切るとゲームオーバーだが、コインを再投入すれば継続が可能。専用ICカードがあれば、後日そのストロークからゲームが再開できる。ただし、中断した時点で残っているストロークは破棄されるため、使い切るまでプレイしたほうがいいことは言うまでもない。なお、ゲーム中に出現する“グリーンに1オンさせろ”などの「チャレンジイベント」に成功すれば、ストロークが追加されるなどのボーナスが獲得できる。

 ライバルデータは、ネットワーク「ALL.NET」を介して配信される。「全国データ対戦モード」では、ゲーム開始時に同程度の腕前を持つプレーヤーのライバルデータ3人分がマッチングされ、最終18ホールまで一緒にラウンドすることになる。「公式大会モード」は、定期配信されるイベントに参加して開催中のスコアを競い合う。同店舗内のプレーヤーと対戦できる「店内対戦モード」も用意されている。「店内対戦」はストローク数などの制限がない。ショットは制限時間制で、3ホールまでプレイできる。コースは、ゲームオリジナルの「シーサイドコース」にくわえ、実在する「太平洋クラブ・御殿場コース」、「セント・アンドリュース」の、計3コースから選択可能。

 実は筆者も、正直実物を見るまでは「ネットワークに対応しただけでしょ?」とタカをくくっていたが、直感的でわかりやすい操作系、キャラクタエディットなどのキャッチーな要素、スピーディーなゲーム展開など、さまざまな要素が丁寧かつシンプルにまとめられていることに、ただただ感心。1プレイで完全にグッと引き込まれてしまった。この手軽さは秀逸の一言で、旅行でいえば“安・近・短”といったところ。ゴルフが好きな人はもちろん、スポーツゲームが好きな人には、ぜひとも一度プレイしていただきたい作品だ。



(C)SEGA,2004


■ バーチャストライカー4

 根強い人気を誇る「バーチャストライカー」シリーズ最新作。ネットワークシステム「VS.NET」が導入され、専用ICカードを使用することでフォーメーション、選手配置、オリジナル選手の育成、戦績などの個人データが記録できるようになった。データは、iモードサイト「VS.NET」にアクセスすることで、いつでも参照やカスタマイズが可能。

 従来の1レバー+3ボタンから、1レバー+4ボタン+3つの戦術ボタンに操作系を一新。戦術ボタンは、国ごとに設定されたフォーメーションにチェンジする「サブフォーメーション」、チーム全体が攻撃的フォーメーションに移行する「オフェンシブ」、チーム全体で守備に専念する「ディフェンシブ」。前作でスタートボタンに割り振られていた機能を独立させたもので、より詳細な使い分けが可能になった。通常ボタンの4つ目は、「ダッシュ/キャンセル」ボタン。相手を振り切る際、守備に戻る際など、さまざまな場面で活躍する。従来のボタンにも、押し続けることで「プレス」、「キーパー飛び出し」などの新機能が与えられている。

 スタミナシステムは、通常時と運動量が激しいときで回復速度が変化。当然、運動量が激しいときのほうが遅くなり、緑→黄色→赤の順で色が変化していく。このため、従来シリーズのように“ひとりの選手にすべてを任せる”といったことが難しくなっている。また、警告カードが累積するようになったため、次の試合を視野に入れて選手交代を行なうなど、戦略も要求されるようになった。このあたり、プレーヤーによっては従来シリーズで培った戦い方を見直す必要がありそうだ。

 登場選手は、日本代表を含め36カ国、1,044名が実名で登場。日本代表選手のパラメータは、JFA.MAXライセンスを基に設定。フォーメーションは、従来の18種類に新ディフェンスタイプ「ライン」、「スイーパー」、「リベロ」が追加されている。

 ゲーム内容もさることながら、本作は連動したモバイルサービス「VS.NET」の内容が非常に充実している。チームカスタマイズ、オリジナル選手の育成、アイテム購入はもちろん、試合中に一定の条件を満たすことで隠し選手をチームに加えることができたり、バーチャシリーズではおなじみのユーザー団体設立、ホーム店舗機能など、実にもりだくさんな内容。モバイル連動サービスは、ことによると「ランキング以外、ろくなメニューがないじゃん。壁紙とか待ち受けも少ないし……」というチープな代物も存在するが、「VS.NET」はその対極ともいえる豊富なコンテンツがウリ。やりこみ派はもちろん、カジュアルに楽しむタイプの人も、一度チェックしておいたほうがいいだろう。



(C) SEGA,2004
(C)1996JFA
(C)2002JFA.MAX


■ ザ クイズ ショウ

 全出展タイトル中でも、会場内で特に異彩を放っていた作品。可能な限り「誉め言葉」と受け取っていただければ幸いなのだが……展示スペース周辺が、まるで異国というか“公海上における豪華客船内のカジノスペース”とでもいうべきか。とにかく、なにか雰囲気が違ってしまっていたのが印象的。

 巨大ルーレットや早押しなど「TVクイズ番組」のステージセットを、そのまま再現したような大掛かりな筐体でプレイする。参加者は、4色にわけられた解答者席にすわり、ルーレットで決定されたジャンルから出題される、さまざまなクイズに答えていく。出題されるジャンルは「文学・歴史」、「地理・社会」、「スポーツ」、「まんが・アニメ」といった定番から、「間違い探し」、「モザイク」、「ミニゲーム」など、誰もが楽しめる全15ジャンルが用意されている。

 正解者は、5×5にわけられた「ビンゴカード」をマーク。誰かがビンゴになるジャンルから出題される場合、クイズ形式が「早押しクイズ」に変更。不正解だと、罰としてパネルを3枚没収。見事正解して最初にビンゴを揃えた人が優勝となる。専用ICカードを使用すれば、正解率、解答速度、獲得賞金などの個人データが閲覧できる。

 通常時のゲーム進行は、画面内のデジタルキャラクタ「デビッド・バーガー」とアシスタントが担当するが、筐体付属のマイクジャックとマイクを使用すれば「イベントモード」で“人間”が司会者となってゲームを進めることも可能。トークの達者なスタッフや芸人さんなどが担当すれば、ゲーム大会が大いに盛り上がりそうだ。



(C) SEGA,2004


■ ゴースト・スカッド

 特殊部隊「GHOST SQUAD(ゴースト・スカッド)」の一員として、さまざまな作戦にあたるガン・シューティング。サブマシンガン型のガンコントローラー、画面内の敵キャラクタを攻撃。ガンコントローラーには、トリガーのほか、射撃方法を変えるショットセレクター、イベントなどで使うアクションボタンが付属。ショットセレクターは、押すたびに「単発」、「3連射」、「フルオート射撃」のローテーションで切り替わる。

 敵を攻撃するときは、頭部を狙う「HEAD SHOT」などの特殊攻撃を成功させると、そのたびに「GSメーター」が増加。メーターが最大になるとフルオート弾丸が補充される。SEGA-AM2の「バーチャコップ」シリーズを彷彿とさせるシステムだけに、同社のガン・シューティングをやりこんだ人なら、すぐにコツがつかめるはずだ。

 ゲーム中では、所々で分岐が出現。人質救出、爆弾解除といった作戦が選択でき、そのたびにさまざまなミニイベントが発生する。ゲーム終了時に表示されるパスワードを公式サイトで入力すれば、インターネットランキングに参加可能。ランキングはステージレベル、階級、地方ごとにわけられている。

 本作は、専用ICカードを使用することで、階級、ゲーム中で獲得したアイテム、ステージレベルなどの個人データが記録可能。階級があがるとコスチュームや武器などが変更可能になり、個性的なスタイルでゲームがプレイできるようになる。多彩なステージ分岐、ミニイベント、専用ICカードにより、やりこみ甲斐のあるガン・シューティングといえそうだ。



(C) SEGA,2004


■ アヴァロンの鍵2 -秩序と戒律-(映像出展)

 カードを組み合わせて“デッキ”を作り、ボードゲーム風のマップでプレイするトレーディングカードゲーム「アヴァロンの鍵」シリーズの新バージョン。サテライト単体でプレイ可能な「ひとり用モード」が導入され、初心者でも瞬殺を恐れることなくプレイできるようになった。

 登場キャラクタは、従来の6人に「ダグリス(戒律)」、「ディアラ(秩序)」が追加され、全8人となった。マップデザインが一新され、従来のジオラマ風からボードゲーム風に生まれ変わるようだ。マップ上には、「スピードアップ」や「カード追加」などのアイテムが登場したり、イベント内容によってはマップの構造がチェンジするなど、起伏に富んだゲームが楽しめるようになっている。見た目の派手さでは前者だが、ボードゲーム本来のプレイアビリティを優先するならば、至極妥当な変更といえるのではないだろうか。

 カードは、従来のものを含めイラストやデザインを一新。カード特性の再調整により、ゲームバランスが改善されている。新バージョン稼動後も、旧カードはもちろん使用可能。正式稼動はかなり先になりそうだが、「前のデザインが好きだったのに……」という人は、今のうちに足りないカードや余分に欲しいカードをゲットしておいたほうがいいかもしれない。

【ダグリス(戒律)】【ディアラ(秩序)】
【新カード】


(C) SEGA,2004

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□セガ アミューズメント情報のページ
http://am.sega.jp/
□関連情報
【6月30日】セガ、サミー、ナムコ、光ファイバーによるアミューズメントネットワーク構築で合意。ナムコ「鉄拳5」ネットワーク対応でこの秋稼働開始
http://watch.impress.co.jp/docs/20040630/allnet.htm
【5月21日】セガ、「プライベートショー2004"SPRING"」開催。「Quest of D」、「VF4Final Tuned」がプレイアブル出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040521/segap.htm

(2004年7月2日)

[Reported by 豊臣和孝]


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